令和8年度税制改正による個人所得課税の変更点と年収の壁

2026年4月3日

【№1 はじめに】

こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!

私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!

本日は、「令和8年度税制改正による個人所得課税の変更点と年収の壁」をお伝えさせていただきます!

今回の税制改正は単なる控除額の変更にとどまらず、長期的には給与所得者のライフプランや企業の採用戦略、さらには人件費予算の組み方にも影響を及ぼす可能性が高いといえます。制度の変更に後手に回るのではなく、早い段階から専門的な情報を整理し、社内の給与規定や就業規則を見直す準備を始めることが、経営の安定につながる重要な一歩となります。

【№2 結論】

令和8年度の税制改正では、物価上昇に対応するため、基礎控除や給与所得控除などの計算方法が大きく見直されました。

★重要:今回の改正の核心は、「令和8年分以降、いわゆる年収の壁が178万円へ引き上げられる」という点です。

従業員の皆さまの手取りを増やすだけでなく、企業側としても年末調整や給与計算の対応準備が必要となります。本記事では、改正の仕組みを分かりやすく整理し、経営者が今何をすべきかを解説します。

静岡・浜松の中小企業さまにおいては、クラウド会計ツールのアップデートや、給与規定の見直しを含めた適切な準備が求められます。この引き上げにより、従業員の手取り額が増えることは大きなメリットですが、同時に企業にとっては、これまで適用していた税制が変更されるため、年末調整の実務がより緻密な管理を求められるようになります。特に地域の経営者さまにおいては、パート・アルバイトのシフト管理と給与上限を再検討する好機と捉え、デジタルツールを用いた効率的な給与計算体制を構築することで、人件費管理の適正化を図ることが可能です。

【№3 やさしい解説】

1. なぜ基礎控除が引き上げられるのか
近年、物価が継続的に上昇しています。物価が上がると、同じ金額を稼いでも実質的な価値は下がります。政府は、この物価高の影響で生活が苦しくなることを防ぐため、所得税がかからない枠(非課税枠)を拡大することにしました。

2. 「年収の壁」の仕組みが変わる
基礎控除と給与所得控除がそれぞれ引き上げられることで、所得税がかからずに働ける金額が、従来のラインよりも上がります。これがニュースなどで言われる「年収の壁が178万円になる」という改正の正体です。

3. 基礎控除とは何か
基礎控除は、すべての納税者に適用される、所得から差し引ける金額です。この金額が大きくなればなるほど、所得税の計算元となる所得が小さくなり、結果として税金が安くなります。消費者物価指数(総合)に基づいて2年ごとに基礎控除や給与所得控除を調整する仕組みは、インフレ環境下で国民の租税負担が自然と増えてしまう「ブラケット・クリープ(所得が増えていないのに税率が上がる現象)」を防ぐための重要な防波堤です。これまでのように固定的な金額に頼るのではなく、経済状況の変化を税法に自動的に反映させることで、公平性を保とうという政府の意思が読み取れます。従業員の皆さまにとっても、自分の所得が物価上昇に対して適切に評価されているという安心感につながるでしょう。

4. 給与所得控除の役割
サラリーマンなど給与をもらっている人は、仕事のためにスーツを買ったり、交通費を使ったりします。これら「仕事に必要な経費」を一定額認めてあげよう、というのが給与所得控除の考え方です。今回、最低保障額が増えることで、手取りの増加に貢献します。

5. 適用される時期の注意点
この改正は「令和8年分」の所得税から適用されます。注意すべきは、月々の給与計算がすぐに変わるわけではないという点です。源泉徴収の実務については、令和8年12月の年末調整から対応することとなります。

