国際最低課税額に対する法人税の実務上の留意点と個別計算所得等の金額の計算方法

2026年9月1日

【№1 はじめに】

こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「国際最低課税額に対する法人税の実務上の留意点と個別計算所得等の金額の計算方法」をお伝えさせていただきます!

【この記事で得られること】
国際的な大企業グループに適用される「国際最低課税額に対する法人税」の仕組みや、その計算の基礎となる個別計算所得等の金額について理解できます。

当期純損益金額を出発点として、各種の加算・減算調整を行う具体的なステップや実務上のポイントがよく分かります。

静岡・浜松のグローバル展開企業や関係する企業さまが、国際課税のルール変更に向けて押さえておくべき実務上の要点を把握できます。

「ニュースでグローバル最低課税制度という言葉を聞いたが、具体的にどのような計算が行われるのだろうか」
「当期純損益金額からどのように個別計算所得等の金額を算出すればよいのか、全体像を知りたい」
「海外子会社を持つ企業として、独立企業間価格の調整や税制改正の内容にどう対応すべきか迷っている」
そんな疑問や関心を抱いている経営者の方や経理ご担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか。

国際税務のルールは非常に専門的で複雑ですが、会社の税務コンプライアンスを守る上で非常に大切なテーマです。
今回は、国際最低課税額に対する法人税の個別計算所得等に関する解説を、やさしい言葉で順を追って分かりやすく紐解いていきます。

【№2 結論】

国際最低課税額に対する法人税の計算において、国別実効税率を正しく算出するためには、その分母となる「個別計算所得等の金額」を正確に把握することが不可欠です。

1. 個別計算所得等の金額は、企業の当期純損益金額を出発点とし、各種の加算調整や減算調整を行って算出される仕組みであること。

2. グループ内で行われる対象取引については、原則として独立企業間価格に基づいた調整を行う必要があり、近年の税制改正やOECDの執行ガイダンスに沿った対応が求められること。

3. 罰金等の費用調整や、適格適用者変更税額控除額に関する取り扱いなど、細かい加減算のルールを正しく理解して実務に反映させることが重要であること。

正確なデータ管理と専門的な知識を持って、国際課税の適正な申告に向けた準備を進めることが大切です。

【№3 やさしい解説】

国際最低課税額に対する法人税制度は、多国籍企業グループを対象として、世界共通の最低税率(一般に15%)を確保するための仕組みです。
この制度では、国ごとに「実効税率」を計算し、それが最低水準に達していない場合に不足分の税金を上乗せして徴収することになっています。
実効税率を計算するためには、分母となる「国別グループ純所得の金額」が必要になり、その計算の大もとになるのが各構成会社の「個別計算所得等の金額」です。

個別計算所得等の金額を計算するときは、企業が通常作成する財務諸表の「当期純損益金額」を出発点とします。
ただし、企業の会計上の利益をそのまま使うわけではなく、税務上の調整として様々な「加算調整」や「減算調整」を加えることになります。

★重要:知らないと損するポイント
「グループ会社の決算日や会計基準が親会社と異なっていても、そのままの数値で計算してよいだろう」と自己判断してしまうのは大変危険です。
例えば、構成会社の決算日が最終親会社と異なる場合や、適用している会計基準が異なる場合には、原則として最終親会社等の財務会計基準に基づいた再計算や合理的な調整が必要となります。
こうしたルールを見落としていると、国別実効税率の計算が大きく狂い、正しい税額を算出できなくなるおそれがあります。

★注意:よくある誤解
「罰金などのペナルティで支払った費用も、会社の損金なのだから個別計算所得の計算上そのまま引いておいてよい」と考えてしまうのはよくある誤解です。
国際的な課税ルールや国内の法人税法においても、社会的なペナルティである罰金や科料などの金額は、税務上の所得計算において除外(加算調整)されるべきものとされています。
すべての費用が無条件に認められるわけではないため、どの項目が調整の対象になるのかを一つひとつ丁寧に確認することが不可欠です。

