インボイス2割特例の改正と簡易課税の選択期限
2026年4月15日
【№1 はじめに】
こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「インボイス2割特例の改正と簡易課税の選択期限」をお伝えさせていただきます!
インボイス制度が始まって数年、多くの静岡・浜松の個人事業主様が活用してきた「2割特例」に、大きな変化が訪れようとしています。制度の延長は嬉しいニュースですが、内容が少し変わり、法人と個人で対応が分かれます。これからの資金繰りや事務負担にどう影響するのか、専門用語を極力使わずお伝えします!
【№2 結論】
令和8年度税制改正により、インボイス発行事業者となった小規模事業者の負担を軽くする「2割特例」が、次のように変わる見通しです。
① 個人事業主は「3割特例」として2年延長
これまで売上にかかる消費税の20%(およそ20%)を納めればよかった「2割特例」が、納税額を「3割(およそ30%)」に引き上げた上で、令和10年分まで2年間延長されます。
② 法人の特例は予定通り終了へ
会社(法人)については、この特例延長の対象外となる見込みです。現在の適用期限(令和8年9月30日を含む事業年度まで)をもって終了します。
③ 簡易課税への切り替え期限が「後倒し」に
特例が終わった後に「簡易課税」を選びたい場合、これまでは「課税期間が始まる前まで」に届け出が必要でしたが、改正後は「確定申告の期限まで」に出せば、その期から適用できるようになります。
静岡・浜松の中小企業やフリーランスの皆様は、自分の事業がいつまで特例を使えるのか、特例終了後は「簡易課税」と「一般課税」のどちらが有利になるのかを、早めにシミュレーションしておく必要があります。
【№3 やさしい解説】
インボイス制度で初めて消費税を納めることになった方のために用意されたのが「2割特例」という救済策です。
① 「2割特例」から「3割特例」へのバトンタッチ
これまでは、受け取った消費税の2割だけを納めれば済んでいました。
しかし、今回の改正では、個人事業主に限って、この負担を「3割」に増やして、あと2年だけ延命させることになりました。
★注意:法人の場合は延長されませんので、早めの対策が必要です。
② 簡易課税を選びやすくなる「弾力措置」
消費税の計算方法には「一般課税」と「簡易課税」があります。
これまでは「来年から簡易課税にします!」という宣言(届出書)を、前年のうちに済ませておく必要がありました。
しかし、今回の改正では「確定申告の時(申告期限まで)」に決めても間に合うようになります。
これにより、「蓋を開けてみたら簡易課税の方が安かった」という時に、後から選択できる柔軟性が生まれます。
③ 申告期限の延長をしている法人への配慮
法人税の申告期限を1ヶ月延ばしている会社については、この届出書の提出期限も同様に「3ヶ月以内」へと延びる形になります。
静岡市や浜松市の中心部で活動されるクリエイターや飲食店主様、また製造業の街・浜松を支える一人親方の皆様にとって、この「申告期限までの後出しじゃんけん」が可能になることは、事務的なミスを防ぐ大きな安心材料となります。
【№4 具体例】
改正後のルールに基づいた、具体的な10個のシミュレーションです。
(金額はおよその目安です)
① 静岡市のフリーランスWebデザイナー(個人)
令和9年の売上が1,100万円(うち消費税100万円)の場合。
改正前:特例終了により一般課税(または簡易課税)へ移行。
改正後:「3割特例」を活用し、30万円(およそ30万円)の納税で済みます。
② 浜松市の建設業の一人親方(個人)
令和10年まで「3割特例」が使えるため、経費の領収書を細かく集める手間を省きつつ、納税額を抑えられます。
③ 3月決算の建設会社(法人)
令和8年9月30日をまたぐ「令和9年3月期」までは2割特例が使えますが、その次の「令和10年3月期」からは特例が消えます。
対策:令和9年中に、簡易課税にするか一般課税にするか判断が必要です。
④ 2割特例から簡易課税へ乗り換えるケース
令和9年分(個人)の確定申告をする際、3月15日までに「簡易課税選択届出書」を提出。
