所得税等の税務調査事例から学ぶ“申告漏れ防止”のポイント
2026年3月3日
【№1 はじめに】
こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「所得税等の税務調査事例から学ぶ“申告漏れ防止”のポイント」をお伝えさせていただきます!
税務調査の事例は、怖い話ではありません。
実は「やりがちな落とし穴」を教えてくれる教材です。
今回のテーマは、次のようなケースです。
海外からの送金や海外口座がある
ネット販売や転売で利益が出ている
名義を分けて“自分を見えにくくする”運営をしている
売上資料だけ捨ててしまった
金地金など換金性の高い資産を動かした
★重要
「知らなかった」「つもりだった」だけで済まない場面があります。
ただし、正しく整えれば、リスクは下げられます。
静岡・浜松の中小企業さまへ。
社長ご本人の取引だけでなく、
ご家族の副業や海外取引も含めて、早めに棚卸ししましょう。
【№2 結論】
結論です。
税務調査で指摘されやすいのは、
「お金の入口はあるのに、申告が追いついていない状態」です。
特に次の3つは、最優先で対策が必要です。
①海外関連(送金、海外給与、海外不動産、海外口座)
②ネット取引(動画配信、カード販売、ゲーム機転売など)
③名義・資料(名義を分ける、資料を捨てる、現金化)
そして、最も効く対策はシンプルです。
何の収入かを説明できる形で残す
どの税目が絡むかを先に確認する
期限内に出す(遅れるなら、遅れる前に相談する)
★注意
資料を「捨てる」「隠す」は、ミスではなく不正扱いに寄りやすいです。
ペナルティが重くなりやすい点に要注意です。
【№3 やさしい解説】
1.税務署は“お金の動き”から見ています
税務署は、帳簿だけを見ているわけではありません。
送金データ、銀行口座、取引先情報など、
複数の資料から「この人は儲かっていそう」と当たりを付けます。
だから、申告がゼロでも調査が来ることがあります。
「申告していないから分からない」は通りにくいです。
2.海外からの送金は“課税の引き金”になり得ます
海外で働いた報酬、海外法人からの役員報酬、海外不動産の家賃。
これらは、日本での立場(居住者か等)で扱いが変わります。
非永住者の人は特に注意が必要です。
国税庁の説明では、非永住者は
「国外源泉所得で日本国内に送金されたものに対して課税されます。」(出典:国税庁タックスアンサーNo.2010)
つまり、海外で得た所得でも、
日本にお金を動かした瞬間に、課税対象になり得ます。
3.海外で税金を払ったら、日本は不要?
ここも誤解が多い点です。
海外で税金を払っても、日本の申告が不要とは限りません。
ただし、二重課税を調整する仕組みとして、
外国税額控除(海外で払った税の控除)が検討できます。
「海外で払った税がある」=「何もしなくて良い」ではなく、
「日本で申告し、控除を検討する」が基本線です。
4.ネット販売・転売は“事業”として見られることがあります
カード、ゲーム機、スマホなど。
継続して売買し、利益が出ているなら、税務上の所得になります。
さらに、一定規模を超えると消費税も関係してきます。
消費税は、原則として基準期間の課税売上高が1,000万円超かどうか等で判断します。
5.資料の破棄や名義分けは“重くなるスイッチ”です
売上資料を全部捨てる。
家族や従業員の名義で店を動かす。
口座を分けて見えにくくする。
こうした動きは、税務上「故意」を疑われやすいです。
重加算税(いわゆる重いペナルティ)に繋がる入口になり得ます。
★重要
調査で一番つらいのは、税額そのものより、
「説明できない状態」が続くことです。
説明できる形に整えるだけで、結果が変わります。
【№4 具体例】
①海外法人から役員報酬が送金されていたが、日本では申告していなかった
理由:海外で納税したから日本は不要と思い込んだ
対策:居住区分の確認→国外所得と送金の整理→外国税額控除の検討
②海外不動産の家賃収入があり、送金も多かったが、申告は譲渡所得だけだった
理由:家賃は現地の管理会社が処理していると思っていた
対策:賃料の入金明細、管理会社レポート、経費資料の保管
③海外口座で投信運用益や利子が出ていたが、申告に入れていなかった
理由:海外口座は日本にバレないと思っていた
対策:年次の海外口座棚卸し(残高、利子、配当、売却損益)
④動画配信・ネット販売でカードを売っていたが、利益の申告がなかった