一言でまとめると、「当期純損益金額をベースにしつつ、会計基準の違いや罰金等の除外といった数多くの調整を経て個別計算所得等の金額が決定される」ということです。

【№4 具体例】

実務の現場で想定される具体的なケースを12個挙げます。

① 静岡市内に本社を置く国際的な製造業グループの親会社が、海外子会社の当期純損益金額をベースにして個別計算所得等の金額を算出するケース。

② 浜松市内に拠点を持つグローバル企業の経理部門が、最終親会社と異なる決算日を持つ子会社の財務諸表データを合理的に調整するケース。

③ 構成会社等の損益計算書が日本基準ではなく国際財務報告基準(IFRS)に基づいて作成されている場合に、必要な調整の有無を確認するケース。

④ グループ内の異なる国にある会社間で商品やサービス等の対象取引を行った際、独立企業間価格に基づく調整額を計算に反映させるケース。

⑤ 移転価格課税に関して二国間の相互協議による合意や事前の確認(APA)がある場合に、取引価格の妥当性を検証して処理を行うケース。

⑥ 法人の損益において罰金や科料、過料などのペナルティ費用が含まれているため、個別計算所得等の金額の計算上、加算調整を行うケース。

⑦ 適格適用者変更税額控除額がある企業において、割引率や現在価値の計算を用いて適格適用者変更価格を算出するケース。

⑧ 税額控除の適用を受ける3年間の各年度の金額に対し、国債の応募者利回りを考慮した割引計算を実践的に行うケース。

⑨ 恒久的施設等を有する構成会社等に関する特例について、最新のOECDの執行ガイダンスに沿った見直し内容を実務に適用するケース。

⑩ 静岡・浜松の税理士や専門スタッフが、顧問先企業から国際最低課税に関する複雑な計算や調整項目の相談を受けてアドバイスを行うケース。

⑪ グローバルに展開する企業グループの税務担当者が、法改正や基本通達の改定情報をキャッチアップして社内の計算システムを更新するケース。

⑫ 各対象会計年度の国際最低課税額の申告に向けて、国別実効税率の分母となる数値の正確性を社内で多重チェックする体制を整えるケース。

【№5 手順】

国際最低課税額に対する法人税の実務において、個別計算所得等の金額を正確に算出するための具体的なステップを解説します。

STEP① 各構成会社等の対象会計年度に係る最終親会社等の連結等財務諸表または個別財務諸表における当期純損益金額を正確に把握する。

STEP② 構成会社等の決算日や会計基準が最終親会社等と異なる場合において、必要に応じて最終親会社等財務会計基準に基づいた再計算や合理的な調整を行う。

STEP③ グループ内の異なる国にある会社間で実施された対象取引について、独立企業間価格に基づく価格設定となっているかを検証する。

STEP④ 移転価格課税に関する二国間の合意や事前確認(APA)等の状況を確認し、例外的な事由に該当しない限り取引価格をそのまま集計対象とする。

STEP⑤ 当期純損益金額の計算に含まれている罰金や科料、過料などのペナルティ費用を特定し、個別計算所得等の金額の計算上、加算調整を行う。

STEP⑥ 適格適用者変更税額控除額がある場合について、割引率や現在価値の算出ロジックを用いて適格適用者変更価格を正しく計算する。

STEP⑦ 国際海運業所得や株式報酬費用額、恒久的施設等に関する各種の特例規定に該当するかどうかを確認し、必要な加減算調整を行う。

STEP⑧ 算出された特例適用前個別計算所得等の金額に対し、特定の業種や選択適用の調整を加えて最終的な個別計算所得等の金額を確定させる。

STEP⑨ 国別実効税率の分母となる国別グループ純所得の金額を算出するため、各社の個別計算所得金額および個別計算損失金額を集計する。

STEP⑩ 静岡や浜松の専門家や税務担当者と連携し、税制改正やOECDの執行ガイダンスに沿った最新のルールに基づき申告書類の最終確認を行う。

【№6 FAQ】

Q1. 静岡や浜松のグローバル展開企業にとって、個別計算所得等の金額の算出がなぜ重要なのですか?
A1. 国際最低課税額の計算に不可欠な国別実効税率の分母を正確に導き出し、正しい税額を申告して税務リスクを防ぐためです。

Q2. 当期純損益金額の計算において、親会社と子会社の会計基準が異なる場合はどうすればよいですか?
A2. 原則として最終親会社等の財務会計基準に基づき再計算する必要がありますが、一定の基準を満たす場合はそのまま利用できる例外もあります。

Q3. 構成会社等の決算日が親会社の決算日とずれている場合の取り扱いはどうなりますか?
A3. 最終親会社財務会計基準や連結会計基準の定めに基づき、差異が3か月以内などの要件に該当するときは、その計算書類を基礎とすることができます。

Q4. グループ間取引における独立企業間価格の調整では、どのような点に注意が必要ですか?
A4. 現地の税務当局に申告した価格を基本としつつ、移転価格課税に関する合意やOECDの最新執行ガイダンスに沿った対象取引の範囲に留意します。

