国外財産調書と相続税の申告漏れ

2026年5月17日

【№1 はじめに】

こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!

私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!

本日は、「国外財産調書と相続税の申告漏れ」をお伝えさせていただきます!

【この記事で得られること】
海外に資産を持つ方が、調書の提出を怠ることで発生する「罰金の増額リスク」が分かります。
相続税の申告時に、親(被相続人)と子(相続人)のどちらが調書を出していれば安心かが分かります。
静岡・浜松など国内にいながら海外投資を行う際の、適正な申告手順が理解できます。

【№2 結論】

国外財産調書制度には、申告漏れがあった際のペナルティ(加算税)を調整する仕組みがあります。

結論から申し上げますと、5,000万円を超える国外財産を保有している場合、その詳細を記した「国外財産調書」を期限内に提出していれば、万が一相続税の申告漏れを指摘されても罰金が5%軽減されます。

一方で、調書を出していなかったり、記載が漏れていたりすると、罰金が5%上乗せ(加重)されてしまいます。

特に注意すべきは、相続税の場合です。
「相続人である自分がしっかり調書を出していても、亡くなった親(被相続人)が調書を出していなかったら、加重措置(罰金増額)の対象になる」という厳しいルールが存在します。
海外資産の管理は、家族全体での「生前からの対策」が不可欠です。

【№3 やさしい解説】

「国外財産調書」という言葉を聞くと、少し難しく感じるかもしれませんね。
まずは、この制度がどのようなものか、日常生活の例えを交えて分かりやすく説明します。

1. 国外財産調書とは「海外版の持ち物リスト」
日本に住んでいる人が、海外に合計で5,000万円を超える財産(預金、不動産、株式など)を持っている場合、毎年税務署に「私はこれだけ海外に資産を持っています」というリストを出さなければなりません。
これが「国外財産調書」です。

2. なぜ「罰金」が増えたり減ったりするの?
税務署からすると、海外の資産は把握するのが大変です。
そのため、「正直に自分から教えてくれる人には優しく、隠したり黙っていたりする人には厳しく」というルールを作っています。

正直にリストを出していた人:もし計算ミスで税金を少なく申告していても、罰金を少しおまけします(5%軽減)。

リストを出さなかった人:隠しているとみなされ、罰金を重くします(5%加重)。

3. 相続の時は「親子のチームプレー」が必要
ここが一番の落とし穴です。
例えば、浜松市にお住まいのAさんが、亡くなったお父様から海外の預金を相続したとします。
Aさん自身は自分の資産について毎年ちゃんとリストを出していても、もし亡くなったお父様がリストを出していなかったら、Aさんに課される相続税の罰金が重くなってしまうのです。
「自分は悪くないのに、親が出していなかったせいで罰金が増える」ということが起こり得ます。

4. 5%の重み
「たった5%」と思うかもしれませんが、相続税や所得税の金額が大きくなれば、その5%は数十万、数百万という大きな差になります。
静岡・浜松の地元の皆様にとっても、決して無視できない金額です。

一言まとめ:
「海外資産が5,000万円を超えたら、将来の家族のために必ず毎年リスト(調書)を提出しましょう!」

【№4 具体例】

具体的にどのようなケースでペナルティが発生するのか、10個の事例を見ていきましょう。

① 【ハワイの不動産を相続したケース】
静岡市在住のBさん。亡父がハワイに1億円のコンドミニアムを持っていましたが、父は調書を未提出。Bさんが相続税の申告を漏らした際、加算税が5%加重されました。

② 【シンガポールの証券口座を申告し忘れたケース】
浜松市の自営業Cさん。自身は調書を出していましたが、相続した父名義のシンガポール株の申告が漏れていました。父が調書を出していなかったため、やはり加重対象となりました。

③ 【調書は出したが金額を間違えていたケース】
海外預金8,000万円のうち、4,000万円分しか調書に書いていなかった場合。漏れていた4,000万円分に係る申告漏れについては、軽減措置が受けられず、むしろ加重されるリスクがあります。

