非居住者等に支払う不動産賃借料
2026年3月24日
【№1 はじめに】
こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「非居住者等に支払う不動産賃借料」をお伝えさせていただきます!
日本国内で事業を営む際、オフィスや倉庫として不動産を賃借することは一般的です。しかし、その不動産の所有者が「非居住者」や「外国法人」である場合、普段の賃料支払いとは異なる特別な税務ルールが適用されます。
不動産の賃借料を支払う際に、借主である企業が「源泉徴収」を行う義務があるという点をご存知でしょうか。もしこの手続きを忘れると、予期せぬペナルティを受ける可能性があります。
静岡や浜松の企業さまが、グローバルな取引や外国籍の方との不動産契約を行う際に、正しい税務知識を持ってスムーズに経営を行えるよう、今回のコラムでは源泉徴収の基本から注意点までを詳しく解説いたします。
【№2 結論】
結論からお伝えします。非居住者や外国法人から国内の不動産を借りる場合、借主は原則として支払う賃借料から「20.42%」の所得税を源泉徴収し、国に納付する義務があります。
賃借料支払い時の源泉徴収が必須
非居住者等から不動産を賃借する場合、借主は賃借料を支払うタイミングで所定の税額を天引きしなければなりません。これは、たとえ相手が国外にいても、日本国内の不動産から得られる所得に対しては日本の課税権が及ぶためです。
納付の期限と方法
徴収した所得税は、原則として賃借料を支払った翌月の10日までに、所轄の税務署へ納付する必要があります。
貸主と借主の間の調整
仮に借主が源泉徴収を忘れて賃料を全額支払ってしまった場合でも、税務署には納付義務が残ります。この場合、納付済みの税額を貸主に請求したり、将来の賃料から差し引いたりして調整する手続きが認められています。
★重要:経営者さまへ
この源泉徴収ルールは、個人の自宅として借りる場合などを除き、事業用として借りる全ての企業が対象となります。不動産契約を交わす際は、貸主の居住者区分を確認することが非常に重要です。静岡や浜松で新たに事務所を借りる際、貸主が非居住者である可能性を念頭に置き、税務上の確認を怠らないようにしましょう。
【№3 やさしい解説】
1. 非居住者とは何か
非居住者とは、日本国内に住所を持たず、あるいは1年以上継続して日本国内に居所を持たない個人を指します。一方、外国法人は、日本国外に本店や主たる事務所を持つ法人のことです。これらを総称して「非居住者等」と呼びます。
2. なぜ源泉徴収が必要なのか
非居住者等は日本の税務署との接点が少ないため、賃料収入に対する所得税を確実に回収するため、支払う側(借主)に天引きの役割を担わせる仕組みになっています。これを「源泉徴収制度」と呼びます。
3. 税率の考え方
賃借料の支払額に対し、20.42%の税率を掛けます。この数字は、所得税(20%)に復興特別所得税(0.42%)を足した合計です。
4. どのようなケースで源泉徴収が免除されるか
例えば、個人が自己や親族の居住用として不動産を借りる場合には、源泉徴収義務は免除されます。しかし、法人が事業用として借りる場合や、個人事業主が店舗として借りる場合には、たとえ小規模な契約であっても源泉徴収が求められます。
賃借する不動産が国内にある以上、相手が海外にいてもその利益は日本の課税対象となります。静岡・浜松の企業さまが海外投資家や外国人オーナーから事務所を借りる際は、このルールが適用される可能性が高いという点を必ず覚えておきましょう。
【№4 具体例】
実務で想定される具体的なケースを10個挙げます。
① 内国法人が非居住者の個人から事務所を月額50万円で借りた場合、毎月約10万2千円を源泉徴収する必要がある。
