R5改正に係る国際最低課税額に対する法人税の初回申告期限が迫る

2026年8月13日

【№1 はじめに】

こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高のIT税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「R5改正に係る国際最低課税額に対する法人税の初回申告期限が迫る」をお伝えさせていただきます!

【この記事で得られること】
グローバル・ミニマム課税における所得合算ルールの仕組みと、対象となる法人の範囲がわかります。

国際最低課税額に対する法人税の初回申告期限や、情報申告制度の具体的なスケジュールが理解できます。

電子申告の原則や、3月決算企業が直面する令和8年9月末までの実務対応ポイントが明確になります。

「海外に子会社を持つグループ企業において、新しく導入されたグローバル・ミニマム課税の申告が近づいていると聞いたが、何をどう進めればよいのだろうか」
「日本国内の親会社として、子会社が所在する国の税負担率が基準に満たない場合に、どのような書類をいつまでに提出しなければならないのだろうか」
そんな疑問や不安を抱えている経営者の方や経理ご担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
国際的な事業展開を行う企業グループにとって、税務コンプライアンスの遵守は企業の信用を守るうえで極めて重要なテーマです。
特に近年の国際的な税制改正の波は大きく、大規模な多国籍企業グループだけでなく、関連する子会社を持つ組織にとっても新しいルールへの適応が急務となっています。
こうした複雑な国際課税の制度について、正確なスケジュールと手続きを把握しておかなければ、思わぬ申告漏れやトラブルにつながるおそれがあります。
静岡や浜松でグローバルな視野を持ってビジネスに励む企業の皆様に向けて、この新しい国際最低課税額の申告制度と実務上の注意点を分かりやすく解説していきます。

【№2 結論】

国際最低課税額に対する法人税の初回申告に関する最大の結論は、令和6年4月1日以後に開始する対象会計年度から適用されているグローバル・ミニマム課税の所得合算ルール(IIR)に基づき、初回申告や情報申告の期限が刻々と迫っているという点です。
原則として対象会計年度終了日の翌日から1年3か月以内とされるところ、初回申告については1年6か月以内とされており、対象となる3月決算法人の場合は令和7年3月期に係る確定申告書等の提出・提供期限が「令和8年9月30日」に設定されています。
これらの手続きは原則として電子申告(e-Tax)によって行う必要があり、関係書類や記載要領を確認しながら計画的に準備を進めることが不可欠となります。

【№3 やさしい解説】

企業のグローバル化が進むにつれて、世界各国間の税率の差を利用した租税回避を防ぐための国際的なルール作りが強く求められるようになってきました。
こうした世界的な大きな流れを受けて、日本でも令和5年度の税制改正により、いわゆるグローバル・ミニマム課税の仕組みが法制化されました。
この制度の大きな柱の一つが所得合算ルール(IIR)であり、「各対象会計年度の国際最低課税額に対する法人税」という新しい税目が創設されました。

★重要:知らないと損するポイント
この制度の対象となるのは、直前の4対象会計年度のうち2以上の対象会計年度の総収入金額が7億5,000万ユーロ以上であるような「特定多国籍企業グループ等」に属する企業グループです。
子会社や恒久的施設が所在する国での実効税率が基準となる15%に満たない場合、その不足分を15%に達するまで日本の親会社等の段階で課税される仕組みになっています。
つまり、海外の子会社の税率が低いからといってそのままにしておくことができず、日本国内でしっかりと計算して申告を行う必要があるのです。

★注意:よくある誤解
「大企業の話なのだから、中小企業やそのグループ会社には全く関係がない」というのはよくある誤解です。
グループ全体の収入金額の基準を満たしている場合には、日本の親会社や構成会社等である内国法人として、国際最低課税額確定申告書や特定多国籍企業グループ等報告事項等の提供を行わなければならないケースがあります。
また、通常の法人税申告とは異なり、情報申告制度という独自の枠組みが設けられているため、いつまでに何を出すべきかのスケジュールを正確に把握しておかないと期限に遅れてしまう危険性があります。

