令和8年度税制改正:企業グループ間取引の書類保存特例

2026年4月11日

【№1 はじめに】

こんにちは! 静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「令和8年度税制改正:企業グループ間取引の書類保存特例」をお伝えさせていただきます!

令和8年4月1日から、グループ会社間(関連者)の取引において「価格の算定根拠」を明らかにする書類の保存が義務化されます。 これまでは「請求書と入金があればOK」というケースも多かったのですが、今後は「なぜその金額になったのか」というロジックを客観的な資料として残さなければなりません。
★重要:この特例の最も注意すべき点は、保存がないだけで「青色申告の承認取り消し」という重い処分が下される可能性があることです。 静岡・浜松の中小企業さまにとっても、グループ内での経費のやり取りや業務委託が見直しの対象となります。 税務調査で慌てないよう、今から「算定根拠を明文化する」準備を始めましょう。

【№2 結論】

令和8年4月1日から、企業グループ内での取引において「補完書類」の保存が義務化されます。
関連会社との取引で、契約書や請求書に「価格の算定根拠」が記載されていない場合、その根拠を明らかにする書類を別途保存しなければなりません。

★重要:この特例の最も恐ろしい点は、保存していないことが「青色申告の承認取り消し」事由になることです。
中小企業も例外ではありません。静岡・浜松の中小企業さまも、グループ会社との取引を見直し、今のうちに算定根拠の明文化を進める必要があります。

【№3 やさしい解説】

1. なぜ新ルールが必要なのか?
グループ会社間では、実態よりも高い(あるいは低い)価格で取引をすることで、利益を操作しやすい側面があります。
税務調査の際、「なぜその金額にしたのか」という根拠が不明瞭だと、適正な課税ができません。
国は、この不透明さを解消するために書類保存の義務を強めました。

2. 「関連者」の範囲は非常に広い
今回の特例でいう「関連者」とは、国内外を問わず、資本関係や実質的な支配関係がある法人すべてを指します。
海外の現地法人だけでなく、静岡・浜松にある兄弟会社や子会社との取引も対象となります。

3. どんな書類が必要なのか?
契約書や請求書に「この金額を算定したロジック(単価設定の理由)」が書かれていない場合、それを補足するメール、見積書、社内の稟議書、計算書などが対象となります。

4. 青色申告が取り消されるリスク
青色申告が取り消されると、欠損金の繰越控除が使えなくなるなど、税務上のメリットがすべて消滅します。
書類が一部足りないだけで会社経営に甚大なダメージを受ける可能性がある、非常に重い改正です。

5. 令和8年4月1日がデッドライン
このルールは、令和8年4月1日以後の取引から適用されます。
それまでの間に、グループ会社との取引を洗い出し、書類の不備を補う体制を整えましょう。

【№4 具体例】

静岡・浜松の企業さまで想定される10のケースです。

① 親会社から子会社へシステム開発を依頼。請求書には金額のみ記載だが、算定根拠となる「工数計算書」を保存していないため、改正後はアウト。

② 兄弟会社間で共通の事務用品を購入。按分した金額を請求しているが、その按分比率の算出方法を書いたメモを残していない。

③ 海外子会社へデザイン料を支払う際、根拠となる市場調査資料を破棄してしまった。改正後は、これも保存義務の対象。

④ 関連会社に土地を貸しているが、近隣相場との比較資料を作らず、「長年の慣習で」としか説明できない。

⑤ グループで一括調達した原材料を再販売。卸値を決める際の社内検討会で使ったパワーポイント資料を保存しておく必要がある。

⑥ 経営コンサルを関連会社から受けているが、作業報告書(タイムシート)がない。ただの資金移動と疑われるリスクがある。

⑦ 子会社から借りている資金の金利設定。市場金利と比較して適正であることを証明する比較表を保存しなければならない。

⑧ 関連法人間で人材を貸し借り(出向)している場合、給与負担金の計算根拠を明示しておく必要がある。

⑨ 工場の製造ラインを関連法人から借りているが、賃料が適正である根拠資料が契約書以外に存在しない。

⑩ 決算期の末日に駆け込みで行った関連会社間取引。根拠を後付けしようとしても資料が揃わず、青色申告が危ぶまれる。

★重要:静岡・浜松の経営者さまへ。グループ取引の「根拠資料」は、今日からすべて保管・整理してください。

【№5 手順】

令和8年4月1日からの制度開始に向け、静岡・浜松の企業さまが今すぐ取り組むべき実務フローを7つのステップで解説します。この特例は、準備を怠ると企業の根幹である「青色申告」が取り消されるリスクがあるため、慎重な対応が必要です。

