合併・事業譲渡に伴うデューデリ費用

2026年6月30日

【№1 はじめに】

こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!

私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!

本日は、「合併・事業譲渡に伴うデューデリ費用」をお伝えさせていただきます!

【この記事で得られること】
M&Aの「合併」や「事業譲渡」で支払ったデューデリジェンス費用(事前調査費用)の正しい税務処理が分かります。

支払った費用をその事業年度の「一時の損金(経費)」として落とせる理由と、資産の取得価額(中身の価格)に含めなくてよい理由がスッキリ理解できます。

税務調査で国税当局ともめやすい「株式購入によるM&A」との違いや、最新の裁判例の動きを把握し、実務の安全な舵取りができるようになります。

【№2 結論】

M&A(企業の合併や買収)を進める際に、相手企業の財務や法務のリスクを事前に調べる「デューデリジェンス(専門家による事前調査)」の費用が発生します。

このデューデリジェンス費用(以下、デューデリ費用)は、M&Aの手法が「合併(会社を一つにまとめること)」または「事業譲渡(事業の一部を買い取ること)」である場合、原則として支払った事業年度の「一時の損金(税金上の経費)」として処理することができます。

これは、デューデリ費用が、相手企業から引き継ぐ個々の減価償却資産(建物や機械など)を自分の会社で使い始めるために直接かかった費用とはいえないためです。

また、事業譲渡において譲り受ける個々の資産との明確な関連性を見出すことも難しいため、資産の価値に上乗せ(取得価額に算入)する必要はなく、経費として処理することが認められています。

一方で、「株式の購入(相手の会社の株を買い取る手法)」によるM&Aの場合は、デューデリ費用が「有価証券の購入のために要した費用(株を買うための手数料のようなもの)」に該当するかどうかで、現在も裁判で争われており、税務調査でも非常に指摘されやすいポイントとなっています。

静岡市や浜松市で事業の拡大や事業承継を目的としたM&A、組織再編を検討されている中小企業さまは、手法ごとに異なるデューデリ費用の税務上の取扱いを正しく理解し、事前に慎重な資金・税務計画を立てる必要があります。

【№3 やさしい解説】

■ デューデリジェンス費用ってなに?(M&Aの健康診断)

会社を買収したり、他の会社と一つになったりするM&Aを行うとき、買い手となる会社はいきなり契約を結ぶわけではありません。
相手の会社に「実は隠れた借金(簿外債務)がないか」「帳簿の利益は正しいか」「法律違反を犯していないか」などを事前に徹底的に調査します。

この専門的な事前調査のことを「デューデリジェンス(以下、DD)」と呼びます。
DDは、公認会計士や税理士、弁護士といった外部の専門家に依頼して行うため、数百万円から数千万円規模の「デューデリ費用(業務委託料)」が発生するのが一般的です。

この支払ったDD費用について、「全額をその年の経費(損金)にしていいのか」、それとも「買い取った資産や株式の購入価格(取得価額)に含めて、すぐには経費にできないのか」という点が、税金の世界ではとても大きな問題になります。

■ 合併のときに発生したDD費用の取扱い

まずは、2つ以上の会社が合体して1つの会社になる「合併(がっぺい)」の手法から見ていきましょう。

合併を行うと、無くなった会社から、残った会社へと「建物」「機械」「車両」などの様々な資産が移転してきます。
税金のルール(法人税法施行令第54条)では、合併によって引き継いだ減価償却資産(時間の経過とともに価値が減る資産)の社内での価値(取得価額)は、その資産を実際に自社で使えるようにするために直接かかった費用の合計額にしなければならない、と決まっています。

では、合併前に相手企業全体を調べた「DD費用」は、引き継いだ個々のトラックやパソコンを自社で使うために直接かかった費用と言えるでしょうか。

答えは「ノー」です。
DD費用は、あくまで「相手の会社全体がどのような状態にあるか、リスクがないか」を把握するための全体的な業務委託費用です。
特定のトラックを動かすために直接払ったお金ではありません。