結果:令和9年分から、さかのぼって簡易課税として計算することが認められます。
⑤ 簡易課税の方が有利だったと気づいた場合
令和9年分の一般課税での納税額が50万円(およそ50万円)だったが、簡易課税なら40万円(およそ40万円)だった。
改正後:申告期限内であれば、届出を出して40万円の納税に切り替えられます。
⑥ 申告期限延長の特例を受けている静岡の製造業(法人)
令和9年9月期に2割特例が終わり、令和10年9月期から簡易課税へ。
結果:令和10年12月31日(3ヶ月以内)までに届出を出せば、簡易課税が適用されます。
⑦ 3割特例を使わず一般課税を選ぶケース
大きな設備投資(IT導入や車両購入)をした場合。
結果:3割特例よりも一般課税(還付や大幅控除)の方が有利になるため、あえて特例を使わない選択をします。
⑧ 簡易課税の第4種(飲食業)のケース
浜松市のカフェ(個人)。3割特例なら納税額は売上税額の30%。簡易課税なら売上税額の40%。
比較:令和9年・10年は「3割特例」の方がおよそ10%分お得になります。
⑨ 簡易課税の第2種(小売業)のケース
静岡市の雑貨店。簡易課税なら納税額は売上税額の20%。
比較:この場合、延長された「3割特例」を使うよりも、簡易課税の方がおよそ10%お得です。
⑩ 申告期限を過ぎてしまった場合
残念ながら、3月15日(法人は決算から2〜3ヶ月)を過ぎてしまうと、後からの切り替えは認められません。
【№5 手順】
インボイス2割特例の終了・変更に備えた、静岡・浜松の事業者様向けアクションプランです。
① 特例適用の「タイムリミット」を確認
個人は令和8年分までが2割、令和9年・10年が3割。法人は令和8年9月を含む期が最後です。
② 過去1〜2年の「消費税額」を整理
今の自分の事業で、売上の何%を納税しているか(または簡易課税なら何%になるか)を把握します。
③ クラウド会計(ITツール)でのシミュレーション
一般課税と簡易課税、どちらが税金が安くなるかをITツールを使って比較します。
④ 簡易課税への移行要件(売上5,000万円以下)のチェック
2年前の売上が5,000万円を超えていると、簡易課税は選べません。
⑤ 「簡易課税選択届出書」の準備
特例が切れるタイミングに合わせて、いつでも出せるように書類(またはe-Taxの準備)を整えます。
⑥ 設備投資計画の策定
静岡・浜松で補助金を使ってIT導入や機械購入をする予定があるなら、一般課税の方が有利になるため、タイミングを計ります。
⑦ 届出の提出(確定申告期限まで)
改正後のルールを使い、確定申告のタイミングで有利な方を選択し、届出を提出します。
⑧ 法人の場合は「延長届出」の有無を確認
申告期限を延長している法人は、提出期限が1ヶ月後ろにずれることを再確認します。
⑨ 税務署(静岡税務署・浜松税務署等)への確認
不明な点があれば、最新の改正内容が反映されているか確認します。
⑩ IT税理士への相談
判断が難しい場合は、当法人のようなクラウド会計に強い専門家に、最適な納税プランの作成を依頼します。
【№6 FAQ】
①Q.静岡市で一人でやっています。2割特例はずっと続くのですか?
A.いいえ。令和8年分までは2割ですが、令和9年・10年は「3割」になり、その後は原則として終了する予定です。
②Q.法人はなぜ3割特例の延長がないのですか?
A.今回の改正は、より規模の小さい個人事業主の負担軽減に重点が置かれたため、法人は対象外となりました。
③Q.「簡易課税」への変更を申告時に決めてもいいって本当ですか?
A.はい。今回の改正により、2割(または3割)特例を受けていた方は、申告期限までの「後出し」が可能になります。
④Q.浜松市の製造業です。設備投資を多くする年はどうすればいいですか?
A.その場合は特例や簡易課税を使わず、「一般課税」を選ぶことで消費税の還付や減額を受けられる可能性があります。
⑤Q.簡易課税の届出を一度出すと、2度と戻せませんか?
A.いいえ。2年経てば「取りやめ」の届出を出すことで一般課税に戻せます。
⑥Q.個人事業主ですが、売上が1,000万円を超えたらどうなりますか?