STEP①:グループ会社(関連者)のリストアップ
まず、自社との間に「持株関係」や「実質的支配関係」があるすべての法人をリスト化します。国内外を問いません。静岡市内の関連会社はもちろん、海外にある子会社や浜松市内の兄弟会社など、資本関係や役員派遣状況を元に、特殊関係がある全法人を洗い出します。

STEP②:特定取引の範囲の確定
洗い出した関連者との間で行っている「特定取引」を特定します。資材の売買、システム利用料、グループ内での共通経費の配分(シェアードコスト)、資金の貸し借りなどがこれに該当します。この取引が「いつ」「何を」「いくらで」行われているかを把握します。

STEP③:取引書類の現状確認
現在、これらの取引で交わしている「注文書」「契約書」「領収書」などを確認します。ここで重要なのは、「金額の算定根拠」が書かれているかです。単に「システム利用料 100万円」とだけ書かれている場合は、その100万円がどう算出されたかの根拠(例:サーバー利用時間、保守工数など)が不足しています。

STEP④:補完書類(算定根拠資料)の作成と保存体制の構築
不足している「価格算定のロジック」を補完するための書類を整備します。社内メール、見積書のドラフト、単価計算表、比較市場価格データなどが対象です。これらの資料は、紙だけでなく電磁的記録(PDFなど)でも保存可能です。クラウド会計を利用している場合は、関連資料を紐付けて保存するルールを定めます。

STEP⑤:グループ全体での周知とマニュアル化
本特例はグループ全体に影響します。静岡・浜松の本社だけでなく、関連する法人すべてに対して「今後は取引の算定根拠を明記すること」をルールとして共有します。特に経理担当者だけでなく、発注を行う営業担当や製造担当へも周知が必要です。

STEP⑥:保存期間と管理ルールの運用
法人税法に基づき、これらの補完書類は原則7年間(欠損金の繰越期間を考慮して10年間推奨)保存しなければなりません。税務調査が入った際、直ちに提示できるよう、フォルダ分けやファイル名をルール化して一元管理します。

STEP⑦:税務顧問との定期的なチェック
特例の適用開始である令和8年4月1日に向け、四半期ごとに取引の実態と書類の整合性をチェックします。自社グループ内の取引は慣れ合いになりがちですが、第三者から見て「なぜこの価格か」が説明できるか、定期的に専門家の視点を取り入れることが重要です。

【№6 FAQ】

①Q. 静岡市に親会社があり、浜松市に子会社があります。この兄弟間での取引も特例の対象になりますか?
A. はい、対象です。この特例は国内外を問わず、特殊の関係にある法人との取引であれば、規模の大小に関わらずすべてが対象となります。

②Q. 請求書に金額の計算式を備考欄に記載すればそれで足りますか?
A. はい、請求書や契約書に具体的な計算根拠(単価×数量など)が明記されていれば、別途補完書類を作らなくても特例の要件を満たすと考えられます。

③Q. 口頭での合意に基づく取引は、今後も可能でしょうか?
A. 特例の適用後は、事実上不可能です。口頭のみの取引では「算定根拠の記載」を担保できないため、必ず書面または電磁的記録を作成し、保存するように切り替えてください。

④Q. 過去に遡って取引内容を修正することはできますか?
A. 令和8年4月1日以後の取引から適用されるため、それ以前の取引を遡って修正する必要はありません。しかし、4月1日以降の取引については初回から完璧に書類を揃える必要があります。

⑤Q. 中小企業ですが、移転価格税制のような複雑な書類作成が必要ですか?
A. 移転価格税制の「ローカルファイル」作成とは異なります。しかし、取引の適正性を説明するための最低限の根拠書類(社内見積書や比較データ)は必須となるため、早期の準備が必要です。

