令和8年度税制改正に伴うインボイス3割特例とプラットフォーム課税の実務対策

2026年6月25日

【№1 はじめに】

こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「令和8年度税制改正に伴うインボイス3割特例とプラットフォーム課税の実務対策」をお伝えさせていただきます!

中小企業の経営者のみなさま、日々の経営お疲れ様です。
消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式)が始まってから、経理の手間が増えて頭を悩ませていませんか?
制度が始まってからも、実は少しずつルールが見直されているのをご存じでしょうか。
法律の変更を知らないままでいると、知らず知らずのうちに損をしてしまうリスクがあります。
逆に、新しい特例を上手に活用できれば、会社や手元に大きなお金を残すことも可能です。
特に令和8年度税制改正では、小規模な事業者に対する新しい負担軽減策がスタートしました。
国税庁からも新しい解説(インボイスQ&Aの改訂版)が公表され、具体的な内容が明らかになっています。
静岡や浜松の地域で頑張る中小企業や個人事業主の皆さまに、どこよりも優しく解説します。
難しい専門用語をできるだけ使わず、新入社員でも理解できる言葉で説明していきます。
ぜひ最後までお読みいただき、これからの会社経営にお役立てください。

【この記事で得られること】
この記事を読めば、令和8年度の税制改正における消費税の最も重要なポイントが分かります。
新しく始まった小規模事業者向けの税負担軽減策(3割特例)の条件やメリットが明確になります。
インターネットを介した取引(プラットフォーム課税)の見直しが自社に関係あるか判断できます。
静岡・浜松の企業が今すぐ取り組むべき具体的なステップが理解でき、実務の迷いが消えます。

【№2 結論】

まず、今回の税制改正と国税庁の発表で最もお伝えしたい結論からお伝えします。
令和8年度の税制改正に基づき、国税庁は令和8年4月1日に「インボイスQ&A」の改訂版を公表しました。
今回の変更における最重要ポイントは、新しく創設された「小規模個人事業者に係る税額控除に関する経過措置(3割特例)」の具体的なルールが示された点です。
この3割特例とは、対象となる個人事業主が納める消費税の金額を、売上税額の3割(30パーセント)に抑えることができる非常に有利な負担軽減策です。
従来の制度とは異なり、税務署への事前の届出書などの提出は一切必要ありません。
毎年の確定申告書(消費税の申告書)の余白などに、この特例を受けたい旨を書き加える(付記する)だけで利用が可能です。
ただし、過去の売上高が一定額を超えている場合や、海外に拠点を置く事業者の場合など、この特例を適用できないケース(適用除外の条件)も細かく決められています。
また、事業の種類によっては、従来の「簡易課税制度(かんいかぜいせいど)」を選んだ方が、支払う税金がさらに少なくなってお得になるケースもあります。
さらに、スマートフォンのアプリやインターネットのウェブサイト(デジタルプラットフォーム)を介して行われる取引についても、消費税の計算ルール(プラットフォーム課税)が新設され、通達が整備されました。
会社経営を守るためには、これらの新しい変更点に合わせて自社の経理処理を正しくアップデートする必要があります。
特に静岡のクラウド会計導入や浜松の会社設立支援などを検討中の企業さまにとっては、最初からこの新しいルールを想定して動くことが重要になります。

【№3 やさしい解説】

それでは、各改正項目について、分かりやすくより簡潔に解説していきましょう。

インボイスQ&Aの改訂と3割特例の創設
新しくインボイスを発行する課税事業者となった個人事業主を対象に、税金の負担を和らげるための新しい救済策(3割特例)がスタートしました。この特例が適用されると、お客様から預かった消費税の総額のうち、3割(30パーセント)だけを国に納めればよいということになります。
一言まとめ:新しくインボイスを始めた個人事業主向けに、売上消費税の3割を納めればよいというお得なルールが始まりました。

事前届出が不要な申告書への付記ルール
通常、消費税の計算方法を簡略化する制度を利用したい場合は事前に税務署へ届出書を提出する必要がありますが、今回の3割特例は事前の手続きが一切不要です。春の確定申告を行う際に、提出する申告書に「3割特例を適用します」と一言書き加えるだけで、その場で適用を受けることができます。
一言まとめ:面倒な事前の書類提出は不要で、確定申告のときに申告書に書き添えるだけで税金を安くしてもらえます。

