中小企業優遇税制

2026年6月18日

【№1 はじめに】

こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「中小企業優遇税制」をお伝えさせていただきます!

【この記事で得られること】
この記事を読むことで、令和8年3月決算およびそれ以降の確定申告で使える、中小企業向けの税金優遇ルールのすべてが丸わかりになります。
新しくできた設備投資の優遇制度や、消耗品などを一回で経費にする金額ルールの変更点などが明確になります。
難しい専門用語を使わずに解説しているため、新入社員の方や中小企業の社長さまが今すぐ取り組むべき実務の対策が簡単に理解できます。

【№2 結論】

結論から申し上げますと、中小企業が新しい設備を導入したときに税金を大幅に減らすことができる「中小企業優遇税制」の内容が、大きく変化しています。

これまでの古いルールをそのまま思い込んで投資をしてしまうと、本来であれば受けられたはずの「即時償却(買った年に全額を経費にすること)」や「税額控除(税金そのものを直接引き算すること)」が受けられなくなる危険があります。

特に、新しく登場した大規模投資向けのルールや、消耗品の経費引き上げルールを正しく理解し、正しい順番で手続きを進めることが何よりも大切です。

このようなケースはありませんか?
「最新の機械やソフトウェアを導入して業務の効率を上げたいと考えているが、どのような税金の優遇があるのか分からない」
「パソコンや備品を購入するときに、いくらまでなら一度に経費に落とせるのか、最新の基準を知りたい」

今回の改正内容は、まさにこうした前向きな投資や日々の経費処理を考えている、静岡や浜松の中小企業さまにとって、絶対に知っておくべき重要な経営の武器となります。

投資をする前にしっかりとした計画を立てて国に申請しておかないと、あとから税理士に相談しても優遇枠を使えないという、取り返しのつかない実務上のエラーが多発しています。

自社のこれからの投資予定を思い浮かべながら、どのような優遇制度があり、どのような点に注意すればよいのか、全体像を順番にわかりやすく確認していきましょう。

【№3 やさしい解説】

そもそも、日本の税法では、資本金が1億円以下などの中小企業が新しい設備を購入してビジネスを拡大しようとする際、税金面で強力なバックアップをしてくれる特別なルール(優遇税制)をいくつも用意しています。

これらの優遇制度を上手に活用すると、高額な設備を買ったその年の税金を劇的に安く抑えることができ、手元にキャッシュ(現金)を多く残して次の経営投資へと回すことができるようになります。

現在の中小企業向け優遇税制の代表的な柱となっているのが、「中小企業経営強化税制」「中小企業投資促進税制」「少額減価償却資産の損金算入特例」という3つの仕組みです。

これらは、それぞれ対象となる資産の種類や、満たすべき条件(ハードル)、そして税金を安くするアプローチの仕方に違いがあります。

まず1つ目の柱である「中小企業経営強化税制」は、国の認定(経営力向上計画の承認)を受けることを条件に、購入した設備について、全額を買った年の経費にできる「即時償却」、または投資額の最大およそ10%を法人税から直接引いてくれる「税額控除」のどちらか有利な方を選べます。
この税制の中に、新たに「E類型(経営規模拡大設備等)」という仕組みが追加されました。

★重要:知らないと損するポイント
これまでの制度では、工場の建物や大きな事務所を建てたとしても、それは税金を直接減らす対象にはなりませんでした。しかし、新しくできたE類型では、機械装置の導入とセットであれば、なんと「建物や建物の附属設備」を新しく建てた場合(1,000万円以上の投資)も、優遇税制の対象に含めることができるようになったのです。
日常のお買い物で例えるなら、店内の商品(機械)を新しくするだけでなく、その商品を並べるための専用の物置やプレハブ小屋(建物)の建築費用まで、まとめて特別値引きの対象にしてもらえるような、非常に手厚い大盤振る舞いのルールとなっています。

