老人ホーム等における給食の消費税軽減税率の金額基準引上げ
2026年6月20日
【№1 はじめに】
こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「老人ホーム等における給食の消費税軽減税率の金額基準引上げ」をお伝えさせていただきます!
【この記事で得られること】
この記事を読むと、高齢者施設などで提供される食事(給食)にかかる消費税の新しい計算ルールが完璧にわかります。
令和8年(2026年)6月1日からの金額基準の引き上げに伴う、実務上の注意点や税率の判定方法が明確になります。
難しい専門用語を徹底的にかみ砕き、施設の経営者さまや経理担当者さまが今日からすぐに使える知識を解説しています。
【№2 結論】
有料老人ホームなどで入居者さまに提供する食事には、一定の条件を満たすと消費税の軽減税率(8%)が適用されます。
この制度について、令和8年6月1日以降の食事提供分から、軽減税率が認められる金額の基準が引き上げられることになりました。
具体的な引き上げ内容は以下の通りです。
1食あたりの金額基準:現行の690円(およそ690円)以下から、改正後は730円(およそ730円)以下に緩和されます。
1日あたりの累計額基準:現行の2,070円(およそ2,070円)以下から、改正後は2,190円(およそ2,190円)以下に緩和されます。
★重要
この引き上げは、近年の食材費や光熱費の高騰(物価の上昇)に対応するために、国の基準が変更されたことによるものです。
基準が変わることで、これまで標準税率(10%)で計算していた食費が、軽減税率(8%)の対象に変わるケースが出てきます。
静岡市や浜松市で高齢者施設を運営されている事業者さまは、令和8年6月1日を境に経理処理やレジシステムの設定を正しく切り替える必要があります。
もしこの切り替えを忘れてしまうと、入居者さまへ誤った消費税率で請求してしまったり、税務申備を間違えたりするリスクがあります。
特にクラウド会計を導入している企業さまは、税率自動判定の設定変更を確実に行っておきましょう。
【№3 やさしい解説】
そもそも、なぜ老人ホームの食事が消費税の軽減税率(8%)になる場合があるのか、基本から順を追って説明します。
消費税の軽減税率制度では、私たちがお店で買う「飲食料品」の税率は8%とされています。
しかし、レストランでの外食や、注文した場所へ料理を届けてもらうケータリングなどは「食事の提供(サービス)」とみなされ、10%になります。
日常生活に例えると、これは「スーパーでお惣菜を買って帰る(8%)」か、「ファミレスで注文して席で食べる(10%)」かの違いと同じです。
では、老人ホームや高齢者施設で提供される食事(給食)はどちらに該当するでしょうか。
施設の中の食堂で食べるため、一見すると「外食(10%)」と同じように思えますよね。
しかし、老人ホームは入居者さまにとって「生活の場(自宅)」そのものです。
そのため、国は一定のルールを満たした施設での食事について、特別な生活支援として「スーパーで買って食べるのと同じ(8%)」として扱うことにしました。
ただし、どんな食事でも8%にしてしまうと、高級ホテルのような贅沢な食事まで税金が優遇されてしまい、不公平になります。
そこで、国は「一般的な生活に必要な範囲の食事」に限定するため、金額のハードル(金額基準)を設けました。
これまでは、そのハードルが「1食690円(税抜)以下、かつ1日合計で2,070円(税抜)まで」と決められていました。
この範囲に収まる食費であれば軽減税率(8%)になり、超えた分は標準税率(10%)になるという仕組みです。
★注意
この金額は、すべて「税抜」の金額で判定します。税込金額ではありませんので、経理や計算の際には十分な注意が必要です。
ここまでの内容について、重要なポイントを整理しておきましょう。
【結論(重要ポイントまとめ)】
令和8年6月1日以降、老人ホームの給食で8%が適用される基準が「1食730円・1日2,190円(税抜)以下」に引き上げられます。
5月31日以前と6月1日以降で同じ金額の食事でも税率が変わるため、日付による経理の区分けが必須です。
事前にシステムの設定(マスタ登録)を確認し、契約書面のチェックと入居者さまへのアナウンスを完了させましょう。
そして今回の法改正により、令和8年6月1日から、このハードルが「1食730円(税抜)以下、かつ1日合計で2,190円(税抜)まで」に引き上げられます。