Q5. 罰金や科料などの費用は、個別計算所得の計算上どのように扱われますか?
A5. 税務上の損金算入が認められない性質を踏まえ、個別計算所得等の金額の計算において加算調整の対象となります。

Q6. 適格適用者変更税額控除額の計算における適格割引率とは何ですか?
A6. 該当する税額控除額に係る国等が発行した国債の複利の応募者利回りなど、現在価値を算定する際の合理的な割引率を指します。

Q7. 令和7年度税制改正では、恒久的施設等を有する構成会社等に関してどのような見直しが行われましたか?
A7. OECDの執行ガイダンス3.2に沿った見直しが行われ、対象範囲の明確化や関連する基本通達の新設などが行われています。

Q8. 国際最低課税額に対する法人税の計算において、損失が生じた場合はどのように扱われますか?
A8. 個別計算損失金額として集計され、国別グループ純所得の金額を算出する際に合計額から控除される仕組みとなっています。

Q9. 税制改正や通達の改定情報をキャッチアップする上で、実務上大切な心構えは何ですか?
A9. 国内法だけでなく、OECDの動向や執行ガイダンスの変更点に常に目を向け、社内の計算プロセスをタイムリーにアップデートすることです。

Q10. 静岡や浜松の企業が国際課税に関する複雑な実務対応に直面したとき、どのように進めるのが確実ですか?
A10. 国際税務に精通した地域の専門家や税理士のサポートを受けながら、社内の経理体制を万全に整えておくことが最も安心です。

【№7 まとめ】

国際最低課税額に対する法人税および個別計算所得等の金額に関する重要ポイントです。

1. 国別実効税率を正しく算出するためには、当期純損益金額を出発点として正確な個別計算所得等の金額を計算することが不可欠である。

2. 会計基準の違いや決算日の差異への対応、独立企業間価格に基づく取引調整、罰金等の加算調整など、多岐にわたるルールを正しく理解する必要がある。

3. 静岡・浜松の企業さまも、近年の税制改正や国際的な執行ガイダンスの変更に対応できるよう、専門家とともに計画的な準備を進めることが重要である。

国際税務のルールは専門性が高いため、正確な情報をもとに慎重に対応を進めていきましょう。

【№8 出典】

出典:『税務通信』第3905号(2026年06月22日)「各対象会計年度の国際最低課税額に対する法人税に係る実務上の留意点 第2回 個別計算所得等の金額」宇山裕人
参考:国税庁タックスアンサー「No.5734 移転価格税制の概要」(参照日:2026-08-03)
参考:e-Gov法令検索「法人税法第82条および関係政省令の規定」(参照日:2026-08-03)

【№9 該当条文の説明】

法人税法第82条および関連する施行令(法人税法施行令第155条の16から第155条の18等)では、国際最低課税額に対する法人税の計算における国別実効税率の分母の基礎となる「個別計算所得等の金額」の算定方法が詳細に規定されています。
具体的には、構成会社等や共同支配会社等の当期純損益金額を出発点とし、財務省令で定める基準に基づく税引後当期純損益金額の算出方法、最終親会社財務会計基準との差異調整、異なる決算日に関する取り扱い、さらに独立企業間価格に基づく対象取引の調整や、罰金等の金額に係る加算調整、適格適用者変更税額控除額に関する所要の調整などが法律上の厳格な要件として定められています。
これらの規定は、グローバル企業グループにおける所得の適正な把捉と国際的な最低税率の確実な適用を担保するための重要な仕組みとなっています。

参考:e-Gov法令検索「法人税法第82条および関係政省令の規定」の内容解説(参照日:2026-08-03)

【結論(重要ポイントまとめ)】
1. 当期純損益金額をベースに、必要な加算・減算調整を行って個別計算所得等の金額を正確に算出し、国際最低課税額に備えましょう。

2. 会計基準や決算日の違い、独立企業間価格の調整、罰金等の除外ルールなど、細かな実務上の要件をしっかりと把握しましょう。

3. 静岡・浜松のグローバル展開企業さまは、専門家と連携して最新の税制改正や国際基準に対応した体制を構築しましょう。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
※当事務所はDXを経営に活かすことを推進しており、当ブログはAIを活用して生成しています。実際の税制や政策、判例、事件、事象を元に作成していますが、正確な内容や最新の情報とは異なる場合がありますことをご了承くださいませ。
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