簡易な扶養控除等申告書(令和8年分における“異動あり・なし”の判定方法)
2025年12月28日
【№1 はじめに】
こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「簡易な扶養控除等申告書(令和8年分における“異動あり・なし”の判定方法)」をお伝えさせていただきます!
従業員の年初手続きは、毎年必ず発生し、経理ご担当者にとっても重要で負荷の高い業務です。
その中でも「扶養控除等申告書」は、源泉徴収額の計算にも関わるため、正確な入力が欠かせません。
令和8年分からは「記載すべき親族の区分」が変更されたことで、
前年と同じ扱いでよいのか、それとも“異動あり”として、すべて欄を記載し直すべきなのか、判断が難しくなっています。
本稿では、法律の定義をできるだけ易しい言葉に置き換え、
「何を見れば“異動なし”と判断できるのか」
「どのような場合に簡易な申告書は使えないのか」
を、静岡・浜松の企業さまにもすぐ使えるレベルで整理します。
【№2 結論】
結論は次の3点です。
① 令和7年分と令和8年分で「控除対象扶養親族または特定扶養親族のまま」であれば“異動なし”
② 令和8年分で初めて「特定親族(19歳以上23歳未満・所得58万円超100万円以下)」に該当する場合は“異動あり”
③ “異動あり”の場合は、簡易な申告書は使えず、従来どおり全項目の記載が必要
特に②のケースは誤りが多く、
「前年は扶養だったから今年も簡易でいいだろう」
と判断しがちですが、年齢と所得見積の両方をチェックする必要があります。
経理担当者が見落としやすいポイントは、後半の具体例で10ケース以上示します。
【№3 やさしい解説(簡易な扶養控除申告書のしくみと“異動なし”の基本)】
ここでは、初心者の方でも理解しやすいよう、次の3段階で順番に説明します。
① 令和8年分から変わる「親族区分」の仕組み
② “異動あり・なし”の判断が必要になる理由
③ 簡易な申告書が使えるケースと、使えないケースの考え方
短い文で、できるだけ図式的に整理します。
1. 令和8年分からの「親族区分」の変更点
扶養控除等申告書のB欄に記載する親族の区分は、これまで「控除対象扶養親族」でした。
これが令和8年分からは「源泉控除対象親族」に変更されます。
法律では次の2つを源泉控除対象親族と定めています。
(1) 控除対象扶養親族(旧区分そのまま)
(2) 特定親族(19歳以上23歳未満・合計所得58万円超100万円以下)
つまり、令和8年分の親族区分は3層構造になります。
控除対象扶養親族(16歳以上・所得58万円以下)
特定扶養親族(19歳以上23歳未満・所得58万円以下)
特定親族(19歳以上23歳未満・所得58万円超100万円以下)
このうち、上2つは従来の“扶養控除の対象”です。
しかし特定親族は所得が58万円を超えるため扶養控除の対象ではありません。
そのため、前年との比較でステータスが変わる可能性があります。
2. “異動あり・なし”の判断が必要な理由
“異動なし”と判断されると、
従業員はほとんど項目を記載しない「簡易な申告書」で手続きが完了します。
一方、“異動あり”と判断された場合、
すべての必要項目を従来どおり記載する必要があります。
つまり、経理の手間も従業員の負担も大きく変わるため、
正しい判断がとても重要なのです。
3. 簡易な申告書が使えるのはどんな場合か
★重要
前年と同じ「控除対象扶養親族」または「特定扶養親族」のままであれば、
令和8年分でも“異動なし”となり、簡易な申告書を提出できます。
このルールを短く言い換えると、
前年:扶養(要件①)
今年:扶養(要件①)
→ 異動なし(簡易OK)
となります。
逆に、
前年:扶養(要件①)
今年:特定親族(要件②)
→ 異動あり(簡易NG)
となります。
年齢が19歳になるタイミングや、バイト収入の変動などでは判定が変わるため、
静岡や浜松の企業さまの経理担当者でも迷う場面が多いのが実情です。
【№4 具体例(“異動あり・異動なし”を判定しやすくする10ケース)簡潔版】
判断の基本は次の3つです。
1 前年と同じ「要件①(所得58万円以下)」であれば異動なし
2 今年「要件②(19〜23歳・所得58万円超100万円以下)」になると異動あり
3 扶養から外れる場合も異動あり
以下、①〜⑩で簡潔に整理します。