【№4 具体例】

改正がどのように影響するか、具体的な場面を想定して見てみましょう。

① 年収170万円のパート従業員:これまでは所得税がかかっていましたが、改正により所得税がゼロとなります。
② 月給10万円のアルバイト:年間の収入が非課税枠に収まるため、所得税の負担がなくなります。
③ 扶養控除を適用している配偶者:配偶者の合計所得要件も引き上げられるため、扶養の範囲内で働ける金額が増えます。
④ 青色申告をするフリーランス:電子申告と一定の要件を満たすことで、青色申告特別控除が75万円まで拡大されます。
⑤ 住宅ローン控除を利用する新築購入者:借入限度額が見直され、ZEH水準等の住宅では限度額が3,500万円に拡大します。
⑥ 深夜勤務のパート:夜食代の非課税限度額が300円から650円に増えるため、会社から支給しやすくなります。
⑦ 通勤距離が65キロを超える従業員:マイカー通勤手当の非課税枠が引き上げられ、従業員のメリットが増えます。
⑧ ひとり親世帯:控除額が38万円にアップし、所得税の負担が軽減されます。
⑨ 勤労学生のバイト:非課税枠が89万円に引き上げられ、これまでより多く稼いでも所得税がかかりません。
⑩ 高所得者:基準所得金額が1億6,500万円を超えると、高所得者特例の税率が30%へ変更となります。

★注意:これらはあくまで一例です。ご自身の状況が改正にどう当てはまるかは、詳細なシミュレーションが必要です。

【№5 手順】

令和8年度税制改正に対応し、企業として円滑に準備を進めるための手順をまとめました。

STEP①:給与規定と控除枠の確認
まずは、自社の従業員の給与体系を確認しましょう。年収178万円前後のパート・アルバイトの方がどれくらい在籍しているかを把握します。静岡や浜松の企業さまでは、クラウド給与ソフトを活用して、対象者をリスト化するのが効率的です。

STEP②:年末調整システムの準備
本改正は令和8年12月の年末調整から適用されます。現在利用している給与計算システムが、新しい基礎控除額や給与所得控除額に自動対応しているか、ベンダーへ問い合わせるかアップデート情報を確認してください。

STEP③:従業員への周知
年収の壁が引き上がることで、従業員の働き方や勤務時間の希望が変わる可能性があります。人事面談などを通じて、改正内容を正確に伝え、どのような働き方を希望するかをヒアリングしましょう。

STEP④:マイカー通勤手当等の規定改定
通勤手当の非課税限度額が引き上げられます。駐車場代の加算措置も始まるため、就業規則や通勤手当支給規定を令和8年4月1日までに改定する必要があります。

STEP⑤:青色申告と電子申告の検討
事業主さまであれば、電子申告の準備を加速させましょう。75万円の青色申告特別控除を適用するには、優良な電子帳簿の保存などの要件があります。IT導入補助金を活用したクラウド会計システムの導入をぜひ検討してください。

STEP⑥:税理士によるシミュレーション
個別の世帯状況や扶養控除の計算は複雑です。特に複数店舗を経営する浜松市の中小企業さまなどは、店舗ごとの給与支払額が大きく変わる可能性があるため、顧問税理士と連携して早めにシミュレーションを行いましょう。

【№6 FAQ】

①Q.「年収の壁178万円」とは、全従業員に適用されますか?
A.給与収入がある個人に適用されますが、合計所得金額に応じた段階的な控除が適用されるため、個々の年収により控除額は異なります。

②Q.令和8年1月からの給与で、すぐに手取りが増えますか?
A.いいえ、月々の源泉徴収はそのまま行い、令和8年12月の年末調整で精算されます。

③Q.静岡で会社を経営していますが、この改正で何か申請は必要ですか?
A.特別な申請は不要ですが、給与計算ソフトの設定変更と、就業規則や給与規定の改定が必要です。

④Q.青色申告特別控除75万円を受けるための「電子申告」とは何ですか?
A.確定申告書を期限内にe-Taxを使用して送信することを指します。

⑤Q.マイカー通勤手当の改正はいつから適用されますか?
A.令和8年4月1日以後に支給すべき通勤手当から適用されます。

⑥Q.扶養控除の要件も変わるのですか?
A.はい、同一生計配偶者や扶養親族の所得要件が62万円以下に引き上げられます。

⑦Q.ひとり親控除はどうなりますか?
A.令和9年分から、控除額が38万円に引き上げられます。

⑧Q.年収がいくらまでなら所得税がかかりませんか?
A.年収178万円までであれば、所得税がかからないケースが一般的です。

⑨Q.住宅ローン控除の期限はどうなりましたか?
A.適用期限が令和12年12月31日まで5年間延長されました。

⑩Q.暗号資産の繰越控除制度とは何ですか?
A.暗号資産取引で生じた損失を、翌年以降3年間繰り越して利益と相殺できる制度です。

【№7 まとめ】

物価高への適時対応
今回の改正は、物価上昇という経済環境の変化に合わせた、非常に重要な所得税の見直しです。政府は、所得税の非課税枠を拡大することで、家計の負担を直接的に軽減し、実質的な所得の向上を図ることを目指しています。