そのため、国税庁の質疑応答事例でも「原則として、移転を受ける減価償却資産の取得価額には含まれない」と明記されています。
つまり、引き継いだ資産の価格に上乗せする必要はなく、支払った年度の「一時の損金(経費)」として全額処理して良いということになります。

■ 事業譲渡のときに発生したDD費用の取扱い

次に、会社そのものを合体させるのではなく、特定の事業(例えば、レストラン部門だけ、特定の工場だけなど)を買い取る「事業譲渡(じぎょうじょうど)」の手法についてです。

事業譲渡の場合も、買い手企業は譲り受ける資産(店舗の建物や調理器具、在庫など)を個々に買い取ることになります。
このときに支払ったDD費用についても、基本的には合併と同じ考え方をします。

相手から譲り受ける「事業を構成する個々の資産」と、事前に支払ったDD費用との間に、直接的な結びつき(関連性)を見出すことは一般的に難しいとされています。
したがって、事業譲渡のDD費用も、買い取った建物や機械の価格に含める必要はなく、発生した事業年度に「一時の損金(経費)」として落とすことができる仕組みになっています。

■ 日常の例で考える「DD費用」の税務処理

この複雑な考え方を、私たちが日常で行う「中古の戸建て住宅(土地と建物)の購入」に例えて考えてみましょう。

あなたが中古住宅を買い枠、その前に「この家は欠陥住宅ではないか」「シロアリの被害はないか」「地盤はしっかりしているか」を、専門の調査会社に依頼して有料で床下や壁の中をインスペクション(住宅診断)してもらったとします。この調査費用が「DD費用」です。

住宅を購入した後、購入にかかった税金(不動産取得税)や、その家を住める状態にするための直接の修繕費は、家の「購入代金(取得価額)」に含めなければなりません。

しかし、購入前に「この物件全体に大きなリスクがないか」を調べるために払った住宅診断費用(インスペクション代)は、個々の「お風呂のシャワー」や「キッチンのコンロ」を実際に使うために直接かかった費用とは言えません。家全体のコンディションを知るための独立した費用です。

税金の世界における合併や事業譲渡のDD費用もこれと同じです。
個々の固定資産を動かすための費用ではないため、資産の価格には混ぜず、その年の独立した「健康診断代(経費)」として処理して構わない、というルールになっているのです。

■ なぜ「株式購入」のM&Aだけは税務署ともめやすいのか?

一方で、日本のM&Aで最も多く使われている「株式購入(相手企業の株式を買い取って子会社化する手法)」の場合は、全く事情が異なります。

税金のルールでは、株(有価証券)を買ったとき、その株の購入代金のほかに「有価証券の購入のために要した費用」があれば、それも株の購入価格(取得価額)に含めなければならないと決まっています(法人税法施行令第119条)。
もし株の取得価額に含まれてしまうと、その株を将来売却する時まで、何年経っても1円も経費(損金)に落とすことができなくなってしまいます。

税務署(国税当局)は長年、「株式購入で行うM&AのDD費用は、その株を買い取るかどうかを決めるために直接必要なステップなのだから、株を買うために要した費用(取得価額に含めるべきもの)だ」と主張し、経費にすることを認めないケースが多発していました。

これに対して、買い手企業側は「DD費用は、投資のリスクを判断するための調査費用であり、株の購入そのものの対価ではないため、経費として落とせるはずだ」と反論し、激しい見解の相違が続いていました。

実際、先般の東京地裁の裁判(初の司法判断)ではこの点が争われ、非常に大きな注目を集めています。現在は国側が東京高裁に控訴中(2026年時点)であり、株式購入のDD費用をめぐる取扱いは、今なお非常にデリケートな論点となっています。

【№4 具体例】

M&Aにおける費用が「一時の損金(経費)」になるのか、それとも「資産の取得価額」に含めなければならないのか、実務でよくある11の具体的なケースをまとめました。自社のケースがどれに該当するかチェックしてみましょう。