一言でまとめると、「一定規模以上の多国籍企業グループにとって、海外子会社の低税率を補う新しい国際最低課税の初回申告や情報提供の期限が迫っており、確実な電子申告の準備が必要である」ということです。

【№4 具体例】

実務の現場で想定される具体的なケースを10個挙げます。

① 静岡市内に本社を置き、海外に複数の製造子会社を持つ多国籍企業グループが、令和7年3月期における国際最低課税額の計算を急ピッチで進めるケース。
② 浜松市内の親会社が、グループ全体の直近の収入金額が基準である7億5,000万ユーロ以上に該当するかどうかを慎重に判定するケース。
③ 会社の国際税務担当者が、子会社所在国の実効税率が15%未満になっていないか、国別の実効税率のデータを一つずつ集計するケース。
④ 3月決算法人であるグループ企業が、令和8年9月30日の初回申告期限に間に合わせるため、確定申告書と情報申告のスケジュールを管理するケース。
⑤ 国税庁ホームページで公表されている別表二十の申告書フォーマットや特定多国籍企業グループ等報告事項等の記載要領を確認するケース。
⑥ 原則として義務付けられているe-Tax(電子申告)のシステム環境を事前に整備し、スムーズに送信できるようテストを行うケース。
⑦ 海外子会社の監査法人や現地アドバイザーと連携し、現地の税務データや財務数値を日本側の申告基準に合わせてスピーディーに回収するケース。
⑧ 初回申告に適用される「対象会計年度終了日の翌日から1年6か月以内」という特例的な期限のカウントを正確に確認するケース。
⑨ 情報申告制度に基づき、グループ会社の名称や所在地国ごとの国別実効税率、グループ国際最低課税額等の事項を整理して提出書類を作成するケース。
⑩ 静岡・浜松のグローバル展開企業が、複雑化する国際課税のコンプライアンスに対応するため、専門税理士のサポートを受けて体制を固めるケース。

【№5 手順】

国際最低課税額に対する法人税の初回申告および情報申告を期限内に確実に完了させるため、法人が実践すべき実務上の手順を整理します。

STEP① 適用対象かどうかのグループ規模の判定
直前の4対象会計年度のうち2以上の対象会計年度における総収入金額が7億5,000万ユーロ以上であるかを確認し、特定多国籍企業グループ等に該当するかを判定します。

STEP② 海外子会社等の実効税率の集計と計算
子会社や恒久的施設が所在する国ごとに実効税率を計算し、基準税率である15%に満たしているかどうかを精査して国際最低課税額を算出します。

STEP③ 申告書および報告事項等の作成準備
国税庁が公表している別表二十(各対象会計年度の国際最低課税額に係る申告書)や、特定多国籍企業グループ等報告事項等の記載要領に沿って必要書類を作成します。

STEP④ e-Tax(電子申告)システムの動作確認
原則として義務付けられている電子申告を行うため、システムの準備やデータ形式の確認、送信テストを事前に実施します。

STEP⑤ 期限内での申告書提出と情報提供の実施
3月決算法人の場合は令和8年9月30日を期限として、国際最低課税額確定申告書と特定多国籍企業グループ等報告事項等を所轄税務署長へ提出・提供します。

【№6 FAQ】

Q1. 静岡や浜松に拠点を持つ多国籍企業グループが国際最低課税額に対する法人税の初回申告を行う場合、期限はいつになりますか?
A1. 3月決算法人の場合、令和7年3月期に係る申告と特定多国籍企業グループ等報告事項等の提供期限は令和8年9月30日までとなります。静岡・浜松の当法人が国際課税の実務手続きをサポートします。

Q2. グローバル・ミニマム課税の所得合算ルール(IIR)は、いつから開始する事業年度に適用されていますか?
A2. 令和6年4月1日以後に開始する対象会計年度から適用されています。