④ 【提出期限を1日過ぎてしまったケース】
国外財産調書の提出期限は翌年の6月末日。これを過ぎてから提出した後に、所得税の申告漏れが発覚。期限後提出のため、軽減措置(5%オフ)は適用されませんでした。

⑤ 【被相続人が亡くなる直前に義務が生じたケース】
父が12月に海外資産を売却し現金1億円を得て、翌年1月に逝去。前年分の調書提出期限(6月)前に亡くなったため、前々年分の提出状況がチェックされました。

⑥ 【相続人が「非永住者」であるケース】
日本に住んで5年以内の外国籍の方は「非永住者」となり、調書の提出義務がない場合があります。この場合は、調書を出していなくても加重措置は適用されません。

⑦ 【資産総額が5,000万円以下に減ったケース】
相続開始の翌年、円高の影響や資産売却で海外資産が4,000万円になった場合。この年の調書提出義務はないため、未提出でも加重措置の対象にはなりません。

⑧ 【仮想通貨(暗号資産)の海外交換所保有】
海外の交換所に1億円相当のビットコインを持っていたケース。これも国外財産に含まれますが、調書への記載を失念。申告漏れ発覚時に加重措置が適用されました。

⑨ 【静岡・浜松の中小企業オーナーの海外法人株】
会社の海外進出に伴い、海外子会社の株式を個人で5,000万円超保有。調書の存在を知らず未提出だったため、相続発生時に親族に重い負担がかかりました。

⑩ 【連年提出していたが、1年だけ忘れたケース】
毎年出していたが、多忙で1年だけ忘れた年に相続が発生。その「1年」の未提出が理由で、加重措置の対象となってしまいました。

【№5 手順】

国外財産調書の提出と、相続発生時の対応手順をまとめました。

① 【12月31日時点の時価を確認】
海外にある預金、不動産、株式、保険、仮想通貨などの時価を日本円に換算します(その日の為替レートを使用)。

② 【5,000万円超か判定】
すべての国外財産の合計が5,000万円を超える場合、提出義務が生じます。

③ 【国外財産調書の作成・提出】
財産の種類、数量、価額、所在などを記載し、翌年6月30日までに所轄の税務署へ提出します。
★重要:静岡・浜松の税務署への提出はe-Taxを利用するとスムーズです。

④ 【家族間での情報共有】
「自分は調書を出しているか」を家族(特に推定相続人)に伝えておきます。これが将来の加重措置を防ぐ最大の防御です。

⑤ 【相続発生後の照合】
亡くなった方の過去の確定申告書控えや調書控えを確認し、出し漏れがないかチェックします。

⑥ 【相続税申告での反映】
調書に記載した内容と、相続税申告書の内容に矛盾がないか精査します。
★重要:国際相続に強い静岡の税務調査対策は、当法人にご相談ください。

【№6 FAQ】

① Q.静岡市内に住んでいますが、海外預金が円安で5,000万円を超えました。提出は必要ですか?
A.はい、必要です。国外財産調書の判定は「12月31日時点の為替レート」で行います。元々の外貨額が変わらなくても、円安の影響で日本円換算額が5,000万円を超えれば提出義務が生じます。

② Q.亡くなった父が国外財産調書を出していたか不明な場合、どうすればいいですか?
A.過去の確定申告書の控えを確認するか、税務署に対して「申告書等閲覧サービス」を利用して確認することをお勧めします。浜松市などの管轄税務署で手続きが可能です。

③ Q.海外の不動産を「共有」で持っている場合はどうなりますか?
A.ご自身の「持ち分」に相当する価額で判定します。例えば1億円の物件を夫婦で半分ずつ持っているなら、ご自身の分は5,000万円となり、他の国外財産がなければ提出義務はありません。

④ Q.国外財産調書を出さないと、すぐに罰金(加重)が発生しますか?
A.いいえ。調書を出さないこと自体で即座に罰金がくるわけではありませんが、後に「海外資産に係る申告漏れ」が見つかった際、そのペナルティ(加算税)が通常より5%重くなります。