① 静岡市内の製造業が合併時に支払った財務デューデリジェンス費用
かつて他社を吸収合併した静岡市のA社。このとき相手企業の「リスク調査」として公認会計士に数百万円の財務DD費用を支払いました。
★重要:対象企業の包括的なリスク調査であり、引き継ぐ個々の固定資産を稼働させるための直接費用ではないため、一時の損金として処理が認められました。

② 浜松市内の建設会社が事業譲渡時に支払った法務デューデリジェンス費用
浜松市のB社は、別の建設会社から特定の工事事業を買い取る際、労働トラブルのリスクを調べるため弁護士へ法務DD費用を支払いました。
★重要:契約関係や労務リスク等の全般的な調査であり、譲り受ける特定の機材などの資産と直接の関連性を見出すことが困難なため、一時の損金と判定されます。

③ 静岡市内のサービス業が買収価格決定のために支払った不動産鑑定評価費用
静岡市のC社は、合併手続きの一環として、相手企業が保有する自社ビルの妥当性を測るため、不動産鑑定士に評価を依頼しました。
★注意:これは買収価格の妥当性を評価するための情報収集費用(DDの一環)であり、原則として引き継ぐ不動産の取得価額に含める必要はなく、経費処理が可能です。

④ 浜松市内のITベンチャーが組織再編時に支払ったシステムDD費用
浜松市のD社は、他社を合併するにあたり、相手の社内システムの統合可能性やセキュリティリスクを調べるためITコンサルタントに調査を依頼しました。
★重要:システムのシナジー効果を測るための調査であり、引き継ぐサーバー等の固定資産の取得価額には含まれず、支払った年の経費になります。

⑤ 静岡市内の小売業が事業譲渡に先立って実施した環境土壌調査費用
静岡市のE社は、ガソリンスタンド事業を譲り受ける際、土地の汚染リスクを事前に調べるため環境調査会社に環境DD費用を支払いました。
★注意:購入判断のための調査費として原則は一時の損金にできますが、売買契約の締結において「調査の実施と報告が必須の条件」と明記されている場合は、土地の取得価額に含めるよう指導されるリスクがあります。

⑥ 浜松市内の運送会社が合併の初期段階で支払ったM&A仲介会社の着手金
浜松市のF社は、お相手の企業を探すため、M&A仲介会社と契約を結び、初期費用として着手金とおよそ50万円の中間金を支払いました。
★重要:これらは広く情報提供やマッチングに対する対価であり、最終的に引き継ぐ特定の資産を買い取るための直接費用ではないため、経費処理が可能です。

⑦ 静岡市内の不動産会社が合併契約の成立時に支払った仲介成功報酬
静岡市のG社は、地元の不動産会社との吸収合併が無事に成立したため、M&A仲介会社に対して数千万円の成功報酬を支払いました。
★重要:合併契約全体の成立に対する報酬であり、引き継いだ個々の減価償却資産(建物や車両など)の取得価額には算入せず、一時の損金として処理します。

⑧ 浜松市内の食品メーカーが事業譲渡成立時に支払った仲介成功報酬
新たに特定の製造ラインを事業譲渡で譲り受けた浜松市のH社。M&A仲介会社に成功報酬を支払いました。
★注意:基本は経費にできますが、特定の「のれん(営業権)」や「特定の固定資産」の売買交渉のみを個別に委託していたとみなされる場合は、その資産の取得価額に配分しなければならないケースがあります。

⑨ 静岡市内のアパレル企業が株式購入M&Aで支払った財務・法務DD費用
今回の買収で、相手企業の会社をそのまま子会社化(株式購入)した静岡市のI社。
★注意:株式購入(子会社化)におけるDD費用は、税務調査において「有価証券の購入に要した費用」として株の価値(取得価額)に含めるよう指摘されるリスクが非常に高い状況です。