② 外国法人が所有する倉庫を借りている企業が、うっかり源泉徴収をせずに賃料を全額支払ってしまった場合。
③ 貸主が居住者から非居住者に変わった(売却等)場合、変更の翌月から源泉徴収が必要になる。
④ 3ヶ月分の賃料を前払いする際、その合計額に対して一括で源泉徴収を行う。
⑤ 借主が貸主の負担すべき所得税を肩代わりして納付し、後から貸主に請求するケース。
⑥ 複数の不動産を借りており、一部の貸主だけが非居住者である場合の管理方法。
⑦ 源泉徴収した所得税を納付し忘れて、後から税務署から指摘を受けるケース。
⑧ 貸主から「源泉徴収しないでほしい」と頼まれたが、応じると借主がペナルティを受けるリスクがある。
⑨ 賃料の支払いが滞り、未払い分が発生した場合の源泉徴収のタイミング。
⑩ 静岡県内の店舗を借りる際、オーナーが海外在住で契約書に住所が海外と明記されている場合。
★注意:特に②のように、源泉徴収を忘れて全額支払ってしまった場合でも、借主の納付義務は消えません。速やかに貸主に連絡し、立て替えた税金を清算する手続きが必要です。
【№5 手順】
非居住者から不動産を賃借する際の正しいステップをご案内します。
STEP①:貸主の属性確認
不動産契約時、貸主が非居住者または外国法人に該当するかを確認します。
STEP②:契約書での取り決め
契約書に「源泉徴収を行うこと」や「税額の計算方法」を明記しておくとトラブルを防げます。
STEP③:賃料支払時の源泉徴収
毎月の賃料支払時に、契約額から20.42%を差し引いた金額を貸主に振り込みます。
STEP④:所得税の納付
徴収した税額を、翌月10日までに管轄の税務署へ納付書を使って納めます。
STEP⑤:支払調書の作成
必要に応じて、年間の支払状況をまとめた支払調書を作成・保管します。
STEP⑥:事後調整の実施
万が一徴収漏れがあった場合は、即座に貸主と相談の上、差額の調整や追納処理を行います。
万が一徴収漏れがあった場合は、即座に貸主と相談の上、差額の調整や追納処理を行います。
【№6 FAQ】
①Q.非居住者とは具体的にどのような人を指しますか?
A.日本国内に住所を持たず、または1年以上継続して日本国内に居所を持たない個人を指します。
②Q.源泉徴収する20.42%という税率は何ですか?
A.所得税20%に、復興特別所得税0.42%を加えた合計の税率です。
③Q.源泉徴収した税金の納付期限はいつですか?
A.原則として、賃借料を支払った翌月の10日までに、所轄の税務署へ納付する必要があります。
④Q.個人の自宅として借りる場合も源泉徴収が必要ですか?
A.いいえ、個人が自己や親族の居住用に借りる場合は、源泉徴収義務は免除されます。
⑤Q.静岡で借りている不動産のオーナーが海外に移住しましたが、どうすればよいですか?
A.居住者から非居住者に変わった翌月の賃料支払分から、源泉徴収の手続きが必要になります。
⑥Q.オーナーから「源泉徴収しないでほしい」と頼まれた場合はどうしますか?
A.法律上の義務ですので、無視することはできません。断り、正しく納付しなければ借主がペナルティを受けます。
⑦Q.源泉徴収を忘れて支払ってしまった場合、どう調整しますか?
A.立て替えた税額を貸主に請求するか、次回の賃料から差し引く等の相談を貸主と行う必要があります。
⑧Q.納付書に調整後の賃料などを記載する必要はありますか?
A.いいえ、源泉所得税の納付書自体に、調整内容の詳細まで記載する必要はありません。
⑨Q.浜松で税理士に相談したいのですが、非居住者への支払いはサポート可能ですか?
A.はい、非居住者への支払いや源泉徴収手続きについても当法人がしっかりとサポートいたします。
⑩Q.この源泉徴収は日本法人である貸主にも適用されますか?