① 18歳 → 19歳、所得は58万円以下
区分:控除対象扶養親族 → 特定扶養親族
→ 区分が変わるため「異動あり」
② 20歳 → 21歳、所得58万円以下
区分:特定扶養親族 → 特定扶養親族
→ 区分が継続で「異動なし」
③ 22歳 → 23歳、所得が58万円超に増加
区分:特定扶養親族 → 特定親族(要件②)
→ 要件②に移るため「異動あり」
④ 17歳 → 18歳、所得58万円以下
区分が変わらず扶養のまま
→「異動なし」
⑤ 18歳 → 19歳、所得が70万円に増加
区分:控除対象扶養親族 → 特定親族(要件②)
→「異動あり」
⑥ 25歳 → 26歳、所得58万円以下
区分:控除対象扶養親族のまま
→「異動なし」
⑦ 19歳 → 20歳、所得110万円
区分:扶養対象外へ
→「異動あり」
⑧ 19歳 → 20歳、所得58万円以下
区分:特定扶養親族のまま
→「異動なし」
⑨ 22歳 → 23歳、所得が80万円に増加
区分:特定扶養親族 → 特定親族(要件②)
→「異動あり」
⑩ 23歳 → 24歳、所得58万円以下
区分:特定扶養親族 → 控除対象扶養親族
(※名称が変わるため)
→「異動あり」
【№5 手順(実務での“異動あり・異動なし”判定ステップ)簡潔版】
扶養控除等申告書の判定は、次の5つのステップで進めるとミスが防げます。
① 親族情報(年齢・所得見積)を確認する
まず、次の2点を必ず確認します。
年齢(特に19歳・23歳の節目)
合計所得金額の見積額(58万円/100万円が境目)
★注意
年齢だけで判断すると誤りやすく、所得の変動も必須確認です。
② 前年の区分(要件①か②か)を把握する
前年の様式で、親族がどの区分だったかを整理します。
控除対象扶養親族(要件①)
特定扶養親族(要件①)
特定親族(要件②)
前年が要件①で、今年も要件①なら原則「異動なし」です。
③ R8年分での区分を判定する
今年の情報から、新しい区分(源泉控除対象親族の中でどれか)を判定します。
控除対象扶養親族(要件①)
特定扶養親族(要件①)
特定親族(要件②)
扶養対象外
19〜23歳で所得が58万円を超えると「特定親族(要件②)」になります。
④ 前年との区分の継続を比較し、“異動あり・なし”を判断
比較の基本は下記のとおり。
【異動なし】
要件① → 要件①(控除対象扶養親族/特定扶養親族の継続)
名称が変わっても、要件①に収まるなら異動なし(例:18歳→19歳で所得58万円以下)
【異動あり】
要件① → 要件②(特定親族に移行)
要件① → 扶養対象外
要件② → 継続して要件②
(※R7年分は要件②欄が存在しないため、要件②へ移る時点で異動あり)
⑤ “異動なし”なら簡易な申告書、“異動あり”なら通常様式を提出
異動なし
→ 簡易様式でOK(前年情報の記載省略が可能)
異動あり
→ 通常の扶養控除等申告書にすべて記載
→ 特定親族に該当する場合は該当欄にチェック
★注意
年末調整ソフトに「異動あり/なし」の入力欄がある場合、誤選択すると控除計算が狂うため要注意です。
【№6 FAQ(よくある質問 10問以上)簡潔版】
① 今年19歳になる従業員の子どもは自動的に「異動あり」ですか?
→ いいえ。所得見積58万円以下なら要件①のままなので「異動なし」です。
② 所得が60万円でも、19歳未満なら特定親族ですか?
→ いいえ。特定親族(要件②)は19〜23歳のみが対象です。
③ 昨年は特定扶養親族、今年も19〜23歳で58万円以下。これは異動なしですか?
→ はい。前年と同じく要件①なので異動なしです。
④ 22歳の子どもがアルバイト収入増で所得85万円になりました。
→ 要件②に該当するため「異動あり」です。
⑤ 23歳を迎える年でも扶養対象になりますか?
→ 所得が58万円以下なら、23歳でも特定扶養親族(要件①)に該当します。
⑥ 親族が扶養から外れる場合も「異動あり」になりますか?
→ はい。扶養の喪失は必ず異動ありです。
⑦ R7年分が「控除対象扶養親族」、R8年分が「源泉控除対象親族(要件①)」の場合は?
→ 要件①が継続しているため「異動なし」です。
⑧ R7年分で扶養対象、R8年分で特定親族(要件②)に該当した場合は?
→ 要件②に移るため「異動あり」です。
⑨ 静岡・浜松の企業で、年末調整システム使用時に注意すべき点は?