背景には、世の中の物価が上がり、施設側がこれまでの金額(690円)で栄養バランスの良い食事を提供することが難しくなってきたという実情があります。
医療機関での入院時の食事代の基準(入院時食事療養費)が引き上げられたことに合わせて、老人ホームの給食基準も一緒に引き上げられることになりました。
一言まとめを挟みますと、「物価高に合わせて、老人ホームの給食が8%の税率で認められる金額の枠が少し広がった」ということです。
この制度の対象となる施設(一定の施設)は、法律で細かく指定されています。
代表的なものとしては、以下の施設が挙げられます。
有料老人ホーム
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
認知症高齢者グループホーム(認知症対応型共同生活介護)
義務教育諸学校(小学校や中学校の給食)
有料老人ホームなどの場合、施設にいれば誰でも対象になるわけではなく、利用者の条件も定められています。
原則として、60歳以上の方や、要介護・要支援の認定を受けている60歳未満の方、およびその配偶者さまが対象となります。
また、1日の累計額(2,190円)を計算するにあたっては、「どの食事を計算の対象にするか」をあらかじめ書面(契約書や施設利用規約など)でハッキリと定めておく必要があります。
例えば、「朝食、昼食、夕食を計算対象とする」と書面で決めていれば、その3食の合計額で1日の基準を超えているかどうかを判定することになります。
静岡市や浜松市の現場で働く経理担当者さまにとって、この「日付による基準の変更」と「1日累計の計算」は非常に煩雑な実務となります。
ITやクラウド会計を活用して、いかにミスなく自動化できるかが、これからの経営革新のポイントになってきます。
【№4 具体例】
新しい金額基準(1食730円以下/1日累計2,190円以下)が、令和8年6月1日前後でどのように適用されるのか、具体的な事例を10件挙げて解説します。
金額はすべて税抜の価格として記載しています。
① 1食の単価が「700円」の食事を1日1食だけ提供するケース
令和8年5月31日までは、現行基準(690円以下)を超えているため、消費税率は10%となります。
令和8年6月1日以降は、新基準(730円以下)の範囲内に収まるため、消費税率は8%(軽減税率)へと切り替わります。
② 1食の単価が「750円」の食事を提供する場合
この場合は、令和8年6月1日の前後を問わず、新基準(730円)すら超えてしまっています。
したがって、5月中も6月以降も一貫して消費税率は10%(標準税率)のままとなります。
③ 朝食500円、昼食600円、夕食700円(1日合計1,800円)のケース
各食事の単価を見ると、夕食の「700円」が現行基準(690円)を超えています。
そのため、5月31日までは朝食・昼食は8%、夕食だけが10%という複雑な計算になります。
6月1日以降は、すべての食事が730円以下であり、1日合計(1,800円)も新基準(2,190円)以下であるため、全食が8%になります。
④ 朝食530円、昼食530円、間食530円、夕食530円(1日合計2,120円)のケース
1食の単価(530円)は現行も新基準もクリアしています。しかし、1日合計(2,120円)に注意が必要です。
5月31日までは、現行の1日基準(2,070円)を超えるため、最後に提供された夕食などが10%になってしまいます。
6月1日以降は、新基準(2,190円)の枠内に合計額が収まるため、4食すべてが8%として計算できるようになります。
⑤ 1日合計が「2,200円」になってしまうケース(例:朝500円、昼800円、夜900円)
このケースでは、昼食(800円)と夕食(900円)がそもそも1食あたりの新基準(730円)を超えています。
そのため、1日合計の判定をするまでもなく、昼食と夕食は10%となり、基準を満たしている朝食(500円)だけが8%になります。
⑥ 施設でのおやつ(間食)を計算対象に含めると書面で定めているケース
書面で「朝・昼・おやつ・夜」を対象と規定しており、それぞれの金額が500円で1日合計2,000円になる場合です。
6月1日以降は、1食基準(730円)も1日合計基準(2,190円)も満たすため、おやつを含めたすべての食事が8%になります。
⑦ 書面で「おやつ」を給食の計算対象から除外しているケース
書面での定めで、おやつは「個別売店販売」とし、給食の累計額に含めないと決めている場合です。
この場合、朝・昼・夜の3食(各600円で合計1,800円)だけで判定します。3食とも8%になり、除外されたおやつ(単価300円)は通常の個別販売(外食ではなく持ち帰り扱い)として別途8%で計算します。