⑩ 浜松市内の機械部品商社が株式購入M&Aで支払った仲介成功報酬
浜松市のK社は、他社の株式を100%買い取る形式でM&Aを成立させ、仲介会社に成功報酬を支払いました。
★重要:株式を買い取るという行為に直接結びついた取引手数料そのものであるため、経費にはできず、株の取得価額に含める必要があります(確定的な取扱い)。

⑪ 静岡市内の飲食チェーンが途中で断念したM&AのDD費用
静岡市のL社は、他社の事業譲渡を検討してDDまで実施したものの、大きな簿外債務が見つかったため交渉を途中で破談(ブレイク)にしました。
★重要:最終的にM&Aが成立しなかった(株や資産を取得していない)場合のDD費用は、手法を問わず、断念したことが確定した日の属する事業年度の損金(経費)として処理できます。

【№5 手順】

M&A(合併・事業譲渡)の計画から実施、そして確定申告にいたるまで、静岡や浜松の企業さまが実務上進めるべき具体的な確認・対応手順をステップ形式で解説します。

■ STEP①:検討しているM&Aの手法が「合併」「事業譲渡」「株式購入」のどれにあたるかを確認する

手法によってDD費用の税務上の取扱い(経費にできるか、資産に含めるか)が180度異なります。

計画の初期段階でスキーム(取引の形態)を明確にし、想定される専門家費用全体の税務インパクトを把握します。

■ STEP②:外部の専門家と結ぶ「業務委託契約書」の文言や見積書の内容を精査する

契約書や請求書の見出しが、特定の引き継ぎ資産(特定の機械や特定の建物)の買い取り手続きと誤解されないよう表現を工夫します。

「対象会社(または対象事業)の財務・法務リスクを網羅的に把握するための事前調査業務」など、包括的なDDであることを書面上で明確にします。

■ STEP③:専門家から提出された「デューデリジェンス報告書(DDレポート)」を保管する

税務調査が入った際、その費用が「何のために使われたのか」を証明する最大の証拠書類がこの報告書です。

報告書の中に、個々の資産の取得手続きではなく、企業全体の経営リスクや契約関係の精査が行われた実績が記録されていることを確認し、決算書とともに大切に保管します。

■ STEP④:確定申告時に、静岡県の超過税率などを考慮して正しく損金(経費)の処理を行う

合併や事業譲渡のDD費用であれば、販売費及び一般管理費(業務委託料など)に計上し、税務上も全額損金算入します。

静岡県内の事業所であれば、これによって引き下げられた利益(所得)をベースに、静岡県の超過税率(所得割1.18%など)を当てはめて正しく地方税を計算・申告します。

【№6 FAQ】

M&Aに伴う各種費用の税務処理について、静岡・浜松の総務・経理担当者さまからよくいただく質問にQ&A形式でお答えします。

■ Q1. 静岡県内の会社ですが、事業譲渡で支払ったDD費用を「一時の経費」として処理した際、税務調査で否認されない(認められる)ための最大のポイントは何ですか?

A1. 最も重要なのは「費用と個々の資産との関連性」を切り離しておくことです。契約書や請求書の項目が「〇〇製造ラインの査定費用」のように特定の資産に直結していると、税務署から「その資産を買うための直接の付随費用だ」と指摘される恐れがあります。「対象事業の財務・法務リスク全般に関する総合的な調査」といった、事業全体の取引判断のための包括的な費用であることを書面で客観的に証明できるようにしておくことが重要です。

■ Q2. M&Aの交渉が進み、DDも実施して多額の費用を支払いましたが、最終的に条件が合わず「破談(ブレイク)」になってしまいました。この場合のDD費用は経費にできますか?