⑤ Q.「5%の加重」は、相続税全体の金額にかかるのですか?
A.いいえ。あくまで「調書に記載すべきであった国外財産」に対応する相続税の不足分に対してのみ、5%が加重されます。国内資産の申告漏れ分には影響しません。

⑥ Q.海外の生命保険は国外財産に含まれますか?
A.含まれます。解約返戻金相当額などで評価し、5,000万円の判定に含める必要があります。

⑦ Q.仮想通貨(暗号資産)を海外の取引所に預けている場合は?
A.国外財産に該当します。プライベートウォレット(ハードウェアウォレット等)の場合は、秘密鍵の管理場所などで判断されますが、海外取引所にあるものは原則として提出対象です。

⑧ Q.静岡の税理士事務所で、海外資産の評価までサポートしてもらえますか?
A.はい、最高のIT税理士法人では、海外の時価評価や為替換算、調書作成から相続税申告まで一貫してサポートしております。

⑨ Q.相続人が複数いる場合、一人が調書を出していれば全員が軽減(5%オフ)されますか?
A.いいえ。軽減措置は「その調書を提出した本人」にのみ適用されます。各自が自身の義務を果たしている必要があります。

⑩ Q.過去にさかのぼって提出することはできますか?
A.「期限後提出」として出すことは可能ですが、軽減措置(5%オフ)を受けるためには、原則として「期限内の提出」が必要です。ただし、自発的に期限後提出した後に調査を受ける場合は、加重措置(5%アップ)を回避できる可能性があります。

【№7 まとめ】

国外財産調書制度は、単なる資産の報告義務に留まらず、相続税や所得税のペナルティの重さを左右する非常に重要な制度です。

海外に5,000万円超の資産があるなら、毎年の調書提出が「最強の節税対策(リスクヘッジ)」になる。
相続においては、被相続人(親)の提出状況が相続人(子)の税負担に直結する。
5%の軽減(優遇)と5%の加重(ペナルティ)では、合計10%もの差が生まれる。

静岡・浜松で海外投資や海外移住を検討されている方、あるいはご家族が海外に資産をお持ちの方は、今すぐ現在の資産状況を棚卸しし、家族間での情報共有を行うべきです。

【結論(重要ポイントまとめ)】
1. 国外財産調書の提出は「未来のペナルティを減らす保険」だと考える。
2. 相続税の申告漏れ時に損をしないため、親が生前から適正に提出しているか確認する。
3. 判定は年末の時価。為替変動が激しい時期は特に注意して5,000万円のラインをチェックする。

【№8 出典】

出典:『税務通信』第3890号(2026年03月02日)「国外財産調書と相続税の申告漏れ」税務研究会
参考:国税庁タックスアンサー「No.7456 国外財産調書の提出義務」(参照日:2026-05-13)
参考:e-Gov法令検索「内国税の適正な納税のための国外財産調書等の提出等に関する法律(第5条、第6条)」(参照日:2026-05-13)

【№9 該当条文の説明】

参考:e-Gov法令検索「国外財産調書等提出法第5条」の内容解説
居住者が12月31日において5,000万円を超える国外財産を有する場合、翌年6月30日までに調書を提出しなければならない義務を定めています。これが全ての制度の根幹となる提出義務規定です。

参考:e-Gov法令検索「国外財産調書等提出法第6条」の内容解説
調書の提出の有無による加算税の特例を定めています。
第1項から第3項:期限内に提出された調書に記載がある財産について、申告漏れがあった場合は加算税を5%軽減する規定。
第4項:調書の提出がない、または記載がない財産について申告漏れがあった場合、加算税を5%加重(上乗せ)する規定。

参考:e-Gov法令検索「国外財産調書等提出法第6条第4項第2号」の内容解説
相続税における加重措置の適用要件を規定しています。被相続人が相続開始の直前分などの調書を提出していなかった場合、相続人側で不備がなくてもペナルティが重くなる根拠条文です。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
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