★注意:よくある誤解
「建物まで対象になるなら、とにかく新しい工場を建ててから、後付けで国の認定を申請すれば良いだろう」と考えてしまうのは絶対にNGです。
この新しいE類型は、これまでのルールよりも手続きの順番がものすごく厳格になっています。具体的には、建物の工事をスタートする(着工する)より前に、必ず国の機関(経済産業局)に投資の計画書を出して「確認書」という書類をゲットしておかなければなりません。
また、これまで使い勝手が良かった「デジタル化設備(C類型)」という仕組みは、残念ながら廃止されてしまいました。その代わり、機械の効率を高める「A類型」や、利益率を向上させる「B類型」といった、従来の仕組みの基準値(投資利益率が年平均およそ7%以上必要など)が見直されています。

次に2つ目の柱である「中小企業投資促進税制」は、事前の認定が不要で、比較的使いやすい身近な制度です。優遇される効果は、買った金額のおよそ30%を上乗せして経費にできる「特別償却」、または投資額のおよそ7%(資本金3,000万円以下の会社など)を税金から引く「税額控除」となります。対象となる機械は1台およそ160万円以上のものなど、中小企業が導入する一般的な設備が幅広く網羅されています。

そして3つ目の柱が、日々の経理処理で最もお世話になる「少額減価償却資産の損金算入特例(30万円未満の特例)」です。これは通常、何年もかけて少しずつ経費にしていかなければならない備品について、1個あたりのお値段が30万円未満であれば、買ったその年の経費として一発で全額を処理して良いというルールです。

★重要:知らないと損するポイント
実は、この少額経費のルールについて、今後の大きな引き上げ計画(令和8年4月以降の取得分から適用予定)が動き出しています。現在のお値段「30万円未満」という上限のハードルが、なんと「40万円未満」へと大幅に引き上げられる予定になっているのです。これにより、少し高めの高性能なパソコンや、オフィスの高機能なデスクセットなども、買ったその月に一発で全額を経費に落とすことができるようになり、日々の節税対策がさらにやりやすくなります。

★注意:よくある誤解
この少額特例は、年間でおよそ300万円までという合計額の上限が設定されています。また、会社のお仕事として「他人にレンタルするために買った資産」については、いくら金額が小さくてもこの一発経費のルールを使うことはできません。

一言でまとめますと、「大きな投資をするなら事前の順番が命となる経営強化税制」「一般的な機械の購入なら投資促進税制」「日々の備品買い換えなら上限が上がる少額特例」という3つの道具を、自社の投資の大きさに合わせて賢く使い分けることが重要になります。

【№4 具体例】

それでは、静岡や浜松の中小企業さまで実際によくある場面や、問題となりやすいケースを想定し、どのような実態であれば税制のメリットを最大限に活かせるのか、10個の具体例を用いて分かりやすくご紹介します。

① 静岡市内の加工工場が新型のプレス機械(200万円)を導入する場合

投資内容:工場の生産効率を上げるため、1台およそ200万円の新型プレス機械を新品で購入する。

選択肢と実務:工業会から旧モデル比で生産性が年平均1%以上向上する証明書(A類型)を取得し、経営力向上計画の認定を事前に受ける。

優遇効果:中小企業経営強化税制のA類型を適用。買った年に200万円全額を「即時償却」して経費にするか、またはおよそ20万円(10%)の税額控除を選択して、その年の法人税を直接安くします。

② 浜松市内の自動車部品メーカーが工場を新設し、同時に最新ロボットを導入する場合

投資内容:売上高100億円超を目指す長期ロードマップを作成。およそ5,000万円をかけて最新ロボット(機械)を導入すると同時に、およそ6,000万円をかけてそれを格納する専用の工場棟(建物)を新築する。

選択肢と実務:必ず着工の前に、経済産業局へ投資計画を出して確認書を取得する。「売上高100億宣言」の登録もあわせて実施する。

優遇効果:中小企業経営強化税制の「E類型」を適用。ロボットなどの機械装置は全額「即時償却」し、新築した建物についてもおよそ15%または25%の「特別償却」(または1%〜2%の税額控除)を適用し、莫大な節税効果を生み出します。