⑧ 年齢が55歳の入居者(要介護認定なし)に給食を提供したケース
有料老人ホームにおいて、軽減税率の対象となる利用者は「60歳以上」または「要介護・要支援の認定者」等に限られます。
この場合、食事の金額がいくら新基準(例:1食500円)に収まっていても、利用者側の条件を満たさないため、消費税率は10%となります。
⑨ 入居者の「配偶者(58歳・要介護なし)」が一緒に同じ給食を食べるケース
法律の特例により、条件を満たす高齢者(60歳以上等)の「配偶者」であれば、年齢に関わらず軽減税率の対象施設利用者として認められます。
したがって、食費が新基準(1食730円以下)に収まっていれば、この配偶者さまの食費も8%が適用されます。
⑩ 令和8年6月1日をまたぐ「1か月分の食費まとめて請求」のケース
5月21日から6月20日までの1か月分の食費(1食700円)をまとめて計算して請求する場合です。
同じ請求書の中であっても、5月31日までの提供分は10%で計算し、6月1日以降の提供分は8%で計算を分ける必要があります。
このような細かいパターンの違いによって、請求する消費税額に大きな差が生まれてしまいます。
静岡・浜松の中小企業さまへお伝えしたいのは、システムのマスター登録(税率設定)を特定の「日付」を境に自動で切り替える準備が非常に大切であるということです。
【№5 手順】
今回の金額基準引上げに伴い、高齢者施設が実務で対応すべき具体的な手順を、順番に進めるべき「5つのステップ」で解説します。
【手順の概要】
現状の食費単価の確認から始まり、書面の整備、レジや会計システムの変更、入居者さまへの事前説明、そして6月1日当日の切り替え運用へと進みます。
STEP① 現状の食事メニューの価格設定の確認
(最初の1ヶ月・実施目安:4月中)
まずは、現在施設で提供している朝食・昼食・間食・夕食の「税抜価格」をすべてリストアップします。
その価格が、新基準である「1食730円」や「1日累計2,190円」と比較して、どのような影響を受けるかを把握します。
必要に応じて、食材費高騰を反映させた価格改定(値上げ)をこのタイミングで検討することもあります。
STEP② 施設利用契約書や管理規約の書面チェック
(契約前の必須プロセス・実施目安:5月上旬)
1日の累計額を判定するための「給食の範囲」が、現在の契約書や重要事項説明書に正しく記載されているかを確認します。
「朝食、昼食、夕食の合計をもって1日の累計額とする」といった文言がない場合は、トラブル防止のために書面の改定や覚書(おぼえがき)の準備を進めます。
STEP③ 経理・会計システムおよびレジの設定変更
(専門家によるリーガルチェック・実施目安:5月中旬)
お使いのPOSレジや、販売管理システム、クラウド会計ソフトの設定を確認します。
令和8年6月1日の売上分から、例えば「700円の食事」の税率区分が自動的に「10%」から「軽減税率8%」へと切り替わるように、マスタの予約登録を行います。
静岡のクラウド会計導入などを得意とする専門家のアドバイスを受けると、このシステム設定が非常にスムーズになります。
STEP④ 入居者さまとそのご家族さまへの事前案内
(確実な運用のスタート・実施目安:5月下旬)
消費税率が変更(一部の食事で引き下げ、または価格改定)になることについて、丁寧な案内文を作成して配布します。
「物価高に伴う国の基準改正によって、6月1日から消費税の計算が変わります」という理由を添えることで、入居者さま側の理解と安心を得ることができます。
STEP⑤ 令和8年6月1日以降の日常運用と検算
(運用開始後の継続義務・実施目安:6月以降)
切り替え日を迎えたら、最初に出力される請求データや日報を確認し、正しく8%と10%が判定されているかをチェックします。
毎月の締め作業の際にも、会計ソフトへの連動が正しく行われているか、税理士による監査(税務調査対策)の視点を含めて定期的に検算を行います。
★手順に関する重要なポイント
特にSTEP③のシステム設定変更を後回しにすると、6月1日になった当日に手作業での修正が発生し、現場の経理業務がパニックになってしまいます。必ず5月中にテストを終わらせておきましょう。
【№6 FAQ】
金額基準の引上げに関して、現場の皆さまからよく寄せられる代表的な疑問に、10個の質問形式でお答えします。
Q1. 静岡市や浜松市で高齢者施設を経営していますが、地元の税理士に相談すればシステムの税率切り替えまでサポートしてもらえますか?