⑥Q. 関連会社との少額取引もすべて算定根拠が必要ですか?
A. 法律上、特定取引に該当するものは原則として全て対象です。少額だからといって免除される規定はないため、グループ内での取引ルールを統一することをお勧めします。

⑦Q. 税務調査で書類が見当たらない場合、即座に青色申告が取り消されますか?
A. 直ちにすべての権利が消滅するわけではありませんが、「補完書類が保存されていないことは青色申告の取消事由」と明記されているため、極めて厳しい判断がなされるリスクがあります。

⑧Q. 補完書類として認められる「電磁的記録」とは何ですか?
A. ExcelやWordで作成した計算シート、メールのやり取りのログ、PDF化した見積書などを指します。電子帳簿保存法に対応した形式での保存が推奨されます。

⑨Q. 海外の子会社との取引がメインですが、現地の法制度が優先されませんか?
A. 日本の法人税法が適用される内国法人が主語となります。海外取引であっても日本の法人税申告においては書類保存が義務付けられるため、現地側の資料も日本側で保存する必要があります。

⑩Q. 複数の子会社があり、すべて管理するのが困難です。どうすればいいですか?
A. グループ内での取引ルールを統一し、標準的な「見積依頼フォーム」や「請求時チェックリスト」を作成し、全法人で共通利用させるのが効率的です。

【№7 まとめ】

グループ内取引の透明化が必須に
令和8年度税制改正は、企業グループ内の取引に対する監視を強化するものです。「身内だから適当でいい」という甘えは、青色申告の取り消しという最大のペナルティを招きかねません。

算定根拠の「言語化」を全社で徹底する
今回求められているのは、高度な専門資料ではなく「なぜその金額なのか」というロジックの説明責任です。日々の請求書発行時に「根拠」を添える仕組みを、今のうちから作りましょう。

ITツール活用で効率的に保存
膨大な書類を管理するには、デジタル化が最適です。クラウド会計システムや文書管理ツールを駆使し、いつ、誰が取引しても根拠資料が自動的に紐付く環境を構築してください。

静岡・浜松の企業を強くするグループ再編
この改正を機に、グループ内取引のルールを再確認することは、経営管理の適正化にもつながります。不透明な支出を減らし、利益率を高めるチャンスと捉えましょう。

最高のIT税理士法人がグループ取引の適正化をサポート
複雑なグループ会社関係の整理や、電磁的記録の保存体制構築は、私たちの得意分野です。静岡・浜松の地域企業さまが、法改正に惑わされることなく本業に集中できるよう伴走します。

【№8 出典】

出典:『税務通信』第3885号(2026年01月26日)「R8改正 企業G間取引の書類保存特例は関連者取引を洗出し」
参考:国税庁タックスアンサー「No.5921 青色申告書等の帳簿書類の保存期間」(参照日:2026-03-10)
参考:e-Gov法令検索「法人税法 第126条」(参照日:2026-03-10)

【№9 該当条文の説明】

法人税法 第126条(青色申告法人の帳簿書類の備付け等)
青色申告法人は、取引に関係する帳簿や書類を保存しなければならないとする、法人税法の基本条文です。今回の改正は、この「書類を保存する義務」の範囲を、グループ間取引における「算定根拠」にまで拡張したものと言えます。

移転価格税制関連規定(法人税法 第66条の4等)
今回の改正において「関連者」の判定基準として参照されている規定です。国外関連者のみならず、国内の特殊関係法人まで含めて判定することで、グループ全体の取引を包括的に適正化しようとする立法趣旨があります。

立法趣旨:恣意的な利益操作の防止
グループ内企業間での取引価格を自由に設定することで、利益を出しやすい法人に寄せたり、赤字の法人にコストを転嫁したりする行為を封じることが目的です。価格の算定根拠を明らかにさせることで、税務調査の透明性を高め、公平な課税を実現します。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
※当事務所はDXを経営に活かすことを推進しており、当ブログはAIを活用して生成しています。実際の税制や政策、判例、事件、事象を元に作成していますが、正確な内容や最新の情報とは異なる場合がありますことをご了承くださいませ。
無料相談をご希望の方は、最高のIT税理士法人へお気軽にお問い合わせくださいませ。
https://toc-tax.jp/contact/