3割特例が使えないケース(適用除外)の注意点
この特例は誰でも使えるわけではなく、「令和9年分」と「令和10年分」の2年間に限られています。また、前々年の売上高が1,000万円を超えている場合や、100万円以上の大きなお買い物(調整対象固定資産の取得)をして特定のルールが適用されている期間などは、対象から外されてしまいます。
一言まとめ:この特例は令和9年と10年の2年間限定で、過去の売上が1,000万円超の人や大きなお買い物をした人は使えません。

簡易課税制度との有利不利の比較
業種によっては、3割特例を使うよりも既存の「簡易課税制度」を使った方が、さらに税金が安くなるケースがあります。たとえば一般消費者に商品を売る「小売業」の場合、納める消費税は売上税額の2割だけで済むため、3割特例よりもお得になります。また、経費の消費税が多くて税金が戻ってくる(還付)予定の人は、特例を使わずに原則通りの計算をする必要があります。
一言まとめ:仕入れが多い小売業などの場合は、3割特例よりも簡易課税を選んだ方がさらに税金が安くなります。

デジタルプラットフォーム課税のルール新設
海外の事業者が運営する通販サイトやアプリストアを介して、日本の消費者が商品やサービスを購入する機会が急増しています。今回の改正では、これら一定規模以上のインターネット仲介事業者(第二種プラットフォーム事業者)を介した取引について、仲介事業者が消費税を国に納める新しい仕組みの計算通達が整備されました。
一言まとめ:海外のネットサイトを通じたお買い物などについて、日本の消費税を正しく集めるための新しいルールが作られました。

【№4 具体例】

イメージをより具体的にするため、静岡や浜松に実在しそうな中小企業や個人事業主の場面を想定した10個の具体例を見ていきましょう。

① 浜松市で新しくインボイスに登録した個人経営の美容師のケース
浜松市内の美容師が令和9年からインボイスの課税事業者になりました。令和9年にお客様から預かった消費税の総額が80万円だった場合、3割特例を利用すれば、その3割にあたる24万円を国に納めるだけで済みます。仕入れのレシートを細かく計算する手間を省き、税金負担も最小限に抑えることができました。

② 静岡市内で一般消費者向けに小さな雑貨店(小売業)を営む事業主のケース
静岡市内で雑貨店(小売業)を経営する個人事業主が令和9年からインボイス事業者になりました。売上消費税は50万円です。3割特例だと15万円の納税ですが、事前に「簡易課税制度」を届け出ていたため、小売業のみなし仕入率8割が適用され、売上消費税の2割にあたる10万円の納税で済み、5万円お得になりました。

③ 浜松市の自宅でフリーランスのウェブデザイナーをしている個人のケース
浜松市内でウェブデザインを行うフリーランスが取引先の要請で令和9年からインボイス事業者になりました。前々年の売上は500万円です。仕入れがほとんどないサービス業のため、簡易課税(5割納税)を使うよりも、事前の届出なしで確定申告書に書くだけで適用できる3割特例(3割納税)を選び、一番安く申告を終えました。

④ 静岡市内のオフィスで、過去の売上が1,000万円を超えてしまった翻訳業のケース
静岡市内で行っている翻訳業の個人事業主が令和9年からインボイス事業者になりました。3割特例を使おうとしましたが、前々年の売上高が1,100万円(約1,100万円)と1,000万円を超えていたため、国税庁のルールにより特例の対象外となり、原則通りの難しい方法で消費税を計算して納めることになりました。

⑤ 浜松市内で大きなお買い物をした、課税選択届出書を提出済みのカフェ経営者のケース
浜松市内でカフェを営む事業主が、令和8年中に厨房機器の導入(約300万円)で消費税の還付を受けるため、あえて課税事業者になる届出をしていました。100万円以上の大きなお買い物をして特定の制限がかかっている期間に該当するため、令和9年分の消費税において3割特例を使うことはできません。

⑥ 静岡市で金(ゴールド)の地金を大量に購入した個人投資家のケース
静岡市内の個人事業主が、インボイス登録に合わせ、令和9年中に資産防衛のため金(ゴールド)の地金を合計250万円(約250万円)分購入しました。一般課税の状態で金・白金を年間200万円以上仕入れると、不正還付防止の制限を受けるため、国税庁のルールにより令和9年分の3割特例は適用できなくなりました。