A2. はい、全額をその事業年度の「一時の損金(経費)」として処理することができます。これは、最終的に「株式の購入」を予定していたケースであっても同様です。最終的に株や資産を一切取得していない以上、「取得価額に含める(資産にする)」という処理そのものが不可能なため、M&Aを断念したことが確定した事業年度の経費(雑損失など)として落とすことができます。

■ Q3. 支払ったDD費用は、会計上(決算書上)はどのような勘定科目で処理するのが一般的でしょうか?

A3. 通常は、販売費及び一般管理費の「業務委託料」や「支払手数料」、「コンサルティング料」などの科目を使用します。会社の規模に対して非常に巨額の費用であり、臨時特異な組織再編である場合には、株主総会や取締役会の決議を経て「特別損失」の枠内に「M&A関連費用」として計上することもありますが、税務上で経費(損金)に算入できるという結論はどちらも同じです。

■ Q4. 相手企業から引き継ぐ資産の中に、減価償却をしない「土地」が含まれています。この場合の事業譲渡のDD費用も、土地の価格に上乗せしなくて本当に大丈夫ですか?

A4. 原則として上乗せする必要はありません(一時の損金にできます)。今回のテーマである法人税法施行令第54条の規定は、主に「減価償却資産」の取得価額について定めたものですが、事業譲渡におけるDD費用は、引き継ぐ「土地」という特定の資産を買い取るために直接要した費用とも認められないのが一般的だからです。ただし、土地の境界線トラブル調査など、土地そのものに直結した調査であれば土地の取得価額になる場合があります。

■ Q5. M&A仲介会社に支払う費用のうち、契約時に支払う「着手金」や、途中で支払う「中間金」の税務上の取扱いはどうなりますか?

A5. 合併や事業譲渡を進めるための「着手金」や「中間金」は、広く情報提供やマッチングの機会を得るための費用であるため、原則として支払った事業年度の「一時の損金(経費)」として処理して構いません。ただし、これが「株式購入」の手法であり、かつ最終的にM&Aが成約した場合には、これらの着手金等も含めて最終的な「株の取得価額(資産)」に合算しなければならないケースがありますので注意が必要です。

■ Q6. 株式購入によるM&Aで発生したDD費用について、「一時の経費にできる」という裁判(地裁判決)があったと聞きましたが、今すぐ自社でも経費処理して大丈夫ですか?

A6. 現時点(2026年)では、まだ大変な税務リスクが伴います。確かに直近の東京地裁の判決では、株式購入のDD費用について「株の取得に要した費用には当たらない(一時の経費として認める)」という会社側勝訴の判断が出ましたが、国税側(国)がこれを不服として東京高裁に控訴しています。最高裁等で判決が確定するまでは、税務調査において「取得価額に含めるべきだ」と否認される可能性が非常に高いため、実務上の処理は必ず事前に当法人へご相談ください。

■ Q7. 売り手側(会社を売る側、事業を譲渡する側)の企業が、M&Aを成功させるために自社で実施した事前の調査費用や仲介手数料は、どのような税務処理になりますか?

A7. 売り手側企業が支払ったM&A費用(仲介手数料や法務相談料など)は、原則として全額、支払った事業年度の「一時の損金(経費)」として処理することができます。買い手側のように「資産(株や固定資産)を取得する」という行為が発生しないため、売却を成立させるためにかかった必要な営業費用(販売費及び一般管理費)として、全額その年の経費に落とす仕組みになります。

■ Q8. 浜松市内で事業を行っていますが、お隣の愛知県にある会社を吸収合併することになりました。この場合、DD費用に関わる地方税の「超過税率」はどのように影響しますか?

A8. 合併が成立して相手の愛知県の会社が自社の「支店」となった場合、法人事業税は従業員数などの割合に応じて静岡県と愛知県に「分割(按分)」して納めることになります。静岡県内に割り振られた分の所得(利益)に対しては、静岡県独自の超過税率が適用されます。DD費用を経費(損金)に算入することで、会社全体の所得が下がれば、結果として静岡県に納める超過税率分の地方税を抑える効果が生まれます。

■ Q9. 専門家へ支払うDD費用(業務委託料)には消費税がかかりますか? また、一時の損金にする場合と資産の取得価額に含める場合で、消費税の「仕入税額控除」の扱いは変わりますか?

