受益者連続型信託と信託税制の基本

2026年6月16日

【№1 はじめに】

こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「受益者連続型信託と信託税制の基本」をお伝えさせていただきます!

【この記事で得られること】

この記事を読むと、家族信託のなかでも特に複雑な「受益者連続型信託」の仕組みと税金のルールが完璧にわかります。
実務においてどのような場面でこの信託を使い、どのような税務リスクに気をつけるべきかが明確になります。
難しい専門用語を徹底的にかみ砕き、初めての方でも理解できるように解説しています。

【№2 結論】

家族信託を検討するとき、自分が亡くなった後の次の受益者、さらにその次の受益者をあらかじめ決めておきたいケースがあります。
このような仕組みを「受益者連続型信託(じゅえきしゃれんぞくがたしんたく)」と呼びます。
結論からお伝えしますと、この信託は財産を次の世代へスムーズに引き継ぐために極めて有効な手段です。
しかし、税務上の取り扱いは一般的な信託とは大きく異なり、非常に特殊な課税ルールが適用されます。

★重要
受益者連続型信託では、次の受益者が権利を引き継いだときに、信託財産の丸ごと全額に対して相続税や贈与税がかかる仕組みになっています。
権利が一部であっても、税務上は「財産のすべてを取得した」とみなされてしまうのが最大のポイントです。
このルールを知らずに契約を結ぶと、想定外の重い税金が課されてしまう危険性があります。

そのため、仕組みを正しく理解し、事前の税額シミュレーションを確実に行うことが必要不可欠です。
静岡市や浜松市で事業承継や財産管理にお悩みの中小企業経営者さまも、このリスクを必ず押さえておきましょう。

【№3 やさしい解説】

まずは、そもそも信託とは何かという基本から、順を追ってわかりやすく説明します。

信託とは、自分の大切な財産を、信頼できる人に預け、特定の誰かのために管理・運用してもらう仕組みのことです。
財産を預ける人を「委託者(いたくしゃ)」、預かって管理する人を「受託者(じゅたくしゃ)」、財産から出る利益を受け取る人を「受益者(じゅえきしゃ)」といいます。

例えば、父親が自分のアパートを息子に預け、そこから出る家賃収入を父親自身が受け取るような形です。
この場合、父親が「委託者」と「受益者」を兼ね、息子が「受託者」となります。

日常生活に例えると、これは「お小遣い付きのお買い物留守番」のようなものです。
お父さん(委託者)が、子ども(受託者)にお金を預けて買い物を頼み、買ってきたお菓子をお父さん(受益者)が食べる、というイメージです。

では、今回のテーマである「受益者連続型信託」とは一体どのようなものでしょうか。
これは、お小遣いをもらう人(受益者)が、あらかじめ決めた順番で次々に交代していく契約のことです。

例えば、「父親が亡くなったら、次は母親が家賃を受け取る。母親が亡くなったら、次は長男が受け取る」という約束を最初に交わしておきます。
このように、バトンリレーのように受益者の権利(受益権)が引き継がれていくのが特徴です。

★注意
このバトンリレー形式の信託には、法律上の有効期限があります。
信託法という法律のルールにより、信託がスタートしてから「30年」が経過した後に、新しく権利を引き継いだ受益者が亡くなると、その時点で信託は強制的に終了となります。
つまり、永遠にバトンリレーを続けることはできない仕組みになっているのです。

一言まとめを挟みますと、「受益者連続型信託とは、もらう人を何代先まで指定できるバトンリレー制度だが、30年ルールの制限がある」ということです。

次に、この信託にかかる税金のルール(信託税制)について解説します。
税務の世界には、「受益者等課税信託(じゅえきしゃとうかぜいしんたく)」という原則的な考え方があります。
これは、「形の上では受託者が財産を管理していても、実際に利益を受け取っている受益者が、その財産を丸ごと持っているものとみなして税金を計算する」というルールです。

そのため、信託のバトンが次の人に渡った瞬間、新しい受益者に対して相続税や贈与税がかかります。
対価を支払わずにタダで権利をもらうことになるため、国からは「財産をプレゼントされた」と判断されるのです。