A1. はい、サポート可能です。ただし、消費税の軽減税率マスタの設定は、お使いの介護ソフトやレジシステムによって操作方法が異なります。浜松の顧問税理士のなかでも、ITやクラウド会計の導入支援に強い事務所を選ぶことで、税務判断だけでなく、具体的なシステムへの入力を一括してサポートしてもらうことができます。
Q2. 改正後の「1食730円」というのは、消費税を含んだ金額(税込)ですか?
A2. いいえ、消費税を含まない「税抜金額」で判定します。例えば、施設での食事の本体価格が730円であれば、新基準にぴったり収まりますので軽減税率(8%)となり、税込価格は788円(およそ788円)になります。
Q3. 1日累計で「2,190円」を超えてしまった場合、その日全体の食費が10%になってしまうのですか?
A3. いいえ、すべてが10%になるわけではありません。超えてしまった原因となる「最後の食事」など、基準をオーバーした部分の食事だけが標準税率(10%)になります。それまでに提供された、単価が730円以下の食事については8%のまま維持されます。
Q4. 老人ホームの中に、外部の一般の方(入居者の友人など)が来て一緒に食事をした場合、その友人の食費はどうなりますか?
A4. 入居者以外の外部の方が食べる食事は、法律に定める「高齢者施設等の入居者に対する給食」に該当しません。したがって、食事の金額に関わらず、すべて標準税率(10%)として計算しなければなりません。
Q5. 食材の現物を入居者に渡して、部屋のキッチンで自炊してもらう場合の税率はどうなりますか?
A5. 調理された食事を提供するのではなく、「未調理の食材(お肉や野菜など)」をそのまま販売・提供する場合は、一般的な飲食料品の譲渡(譲り渡し)に該当します。そのため、金額に関わらず、常に軽減税率(8%)が適用されます。
Q6. お正月などの特別な日に、1食2,000円の豪華な「おせち料理」を出した場合はどうなりますか?
A6. 1食あたり2,000円の食事は、新しい基準である「730円以下」を大幅に超えてしまっています。そのため、このおせち料理については、消費税率は10%(標準税率)として計算することになります。
Q7. 1日の累計額を判定するための書面は、毎年新しく作り直す必要がありますか?
A7. いいえ、毎年作り直す必要はありません。最初に結んだ入居契約書や、施設の利用規約の中に「給食の計算対象とする食事の範囲」が明確に記載されていれば、その内容が有効である限り、ずっと使い続けることができます。
Q8. 施設を欠食(食事をキャンセル)した人がいて、その日の食費が安くなった場合はどう判定しますか?
A8. 給食の判定は、実際にその日に提供された食事の事実に基づいて行います。欠食によって提供されなかった食事の金額は累計額にカウントしませんので、残りの提供された食事の合計額が2,190円以下であれば、問題なく8%が適用されます。
Q9. デイサービス(通所介護)の施設で提供する昼食やおやつも、今回の金額引き上げの対象になりますか?
A9. いいえ、デイサービスは「生活の場(入居施設)」ではないため、今回の老人ホーム向けの給食軽減税率の対象施設(消令2の4②)には含まれません。ただし、デイサービス独自の介護保険の枠組みにより、別途税務上の取り扱いが定められている場合がありますので、詳細は顧問税理士へご確認ください。
Q10. 令和8年6月1日の改正を前に、5月中にシステムの設定をあらかじめ「730円」に変更してしまっても問題ありませんか?