A.2年前の売上が1,000万円を超えると、インボイスに関係なく「課税事業者」となるため、この特例自体が使えなくなります。
⑦Q.3割特例の方が簡易課税よりも必ずお得ですか?
A.業種によります。卸売業(第1種・10%納税)や小売業(第2種・20%納税)の方は、簡易課税の方がお得です。
⑧Q.法人の申告期限を延長していますが、消費税も延びますか?
A.別途「消費税申告期限延長届出書」を出していれば、1ヶ月延びます。今回の届出期限もそれに連動します。
⑨Q.IT導入補助金でシステムを入れたのですが、消費税への影響は?
A.一般課税なら、システム購入にかかった消費税を差し引けますが、特例や簡易課税では差し引けません。
⑩Q.静岡・浜松でインボイスのシミュレーションをしてくれる税理士はいますか?
A.はい、当法人では最新のITツールを使い、どの制度が最も有利か一目でわかる診断を行っております。
【№7 まとめ】
インボイス制度の導入から数年が経ち、いよいよ「激変緩和措置」としての2割特例が次のステージへと移行します。個人事業主様にとっては、納税額が2割から3割に増えるという「実質的な増税」の一面もありますが、一方で、事務負担の重い一般課税への移行をさらに2年猶予してもらえるというメリットもあります。
今回の改正で最も注目すべきは、簡易課税の選択期限が「後倒し」にされた点です。これにより、ビジネスの状況を見極めた上で、最も有利な計算方法を「後から選ぶ」ことができるようになります。これは、日々忙しく現場で立ち働く静岡・浜松の経営者の皆様にとって、非常に大きな事務的救済となります。
しかし、法人の皆様にとっては、特例の終了が目前に迫っています。一般課税に戻るのか、それとも簡易課税を新たに選択するのか。その判断一つで、翌年のキャッシュフローが数十万円(およそ数十万円)単位で変わることも珍しくありません。
私たち最高のIT税理士法人は、こうした複雑な税制改正をITの力で「見える化」し、皆様が本業に集中できる環境を整えます。静岡・浜松の地域の活力を守るため、最適な消費税対策を一緒に考えていきましょう。
【№8 出典】
出典:『税務通信』第3886号(2026年02月02日)「R8改正 2割特例適用後の簡易選択届出期限が後倒しへ」税務研究会
参考:国税庁「2割特例(適格請求書発行事業者となる小規模事業者に係る税額控除に関する経過措置)の概要」(参照日:2026-03-11)
参考:e-Gov法令検索「消費税法第三十七条(中小事業者の仕入れに係る消費税額の控除の特例)」(参照日:2026-03-11)
参考:e-Gov法令検索「平成二十八年改正法附則第五十一条の二(小規模事業者に係る税額控除に関する経過措置)」(参照日:2026-03-11)
【№9 該当条文の説明】
参考:e-Gov法令検索「消費税法・平成28年改正法附則」の内容解説
① 平成28年改正法附則第51条の2(小規模事業者に係る税額控除に関する経過措置)
いわゆる「2割特例」の根拠となる条文です。インボイス制度の導入に伴い、免税事業者から課税事業者になった方の税負担を急増させないための「激変緩和措置」として設けられました。改正により、個人事業主についてはこの期間が2年延長され、納税額の計算割合が2割から3割(およそ30%)へと変更されることになります。
② 消費税法第37条(中小事業者の仕入れに係る消費税額の控除の特例)
「簡易課税制度」を規定する条文です。実際の経費を計算せず、売上高に業種ごとの「みなし仕入率」を掛けて納める税金を計算する仕組みです。今回の改正では、この条文に基づく「届出」の提出期限について、特例適用者に限り、実質的な後出し(確定申告期限までの提出)を認めるという弾力的な運用が明文化されます。
③ 消費税法第45条、第45条の2(申告及び納付)
消費税の確定申告の期限を定めた条文です。原則は課税期間終了の翌日から2ヶ月以内ですが、法人税の申告期限を延長している法人が、所定の届出を出すことで消費税の申告も1ヶ月延長できる特例について触れています。今回の改正による「簡易課税選択の届出期限」も、この延長された申告期限に連動するように調整されます。
【№10 おわりに】
最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
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