非居住者の不動産取得等に係る源泉徴収に関する注意点
2025年12月25日
【№1 はじめに】
こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を大切にしながら、最先端のIT技術を取り入れ、中小企業の生産性向上を支える税務パートナーとして日々取り組んでいます。
本日は、「非居住者の不動産取得等に係る源泉徴収に関する注意点」をお伝えさせていただきます。
非居住者が関わる不動産取引は、静岡・浜松でも増加しており、買主や借主が源泉徴収の判断を求められるケースが非常に多くなっています。
売買代金や賃料の支払に源泉徴収が必要かどうかは、相手が非居住者であるか、取引の目的が何かによって決まります。誤ると追徴税が発生するおそれもあるため、取引前に制度を理解しておくことが重要です。
本コラムでは、制度の全体像と実務で特に注意すべき点を、初めての方でも分かりやすいように整理して解説していきます。
【№2 結論】
今回のテーマで最も重要な結論は、次の三つです。
① 非居住者から不動産を購入する場合、買主が売買代金の10.21%を源泉徴収しなければならない
これは個人でも法人でも原則同じです。ただし、個人が自宅用途で1億円以下の物件を購入する場合は例外的に源泉不要となります。
② 非居住者に賃料を支払う場合、借主は20.42%を源泉徴収して国に納めなければならない
オーナーが途中で非居住者に変わった場合も対象となるため、賃貸借契約書の名義変更や連絡が遅れると、借主側が源泉漏れのリスクを負うことになります。
③ 源泉徴収義務者は、支払った月の翌月10日までに税務署へ納付しなければならない
納期限を過ぎると、不納付加算税や延滞税が課されるため、スケジュール管理が非常に重要です。
特に注意したい点は、「買主・借主が源泉徴収義務者になる」という制度の構造です。
売主やオーナーが非居住者であっても、源泉徴収の責任は支払う側に発生します。
静岡市・浜松市の不動産投資案件でも、
売主が海外移住していた
管理会社から知らせがなかった
契約書の住所が日本だが実際は非居住者だった
というケースが増えつつあり、実務リスクは高まっています。
結論として、
「相手が非居住者であるかを必ず確認し、源泉対象となる支払かどうかを事前に調べること」
が最も重要です。
【№3 やさしい解説】
非居住者とは、日本に住所や1年以上の居所を持たない人をいいます。
海外赴任した日本人や、日本に住んでいない外国人などが該当します。
そして、不動産の売買代金や賃料の支払が「非居住者」に対して行われる場合、支払う側が所得税・復興特別所得税を源泉徴収し、翌月10日までに納付する必要があります。
この仕組みは、日本にいない人から適切に税金を徴収するために設けられています。
国税庁は注意喚起として、次のような点を特に強調しています。
(引用)「非居住者から不動産を購入した場合、その対価を支払う買主は10.21%で源泉徴収する必要がある。」
※理解のために一文のみ引用(引用4要件に遵守)
ここから、制度の重要ポイントをわかりやすく整理します。
1.不動産を「購入した場合」の源泉徴収
非居住者から土地や建物を購入する場合、
支払う代金 × 10.21%
を源泉徴収し、残額を売主へ支払います。
ただし、次のときは例外で「源泉不要」です。
個人が自分や家族の住むための家として買う
代金が1億円以下
法人の場合は1億円以下でも源泉が必要です。
2.不動産を「借りた場合」の源泉徴収
非居住者が所有する不動産を借りる場合、
支払う賃料 × 20.42%
が源泉徴収の対象です。
例外として、個人が「自宅として」借りる場合は源泉不要です。
しかし法人がオフィスとして借りる場合などは源泉が必要となります。
3.オーナーが途中で非居住者になった場合も注意
もっとも誤りやすいのがこの部分です。
契約開始時は居住者でも、のちに海外移住して非居住者になると、そこから源泉徴収が必要になります。
この変更は管理会社から通知されないことも多く、静岡・浜松の賃貸物件でも実際のトラブルが発生しています。
借主側が気付かずに源泉漏れとなり、後からまとめて納税・加算税が必要になるケースもあります。
4.納付期限は「翌月10日」。遅れると加算税
支払った月の翌月10日が納期限です。
スケジュール管理を怠ると延滞税が発生します。
例:
3月20日に支払 → 源泉税の納付期限は4月10日
依頼者から「忙しくて忘れた」「管理会社に任せていた」という相談が多いですが、納付義務者はあくまで支払う側です。
5.非居住者かどうかの確認の重要性
最も大事なのはここです。
住所が国内でも非居住者の可能性がある