理由:現金取引中心で、帳簿化していなかった
対策:販売データ(注文・請求・発送)を月次で集計し、原価も紐付ける
⑤在庫が大量にあり、現金も多いのに、収支資料を破棄していた
リスク:資料破棄は“隠す意図”を疑われやすい
対策:クラウド会計+証憑の電子保存で「消えない仕組み」を作る
⑥ゲーム機やスマホの転売で利益があるのに、確定申告をしていなかった
追加リスク:規模次第で消費税も対象になり得る
対策:年間売上の見込みを早めに把握し、課税事業者判定の相談
⑦経費資料は残していたが、売上資料だけ全部捨てていた
リスク:売上の“抜き”と見られやすい
対策:売上の根拠(販売履歴、入金、請求)を残すのが最優先
⑧従業員名義で店舗を運営し、自分は表に出ず無申告だった
リスク:実質経営者として見られると、所得も消費税もまとめて問題化
対策:名義と実態(意思決定、金の管理、契約)を一致させる
⑨ホステス等への支払いがあるのに、源泉徴収の処理が漏れていた
リスク:源泉所得税まで波及し、ペナルティも重くなる可能性
対策:支払先区分、支払調書、源泉徴収の要否を年内に整理
⑩相続した金地金を売却し、売却代金を別口座に移して申告しなかった
リスク:換金性が高く、資金移動が目立つ
対策:売却書類、入金経路、譲渡所得の計算メモを必ず残す
【№5 手順】
ここでは、調査リスクを下げるための、
実務手順を「やる順番」で整理します。
STEP① 収入の棚卸しを「入口」から行う
銀行口座の入金を年単位で一覧化します。
送金、振込、決済サービスも対象にします。
「何の入金か」を一つずつ分類します。
STEP② 海外関係は「居住区分」を最初に確認する
日本の居住者かどうかを整理します。
非永住者かどうかも整理します。
滞在日数や生活実態もメモに残します。
★重要
海外所得は「送金」で課税関係が動くことがあります。
先に立場を決めると、迷いが減ります。
STEP③ 海外所得は「種類ごと」に分けて整理する
役員報酬、給与、配当、利子を分けます。
海外不動産の家賃も別で管理します。
国ごとの税金の支払いも分けて保管します。
STEP④ 外国税額控除は「証明資料」を先に集める
現地の納税証明や源泉徴収資料を集めます。
翻訳が必要なら、要点だけでも準備します。
国別、年別にフォルダ分けして保管します。
STEP⑤ ネット取引は「売上・原価・手数料」を分解する
売上は販売履歴と入金で突合します。
仕入は購入履歴と在庫で突合します。
手数料は決済・配送料を分けて集計します。
STEP⑥ 消費税の判定は「早め」に行う
年間売上の見込みを四半期ごとに更新します。
基準期間の課税売上高を確認します。
インボイス対応の要否も合わせて確認します。
★注意
課税事業者になると、申告が増えます。
後から気づくと、負担が一気に増えます。
STEP⑦ 証拠は「消えない形」で残す
売上資料を捨てない運用にします。
電子保存のルールを社内で決めます。
スマホの取引履歴も保存対象にします。
STEP⑧ 名義と実態のズレをゼロにする
契約名義、口座名義、運営者を揃えます。
実質経営者が誰かを明確にします。
従業員名義の運用は特に慎重にします。
STEP⑨ 源泉徴収は「支払う前」に確認する
報酬、外注、出演料などを点検します。
源泉の要否と税率を確認します。
支払調書の対象も同時に整理します。
STEP⑩ 期限内申告を優先し、遅れるなら先に相談する
期限内申告を最優先にします。
不明点が多い場合は、段取りを先に決めます。
無申告が一番リスクが上がります。
【№6 FAQ】
Q1. 海外で税金を払ったら、日本の申告は不要ですか。
A1. 不要とは限りません。日本で申告し、控除を検討します。
Q2. 海外から日本口座に送金しただけで課税されますか。
A2. 立場次第です。非永住者は送金で課税対象になり得ます。
Q3. 海外口座に置いたままなら、申告しなくて良いですか。
A3. そうとは限りません。所得の種類と立場で判断します。
Q4. 海外不動産の家賃は、現地管理なら日本は関係ないですか。
A4. 関係します。家賃収入として申告が必要な場合があります。
Q5. ネット転売は副業でも申告が必要ですか。
A5. 利益が出れば必要です。継続性があると事業扱いもあります。
Q6. 売上資料を捨ててしまいました。どうなりますか。
A6. 立証が難しくなります。反面調査等で推計されることもあります。
Q7. 経費資料だけ残しておけば大丈夫ですか。