A9. 国内の公認会計士や弁護士に支払うDD費用には、原則として10%の消費税がかかります。この消費税の「仕入税額控除(支払った消費税を差し引く計算)」の取扱いについては、DD費用を法人税法上で「一時の損金」にするか、あるいは「固定資産や株式の取得価額」にするかに関わらず、その課税仕入れを行った(調査サービスを受けた)事業年度の消費税の計算において、原則として全額を控除対象とすることができます。

■ Q10. 静岡・浜松に密着する最高のIT税理士法人は、M&AのDD費用の仕分けや、税務調査で指摘を受けないための書類作成をどのようにサポートしてくれますか?

A10. 当事務所では、M&Aの検討段階からチームに加わり、お客様が締結する専門家との業務委託契約書のチェックや、支払う手数料の性質を税法に照らして正確に洗い出します。また、クラウド会計を活用して、M&Aに関わる臨時の多額な支出を他の通常経費と明確に区分して記帳し、将来の税務調査が入った際にも、国税当局に対して「なぜこのDD費用が一時の損金になるのか」をロジカルに説明できるエビデンス(証拠書面)の構築を徹底的にバックアップいたします!

【№7 まとめ】

M&A(合併・事業譲渡)に伴うデューデリジェンス費用の税務処理について、特に注意すべきポイントを振り返りましょう。

【結論(重要ポイントまとめ)】
① 合併・事業譲渡のDD費用は、引き継ぐ個々の資産を動かすための直接費用ではないため、原則として全額をその年の「一時の損金(経費)」にできます。

② 一方で、最も一般的な「株式購入」によるM&AのDD費用は、株の取得価額に含めるべき(すぐには経費にできない)とする税務当局との見解の相違(裁判)が続いているため、非常に高い注意が必要です。
③ 静岡県内の事業所においては、DD費用を経費に算入して会社の所得を下げることで、基本の税率よりも高い「静岡県独自の超過税率」による地方税の負担をダイレクトに軽減する効果があります。

静岡市や浜松市で中堅企業の経営をされている社長さま、そして企業の事業承継やさらなる躍進に向けてM&Aを計画されている財務責任者の皆さまが「次にすべき具体的な行動」は、M&Aを進めるにあたって外部の専門家に支払う予定の費用(DD費用や仲介手数料)が、どの「取引スキーム(手法)」に基づいているかを今一度確認することです。そして、契約書や見積書の文言が、税務調査で不利に働かないような表現になっているかをプロの目で事前に精査することです。もし、「現在進めているM&Aの費用が、本当に経費として落とせるのか不安で夜も眠れない」「株式購入による買収を予定しているが、最新の裁判例を踏まえた安全な税務申告のラインを知りたい」「クラウド会計を導入して、M&Aにまつわる複雑な経費精算や、静岡県の超過税率に対応した申告書作成をスムーズに自動化したい」とお望みであれば、地域密着で中小企業のIT×税務DXを強力に牽引する最高のIT税理士法人へ、どうぞ今すぐお気軽にご相談ください。難解なM&A税務や組織再編のポイントをどこよりもやさしく整理し、貴社の円滑な事業拡大を支える最高のパートナーとなることをお約束いたします!