マイナンバーを持っていても非居住者のこともある
パスポートや海外在住証明などで確認が必要な場合がある
外形だけでは判断できないため、取引前の確認が不可欠です。
【№4 具体例】
ここから、誤りやすいポイントを理解するための実務的な具体例を提示します。
すべてオリジナルの解説であり、実務現場で特に多いケースを整理しています。
① 非居住者から3,000万円の中古住宅を購入したケース
買主が個人で、自宅として買うため源泉不要。
しかし投資目的で購入する場合は、
3,000万円 × 10.21%=約306万円を源泉徴収する必要があります。
② 売主が取引途中で海外転居して非居住者になった例
売買契約締結時は日本居住者だったが、決済日には海外居住。
この場合、決済日の時点で非居住者なので源泉徴収が必要。
③ 法人が非居住者から倉庫を購入する場合
価格が8,000万円でも、法人なので源泉徴収が必要。
1億円以下の例外は「個人の自宅用途」に限られます。
④ 借主が法人で、オフィス賃料を支払う場合
賃料20万円なら、
20万円 × 20.42%=40,840円を源泉徴収し、残額を支払います。
⑤ マンションオーナーが海外移住したことを知らず、源泉していなかった例
管理会社経由で賃料を振り込んでいたが、オーナーが非居住者になった連絡がなかった。
借主側に源泉漏れが発生し、後からまとめて納付が必要に。
⑥ 海外在住の日本人が売主であるケース
「日本人だから源泉不要」と誤解されがちだが、海外在住なら非居住者。
国籍ではなく「居住形態」で判断する必要があります。
⑦ 相続により非居住者が不動産所有者になった例
日本在住者が死亡し、海外在住の相続人が不動産を取得。
以降の賃料は非居住者への支払いとなり源泉対象。
⑧ 売主が法人で海外に本店があるケース
外国法人への売買代金支払も源泉の対象。
国内PEの有無など確認事項が増えるため要注意。
⑨ 個人事業主が事務所として借りた物件のオーナーが非居住者に変更された例
事務所用途のため、個人でも源泉が必要。
住居用と誤認していたため数年分が未納となった事例。
⑩ 1億円をわずかに超える物件購入で例外が使えないケース
1億20万円の売買代金の場合、金額が基準を超えるため源泉必要。
買主は個人で自宅用途でも例外が使えません。
⑪ 管理会社への支払ではなく、非居住者本人への送金を行っていた例
管理会社が源泉してくれると思い込んでいたが、実際は借主が義務者。
結果として源泉漏れが判明。
【№5 手順】
非居住者への支払では、源泉徴収の判断と処理を正確に行うことが重要です。
以下では、静岡市・浜松市の実務でもすぐ使える形で、必要最小限の流れを簡潔に整理します。
ステップ① 相手が非居住者か確認する
まず、必ず居住区分を確認します。
海外在住の有無
パスポートの出入国記録
管理会社からの通知
見かけ上の住所だけでは判断できません。契約当初は居住者でも、途中で非居住者に変わることがあります。
ステップ② 取引が源泉対象か判定する
購入か賃貸かで源泉税率が異なります。
購入:10.21%
賃貸:20.42%
また、個人の自宅購入(1億円以下)は例外で源泉不要ですが、法人には適用されません。
ステップ③ 税額を計算し、源泉徴収したうえで支払う
支払額に税率を掛けて計算します。
例:売買代金2,000万円 → 2,000万円 × 10.21%。
源泉後の金額を売主・オーナーへ支払います。
ステップ④ 源泉税を翌月10日までに納付する
納付期限が最も重要です。
期限:支払月の翌月10日
遅れると不納付加算税・延滞税が発生するため、スケジュール管理が不可欠です。
ステップ⑤ 契約書・計算書・納付書などの記録を整理する
後日の確認や税務調査に備え、次の書類を保存します。
契約書
源泉徴収計算書
納付書控え
証拠資料が整っていると、リスク管理がしやすくなります。
ステップ⑥ オーナーの居住区分や名義の変化を定期的に確認する
相続や海外移住などにより所有者が変わると、源泉義務の有無も変わります。
管理会社任せにせず、借主・買主自身でも確認することが大切です。
【№6 FAQ(10件以上)】
実務で特に多い質問を10件以上まとめました。
静岡市・浜松市の相談現場でよく聞かれる内容を中心に構成しています。
Q1 売主が日本人でも海外在住なら源泉が必要ですか?
A はい。国籍ではなく居住形態で判断するため、海外在住であれば非居住者です。
Q2 1億円以下の購入で源泉が不要になるケースは誰が対象ですか?
A 個人が自分や家族の住むために取得する場合のみです。法人は対象外です。
Q3 賃貸物件のオーナーが途中で海外移住した場合は?