A7. 不十分です。売上の根拠がないと説明が苦しくなります。
Q8. 現金取引が多いと、税務署に気づかれにくいですか。
A8. そうではありません。入金や取引先情報から把握され得ます。
Q9. 名義を家族や従業員にすれば安全ですか。
A9. 安全ではありません。実態で判断されるためリスクが上がります。
Q10. 申告していない年がありました。どうすれば良いですか。
A10. 早めに整理し、期限後申告や修正申告を検討します。
Q11. 消費税はいつから関係してきますか。
A11. 基準期間の売上などで判定します。規模が伸びたら要注意です。
Q12. 静岡市や浜松市の小さな会社でも、海外送金は見られますか。
A12. 見られます。規模より「送金や口座の動き」が入口になります。
★重要
FAQの多くは「早めに整理」が解決策になります。
資料が揃うほど、説明は短く、負担は軽くなります。
【№7 まとめ】
今回の税務調査事例から分かることは、とてもシンプルです。
税務署は「お金の動き」から見ています。
申告していないこと自体が、調査のきっかけになります。
特に、海外・ネット取引・名義・現金は重点ポイントです。
そして、実務上いちばん大切なのは、次の3つです。
① 収入の全体像を自分で把握できていること
② その収入を「説明できる資料」が残っていること
③ 分からないものは、先に相談して整理すること
★重要
税務調査は「売上が多い会社」だけの話ではありません。
「分かりにくいお金の流れ」がある人ほど、対象になりやすいです。
静岡市・浜松市の中小企業さまでも、
海外送金、ネット取引、副業収入がある時代です。
だからこそ、「あとから何とかする」ではなく、
「先に整える」ことが、最大の防御になります。
【№8 出典】
出典:
『税務通信』第3880号(2025年12月15日)
「所得税等の調査事例」税務研究会
参考:
国税庁タックスアンサー No.2010
「居住者・非居住者の区分」(参照日:2026-01-27)
参考:
国税庁タックスアンサー No.1200
「外国税額控除」(参照日:2026-01-27)
参考:
国税庁タックスアンサー No.6501
「納税義務者」(参照日:2026-01-27)
参考:
e-Gov法令検索
「所得税法 第2条(定義)」
「所得税法 第7条(居住者)」
「所得税法 第95条(外国税額控除)」
「消費税法 第9条(納税義務の免除)」
(参照日:2026-01-27)
【№9 該当条文の説明】
ここでは、今回の事例に関係する条文を、かみ砕いて説明します。
1.所得税法 第2条(定義)
この条文では、「居住者」「非居住者」などの言葉の意味を決めています。
税金のかかり方は、この区分で大きく変わります。
日本に生活の拠点がある人は「居住者」
一定条件に当てはまると「非永住者」という区分もあります
まず「自分がどの区分か」を決めないと、課税関係は判断できません。
2.所得税法 第7条(居住者)
この条文で、居住者の範囲が決められています。
居住者は、原則として「世界中の所得」が課税対象になります。
ただし、非永住者の場合は、
国外の所得でも、日本に送金されたものは課税対象
という特例的な扱いがあります。
★重要
「海外の所得だから日本は関係ない」という発想は、ここで否定されます。
3.所得税法 第95条(外国税額控除)
この条文は、「二重に税金を取られないようにする」ための仕組みです。
海外で払った税金がある
その所得が日本でも課税される
この場合、日本の税金から一定額を差し引けます。
ただし、
自動で引いてくれる制度ではありません
申告と証明資料が必要です
「海外で払ったからOK」ではなく、
「日本で申告して調整する」が正しい流れです。
4.消費税法 第9条(納税義務の免除)
この条文は、「小規模事業者の免税」のルールです。
原則として、
基準期間の課税売上高が1,000万円以下
なら、消費税の納税義務が免除されます。
逆に言うと、
転売やネット販売で売上が伸びると
知らないうちに課税事業者になることもあります。
★注意
所得税だけでなく、消費税まで一緒に問題になると、
調査のダメージは一気に大きくなります。
【№10 おわりに】
最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
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