ここで非常に重要となるのが、「権利の複層化(ふくそうか)」という論点です。
複層化とは、信託から得られる権利を「利益を受け取る権利(収益受益権)」と「最終的に財産そのものをもらう権利(元本受益権)」の2つに分解することをいいます。

通常の信託であれば、この2つの権利はそれぞれの価値に応じて別々に評価されます。
財産評価基本通達202号というルールに基づき、将来もらえる利益を計算して、それぞれの権利に税金が振り分けられるのです。

しかし、受益者連続型信託の場合は、この計算方法が通用しません。
相続税法9条の3という特例が適用され、次のような驚くべきルールで評価されます。

収益受益権(利益をもらう権利)を取得した人は、信託財産の満額(およそ100%)の価値を取得したものとみなされます。

元本受益権(最後に財産をもらう権利)を取得した人は、その時点では価値が「ゼロ」とみなされます。

★重要
つまり、利益を受け取る権利をもらっただけで、アパート一棟を丸ごと相続したのと同じだけの重い相続税が課されてしまうのです。
逆に、将来財産をもらうはずの元本受益者は、その時点では税金が一切かかりません。その代わり、信託が本当に終了して残った財産を引き取るときに、その時の満額の価値に対して一気に税金がかかります。

このような特殊なルールが設けられている理由は、税金の公平性を保つためです。
もしこの特例がなければ、信託という器を利用することで、本来かかるはずの相続税を不当に安くすませることができてしまいます。
国はそれを防ぐために、「バトンが渡るたびに、まるで財産そのものが丸ごと移動したかのように課税する」という厳しい姿勢をとっているのです。

このような信託の設計や税務判断には、高度な専門知識が求められます。
静岡市や浜松市でクラウド会計を導入し、業務の効率化を進めている企業さまも、資産承継の税務については慎重に判断しなければなりません。

【№4 具体例】

受益者連続型信託や、それ以外の複層化された信託が、実務でどのように課税されるのか、具体的な事例を10件挙げて解説します。

①一般的な家族信託(自宅のバトンリレー)
委託者兼第一受益者を父親、受託者を長男、第二受益者を母親、信託終了時の財産受取人を長男とします。自宅の価値は3,000万円(およそ3,000万円)です。
父親が亡くなり、母親が第二受益者となったとき、母親には自宅の満額である3,000万円を遺贈(遺言によるプレゼント)により取得したものとみなされ、相続税の対象となります。

②収益と元本を分けた受益者連続型信託(アパート経営)
委託者兼第一収益受益者を父親、受託者を長女、元本受益者を長男、第二収益受益者を母親とします。アパートの価値は1億円(およそ1億円)です。
信託スタート時、長男の元本受益権は税務上「ゼロ」と評価されるため、長男に贈与税はかかりません。父親が亡くなり、母親が利益を受け取る権利を引き継ぐと、母親に1億円満額に対して相続税がかかります。その後、母親が亡くなって信託が終了し、長男がアパートを引き取るときに、その時のアパートの価値(仮に1億円)に対して長男に相続税がかかります。

③30年ルールを超えてしまったバトンリレー
父親が信託をスタートしてから35年が経過した時点で、第二受益者である母親が亡くなり、第三受益者である長女が権利を引き継いだとします。
この場合、30年が経過した後に新しく権利を取得した長女が亡くなった時点、または権利が消滅した時点で、信託は法律上強制的に終了します。長女が亡くなった後、さらに孫へ引き継がせるという当初の計画は実行できなくなります。

④受益者を指定していないが相続が発生したケース
父親がアパートを信託し、自分が死んだ後の次の受益者をあらかじめ指定していませんでした。しかし、信託契約の中に「受益者が死亡したときは、その相続人が権利を引き継ぐ」という包括的な条項が入っていました。
父親が亡くなったとき、信託は終了せず、長男が権利を相続しました。これも税務上は「受益者連続型信託」に該当し、長男にはアパート満額の価値に対して相続税がかかります。

⑤元本受益者が先に亡くなってしまったケース
父親が収益受益者、長男が元本受益者として信託を組んでいましたが、父親が生存している段階で、長男が不慮の事故で先に亡くなってしまいました。信託契約の定めに従い、長男の元本受益権は、長男の息子(父親から見た孫)が相続しました。
この場合、元本受益権の価値は特例により「ゼロ」とみなされているため、孫に相続税はかかりません。しかし、将来父親が亡くなって信託が終了するときには、孫に満額の課税が発生します。