178万円の壁を意識した経営
給与所得控除と基礎控除が引き上げられることで、多くの従業員の手取り額が増えます。これは従業員の勤労意欲を高める一方で、企業にとっては給与計算の複雑化という事務負荷を意味します。制度の趣旨を正しく理解し、従業員に対して公平で分かりやすい説明を行うことが求められます。

経営のDX化が不可欠
複雑な控除計算や、マイカー通勤手当の新しい限度額の管理など、アナログな手作業ではミスが起きやすくなります。静岡・浜松の企業さまが、この改正をスムーズに乗り切るためには、クラウド会計や勤怠管理システムといったデジタル技術の活用が、リスク管理の鍵となります。

将来的な税制改正への備え
今回の基礎控除等の見直しには「2年ごとの調整」という新しい仕組みが導入されました。これは、今後も経済状況に応じて税制が柔軟に変化することを示唆しています。私たちは、常に最新の税務動向を把握し、皆さまのビジネスがどのような環境でも最適化されるよう伴走いたします。

専門家と共に歩む経営
税制改正は単なる事務作業ではありません。住宅ローン控除の拡充や暗号資産取引のルール変更など、企業経営や個人の資産形成に深く関わる項目が目白押しです。浜松や静岡で活動する経営者さまにとって、法的な安全性を守りながら経営を進めるためには、顧問税理士との密なコミュニケーションが不可欠です。

【№8 出典】

出典:『税務通信』第3884号(2026年01月19日)「令和8年度税制改正のポイント②個人所得課税」税務研究会
参考:国税庁「令和8年度所得税の改正の概要」(参照日:2026-03-06)
参考:e-Gov法令検索「所得税法 第86条・第87条」(参照日:2026-03-06)

【№9 該当条文の説明】

所得税法 第86条(基礎控除)
本条は、すべての納税者が無条件で受けられる控除について定めています。今回の改正では、物価指数に連動して基礎控除額を調整する仕組みが本則に加えられました。これは、所得税の税負担を実質的に一定に保つための「自動調整機能」としての性格を強めたといえます。

所得税法 第87条(給与所得控除)
本条は、給与所得者の経費負担を考慮し、所得を計算する際に控除できる額を定めています。最低保障額の引き上げは、給与所得者の最低限の生活を守るための大きな防波堤となります。法改正の経緯としては、過去の硬直的な数値設定から、より物価動向に配慮した柔軟な適用へとシフトしています。

立法趣旨の解釈と「2年ごとの見直し」
これらの改正は、インフレ環境下において、国民の「実質的な租税負担」を軽減しようとするものです。特に、本改正で見直された「2年ごとの見直し条項」は、所得税の課税構造そのものが、社会経済のダイナミズムに合わせて適応していくことを示唆しています。これまでのように数十年単位で改正を待つのではなく、直近の物価動向を法的に担保して反映させるこの仕組みは、税法の現代化を象徴するものです。雇用主としては、毎年のように控除額や課税要件が変動する可能性を常に想定し、法務・労務管理体制を柔軟かつ強固なものへ刷新し続けることが、リスク回避の最重要課題となります。私たちは、条文の逐条的な解釈はもちろん、それが実務にどう影響するのかという「経営現場の視点」から、皆さまを全力でサポートしてまいります。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
※当事務所はDXを経営に活かすことを推進しており、当ブログはAIを活用して生成しています。実際の税制や政策、判例、事件、事象を元に作成していますが、正確な内容や最新の情報とは異なる場合がありますことをご了承くださいませ。
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