⑦ 浜松市に常設の店舗や事務所を持たない、海外在住のデザイナーのケース
以前は浜松市に住んでおり、現在は海外に拠点を移して日本の企業と取引しているデザイナーがインボイス登録をしました。売上規模は小さいものの、日本国内に店舗などの「恒久的施設」を一切持っていない国外事業者に該当するため、国税庁のルールにより3割特例を適用して税金を減らすことは認められません。

⑧ 静岡市で売上よりも経費の消費税が多くなり、税金が戻ってくる予定の建設職人のケース
静岡市内の大工職人が令和9年にインボイス登録をしましたが、この年に仕事用のトラック購入や作業場の全面修理を行いました。預かった消費税よりも支払った消費税の方が多いため、3割特例や簡易課税を選ぶと損をします。静岡の顧問税理士に相談し、原則通りの一般課税で申告して無事に税金の還付を受けました。

⑨ 浜松市のネットショップで、海外のシステム(プラットフォーム)を使って服を販売したケース
浜松市で衣服を制作し、海外大手が運営する有名なアプリストアやECサイト(デジタルプラットフォーム)を介してネット販売を始めました。今回の消費税法基本通達の一部改正(第10節の新設)によりプラットフォーム課税のルールが整備されたため、取引の課税関係を正しく分類して処理する必要が出てきました。

⑩ 静岡市内で親から事業を引き継いだ(相続があった)二代目事業主のケース
静岡市内の印刷所を営む父親が亡くなり、令和9年の途中に息子が事業をすべて引き継ぎました(相続)。息子自身の売上は少なかったものの、消費税の法律にある「相続があった場合の特例」により父親の過去の売上と合算して判定した結果、免除制限に該当してしまい、国税庁のルールにより3割特例は使えなくなりました。

【№5 手順】

中小企業の社長や個人事業主の方が、今回のインボイス3割特例や新しい消費税のルールに合わせて実務をどのように進めればよいか、具体的な手順をステップ形式で解説します。

STEP①:前々年(基準期間)の正確な売上高の確認
まずは、消費税の計算を行う対象の年(例えば令和9年分)から見て、2年前の年(令和7年分)の売上高がいくらであったかを、確定申告書の控えなどを見て正確に確認します。この金額が「1,000万円以下」であるかどうかが、3割特例を使えるかどうかの第1の大きな関門となります。もし1,000万円を1円でも超えている場合は、その時点で3割特例の対象から外れてしまうため、事前に数字をしっかりと把握しておくことが重要です。

STEP②:適用除外となる条件(NG項目)に当てはまらないかのチェック
基準期間の売上が1,000万円以下であっても、まだ安心はできません。先ほどの具体例や国税庁の発表(参考2のリスト)にあったような、特例が使えなくなるNG項目に自社が当てはまっていないかを1つずつチェックします。特に「過去2年以内に100万円以上の大きなお買い物(調整対象固定資産の取得)をしていないか」「金や白金の大量の取引をしていないか」「課税期間の特例(3ヶ月や1ヶ月ごとに区切る方法)を選んでいないか」などを慎重に確認します。

STEP③:自分の「業種」を確認し、簡易課税との有利不利を比較計算する
自社のビジネスが、消費税の簡易課税制度においてどの「業種(第1種から第6種)」に分類されるかを確認します。例えば、卸売業(9割控除)や小売業(8割控除)などの場合は、簡易課税を使った方が国に納める税金が売上の1割や2割で済むため、3割特例(3割納付)を使うよりも税金を圧倒的に安く抑えられます。逆に、飲食店やサービス業などの場合は3割特例の方が有利になることが多いため、どちらの計算が自社にとってお得かを、実際の売上予測データをもとにシミュレーションします。

STEP④:その年に大きなお買い物(設備投資)をする予定がないかの見極め
その年の中に、新しい仕事用の車の購入や、オフィスの大規模なリフォーム、高額なパソコンや機械の導入など、大きな設備投資を行う予定がないかを確認します。もし、売上でもらう消費税よりも、これらのお買い物で支払う消費税の方が多くなる(または肉薄する)ような場合は、3割特例や簡易課税を選んでしまうと損をします。原則通りの計算(一般課税)を選べば、税金の還付(お金が戻ってくること)が受けられるため、投資計画と合わせた慎重な見極めが必要です。