③ 静岡市内の建設会社が、事前の国の認定を待たずにバックホー(300万円)を急ぎで購入した場合

投資内容:現場の仕事が急に決まったため、およそ300万円の油圧ショベル(機械装置)を注文し、翌週に現場に投入した。国の事前認定の手続きをしている時間がなかった。

選択肢と実務:事前の経営力向上計画の認定がないため、一番手厚い経営強化税制は使えませんが、事前の認定がいらない「中小企業投資促進税制」を活用します。

優遇効果:取得価額300万円のおよそ30%にあたる「90万円」を、通常の減価償却とは別に「特別償却」として買った年の経費に上乗せして計上します。

④ 浜松市内のIT企業が全社員のパソコン20台(総額500万円・1台25万円)を一斉に買い換える場合

投資内容:社内のIT環境を強化するため、1台およそ25万円の高機能ノートパソコンを20台、およそ500万円分まとめて購入した。

選択肢と実務:個々のパソコンの金額が「30万円未満」であるため、国の認定や複雑な計算は不要です。身近な「少額減価償却資産の損金算入特例」を使います。

優遇効果:年間300万円の上限枠があるため、20台のうち12台分(およそ300万円)については買った年の経費として一発で全額処理します。残りの8台分(200万円)については、通常のパソコンの法定耐用年数(4年)にわたって、静岡のクラウド会計などを使って毎月少しずつ減価償却を行っていきます。

⑤ 令和8年4月以降に、1台35万円のハイスペックデザイン端末を3台購入する場合

投資内容:将来のルール改正(令和8年4月以降)の後に、1台およそ35万円の3次元デザイン用パソコンを3台(総額105万円)購入した。

選択肢と実務:新しい少額特例の基準である「およそ40万円未満」に収まっているため、引き上げられた新しい特例をそのまま適用します。

優遇効果:3台の総額105万円すべてが年間300万円の枠内に余裕で収まるため、買ったその月の経費として一発で全額を損金に算入することができます。

⑥ 浜松市内の運送会社が、荷物運搬用の大型トラック(500万円)を新しく購入した場合

投資内容:業務拡大のため、車両総重量が3.5トンを超える普通貨物自動車(新品)をおよそ500万円で購入した。

選択肢と実務:トラックは「中小企業投資促進税制」の対象資産(普通貨物自動車)にしっかりと指定されています。

優遇効果:配送業務を効率化し、資本金がおよそ3,000万円以下の会社であれば、購入金額500万円のおよそ7%にあたる「35万円」を、その年の法人税から直接マイナス(税額控除)して納税額を減らすことができます。

⑦ 静岡市内のデザイン事務所が、中古のサーバー用機械(100万円)を購入した場合

投資内容:コストを抑えるため、型落ちの中古のサーバー(機械装置)をおよそ100万円で知り合いの会社から譲り受けた。

選択肢と実務:★注意:よくある誤解。中小企業経営強化税制や中小企業投資促進税制は、すべて「新品(未供用資産)」であることが絶対の条件となっています。

優遇効果:中古品であるため、これら2つの強力な優遇税制は一切使うことができません。中古資産の法定耐用年数を計算し、通常の減価償却として何年かに分けてコツコツと経費にしていくことになります。

⑧ グループ会社へレンタル(貸付け)することを目的としてコインランドリー用の洗濯機(200万円)を買った場合

投資内容:自社では使わず、地元の関連会社に貸し出してレンタル料を取るために、およそ200万円の業務用洗濯機を購入した。

選択肢と実務:★注意:よくある誤解。少額特例や各優遇税制では、「主要な事業として行われる貸付け」ではない、単なる身内や他社へのレンタル目的の資産は、優遇の対象から除外されるルールになっています。

優遇効果:自社の主要な事業がレンタル業でない限り、一発経費(即時償却)などの特例は適用できず、通常の固定資産として通常の減価償却処理を行います。

⑨ 浜松市内の食品製造業が投資利益率が年平均8%となる生産計画を立てて機械(800万円)を買う場合

投資内容:新しいお菓子の製造ラインを作るため、およそ800万円の機械を導入する計画を立てた。経済産業局から「投資利益率が年平均7%以上向上する」という投資計画の確認書を事前に取得した。

