海外拠点の種類と各税目の関係

2026年4月16日

【№1 はじめに】

こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「海外拠点の種類と各税目の関係」をお伝えさせていただきます!

静岡や浜松の誇る技術・サービスを世界へ届けたい!そんな志を持つ経営者の皆様にとって、海外拠点の設立は大きな第一歩です。しかし、「子会社と支店は何が違うの?」「駐在員事務所なら税金はかからない?」といった疑問は尽きないものです。国際課税は複雑ですが、ITを活用して情報を整理すれば、決して怖いものではありません。本日は入門の入門として、拠点の形による税金の違いをスッキリ整理しましょう!

【№2 結論】

海外拠点の形態には大きく分けて「海外子会社」「海外支店」「駐在員事務所」の3つがあり、税務上の立場は以下のように異なります。

① 海外子会社は「別の会社」
現地国の法律で設立された独立した法人です。現地のルールで税金を納めます。日本の親会社とは「親子(他人)」の関係になります。

② 海外支店は「自分の一部」
日本の会社の一部が海外にある状態です。現地で「恒久的施設(PE)」とみなされ、支店が生んだ利益は現地と日本、両方で課税対象(二重課税)となります。

③ 駐在員事務所は「準備のための場所」
収益を上げない補助的な活動のみが許されます。原則として現地での法人課税はありませんが、営業活動をすると「支店」とみなされ課税されるリスクがあります。

静岡・浜松の中小企業さまへ:進出初期はコストやリスクを抑えるため、どの形態が最適か、各税目(法人税・源泉税・消費税)の特性を理解した上で選ぶことが重要です。

【№3 やさしい解説】

海外拠点の違いを、もっと身近なイメージで解説します。

① 海外子会社:分家(独立採算)
子どもが海外で新しく世帯を持ったイメージです。家計(サイフ)は完全に別。子どもが稼いだお金に、親が口出し(課税)することは原則ありません。
★重要:ただし、あまりに稼ぎすぎたり、親との取引価格がおかしかったりすると「移転価格税制」などでチェックが入ります。

② 海外支店:自分の海外別宅(合算)
自分自身の一部が海外にあるイメージです。サイフは一つ。海外別宅で商売をすれば、その稼ぎは自分の収入として日本の税務署にも報告が必要です。
★注意:海外の役所からも「うちの国で稼いだね」と税金を求められるため、二重に税金を払うことになります(後で調整は可能です)。

③ 駐在員事務所:海外の市場調査拠点(非課税)
「これから商売ができるかな?」と下見をしている状態です。売上を作らないことが条件なので、税金はかかりません。
★注意:こっそり注文を取ったり契約書にハンコを押したりすると、役所から「それはもう立派な支店だ!」と怒られてしまいます。

静岡の顧問税理士として、まずはこの「サイフが別か、同じか」という基本を押さえることが、国際課税への理解の第一歩だと考えています。

【№4 具体例】

拠点ごとの税務上の違いを、具体的な10個のケースで見てみましょう。
(金額はおよその目安です)

① 浜松市のメーカーが米国に「子会社」を設立
現地で1,000万円(およそ1,000万円)の利益が出た場合、米国の税率で米国に納税します。日本の親会社は、その利益を配当として受け取るまで日本の法人税はかかりません。

② 静岡市のIT企業が東南アジアに「支店」を設立
現地支店で500万円(およそ500万円)の赤字が出た場合。
支店は本店の一部なので、日本の本店の黒字と相殺して、日本での法人税を安くできるメリットがあります。

③ 駐在員事務所で「営業活動」をしてしまった場合
タイの駐在員事務所で、現地の顧客から受注・契約締結を行いました。
現地当局から「PE(恒久的施設)」と認定され、数年分に遡って法人税を請求されるリスクが発生します。

④ 支店が現地で納めた「外国法人税」
シンガポール支店が現地で300万円(およそ300万円)の税金を払いました。
日本では「外国税額控除」という制度を使い、日本で払う税金からこの300万円を差し引いて二重課税を防ぎます。

⑤ 日本から海外拠点の家賃を送金する場合
海外支店への送金は「社内移動」なので、源泉徴収(税金の天引き)は不要です。
一方、海外子会社への支払い(特許使用料など)は、外国法人への支払いとして源泉徴収が必要になる場合があります。