STEP⑤:確定申告書への正しい記入と提出(付記の実施)
すべての条件をクリアし、3割特例を使うことが最も有利であると判断した場合は、春の消費税の確定申告書を作成する際、新しい国税庁のQ&Aの案内に従って、申告書に「3割特例を適用する」旨を正しく記入(付記)します。事前の届出書を出していなくても、この申告書への一言の記載だけで無事に3割での納税が認められます。静岡のクラウド会計導入などを進めている場合は、会計ソフトの消費税設定が正しく連動しているかを確認して提出します。

【№6 FAQ】

多くの社長や個人事業主の方から寄せられる、令和8年度税制改正のインボイスや消費税に関する疑問について、10個のQ&A形式でお答えします。

Q1.浜松市内で新しく起業し、会社設立を予定しています。設立1期目の会社(法人)でも、今回の新しく始まった「3割特例」を使って消費税を安くすることはできますか?
A1.いいえ、今回の令和8年度税制改正で国税庁が発表した「3割特例」は、あくまで「小規模個人事業者(しょうきぼこじんじぎょうしゃ)」を対象とした経過措置となっています。そのため、新しく設立された会社(法人)などの場合は、この3割特例の適用を受けることはできません。法人の場合は、従来のインボイス制度開始時の2割特例などの期限や、通常の簡易課税制度の利用を検討する必要がありますので、浜松の会社設立支援などを利用する際は必ず事前に専門家へご相談ください。

Q2.3割特例を使いたい場合、簡易課税制度のように「適用の前日まで」に税務署へ書類を提出しておく必要は本当にないのでしょうか?後から文句を言われませんか?
A2.はい、本当に事前の届出書の提出は一切必要ありません。国税庁が公表した改訂版のインボイスQ&A(問114-2)において、「事前の届出や継続適用の制限はなく、申告書にその適用を受ける旨を付記することで適用できる」とはっきりと示されています。そのため、事前の手続きを忘れていたとしても、確定申告の期限までに提出する申告書に正しく記載を行えば、税務署から後から否認されるような心配はありません。

Q3.静岡市内で一人親方(建設業の職人)をしています。これまでは簡易課税の届出を出していましたが、令和9年は3割特例の方が有利そうです。簡易課税の「不適用届出書」を出さないと3割特例は使えませんか?
A3.いいえ、簡易課税の届出を出したままであっても、その年の申告において3割特例を選択して計算し、申告書にその旨を付記して提出すれば、3割特例を優先して適用することができます。わざわざ簡易課税をやめるための難しい書類(簡易課税選択不適用届出書)を事前に提出しておく必要はありません。その年の実際の数字を見てから、確定申告の時点で一番有利な方を自由に選ぶことができます。

Q4.「基準期間の課税売上高が1,000万円以下」という条件ですが、これはお給料の収入や、個人で持っている自宅アパートの家賃収入なども含めて計算するのですか?
A4.いいえ、含めません。消費税の計算の基準となる「課税売上高(かぜいうりあげだか)」とは、商売として行った取引のうち、消費税がかかる取引の売上(税抜金額)のみを指します。会社からもらう「お給料」は消費税がかからない取引(不課税取引)ですし、個人で貸し出している居住用のアパートの「家賃」も消費税がかからない取引(非課税取引)に分類されます。そのため、これらのお金は1,000万円のカウントには含めず、純粋な仕事の課税売上だけで判定します。

Q5.国税庁の使えないリスト(参考2)にある「課税期間の特例の適用を受ける課税期間」とは、具体的にどのようなケースを言うのでしょうか?
A5.通常の個人事業主は、消費税の計算を「1月1日から12月31日までの1年間」を1つの単位として行います。しかし、法律の手続き(課税期間特例選択届出書)を税務署に出すことで、この期間を「3ヶ月ごと」や「1ヶ月ごと」という短いスパンに細切れにして、こまめに申告を行う方法を選ぶことができます。このように、期間を短くする特例をわざわざ自分で選んで利用している事業者の場合は、小規模であっても今回の3割特例を重ねて使うことはできないというルールになっています。