【№8 出典】

出典:『税務通信』第3896号(2026年04月13日)「ショウ・ウインドウ 法人税 合併・事業譲渡に伴うデューデリ費用」編集部
参考:国税庁HP 質疑応答事例「合併に伴うデューディリジェンス費用の取扱い」(参照日:2026-06-25)
参考:e-Gov法令検索「法人税法施行令第54条第1項第5号・第6号、第119条第1項第1号」(参照日:2026-06-25)

【№9 該当条文の説明】

【法人税法施行令第54条第1項第5号、第6号(適格合併・非適格合併により移転を受ける減価償却資産の取得価額の規定)】

■ 条文が作られた背景と改正経緯
この条文は、企業が組織再編(合併など)を行った際、消滅する会社から引き継ぐことになった「建物」や「機械」などの減価償却資産について、新しい買い手側の会社(合併法人)の帳簿において「一体いくらの価値(取得価額)として記録し、その後の減価償却(経費化)を計算すべきか」という基本ルールを定めるために設けられたものです。
適格合併(グループ内などの一定の要件を満たす合併)であっても、非適格合併(一般的な第三者間の買収合併)であっても、資産を受け入れる法人が、その資産を実際に自社のビジネスの用に供するために「直接要した費用の額」の合計額を取得価額にするという、企業会計と税務の調和を図る目的で現在の形に整備されています。

■ 条文の具体的な内容と自社における意味
法律の規定では、合併によって移転を受ける個々の資産の取得価額には、“その資産を事業の用に供するために直接要した費用の額”を含めることと定められています。
静岡市や浜松市でM&Aによる事業拡大を目指す経営者さまにとって、この条文を正しく読み解くことの意味は、M&Aの前に支払った「DD費用」が、この「直接要した費用」に含まれるか否かを判定する法的根拠になる点にあります。国税庁の公式な指針(質疑応答事例)でも、DD費用は相手企業の事業内容を把握するための全体的な業務委託費用であり、個々のトラックやパソコンを自社で動かすために「直接要した費用」には該当しないとされています。したがって、資産の価値に上乗せして何年もかけて少しずつ経費化していくのではなく、支払ったその年に全額を「一時の損金(経費)」として一発で落とすことが法的に認められている、という極めて重要な意味を持っています。

【法人税法施行令第119条第1項第1号(購入した有価証券の取得価額の規定)】

■ 条文が作られた背景と改正経緯
この条文は、企業が他の会社の「株式」や「国債」などの有価証券を買い取った際、その株の帳簿価格(取得価額)をどのように計算するかを規定するために作られました。
株の売買代金そのもの(購入対価)だけでなく、その株を手に入れるためにかかった「付随費用(手数料など)」も株の価格に含めなければならないという、資産の評価に関する基本原則に基づいています。
近年、日本国内で中小企業の事業承継やベンチャー買収の手法として「株式購入(株を買い取って子会社化するM&A)」が急増したため、この条文にある「有価証券の購入のために要した費用」の範囲に、事前に支払った高額な財務・法務DD費用が含まれるかどうかが、国税当局と企業の間で全国的な大論争(裁判)へと発展する背景となりました。

■ 条文の具体的な内容と自社における意味
省令の運用においては、購入によって取得した有価証券の取得価額は、購入の対価の額に“有価証券の購入のために要した費用”の額を加算した金額とする、と厳格に明記されています。
これにより、浜松や静岡のバックオフィスで「相手企業の株を丸ごと買い取るスキーム」でM&Aを計画されている総務・経理の責任者さまは、同じDD費用であっても、合併や事業譲渡とは異なり、株式購入の場合はこの第119条の網がかかるリスクを強く意識しなければなりません。税務署は「株を買うという最終目的のために支払った調査費なのだから、株の購入のために要した費用(資産)だ」と主張してきます。もし資産になってしまうと、将来その子会社株を売却する日まで、何年経っても1円も経費(損金)に落とせなくなります。直近の地裁で「経費として認める」という会社側勝訴の司法判断(初判断)が出たものの、国側が控訴中(2026年時点)であるため、実務においては、この条文の解釈を巡る最新の動向をプロの税理士とともに慎重に見極めながら申告を行うという、経営上の極めて重要な意思決定の意味を持っています。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
※当事務所はDXを経営に活かすことを推進しており、当ブログはAIを活用して生成しています。実際の税制や政策、判例、事件、事象を元に作成していますが、正確な内容や最新の情報とは異なる場合がありますことをご了承くださいませ。
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