A10. 5月中に設定を書き換えてしまうと、5月31日までの提供分(例:700円の食事)に対して、間違って 8%が適用されてしまう原因になります。必ず「6月1日の売上分から適用される」という日付指定(予約設定)機能を使うか、5月31日の営業終了後にマスタを更新してください。
【№7 まとめ】
今回は、令和8年6月1日から実施される「高齢者施設等における給食の消費税軽減税率の金額基準引上げ」について解説してきました。
最重要ポイントを振り返りますと、以下の通りです。
物価高の影響を受け、軽減税率(8%)が認められる枠が「1食730円以下、1日累計2,190円以下」に拡大される。
令和8年6月1日以降の食事提供分から新しい基準が適用されるため、日付をまたぐ経理処理に注意が必要である。
1日累計を正しく計算するために、対象となる食事の範囲を施設側の書面で定めておく必要がある。
この制度の改正は、事業者さまにとっては経理の手間が増える一面もありますが、正しく対応すれば入居者さまの税負担を抑え、施設の満足度を維持することにつながる大切な変更です。
「たかが2%の差」と思いがちですが、施設全体の年間売上で計算すると、およそ数十万円から数百万円規模の税額の差(影響)が生まれることも珍しくありません。
静岡市や浜松市でこれからクラウド会計を導入し、業務の効率化と正確な税務申告を両立させたいとお考えの経営者さまは、ぜひ最先端のIT知見を持つ専門家と一緒に、確実な準備を進めていってください。
【№8 出典】
今回の執筆にあたり、以下の信頼できる一次情報および専門資料を参照・依拠いたしました。
出典:『税務通信』第3894号(2026年03月30日発行)「軽減税率と給食の金額基準引上げ」媒体名:週刊税務通信(税務研究会)
参考:国税庁タックスアンサー「No.6902 軽減税率制度の概要」(参照日:2026-05-22)
参考:e-Gov法令検索「消費税法施行令(昭和63年政令第360号)第2条の4」(参照日:2026-05-22)
参考:厚生労働省告示第76号「入院時食事療養費に係る食事療養及び入院時生活療養費に係る生活療養の費用の額の算定に関する基準の一部を改正する告示」(令和8年3月告示)
【№9 該当条文の説明】
この記事の根拠となる重要な法律の条文について、その内容と背景をやさしく解説します。
【消費税法施行令 第2条の4(軽減税率の対象となる有料老人ホーム等の給食の範囲)の解説】
この条文は、どのような高齢者施設で、どのような基準を満たした食事を提供した場合に、消費税の軽減税率(8%)を適用してよいかを定めた法律の具体的な細則(ルール)です。
条文の主な内容は以下の通りです。
「有料老人ホーム等の設置者が、その施設の入居者(高齢者等)に対して行う飲食料品の提供(給食)のうち、1食の金額および1日の累計額が財務省令で定める基準額以下であり、かつその対象となる給食の範囲があらかじめ書面で明らかにされているものに限り、軽減税率の対象とする。」
(背景と改正の経緯)
平成31年(2019年)に消費税率が10%に引き上げられた際、生活に密着した飲食料品には8%を据え置く「軽減税率制度」が導入されました。
このとき、老人ホームなどの給食を「外食(10%)」として扱うか、「家庭内の食事(8%)」として扱うかが大きな議論となりました。結果として、生活の拠点である施設での食事は家庭内と同じとみなされましたが、過度な豪華給食を排除するために、医療保険(入院時の食事代)の基準に準拠した「1食690円・1日2,070円」という上限が設けられました。
しかし、令和に入り、世界的な原材料費の高騰やエネルギーコストの上昇(インフレ)が日本の福祉現場を直撃しました。これまでの「690円以下」という枠内では、十分な栄養価を満たした給食を提供することが極めて困難となり、多くの施設が標準税率(10%)を甘んじて受け入れるか、食事の質を落とすかの選択を迫られていました。
国はこうした現場の負担を和らげ、高齢者福祉の質を維持するために、令和8年(2026年)に厚生労働省の算定基準を改定(告示第76号)し、それに伴って消費税側の金額基準も「1食730円・1日2,190円」へと引き上げる決断をしたのです。これが、今回の実務変更の強力な法的根拠となっています。
【№10 おわりに】
最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
※当事務所はDXを経営に活かすことを推進しており、当ブログはAIを活用して生成しています。実際の税制や政策、判例、事件、事象を元に作成していますが、正確な内容や最新の情報とは異なる場合がありますことをご了承くださいませ。
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