Q6.スマートフォン向けの有料ゲームアプリを制作し、海外の運営サイトを通じて日本国内のユーザーに配信しています。今回のプラットフォーム課税の通達改正は自社に関係ありますか?
A6.はい、大いに関係がある可能性があります。令和8年度税制改正によるプラットフォーム課税の見直し(デジタルプラットフォームを介して行う資産の譲渡に係る課税関係の見直し)に伴い、消費税法基本通達に新しい章(第10節)が設けられました。これにより、海外のプラットフォーム事業者を介して日本の消費者に提供されるデジタルサービス(アプリ配信など)について、誰がどのように消費税を納めるかの区分(通信販売の方法や一の資産の判定単位など)が細かく整備されました。今後の設定について確認が必要です。

Q7.3割特例が使えるのは「令和9年分」と「令和10年分」の2年間だけですか?その後(令和11年以降)はどうなってしまうのでしょうか?
A7.はい、現行の令和8年度税制改正の法律において、この小規模個人事業主に向けた3割特例は「令和9年分及び令和10年分の課税期間」に限定された一時的な経過措置(けいかそち=激しい変化を和らげるための期限付きのルール)として創設されています。そのため、現時点の法律のままでは、令和11年以降はこのお得な3割特例を使うことはできなくなります。その後の経理については、通常の簡易課税制度への移行などを計画的に進めていく必要があります。

Q8.静岡市内で小さな居酒屋(飲食店)を経営しています。仕入れや経費のレシートが何枚か紛失してしまったのですが、3割特例を使えばレシートがなくてもお咎めなしですか?
A8.消費税の計算上は、3割特例を使えば実際の仕入れや経費の金額に関わらず「売上税額の3割」を納めればよいため、仕入れのレシートの有無で消費税の納税額が変わることはありません。しかし、もう1つの重要な税金である「所得税(確定申告)」の計算においては、お店の経費を証明するために、領収書やレシートを正しく一定期間保存しておく法律の義務(帳簿保存義務)が依然として残っています。消費税が3割で済むからといって、経費のレシートを捨ててしまって良いわけではありませんので注意してください。

Q9.浜松市の自宅でネットオークションを使った個人輸入ビジネス(物販)をしています。海外から荷物を仕入れる際に関税と消費税を税関に支払っていますが、3割特例を使うときにこの支払った消費税は考慮されますか?
A9.いいえ、考慮されません。3割特例を選択した場合、日本国内での仕入れにかかった消費税や、海外からの輸入の際に税関で支払った消費税(輸入消費税)の実際の金額がいくらであっても、それらを一切無視して「売上の消費税の3割」を機械的に計算して納めることになります。そのため、輸入の際にたくさんの消費税を税関に支払っていたとしても、それを納税額から差し引いてさらに安くすることはできません。輸入仕入れが多い場合は、一般課税で計算した方が得にならないかを必ず事前に確認してください。

Q10.3割特例を適用して確定申告書を提出した後で、計算の間違いに気づきました。後から修正(修正申告や更正の請求)をするときでも、3割特例の適用はそのまま維持されますか?
A10.はい、最初の期限内申告において正しく申告書に適用を受ける旨を付記して提出していれば、その後に対象となる年の売上金額などに修正が生じて修正申告(しゅうせいしんこく)や更正の請求(こうせいのせいきゅう)を行う場合であっても、3割特例をベースにしたまま計算を直すことができます。ただし、修正した結果、基準期間の売上高が実は1,000万円を超えていたことが判明した場合などは、特例の前提条件が崩れてしまうため、特例そのものが使えなくなって追徴課税(ついちょうかぜい)を受けることになります。

【№7 まとめ】

ここまで、令和8年度税制改正におけるインボイスの3割特例と、国税庁から発表された最新の改訂Q&Aの内容、割とプラットフォーム課税の見直しについて詳しく見てきました。
今回の税制改正は、新しくインボイスの登録をして戸惑っている個人事業主の皆さまにとって、事前の面倒な書類提出なしで税負担を売上の3割に抑えることができる、非常に心強い「3割特例」という救済策がスタートした嬉しいニュースです。

しかし、このお得な特例を正しく使いこなすためには、国税庁が示した「使えないケース(過去の売上高や特定の設備投資による制限)」に自社が当てはまらないかを事前にしっかりとチェックしておく必要があります。
また、業種によっては、3割特例に飛びつくよりも、従来の簡易課税制度を最初から選んでおいた方が、支払う消費税を売上の2割(小売業の場合など)にまで減らすことができて、さらに大きな減税メリットを享受できるケースもあります。