⑥受益権が複層化されているが、受益者連続型ではない信託
委託者兼収益受益者を父親、元本受益者を長男とします。信託期間は20年で、父親または長男のどちらかが亡くなった場合にも信託は終了するという条件にしました。
これは受益者が連続しないため、通常の信託として評価通達202号が適用されます。土地の価値が3億円(およそ3億円)の場合、将来の収益評価に基づき、信託スタート時に収益受益権が約1億7,000万円、元本受益権が約1億3,000万円などと計算されます。スタート時点で、長男には1億3,000万円に対する贈与税がかかります。

⑦期間満了前に途中で信託を解約した場合(合意終了)
上記の事例⑥の信託を、スタートから5年経った時点で、父親と長男の話し合い(合意)によって途中で解約しました。財産はすべて元本受益者である長男のものになりました。
このとき、本来であればあと15年間父親がもらえるはずだった収益の権利が、長男に移動したとみなされます。そのため、解約直前の収益受益権の価値(例:約2億2,000万円)が、父親から長男へプレゼントされたと判断され、長男に多額の贈与税がかかります。

⑧収益受益者が法人であるケース
父親が収益受益権を持ち、長男が元本受益権を持つ信託において、父親がその収益受益権を自分が経営する同族会社(法人)にプレゼントしました。
収益受益者が法人になった場合、相続税法9条の3の特例(元本はゼロ、収益は満額というルール)は適用されなくなります。これ以降は、通常の評価通達202号のルールに戻るため、長男の持つ元本受益権は「ゼロ」ではなくなり、本来の価値に応じた税務評価が行われ、課税関係に影響を与えます。

⑨遺留分を侵害してしまい請求を受けたケース
父親がすべての財産(2億円相当)を信託し、自分が亡くなった後の受益者を後妻(第二妻)に指定しました。父親が亡くなった後、前妻との間の子である長女が「私の最低限の取り分(遺留分)を侵害している」と主張しました。
長女の法定相続分が2分の1であれば、遺留分は4分の1(5,000万円相当)となります。他益信託の権利も遺留分侵害額請求の対象となるため、後妻は長女に対して5,000万円を金銭で支払う義務が生じる可能性があります。

⑩地価の変動による信託終了時の課税
土地の価値が信託スタート時に5,000万円だったアパートを、受益者連続型信託にしました。元本受益者は長男です。信託期間中に周辺の開発が進み、信託終了時には土地の価値が8,000万円(およそ8,000万円)に値上がりしていました。
長男が信託終了によって残余財産を引き取るとき、課税対象となるのはスタート時の5,000万円ではなく、終了時の時価である8,000万円となります。

このような様々なケースにおいて、税金の出方は全く異なります。
静岡・浜松の中小企業さまへお伝えしたいのは、目先の契約書の手続きだけでなく、将来の相続が何回発生するかまでを見越した設計が不可欠であるということです。

【№5 手順】

受益者連続型信託を実務で導入し、安全に運用するための具体的な手順を、順番が狂うと失敗する「5つのステップ」で解説します。

【手順の概要】
事前の目的明確化から始まり、財産の評価、契約書の作成、税務申告の準備、そして毎年の維持管理へと進みます。

STEP① 信託の目的と財産承継ルートの決定
(最初の1ヶ月)
まずは誰に、どの順番で財産を引き継がせたいのか、家系図を作りながら明確にします。同時に、信託に組み入れる財産(不動産や現金など)をリストアップします。

STEP② 信託財産の正確な税務評価と試算
(契約前の必須プロセス)
対象となる財産の時価や相続税評価額を正しく計算します。受益者連続型信託に該当する場合の税額と、通常の遺言による相続の場合の税額を比較シミュレーションします。

STEP③ 信託契約書の作成と公証役場での公正証書化
(専門家によるリーガルチェック)
30年ルールの対策や、将来の受益者指定権の有無などを盛り込んだ契約書を作成します。トラブルを防ぐため、必ず公証役場で「公正証書」として作成します。