A.いいえ、日本国内に本店がある「内国法人」へ支払う賃料には、源泉徴収は必要ありません。
【№7 まとめ】
支払う相手の属性を常に確認する
不動産の賃貸借契約を結ぶ際、貸主が非居住者等(外国人個人や外国法人)に該当するかどうかは、最も初めに確認すべき重要な項目です。契約書や名刺、連絡先の住所からその属性を把握しましょう。特に静岡や浜松のような地方都市においても、海外投資家が所有するビルや倉庫を賃借する機会は増えています。相手が居住者であると思い込んでいたために、数年後に税務調査で指摘を受け、高額な追徴税額を求められるという失敗例は決して珍しくありません。
徴収漏れは経営上のリスク
うっかり源泉徴収をせずに賃料全額を支払うと、借主が税務署から追徴課税を受けるだけでなく、延滞税などの附帯税が加算される可能性があります。特に長期の賃貸借契約では、数年分の徴収漏れが積み重なり、金額が経営を圧迫するほど大きくなるため注意が必要です。また、貸主との契約交渉においても、税金を含めた手取り額の調整など、複雑なコミュニケーションを要することになります。
貸主との信頼関係構築
源泉徴収は法律で決まったルールですので、貸主にも正しく説明し、納得してもらうことが大切です。「日本の法律上、借主が税金を天引きして納める義務がある」という点を契約締結前の段階で伝えておけば、後のトラブルを未然に防ぐことができます。事後の調整や金銭的な貸し借りは信用に関わりますので、契約書に一文加えておくなどの工夫が求められます。
静岡・浜松の企業さまの経営を支える
海外オーナーの不動産を賃借するケースは、グローバル化が進む静岡や浜松の企業さまでも増えています。専門的な税務処理を自社だけで判断せず、常に税理士と連携して安全に経営を進めていきましょう。私たちは静岡・浜松の中小企業さまが、制度を正しく活用し、法的な安全性を守りながら本業に集中できるよう、専門的知見から伴走いたします。
デジタル管理で抜け漏れを防止
いつ、誰に、いくら支払うのか。これらをクラウド会計や経理管理ツールを使って記録を可視化することで、徴収漏れを物理的に防ぐことが可能です。支払スケジュールを管理し、源泉所得税の納期をアラートで把握する。こうしたDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みこそが、現代の中小企業における正しいリスク管理の形です。
【№8 出典】
出典:『税務通信』第3883号(2026年01月12日)「非居住者等に支払う不動産賃借料」税務研究会
参考:国税庁タックスアンサー「No.2884 非居住者等から不動産を借りた場合」(参照日:2026-03-06)
参考:e-Gov法令検索「所得税法 第161条・第212条・第222条」(参照日:2026-03-06)
【№9 該当条文の説明】
所得税法 第161条(国内源泉所得)
日本国内にある不動産の貸付や利用の対価として受ける賃借料は、日本国内で生じた所得(国内源泉所得)として位置づけられています。これは日本の税法が、国外にいる相手であっても「日本の土地や建物から利益を得ているならば、日本の税金を負担すべきだ」という原則に基づいているためです。所得税法第161条は、この課税権の所在を明確にする非常に強力な規定です。
所得税法 第212条(非居住者等の所得の源泉徴収)
この条文は、非居住者等が日本国内で得た所得について、国が税金を確実に徴収するためのメカニズムを定めています。非居住者等は日本の税務署に対して直接的な納税義務を負う機会が少ないため、国内で賃料を支払う借主を「源泉徴収義務者」として指名し、支払いの段階で税金を確実に確保する役割を負わせています。借主にとって、これは法的な「徴収代行」の命令であり、怠れば納税者本人と同等の責任を負うことになります。
所得税法 第222条(源泉徴収税額の納付と立て替え)
もし借主が過失により源泉徴収を行わずに全額を貸主に支払った場合であっても、借主の国に対する納付義務は免除されません。このとき借主は、自分の財産から税金を税務署に納めることになりますが、その納付額について貸主に償還を請求する権利(または将来の賃料からの控除権利)が認められています。これが第222条の重要な規定です。これにより、借主は無用な経済的損失を被ることなく、適正な税務処理へと是正を図ることができます。
法令解説と立法趣旨
これらの条文は、日本の税務署が直接接触しにくい非居住者等から、公平に税金を回収するための防波堤としての役割を持っています。借主には「税務署の代理人」のような重い責任が課されていると認識し、慎重な対応が求められます。特に、立て替え払いを行った場合の調整については、契約の条項において貸主とあらかじめ同意を得ておくことが、企業防衛の観点からも不可欠です。私たちは、これらの条文が持つ立法趣旨を深く理解し、単なる事務処理ではなく、法的な整合性を確保した健全な経営体制の構築を全力で支えてまいります。
【№10 おわりに】
最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
※当事務所はDXを経営に活かすことを推進しており、当ブログはAIを活用して生成しています。実際の税制や政策、判例、事件、事象を元に作成していますが、正確な内容や最新の情報とは異なる場合がありますことをご了承くださいませ。
無料相談をご希望の方は、最高のIT税理士法人へお気軽にお問い合わせくださいませ。
https://toc-tax.jp/contact/