改正金商法案における特定暗号資産の定義

2026年7月13日

【№1 はじめに】

こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!

私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高のIT税理士法人」となるべく、日々精進しています!

本日は、「改正金商法案における特定暗号資産の定義」をお伝えさせていただきます!

【この記事で得られること】
令和10年から始まる暗号資産の新しい税制について理解できます。

税率20%分離課税の対象となる「特定暗号資産」とは何かが分かります。

今後の税務手続きで注意すべき点や、準備すべきことが把握できます。

【№2 結論】

令和8年度の税制改正により、将来的に暗号資産の譲渡益に対して20%の税率で分離課税が適用される見通しとなりました。
この特例の対象となるのは「特定暗号資産」に限られています。
現在、政府が国会へ提出した改正金融商品取引法案により、この「特定暗号資産」の定義が明確になりつつあります。

最も重要な点は、この制度が適用されるには「金融商品取引業者登録簿に名称が登録されているもの」である必要があるということです。
一方で、暗号資産の「借入れ」のみを扱うケースなどは対象外となる見込みです。

静岡・浜松の経営者さまや投資家の皆さまは、ご自身が取引している暗号資産がこの新税制の対象になるのか、あるいは従来の総合課税(最大55%)のままなのかを、今のうちに整理しておく必要があります。

【№3 やさしい解説】

■ 今の暗号資産の税金はどうなっているのか?

現状、暗号資産を売って利益が出た場合、それは「雑所得」として扱われます。
これには「総合課税」という仕組みが適用され、他の所得と合算して、最大で約55%(所得税+住民税)もの税金がかかってしまうことがあります。
これは、株式の分離課税(一律20%)と比べると、非常に高い負担です。

■ 令和10年から何が変わるのか?

国は、暗号資産への投資を促進し、取引を健全化するために、税負担を株式投資などと同じ「20%の分離課税」へ引き下げる改正を進めています。
これにより、高額な税金を気にすることなく、より活発に資産運用ができるようになる予定です。

■ 「特定暗号資産」とは何のこと?

★重要:すべての暗号資産が20%の対象になるわけではありません。
改正案では「特定暗号資産」という新しい定義が作られました。
これは、簡単に言うと「国が認めた一定の基準を満たす信頼性の高い暗号資産」のことです。
具体的には、金融庁へ登録されている暗号資産などが該当すると考えられています。

一言でまとめると、この新しい税制の恩恵を受けるためには、信頼できる取引所で安全な銘柄を扱っていることが条件になります。

■ なぜ「借入れ」は対象外になるのか?

★注意:改正案では「暗号資産の借入れのみ取り扱う場合は対象外」という点に注目が必要です。
これは、レンディング(貸し出し)などで得られる利息的な利益については、株式の配当などとは異なる性格のものと判断されているためです。
暗号資産を売却して得る「譲渡益」に対して、この有利な20%課税が適用される、と理解しておきましょう。

【№4 具体例】

静岡・浜松の皆さまの投資・経営シーンで想定される例です。

① ビットコインなどの主要通貨で取引しているケース
金融庁に登録された業者でビットコインを売却した場合、将来的に20%課税の対象になる可能性が高いです。
★重要:今のうちに、どこで・何を・どれくらい持っているかリスト化しておきましょう。

② マイナーな海外通貨を保有しているケース
登録簿に載っていないマイナー通貨は、特定暗号資産とは認められず、従来の高い税率が続く可能性があります。
★注意:将来の税負担を考えると、資産の組み換えも検討が必要です。

③ 暗号資産のレンディング(貸し出し)で稼いでいるケース
借入れに基づく利益については分離課税の対象外となるため、注意が必要です。
★ポイント:どのような利益の出し方をしているかで、税率が大きく異なります。

④ 法人として暗号資産を保有しているケース
法人の場合、今回の分離課税(個人の特例)とは別の法人税ルールが適用されます。
★重要:法人は引き続き決算時の時価評価が重要になります。

⑤ 複数の取引所を使い分けているケース
取引所によって扱っている銘柄の登録状況が異なります。
★ポイント:自分の使っている取引所が信頼できる登録業者か確認しましょう。

⑥ 相続で暗号資産を引き継ぐケース
相続した暗号資産が特定暗号資産に該当するかどうかで、後の税負担が変わります。
★注意:相続税の計算だけでなく、その後の売却時の税率も考慮しましょう。

⑦ 浜松市内で暗号資産決済を導入した店舗
店舗が受け取った暗号資産を売却する際、それが特定暗号資産であれば税負担が抑えられる可能性があります。
★ポイント:ビジネスでの活用も、税制度を理解することで有利に進められます。

⑧ 利益の繰り延べを考えているケース
令和10年まで待てば税率が下がるかもしれない、という予測で売却を先延ばしにする戦略です。
★注意:価格変動のリスクがあるため、税金のためだけに判断するのは慎重になるべきです。

⑨ 静岡でNFTを活用した地域活性化事業を行うケース
NFTは暗号資産と似ていますが、税制上の扱いはまた異なります。
★ポイント:新しい技術を活用する際は、専門家のチェックを受けましょう。