STEP④ 信託口口座の開設と財産の名義変更
(確実な運用のスタート)
受託者個人の口座とは完全に区別された「信託口(しんたくぐち)口座」を銀行で開設し、現金を移します。不動産の場合は、管轄の法務局で信託の登記手続きを行います。

STEP⑤ 毎年の税務申告と受託者の帳簿管理
(運用開始後の継続義務)
受託者は毎年、信託財産の管理状況を表した帳簿を作成しなければなりません。また、信託から一定以上の収入がある場合は、毎年1月31日までに税務署へ「信託の計算書」を提出します。

★手順に関する重要なポイント
特にSTEP②の税額シミュレーションを怠ると、信託をスタートした後に「こんなはずではなかった」という高額な課税通知が届くことになります。必ず契約書に印鑑を押す前に、専門家によるチェックを受けてください。

【№6 FAQ】

受益者連続型信託に関して、実務で特によくある疑問や不安に、10個の質問形式でお答えします。

Q1.静岡市や浜松市に住んでいる場合、地域の税理士に家族信託の相談をしても大丈夫ですか?
A1.はい、大丈夫です。ただし、家族信託、特に受益者連続型信託は税法の中でも非常に専門性が高い分野です。地元の静岡や浜松の税理士のなかでも、信託税制の実務経験が豊富で、ITを活用した迅速なシミュレーションができる事務所を選ぶことが大切です。

Q2.受益者連続型信託を使うと、相続税を安くする「節税」になりますか?
A2.いいえ、基本的には節税にはなりません。むしろ、バトンが渡るたびに財産満額に対する課税が行われるため、通常の相続よりも税負担が重くなるケースがあります。この信託の目的は、節税ではなく「自分の思った通りの順番で財産を確実に引き継がせること」にあります。

Q3.信託がスタートしてから30年が過ぎたら、契約はすぐに終了してしまうのですか?
A3.いいえ、30年が経った瞬間にすぐ終わるわけではありません。30年が経過した「後」に、新しく権利を引き継いだ受益者が亡くなったとき、またはその人の権利が消滅したときに終了します。そのため、タイミングによっては40年や50年続くこともあります。

Q4.収益受益権をもらっただけで、なぜ財産丸ごとの税金がかかるのですか?
A4.それが相続税法9条の3という特例のルールだからです。もし、利益をもらう権利だけにしか税金がかからないとすると、みんなが信託を使って財産の評価額を意図的に引き下げようとしてしまいます。それを防ぐために、国は厳しいみなし課税のルールを適用しているのです。

Q5.元本受益権の価値が「ゼロ」と評価されるなら、元本だけを他人にプレゼントすれば無税ですか?
A5.信託スタート時は贈与税がかかりませんが、信託が終了して本当にその人が財産を受け取るときに、その時点の時価で丸ごと課税されます。そのため、最終的な税金を免れることはできません。

Q6.途中で信託契約を解約したいと思ったとき、自由に解約できますか?
A6.原則として、委託者と受益者の全員が合意すれば途中で解約することは可能です。ただし、解説した通り、複層化された信託を途中で解約すると、本来残りの期間でもらえるはずだった利益が移動したとみなされ、重いみなし贈与税がかかるリスクがあります。

Q7.会社経営をしていますが、自社の非上場株式を受益者連続型信託に組み入れることはできますか?
A7.技術的には可能ですが、事業承継税制などの他の特例との兼ね合いが非常に複雑になります。株式を信託すると、議決権の行使方法なども慎重に設計しなければならないため、必ず事前に経営に詳しい税理士にご相談ください。

Q8.遺留分侵害額請求をされないように、信託を使って特定の子供だけに財産を遺すことは可能ですか?
A8.不可能です。裁判所の判断などからも、信託の権利(受益権)は実質的な財産とみなされるため、遺留分の計算にしっかりと含められます。他の相続人の最低限の権利を無視した信託を組むと、将来必ずトラブルになります。

Q9.受託者になった子供が、信託されたお金を勝手に使ってしまう心配はありませんか?
A9.受託者には法律上、非常に重い「分別管理義務(ぶんべつかんりぎむ)」や「善管注意義務(ぜんかんちゅういぎむ)」が課されます。自分の私的なお金と信託のお金を完全に分けて帳簿をつけなければなりません。心配な場合は、プロの専門家を「信託監督人(し学かんとくにん)」としてつけて監視してもらう方法があります。