⑥ 海外拠点に住む「駐在員」の給与
浜松の本社から、現地に住む駐在員の留守宅口座に給与を振り込みました。
その駐在員が一時帰国して日本で1週間働いた場合、その期間分の給与には20.42%(およそ20%)の源泉徴収が必要です。

⑦ 海外支店へ商品在庫を送る(輸出)
日本の本店から海外支店へ商品を移送しました。
内部取引なので売上は立ちませんが、消費税上は「輸出免税」の扱い(みなし輸出)となり、仕入にかかった消費税の還付を受けられる可能性があります。

⑧ 海外子会社に「安すぎる」価格で製品を販売
本来1万円の製品を、子会社を助けるために5,000円で売りました。
日本の税務署から「移転価格税制」に基づき、1万円で売ったものとして税金を追加で払うよう求められます。

⑨ 赤字の海外子会社を清算する場合
子会社を閉じる際、投資したお金が戻ってこない「株式消滅損」などは、一定の条件で日本の親会社の損失(損金)にできます。

⑩ 駐在員事務所で使うPCを日本から送付
自己使用のための輸出ですが、これも消費税上の「みなし輸出取引」として、課税売上割合の計算に含めることができます。

【№5 手順】

海外拠点を設立する際の、静岡・浜松の企業様向けタックス・ロードマップです。

① 進出目的の明確化と拠点形態の選択
「利益を現地に留保したい(子会社)」か「初期の赤字を日本で活用したい(支店)」か、経営判断を行います。

② 現地法令の調査(ITツールの活用)
現地の弁護士・会計士と連携。駐在員事務所で許可される活動範囲(準備的・補助的業務)を厳格に確認します。

③ 日本での各種届出
「外国普通法人設置届出書」などを日本の税務署へ提出。海外支店の場合は、特に日本の決算への合算準備が必要です。

④ 移転価格ポリシーの策定(子会社の場合)
親子間の取引価格をいくらにするか、「独立企業間価格」の根拠をあらかじめ作成しておきます。

⑤ 駐在員の給与体系と源泉徴収ルールの構築
日本払い・現地払いの比率を決め、一時帰国時の「国内源泉所得」の計算方法をIT化(勤怠管理と連動)します。

⑥ 消費税の「輸出免税」適用準備
海外支店等への在庫移送時に、輸出許可書(FOB価格記載)を確実に保管するフローを作ります。

⑦ クラウド会計による拠点管理(DX推進)
現地の記帳データをクラウドで共有し、日本の本店からリアルタイムで収益状況やPEリスク(売上発生の有無)を監視します。

⑧ 外国税額控除の計算(決算期)
支店が現地で納めた税金の証明書を入手し、日本の法人税申告書で控除計算を行います。

⑨ CFC税制(タックスヘイブン対策税制)の判定
海外子会社の税負担率が低い場合、合算課税の対象にならないかチェックします。

⑩ 税理士法人による国際税務レビュー
定期的に、現地の活動状況が「PE認定」や「移転価格」の面で問題ないか、プロの目による監査を受けます。

【№6 FAQ】

①Q.静岡市の小さな会社ですが、一番簡単な拠点はどれですか?
A.まずは「駐在員事務所」ですが、売上が立てられません。本格的な商売を始めるなら「子会社」の方が、日本の決算と切り離せるため事務負担が軽い面もあります。

②Q.「PE(恒久的施設)」って何ですか?
A.一言で言えば「その国で税金を払うべき拠点(拠点となる一定の場所)」のことです。支店はPEですが、準備活動だけの事務所はPEになりません。

③Q.浜松の工場から海外支店に機械を送る際、消費税はどうなりますか?
A.売上ではありませんが「輸出免税取引」とみなされます。FOB価格(およそ船積み価格)をベースに課税売上割合を計算し、還付を受けやすくできます。

④Q.海外子会社からの配当には日本の税金がかかりますか?
A.原則として、受け取った配当の95%(およそ95%)は「益金不算入」として日本の法人税がかからない仕組みになっています。