⑩ 投資顧問として暗号資産を運用しているケース
特定暗号資産の定義が固まることで、提案内容の信頼性が増します。
★重要:顧客に対しても、税制の正しい知識を伝えることが求められます。

【№5 手順】

新税制に備えるためのステップです。

STEP①:現在保有している資産の銘柄と取引所をリスト化する
まずは、どこで何を持っているかを正確に把握することから始めます。

STEP②:取引所が「金融商品取引業者」に登録されているか確認する
証券会社と同様、登録された信頼できる業者を選んでいるかを確認しましょう。

STEP③:譲渡所得の計算フローを作っておく
売却益が出た時に、いくら税金がかかるかを概算できる仕組みを整えます。

STEP④:税理士と一緒に「特定暗号資産」該当リストを作る
改正法案の施行に合わせて、対象銘柄かどうかを定期的に確認しましょう。

STEP⑤:納税資金を確保する
税率が20%になっても、納税額は大きくなります。余裕のある資金管理を心がけましょう。

【№6 FAQ】

よくある質問をまとめました。

Q1. 今すぐ税金が20%になりますか?
A1. いいえ。施行は令和10年1月1日を見込んでいます。

Q2. 法人も20%分離課税の対象ですか?
A2. 今回の改正は個人の所得税に関する特例です。

Q3. 取引所の登録簿とは何ですか?
A3. 金融庁が公表している、暗号資産交換業者として認められた業者の名簿です。

Q4. 借入れ以外の取引であれば対象ですか?
A4. 譲渡取引が主であれば対象となる可能性が高いです。

Q5. 特定暗号資産ではない通貨を売ったらどうなる?
A5. 現行通り、総合課税として計算される見込みです。

Q6. 静岡・浜松の税務署への報告はどうすべきですか?
A6. 確定申告の時期に、ルールに従って申告するだけです。特別な報告は不要です。

Q7. この税制改正で何が一番有利になりますか?
A7. 最大55%の税率が20%に下がることで、手取りが大きく増える可能性があります。

Q8. レンディング収入は全く無関係ですか?
A8. レンディング収入は雑所得として他の所得と合算されるのが基本です。

Q9. 自分で持っているウォレット(ハードウェアウォレット)に移したらどうなる?
A9. 資産の保管場所が変わるだけで、売却時の税制に影響はありません。

Q10. 専門家のサポートはいつから必要ですか?
A10. 税制改正の施行前である今から、長期的な投資計画を立てるために相談するのがベストです。

【№7 まとめ】

暗号資産の税制改革は、資産運用をより身近で効率的なものにするチャンスです。

【結論(重要ポイントまとめ)】
令和10年から、信頼できる「特定暗号資産」の譲渡益は20%分離課税になる見通し。

借入れなど、すべての取引が対象になるわけではない点に注意が必要。

今のうちに保有資産を整理し、信頼できる業者で管理する体制を整えるべき。

静岡・浜松の中小企業さまや個人投資家の皆さまにとって、税制の理解は資産を守るための最強の防具です。
変化を恐れず、準備を整えていきましょう。

【№8 出典】

出典:『税務通信』第3898号(2026年04月27日)「改正金商法案 措置法の特定暗号資産の定義示す」編集部
参考:金融庁「暗号資産交換業者登録一覧」(参照日:2026-07-03)
参考:e-Gov法令検索「租税特別措置法(特定暗号資産に係る譲渡所得等の課税の特例)」「金融商品取引法(暗号資産の定義)」(参照日:2026-07-03)

【№9 該当条文の説明】

参考:e-Gov法令検索「租税特別措置法第38条の2」「金融商品取引法第2条第49項」(参照日:2026-07-03)の内容解説

■ 条文の背景と新設の目的
今回の改正は、暗号資産という新しい資産クラスが金融市場で定着したことを受け、税務面でも株式等と同様の扱いを整備しようとするものです。租税特別措置法第38条の2では、特定暗号資産の譲渡による所得を、他の所得と分離して20%の税率で課税する特例を設けています。
これまで、暗号資産は投機的な性格が強いとされ、高い税率が課せられてきましたが、これを「投資対象としての適格性がある資産」と法的に位置づけ直すことが、今回の定義付けの大きな狙いです。

■ 法律上における「定義」の重み
金融商品取引法第2条第49項では、「暗号資産」を電子的な移転可能性や交換機能に基づき詳細に規定しています。この金商法上の厳格な定義を措置法が引用することで、どの暗号資産が税制上の特例を受けるかを明確に区別しています。
静岡・浜松の経営者さまが注目すべきは、「特定の名称が金融商品取引業者登録簿に登録されている」という条件です。これは、国が管理・監督する正規のルートを通じて取引された資産だけが、この税制優遇を受ける権利を持つというメッセージです。法制度が進化する中で、どのようなプラットフォームを利用するかが、税務上の有利・不利に直結する時代となったことを深く認識してください。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!

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