選択肢と実務:これは中小企業経営強化税制の「B類型(収益力強化設備)」の要件に見事に合致しています。

優遇効果:事前の経営力向上計画の認定を受けてから機械を導入することで、購入金額800万円の全額を、買ったその年に一発で経費(即時償却)にし、当期の利益を大きく圧縮して節税します。

⑩ 静岡市内のソフトウェア開発企業が、自社で使用する最新の社内管理システム(150万円)を導入する場合

投資内容:社内の業務生産性を高めるため、およそ150万円のパッケージソフトウェアを購入して社内に導入した。

選択肢と実務:お値段が70万円以上のソフトウェアであるため、経営強化税制(A類型など)または投資促進税制のどちらの対象にもなり得ます。今回は工業会の証明書をスムーズに取得できたため、より効果の高い経営強化税制を選びました。

優遇効果:事前認定のうえで、150万円全額の「即時償却」を行い、社内のIT化の推進と同時に、その年の税負担を極限まで引き下げることに成功しました。

【№5 手順】

静岡や浜松の中小企業さまが、特に一番手厚い優遇が受けられる「中小企業経営強化税制(新設されたE類型を含む)」を適用するにあたり、実務上の手続き順序のエラーを起こさないための確実な実務手順をステップ形式で解説します。

ステップ①:投資したい設備の見積もりと類型の決定
まずは、購入を予定している機械やソフトウェアの見積書をベンダー(販売店)から取り寄せます。その設備が「生産性を上げるA類型」なのか、「利益率を追求するB類型」なのか、あるいは「建物もセットで大規模に展開するE類型」なのか、どの仕組みを使って申請するかを決定します。

ステップ②:工業会証明書または経済産業局確認書の取得(★最重要ステップ)

A類型の数の場合:設備のメーカーを通じて、該当の工業会などが発行する「生産性が向上していることの証明書」を発行してもらいます。

B類型や新設のE類型の数の場合:設備を導入する前に、詳細な投資計画書(利益率が年平均7%以上見込める計画など)を作成し、国の窓口である経済産業局へ申請して「確認書」を事前に取得します。特にE類型の建物投資がある場合は、建築の着工の前に、この確認書の申請を絶対に済ませておかなければなりません。

ステップ③:国の認定(経営力向上計画)の申請と取得
ステップ②で手に入れた工業会の証明書や、経済産業局の確認書のコピーを添付して、国の大臣に対して「経営力向上計画の認定申請書」を提出します。無事に計画が承認されると、手元に「認定書」が届きます。原則として、この認定書が手元に届いてから、実際の設備の納品や引き渡し(取得)を行うのが最も安全で確実な実務の順番です。

ステップ④:設備の取得と事業への投入(供用開始)
国の認定を受けた計画に基づいて、実際に設備を購入してお金を支払い、自社の工場やオフィスに搬入します。税法上の大原則として、ただ買っただけでなく「その事業年度の終わりまでに、実際に仕事用として動かし始めた(事業の用に供した)」という事実が必要になります。

ステップ⑤:確定申告書への必要書類の添付と目視チェック
事業年度が終了したら、静岡のクラウド会計などのデータを元に法人税の確定申告書を作成します。その際、優遇税制を受ける旨を記載した「別表」を正しく作成し、ステップ③で取得した「経営力向上計画の認定書の写し」や「工業会の証明書の写し」をセットで税務署に提出します。すべての書類が揃っているか、計算式に間違いがないか、担当者が目視で最終チェックを行い、実務の手順を完了とします。

【№6 FAQ】

Q1. 中小企業経営強化税制の新ルール「E類型」は、どのような中小企業でも使えますか?
A1. 基本的には資本金1億円以下の中小企業者等が対象ですが、E類型には独自の要件として、投資利益率の目標や、将来的に売上高100億円超を目指すための「売上高100億宣言の登録」といった、成長志向の強いロードマップの作成が必要になります。

Q2. 経営強化税制の「E類型」で対象になる建物には、何か金額の基準はありますか?
A2. はい、あります。機械装置などの取得とあわせて、新しく増設または建設する「建物およびその附属設備」の投資総額が、およそ1,000万円以上である必要があります。なお、税制全体の設備投資総額の上限はおよそ60億円までとされています。