税金のルールが変わるということは、これまでの「知っている知識」だけでは、気づかないうちに損をしてしまう可能性があるということです。
特に、静岡の顧問税理士や浜松の補助金サポートを必要とする中小企業や個人事業主の皆さまにおいては、これらの消費税の最新の動きをいち早く察知し、自社にとって最もお金が残る方法を選択していくことが、これからの時代を生き抜く経営の安定に直接繋がります。

★重要:知らないと損するポイント
新しく始まった3割特例は、事前の届出が不要で、春の確定申告のときに申告書に書くだけで使える非常に手軽な制度です。
しかし、小売業などの特定の業種では簡易課税の方が得になりますし、大きなお買い物をした年は一般課税で還付を受けた方が得になります。
自分の仕事の売上と経費のバランスを1度しっかり見直して、一番得する申告方法をあらかじめシミュレーションしておきましょう。

【№8 出典】

今回の記事を作成するにあたり、以下の信頼できる一次情報および専門資料を参照・確認いたしました。

出典:『税務通信』第3895号(2026年04月06日)「国税庁 インボイスQ&Aを改訂」「国税庁 インボイスQ&Aや通達を改正 8年度改正の3割特例の適用関係示す」税務研究会
参考:国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A(改訂版)」(参照日:2026-06-05)
参考:e-Gov法令検索「平成28年改正法附則第51条の3第1項及び第2項(小規模事業者に係る税額控除に関する経過措置)」(参照日:2026-06-05)
参考:e-Gov法令検索「消費税法基本通達第5章第10節(特定少額資産の譲渡及び第二種プラットフォーム事業者を介して行う資産の譲渡)」(参照日:2026-06-05)

【№9 該当条文の説明】

平成28年改正法附則 第51条の3第1項及び第2項(小規模事業者に係る税額控除に関する経過措置〈3割特例〉)
【背景と改正経緯】
インボイス開始に伴い、免税から課税事業者へ変更した個人事業主の申告負担を軽減するため、令和8年度税制改正により、令和9年・10年の限定措置として事前の届出を要しない納税特例(3割特例)が新設されました。
【条文の内容解説】
対象事業者は消費税の納付額を「売上税額の3割」に一律軽減できます。確定申告書に適用を受ける旨を書き加える(付記する)だけで適用可能です。ただし、前々年の売上が1,000万円を超える場合や、高額資産の取得等で免税制限を受けている期間などは対象外となります。

消費税法基本通達 第5章第10節(特定少額資産の譲渡及び第二種プラットフォーム事業者を介して行う資産の譲渡)
【背景と改正経緯】
海外事業者がネットを介して日本の消費者にデジタルサービスや商品を通信販売する取引が急増しています。国内事業者との不公平を解消し、正しく税を徴収するため、令和8年度税制改正で「プラットフォーム課税」が導入され、具体的な執行基準となる通達が新設されました。
【条文の内容解説】 一定規模以上のネット仲介業者(第二種プラットフォーム事業者)を介した取引の課税関係を定義しています。対象となる通信販売の範囲(消基通5-10-1)、複数商品取引時の判定単位(同5-10-2)、仲介先が「海外の事業者」かを見極める客観的な判定基準(同5-10-6)などが明確化されました。

【結論(重要ポイントまとめ)】
1. 令和9年と10年の個人事業主の消費税を売上の「3割」に軽減する、新しいインボイス負担軽減策(3割特例)が創設されました。

2. 事前の届出書の提出は一切不要で、春の確定申告のときに申告書へ一言書き加える(付記する)だけで誰でも簡単に利用できます。

3. 過去の売上が1,000万円超の場合や大きなお買い物をした年は使えず、また小売業などは簡易課税を選んだ方が得な場合があります。

読者の皆さまが次にすべきことは、まず自社の「前々年の正確な売上高の確認」と「自分の業種における簡易課税との有利不利のシミュレーション」です。実務の判定で迷ったときは、独断で処理せず、すぐに地元の専門家へ相談しましょう。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
※当事務所はDXを経営に活かすことを推進しており、当ブログはAIを活用して生成しています。実際の税制や政策、判例、事件、事象を元に作成していますが、正確な内容や最新の情報とは異なる場合がありますことをご了承くださいませ。
無料相談をご希望の方は、最高のIT税理士法人へお気軽にお問い合わせくださいませ。
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