事業所得者の定額減税と予定納税の違い

2024年6月28日

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本日は、「事業所得者の定額減税と予定納税の違い」について取り上げます。

今年の所得税の話題として、注目すべきポイントの一つが定額減税です。これは、納税者とその扶養家族一人につき3万円が控除されるというもので、多くの給与所得者は、この控除を6月1日以降の最初の給与から適用されます。しかし、事業所得者や不動産所得者については、少し異なる対応が必要です。

事業所得者や不動産所得者の方々は、予定納税の対象かどうかによって、その対応が変わります。予定納税とは、その年の5月15日時点で確定している前年分の所得金額や税額を基に計算された金額（予定納税基準額）が15万円以上である場合に適用されるものです。この場合、予定納税基準額の3分の1を第1期（7月）と第2期（11月）に分けて納付します。令和6年分の予定納税基準額は、定額減税を考慮せずに計算されるため、前年分と同じ金額になるのが原則です。

では、どのように定額減税が適用されるのでしょうか。予定納税基準額が15万円以上の場合、7月に納付する第1期分の予定納税額から、本人分の定額減税額である3万円が控除されます。また、納税者からの申請により、第1期分や第2期分の予定納税額から、同一生計の配偶者や扶養家族に係る定額減税額を控除することも可能です。

もし、第1期分の予定納税額から控除しきれない定額減税額があれば、第2期分からも控除が行われます。このようにして、事業所得者等の予定納税においても、定額減税が適用されるよう工夫されています。

また、減額申請の手続きにより、令和6年分の第1期分予定納税額の納期が7月1日から9月30日まで延長されることになっています。この変更により、申請期限も7月31日まで延長されます。これにより、納税者にとっては余裕を持って手続きができるようになります。

一方、事業所得者などで確定申告を行う場合には、確定申告の際に定額減税を適用しないで計算された所得税額から定額減税額が控除されます。これにより、給与所得者や年金受給者が他の所得を有する場合も、源泉徴収の段階で定額減税の適用を受けた後、確定申告で最終的な調整が行われることになります。確定申告での定額減税額は、原則として6年12月31日時点の扶養家族の数に基づいて計算されます。

このように、定額減税は事業所得者や不動産所得者に対しても適用されますが、その適用方法は予定納税の有無によって異なります。納税者の皆さまには、この違いを理解し、ご自身の状況に応じた対応をしていただくことが重要です。特に、予定納税を行っている場合には、減額申請の手続きを忘れずに行うことが大切です。

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じた対応については、最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ！
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