Q3. 建物の工事がすでに始まってしまっているのですが、今からE類型を申請して間に合いますか?
A3. いいえ、残念ながら間に合いません。E類型における建物については、必ず「経済産業局への確認書の申請」を済ませた後に着工(建築基準法の確認済証を受けた日など)しなければならないという、絶対の順番ルールがあります。

Q4. 新しい優遇税制(E類型)を使っている期間中に、身近な「30万円未満の少額特例」を併用することはできますか?
A4. いいえ、できません。経営規模拡大設備等(E類型)の投資期間中については、少額減価償却資産の一発経費特例や、中小企業投資促進税制といった他の優遇税制と重ねて一緒に使うこと(併用)は禁止されています。

Q5. 以前よく使っていた「デジタル化設備(C類型)」を使って、社内のIT化を進めたいのですが?
A5. 令和7年度の税制改正により、デジタル化設備(C類型)は令和7年3月31日をもって完全に廃止されてしまいました。今後は、ソフトウェアなどであっても、効率向上を証明するA類型や、利益率を証明するB類型などを使って申請することになります。

Q6. 静岡市や浜松市で新しく会社を設立したばかりですが、1年目からこれらの中小企業優遇税制を使うことは可能ですか?
A6. はい、可能です。設立1年目の会社であっても、資本金がおよそ1億円以下で、青色申告の承認を受けている中小企業者等に該当すれば、事前に必要な国の認定や手続きを踏むことで、しっかりと優遇税制の適用を受けることができます。

Q7. 経営力向上計画の申請を設備の取得(納品)より前にやるのを忘れてしまいました。救済策はありませんか?
A7. A類型、B類型、D類型については、例外的に「設備を買った日から60日以内」に国に計画が受理されればセーフとなる「60日ルール」という救済措置がありますが、新設された「E類型」についてはこの救済ルールが一切認められていません。必ず事前の順番を守る必要があります。

Q8. 1台およそ150万円の工作機械を購入しました。「経営強化税制」と「投資促進税制」のどちらでも選べそうですが、どちらが良いですか?
A8. 手続きの手間(国の事前認定など)を惜しまないのであれば、買った年に全額を経費にできる(即時償却)「中小企業経営強化税制」を選ぶ方が、その年の税金を最も安くできるため、圧倒的にお得になります。

Q9. 少額減価償却資産の「30万円未満」から「40万円未満」への引き上げは、いつからスタートする予定ですか?
A9. 令和8年度の税制改正において予定されており、令和8年4月1日以降に取得等をして、自社の事業の用に供する少額減価償却資産から、この引き上げられた新しい基準が適用されるスケジュールとなっています。

Q10. パソコンを10台、1台25万円(総額250万円)で購入し、少額特例を使って全額経費にしたいのですが、注意点はありますか?
A10. 少額特例は1個あたり30万円未満のものが対象なので、1台25万円のパソコンは対象になります。ただし、この特例を使って一度に経費にできるのは、会社全体で1年間に「およそ300万円まで」という合計額の上限があるため、他の備品の購入額との合計に注意してください。

【№7 まとめ】

ここまで、令和8年3月決算およびそれ以降の確定申告に向けて、中小企業の経営を強力にバックアップしてくれる「中小企業優遇税制」の最新の改正ポイントについて詳しく解説してきました。

国は前向きな投資を行う中小企業に対して、税金を直接減らす「税額控除」や、買った年に一発で全額を経費にする「即時償却」という、非常に強力なプレゼントを用意してくれています。

しかし、新しく追加された建物まで対象になる「E類型」のように、手厚い優遇が受けられる仕組みほど、事前に国から書類を貰ってから工事を始めなければならないといった、「実務の順番ルール」が極めて厳しくなっています。

★重要:知らないと損するポイント
これまでの使い勝手が良かったデジタル化の枠(C類型)が廃止される一方で、日々の事務作業に直結する少額経費の一発処理基準が「およそ30万円未満」から「およそ40万円未満」へとおトクに引き上げられる大きなチャンスも到来しています。