→ 多くのシステムに「前年比較」の自動判定があるため、年齢・所得を誤入力すると異動判定が間違います。
⑩ 従業員が誤って簡易申告書を提出してきました。どう扱うべきですか?
→ 異動ありの場合は再提出依頼が必要です。企業側で判定しなおしてください。
⑪ 親族の所得見積額はどこまで厳密に確認する必要がありますか?
→ 58万円/100万円の境目付近の場合は、源泉徴収票や給与明細等から慎重に見積もってください。
⑫ 年の途中で所得が変動したら、扶養区分も修正すべきですか?
→ 扶養控除等申告書は年初提出なので年内変更は不要ですが、次年分は必ず最新の情報で判定してください。
【№7 まとめ】
令和8年分の扶養控除等申告書では、親族区分が「控除対象扶養親族」から「源泉控除対象親族」に変わります。この変更により判断が複雑になるように見えますが、実務で押さえるべきポイントは非常にシンプルです。
まとめると、次の3つが最重要です。
1. 前年が要件① → 今年も要件①なら異動なし
2. 要件②(19〜23歳・所得58万円超100万円以下)に該当すると異動あり
3. 扶養から外れる場合は必ず異動あり
とくに、年齢19歳・23歳と所得58万円・100万円の境目が判定の分岐点となります。
静岡や浜松の企業でも、年末調整システムを導入している事業所が多いため、入力ミスによる自動判定の誤りに注意が必要です。
異動なしの場合は簡易な申告書で手続きが簡単になり、異動ありの場合は通常の扶養控除等申告書の提出が必要となります。
従業員の家族構成・所得状況を正確に把握し、毎年の比較を丁寧に行うことで、誤判定は確実に減らせます。
【№8 出典】
出典:
『税務通信』第3872号(2025年10月20日)「簡易な扶養控除申告書 R8年分の異動有無の判定方法」媒体名
参考:
国税庁タックスアンサー「1191 扶養控除の対象となる人」(参照日:2025-12-11)
国税庁タックスアンサー「2501 給与所得の扶養控除等申告書」(参照日:2025-12-11)
e-Gov法令検索「所得税法2条(控除対象扶養親族の定義)」(参照日:2025-12-11)
e-Gov法令検索「所得税法194条(扶養控除等申告書)」(参照日:2025-12-11)
【№9 該当条文の説明】
ここでは、扶養控除等申告書に関連する主要条文のうち、今回の「異動あり・異動なし」の判定に直接影響する部分だけを簡潔に整理します。
① 所得税法2条(定義規定)
所得税法2条では、今回のテーマで重要となる3つの親族区分が定義されています。
控除対象扶養親族(要件①)
生計を一にし、16歳以上で、合計所得金額58万円以下の親族。
特定扶養親族
19歳以上23歳未満で、合計所得金額58万円以下の親族(要件①に含まれる)。
源泉控除対象親族(要件①または要件②)
要件①に該当する者、または19歳以上23歳未満で所得58万円超100万円以下の「特定親族」(要件②)。
短く言うと、
「控除対象扶養親族=要件①」
「特定親族=要件②」
であり、扶養区分がどちらに属するかで“異動あり・なし”を判断します。
② 所得税法194条(扶養控除等申告書)
扶養控除等申告書の根拠条文です。
ここでは、従業員が提出する申告書に「親族の情報を記載する義務があること」および「異動があった場合は申告が必要であること」が規定されています。
令和5年度改正で追加された「簡易な扶養控除等申告書」の制度は、この条文の仕組みを前提に、
「前年から異動がない場合のみ記載を省略できる」
というルールが設定されています。
③ 所得税法施行令(必要最小限の補足)
施行令では各申告書に記載すべき事項、提出期限などが規定されています。今回のテーマに関しては、
親族の所得見積額
生計同一関係の確認
などが判断材料として必要であることが読み取れます。
【実務で特に重要なポイントだけ再整理】
1 「控除対象扶養親族(要件①)」に該当するかどうか
2 19〜23歳の親族は、必ず要件②該当の可能性をチェック
3 前年と今年のステータスが同じなら“異動なし”
4 ①→②への変更は必ず“異動あり”
条文の解釈自体は複雑ですが、実務で押さえるべき判断基準は極めてシンプルです。
【№10 おわりに】
最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
※当事務所はDXを経営に活かすことを推進しており、当ブログはAIを活用して生成しています。実際の税制や政策、判例、事件、事象を元に作成していますが、正確な内容や最新の情報とは異なる場合がありますことをご了承くださいませ。
無料相談をご希望の方は、最高のIT税理士法人へお気軽にお問い合わせくださいませ。
https://toc-tax.jp/contact/