Q10.信託契約を結んだ後、内容を変更することはできますか?
A10.契約書の中に「どのような方法で変更できるか」というルール(変更条項)をあらかじめ書いておけば、そのルールに従って変更することができます。将来の状況の変化に対応できるよう、変更手続きの規定を契約書に入れておくことが実務上とても重要です。

【№7 まとめ】

今回は、家族信託のなかでも実務上間違いやすい「受益者連続型信託」と「信託税制」について詳しく解説してきました。

最重要ポイントを振り返りますと、以下の通りです。

受益者連続型信託は、何代にもわたって財産をもらう人を指定できる便利な制度である。

しかし、税務上は「権利が移るたびに財産の丸ごと全額に課税される」という非常に厳しい特例(相続税法9条の3)がある。

一般の信託(評価通達202号適用)や、途中で解約した場合のみなし課税(相基通9-13)との違いを正しく見極める必要がある。

この仕組みは、上手に使えば「先祖代々の土地を特定の血筋に遺したい」「残された妻の生活を守り、妻の死後は自分の子どもに財産を戻したい」といった、遺言書では実現できない高度な希望を叶えることができます。
しかし、一歩間違えれば、税務署から想定外の課税を指摘される諸刃の剣でもあります。

静岡市や浜松市でこれからの財産管理や、次世代へのスムーズな事業承継をお考えの経営者さま・資産家さまは、ぜひ一度、最先端の知見を持つ専門家へご相談いただき、安全で確実な信託の設計を進めていってください。

【№8 出典】

今回の執筆にあたり、以下の信頼できる一次情報および専門資料を参照・依拠いたしました。

出典:『税務通信』第3894号(2026年03月30日発行)「図解でわかる!税理士のための信託制度と信託税制の基礎と実務 第6回 受益者等課税信託の概要と課税④(受益者連続型信託)」著者:税理士 高杉尚志
参考:国税庁タックスアンサー「No.4114 信託受益権の評価」(参照日:2026-05-22)
参考:e-Gov法令検索「相続税法(昭和25年法律第73号)」(参照日:2026-05-22)
参考:e-Gov法令検索「相続税法施行令(昭和28年政令第43号)」(参照日:2026-05-22)
参考:国税庁「法令解釈通達 相続税法基本通達第9条の3関係」(参照日:2026-05-22)
参考:甲斐裕也編『令和8年版 相続税法基本通達逐条解説』(大蔵財務協会、208頁)

【№9 該当条文の説明】

この記事の根拠となる重要な法律の条文について、その内容と背景をやさしく解説します。

【相続税法 第9条の3(受益者連続型信託に関する権利の価額)の解説】
この条文は、受益者の死亡などによって次々に別の人が受益権を取得するような信託(受益者連続型信託)について、その権利の価値をどのように評価するかを定めた国税のルールです。

条文の主な内容は以下の通りです。
「受益者連続型信託の権利をタダで取得した場合、その権利に『期間の制限』や『価値を下げるような要因(制約)』がついていたとしても、そのような制約は一切無いものとみなして税金を計算する。」

(背景と改正の経緯)
この規定は、平成19年の信託法の大改正に伴い、税法側で新しく創設された特例です。
それまでの古い法律では、自分が死んだ後の次の受取人を指定するような高度な信託を組むことができませんでした。しかし、新しい信託法でこれが可能になったため、税金逃れに悪用されないよう、この第9条の3が作られました。

もしこの条文がなければ、「私はあと数年しか利益をもらえない限定的な権利だから、価値はとても低いです」という言い訳が通ってしまい、相続税を不当に低く抑えることができてしまいます。
国はこれを防ぐために、「たとえ期間限定の権利であっても、税金を計算するときは財産そのものを丸ごと引き継いだものとみなす」という非常に強い網をかけたのです。これが、実務で多くの税理士や資産家が頭を悩ませる「みなし課税」の強力な根拠となっています。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
※当事務所はDXを経営に活かすことを推進しており、当ブログはAIを活用して生成しています。実際の税制や政策、判例、事件、事象を元に作成していますが、正確な内容や最新の情報とは異なる場合がありますことをご了承くださいませ。
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