⑤Q.駐在員事務所で現地の通訳にお金を払う場合、日本の源泉税は?
A.現地の人が現地で働く対価なので、日本の源泉徴収は不要です。現地の税法に従ってください。

⑥Q.「移転価格税制」は大きな会社だけの話ですよね?
A.いいえ。最近は中小企業も対象になります。海外子会社との取引価格が「世間相場」から外れていないか注意が必要です。

⑦Q.海外支店が赤字なら、日本の黒字を減らせるって本当?
A.本当です。支店は本店の一部なので、損益を合算できます。進出当初に赤字が見込まれる場合は、支店形態が有利なこともあります。

⑧Q.駐在員が日本に一時帰国した際、静岡の事務所で1日会議をしたら?
A.その1日分の給与は「日本国内での勤務」となり、20.42%の源泉徴収対象になります。計算を忘れないよう注意が必要です。

⑨Q.IT導入補助金は海外拠点の管理ソフトにも使えますか?
A.日本の本社が導入し、海外拠点のデータを管理する仕組みであれば、補助金の対象となる可能性があります。

【№7 まとめ】

海外進出における拠点選びは、単なる「手続き」ではなく、企業の「税務戦略」そのものです。海外子会社を選べば「独立した事業体」として現地に根を張ることができ、海外支店を選べば「日本との一体運営」による損益通算のメリットが得られます。一方で、駐在員事務所という「安全牌」に見える選択肢にも、活動範囲を誤ればPE(恒久的施設)認定という重い課税リスクが潜んでいます。

静岡市や浜松市の企業様が世界を舞台に戦う際、こうした税務上の落とし穴で足を取られるのは非常にもったいないことです。現代の国際税務は、以前にも増して「実態」が重視されます。書類上の名前がどうであれ、現地で実際に何をしているのかが、税金の種類を決めるのです。

そこで鍵となるのが「ITによる透明化」です。海外拠点の活動内容、送金フロー、従業員の移動状況をデジタルで可視化しておくことで、税務調査にも耐えうるエビデンスを構築できます。私たち最高のIT税理士法人は、ITを駆使して皆様の海外事業を「守り」ながら、成長という「攻め」を加速させるパートナーでありたいと考えています。

【№8 出典】

出典:『税務通信』第3886号(2026年02月02日)「うちの経理部は海外取引に弱いんです!第68回 入門の入門(7)…海外拠点の種類と各税目の関係は?」税理士 伴 忠彦
参考:国税庁タックスアンサー「No.2888 非居住者に対する給与の源泉徴収」(参照日:2026-03-11)
参考:国税庁タックスアンサー「No.1910 外国税額控除」(参照日:2026-03-11)
参考:e-Gov法令検索「法人税法(昭和四十年法律第三十四号)」(参照日:2026-03-11)
参考:e-Gov法令検索「消費税法(昭和六十三年法律第百八号)」(参照日:2026-03-11)

【№9 該当条文の説明】

参考:e-Gov法令検索「法人税法・所得税法・消費税法」の内容解説

① 法人税法第69条(外国税額控除)
日本法人が海外支店などで納めた外国の法人税を、日本の税金から差し引くことを認める規定です。国際的な二重課税を排除するための、海外支店運営には欠かせない条文です。

② 所得税法第161条第1項第12号(国内源泉所得)
海外に住む非居住者(駐在員など)であっても、日本国内で勤務したことによる給与は日本で課税する、という根拠条文です。一時帰国時の「1日単位」の計算が求められるのはこの規定があるためです。

③ 消費税法第31条第2項(輸出免税の特例)
自分の海外支店などへ資産を送る(内部取引)場合でも、輸出免税とみなして仕入税額控除を認めるという、非常に特殊かつ重要な条文です。不課税取引のままだと損をしてしまうケースを救済する役割があります。

④ 法人税法第66条の6(CFC税制/外国子会社合算税制)
海外子会社を利用した租税回避を防ぐための条文です。一定の要件を満たす場合、子会社の利益を日本の親会社の利益に「合算」して課税することを定めています。「親子は他人」という原則に例外を設ける強力な規定です。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
※当事務所はDXを経営に活かすことを推進しており、当ブログはAIを活用して生成しています。実際の税制や政策、判例、事件、事象を元に作成していますが、正確な内容や最新の情報とは異なる場合がありますことをご了承くださいませ。
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