★注意:よくある誤解
「お金を払って機械が工場に届いたから、これで今期の節税はバッチリだ」と思い込むのは危険です。決算の日までに、実際にその機械を仕事の現場で動かし始めている(事業供用)事実がなければ、その年の税金を減らすことはできません。

静岡・浜松の中小企業さまへ向けて、私たちはこのような最新の複雑な税制改正をわかりやすく紐解き、企業の投資計画を税務とITの両面からスマートに最適化するサポートを行っています。

せっかくの大きな投資で損をすることがないよう、機械の購入や工場の建設計画が立ち上がった瞬間に、まずは正しい手続きのステップを確認し、確実な節税メリットを享受できるように準備を進めていきましょう。

【結論(重要ポイントまとめ)】

中小企業経営強化税制に「E類型」が新設され、機械投資とセットであれば「建物」の建築費用もおよそ15%〜25%の特別償却などの対象に

令和8年4月以降、日々の備品を一発で経費にできる少額特例の上限額が「およそ30万円未満」から「およそ40万円未満」へと大幅に引き上げ予定

優遇税制の適用には「着工前・取得前の事前申請」などの順番が絶対条件となるため、静岡・浜松の企業は投資前の税理士相談が必須

【№8 出典】

出典:『税務通信』第3894号(2026年03月30日)「特集 令和8年3月決算向け特別企画 税制改正項目のポイント総チェック④ 中小企業優遇税制」税務研究会
参考:国税庁タックスアンサー「No.5433 中小企業経営強化税制(特定経営力向上設備等を取得した場合の特別償却又は税額控除)」(参照日:2026-05-22)
参考:e-Gov法令検索「租税特別措置法第42条の12の4、第42条の6、第67条の5」(参照日:2026-05-22)

【№9 該当条文の説明】

参考:e-Gov法令検索「租税特別措置法第42条の12の4、第42条の6、第67条の5」の内容解説

我が国の税法では、経済の基盤である中小企業の生産性向上や経営体質の強化を支援するため、租税特別措置法(措置法)において様々な特例措置(優遇税制)を設けています。

まず、措置法第42条の12の4(中小企業経営強化税制)は、中小企業等経営強化法に定める「経営力向上計画」の認定を受けた中小企業者等が、生産性を飛躍的に高める特定の設備を取得した場合に、通常の減価償却の枠を超えて、取得価額の全額をその事業年度の損金に算入できる「即時償却」、または法人税額の一定割合を直接控除できる「税額控除」を認める画期的な条文です。近年の改正では、売上高の拡大を図るための投資計画に基づく「E類型」が加わり、従来は適用外であった「建物およびその附属設備」にまでその門戸が広げられました。

次に、措置法第42条の6(中小企業投資促進税制)は、国の個別の計画認定を必要とせず、一定の基準を満たす新品の機械装置やソフトウェア、普通貨物自動車等を指定事業の用に供した場合に、取得価額の30%の特別償却、または7%の税額控除を選択適用できる、実務上非常に汎用性の高い条文となっています。

そして、措置法第67条の5(少額減価償却資産の損金算入特例)は、事務負担の軽減と機動的な設備更新を促すため、取得価額が一定金額未満の減価償却資産について、確定申告において損金経理を条件に、年間300万円を限度としてその全額を損金の額に算入することを認めている、中小企業にとって最も身近な特例条文です。

これらの条文は、いずれも中小企業の資金繰りを改善し、前向きな投資動機を誘発するための租税政策的な配慮から生まれたものであり、最新の改正経緯においては、対象法人の絞り込み(常時使用する従業員数の見直しなど)や、経済実態に合わせた金額基準の引き上げが逐次行われており、実務上の要件管理が非常に重視されています。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
※当事務所はDXを経営に活かすことを推進しており、当ブログはAIを活用して生成しています。実際の税制や政策、判例、事件、事象を元に作成していますが、正確な内容や最新の情報とは異なる場合がありますことをご了承くださいませ。
無料相談をご希望の方は、最高のIT税理士法人へお気軽にお問い合わせくださいませ。
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