Q3. この制度の対象となる「特定多国籍企業グループ等」の要件は何ですか?
A3. 多国籍企業グループ等のうち、直前の4対象会計年度のうち2以上の対象会計年度の総収入金額が7億5,000万ユーロ以上であるもの等をいいます。

Q4. 海外子会社の税率がどの程度の場合に日本で課税されますか?
A4. 子会社や恒久的施設が所在する国の実効税率が基準税率である15%に満たない場合に、その税負担が15%に至るまで日本の親会社等に対して課税されます。

Q5. 初回申告における申告期限は、通常の期限と比べてどのように扱われますか?
A5. 通常は対象会計年度終了日の翌日から1年3か月以内ですが、初回申告については1年6か月以内とされています。

Q6. 申告や情報提供の方法にはどのようなルールがありますか?
A6. 原則として、e-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用して行う必要があります。

Q7. 情報申告制度によって税務当局に提供すべき事項には何が含まれますか?
A7. 構成会社等の名称、所在地国ごとの国別実効税率、グループ国際最低課税額等の事項が含まれます。

Q8. 国税庁ホームページで公開されているもので、申告実務に役立つ資料は何がありますか?
A8. 別表二十の申告書や、特定多国籍企業グループ等報告事項等の記載要領などが公表されています。

Q9. 中小企業のグループ会社であっても、この国際最低課税のルールに注意すべきケースはありますか?
A9. グループ全体の総収入金額が基準を満たしている場合には、日本の親会社や構成会社等として申告・情報提供の義務が生じるため注意が必要です。

Q10. 複雑な国際課税の申告手続きやスケジュール管理に不安がある場合、どうすればよいですか?
A10. 自社のグループ状況や適用要件を正確に把握するため、国際税務に詳しい専門税理士に早めに相談することです。

【№7 まとめ】

国際最低課税額に対する法人税の初回申告と情報申告制度に関する重要ポイントです。

1. 令和6年4月以後開始対象会計年度からグローバル・ミニマム課税の所得合算ルールが適用され、初回申告の期限が迫っている。

2. 対象となる3月決算法人の場合、令和7年3月期に係る確定申告書と特定多国籍企業グループ等報告事項等の提出・提供期限は令和8年9月30日である。

3. 原則としてe-Taxによる電子申告が必要となるため、海外子会社のデータ集計や申告書の準備を計画的に進めることが不可欠である。

国際課税のルールは専門性が高く、正確なスケジュール管理が求められます。静岡・浜松の事業者さまは、該当要件を確認し、万全の体制で申告期限を迎えましょう。

【№8 出典】

出典:『税務通信』第3903号(2026年06月08日)「R5改正に係る国際最低課税額に対する法人税の初回申告期限が迫る」
参考:国税庁タックスアンサー「No.5930 移転価格税制の概要」(参照日:2026-08-03)
参考:e-Gov法令検索「法人税法第82条および第150条の3」(参照日:2026-08-03)

【№9 該当条文の説明】

法人税法第82条等では、特定多国籍企業グループ等に属する内国法人を対象として、各対象会計年度の国際最低課税額に対する法人税の納税義務や確定申告書の提出期限について規定されています。
また、同法第150条の3等においては、特定多国籍企業グループ等報告事項等を税務当局に提供するための「情報申告制度」の仕組みや提出期限、e-Taxによる提供義務が定められています。
これらの規定は、OECD/G20のBEPSプロジェクトにおける国際合意に基づき、我が国においても国際最低課税額を適正に課税・把握するために体系的に整備されたものです。

参考:e-Gov法令検索「法人税法第82条および第150条の3」の内容解説(参照日:2026-08-03)

【結論(重要ポイントまとめ)】
1. グローバル・ミニマム課税の導入に伴い、国際最低課税額に対する法人税の初回申告および情報申告の期限が近づいています。

2. 3月決算法人の場合は令和8年9月30日までにe-Taxによる申告・情報提供を行う必要があります。

3. 静岡・浜松の企業さまは、グループ全体の収入基準や海外子会社の税率を確認し、期限に遅れないよう早めに準備を進めましょう。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
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