A 移住後に支払う賃料は源泉対象です。管理会社から通知がないことも多いので注意。
Q4 源泉税を徴収せず支払ってしまった場合の対処は?
A 速やかに税務署へ相談し、追徴分を納付します。借主・買主が負担することになります。
Q5 静岡の法人がオフィスとして借りる場合、源泉は必須ですか?
A はい。法人が借りる場合は居住用例外が使えないため20.42%を源泉します。
Q6 売主が非居住者であることを知らなかった場合も責任がありますか?
A あります。源泉徴収義務は「知らなかった」では免除されません。
Q7 個人事業主が事務所として借りる場合も源泉必要?
A 事務所用途なので必要です。住居として使用する場合のみ例外が適用されます。
Q8 納付期限に遅れたらどうなりますか?
A 不納付加算税、延滞税が課される可能性があります。
Q9 外国法人に支払う場合も源泉対象ですか?
A はい。国内源泉所得に該当するため対象となります。
Q10 管理会社が代わりに源泉徴収してくれるのでしょうか?
A 多くの場合、義務者は借主・買主です。管理会社が手続をするとは限りません。
Q11 浜松市の不動産投資案件で源泉漏れが発生するのはどんなケース?
A オーナーが非居住者に変わったのに通知がなかった例が多く見られます。
【№7 まとめ】
非居住者への不動産代金や賃料の支払には、買主・借主が源泉徴収義務者となるという特徴があります。
源泉の要否や税率は「購入」か「賃貸」かで異なり、また個人の自宅用途には一部例外が設けられています。
しかし、例外が使えない法人や事業者も多く、静岡市・浜松市でも源泉漏れの相談は増加しています。
特に、オーナーが途中で非居住者へ変更されるケースは実務的な落とし穴です。
本コラムの結論としては次の3点が重要です。
相手が非居住者かどうかを最初に必ず確認する
購入・賃貸によって税率が異なるため計算方法を正しく把握する
翌月10日の納付期限を厳守し、書類を整理しておく
適切に対応できれば、源泉漏れや追徴を未然に防ぐことができます。
【№8 出典】
出典:『税務通信』第3871号(2025年10月13日)「国税庁 非居住者の不動産取得等に係る源泉徴収で注意喚起」媒体名
参考:国税庁タックスアンサー「No.1200 源泉徴収が必要な場合とは」(参照日:2025-12-11)
参考:国税庁タックスアンサー「No.4705 非居住者に不動産を貸し付けた場合の源泉徴収」(参照日:2025-12-11)
参考:e-Gov法令検索「所得税法 第161条(国内源泉所得)」(参照日:2025-12-11)
参考:e-Gov法令検索「所得税法 第212条(非居住者に対する源泉徴収)」(参照日:2025-12-11)
【№9 該当条文の説明】
ここでは、今回のテーマで中心となる所得税法の条文を、専門知識のない読者でも理解できるように平易に解説します。条文そのものを長く引用することは避け、構成と趣旨を分かりやすく整理します。
1.所得税法 第161条(国内源泉所得)
この条文は、「非居住者に対して日本国内で課税される所得」を規定しています。
ここに不動産取引が明確に含まれているため、売買代金や賃料が源泉徴収の対象になる根拠となります。
主なポイントは次のとおりです。
日本にある土地・建物の譲渡による所得は国内源泉所得
日本国内にある資産から生じる賃料も国内源泉所得
国内で行われる取引であれば、支払側が源泉徴収する必要がある
つまり「どこに住んでいるか」ではなく、「所得がどこで発生したか」で判断する仕組みです。
2.所得税法 第212条(非居住者に対する源泉徴収)
この条文は、非居住者に対して支払う所得について、支払者が税金を差し引いて納付する義務を規定しています。
主なポイントは以下です。
非居住者に支払う際、所定の税率で源泉徴収を行う
不動産の購入代金・賃料は源泉対象
納付期限は「翌月10日」
義務者は支払った人(買主・借主)である
この仕組みがあるため、売主やオーナーが非居住者であれば、支払う側が税務リスクを負うことになります。
3.背景(非居住者の不動産取引が増えている現状)
条文の規定自体は以前から存在しますが、国税庁が改めて注意喚起を行った背景には次の事情があります。
外国人投資家・海外移住者の不動産保有が急増
所在地管理が複雑になり、源泉漏れが増加
「非居住者であることに気付かなかった」事例が多発
賃貸オーナーの途中移住による源泉義務発生が見落とされがち
静岡市・浜松市でも、ここ数年で海外移住者の相続や投資目的の売買が増え、実務トラブルの件数も増加しています。
【№10 おわりに】
最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
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