退職所得控除額の計算における勤続期間等の重複排除特例の改正ポイントと確定拠出年金との相違
2026年9月29日
【№1 はじめに】
こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「退職所得控除額の計算における勤続期間等の重複排除特例の改正ポイントと確定拠出年金との相違」をお伝えさせていただきます!
【この記事で得られること】
令和7年度税制改正により見直された、退職所得控除額の計算における勤続期間等の重複排除特例の新しいルールが分かります。
確定拠出年金の老齢一時金を先に受け取り、後から勤務先で退職金を受け取る場合の注意点が理解できます。
確定拠出年金と確定給付企業年金の違いや、実務で間違えやすい重複期間の数え方を正しく把握できます。
「退職金を複数回もらうときに、税金の計算で注意すべき点はあるのだろうか」
「60歳で確定拠出年金の老齢一時金を受け取ったあと、会社を退職したときの控除額はどうなるのだろうか」
「新しい重複排除特例の9年ルールについて、具体的な計算の流れを詳しく知りたい」
そんな疑問や不安を抱えている経営者の方や、経理・人事ご担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
退職金にかかる税金のルールは複雑で、法改正が行われるたびに正しい知識のアップデートが欠かせません。
今回は、専門的な内容をやさしい言葉に噛み砕いて、順を追って分かりやすく紐解いていきます。
静岡や浜松の企業さまにおかれましても、社員のライフプラン設計や適正な源泉徴収管理のために、ぜひ最後までご覧ください。
【№2 結論】
退職所得控除額の計算における重複排除特例の改正に関する重要ポイントは以下の通りです。
1. 令和7年度税制改正により、受給年の前年以前に受け取った退職手当等や老齢一時金がある場合の重複排除期間の区分が見直され、新たに「9年内」の新区分が設けられたこと。
2. 令和8年1月1日以後に老齢一時金を先に受け取り、その後に勤務先から退職手当等を受け取る場合、重複排除の対象期間が9年内に拡大されたこと。
3. 確定給付企業年金の一時金については、確定拠出年金とは異なり従来の4年ルールが適用されるなど、私的年金の種類によって取り扱いが異なること。
制度の細かな仕組みを正しく把握し、自社の退職金支給や個人の受給時期の検討において適切な判断を行うことが大切です。
【№3 やさしい解説】
退職金を受け取るときには、「退職所得控除額」という税金がかからない大きな枠が用意されています。
長く勤めれば勤めるほど、この控除額が増えて税金が軽くなる仕組みになっています。
しかし、人生の中で何度も退職金やそれに準ずるお金を受け取る場合、控除額が重複して何度も使われてしまうと、税制上のバランスが崩れてしまいます。
そのため、一定の期間内に受給が重なった場合には、重複する期間を控除額の計算から除外する「重複排除特例」というルールが設けられています。
★重要:知っておくべきポイント
従来の制度では、受給年の前年以前「4年内」または「19年内」という区分になっていました。
しかし、定年が65歳に伸びたり、60歳で確定拠出年金(企業型DCやiDeCo)の老齢一時金を先に受け取ったりする人が増えています。
このような現実の働き方の変化に合わせて、令和8年分以後の所得税から、新たに「9年内」の区分が新設されました。
これにより、60歳で老齢一時金を受け取ったあとに65歳で定年退職して退職金をもらうようなケースにおいて、税金の計算ルールが大きく変わることになります。
★注意:よくある誤解
「私的年金から一時金をもらうときは、どの制度であっても同じ重複期間のルールが適用されるのだろう」と思い込んでしまうケースが見られます。
実際には、確定拠出年金の老齢一時金と、確定給付企業年金の一時金では、法律上の位置付けや所得の区分が異なります。
そのため、すべての私的年金が一律のルールで処理されるわけではないという点に注意が必要です。
一言でまとめると、「働き方の変化に合わせて重複排除特例の期間に見直しが入り、確定拠出年金とそれ以外の一時金では適用の仕方が異なる」ということです。
【№4 具体例】
退職所得控除や重複排除特例の取り扱いに関する具体的なケースを12個挙げます。
① 静岡市内の企業に勤務する方が、60歳到達時に確定拠出年金の老齢一時金を受給し、その後も就労を継続して65歳で退職金を受け取るケース。
② 浜松市内の製造業で、定年延長を迎えた従業員が、会社からの退職金を受け取る前に企業型DCの一時金を受け取って重複期間の判定を行うケース。
③ 静岡の経理担当者が、令和8年1月1日以後に支払われる老齢一時金と、その後の退職手当等について新しい9年ルールの適用関係を確認するケース。
④ 浜松の事務所で、確定給付企業年金の一時金を受け取る従業員について、従来の4年ルールがそのまま適用されることを確認して計算を行うケース。
⑤ 静岡市内の企業が、役員および従業員の退職給付規程を見直し、複数の退職金や年金一時金の受給スケジュールをシミュレーションするケース。
⑥ 浜松の中小企業で、高年齢者雇用安定法に基づく70歳までの就労確保を踏まえ、退職金の支給時期と税負担のバランスを検討するケース。
⑦ 静岡の税理士が、顧問先企業に対して退職所得の源泉徴収票の提出範囲拡大に関する法改正の影響をアドバイスするケース。
⑧ 浜松の事業主が、確定給付企業年金の規約型における一時金の所得区分が退職所得または一時所得のどちらに該当するかを精査するケース。
⑨ 静岡市内の企業において、定年延長に伴い打切支給の退職金を受け取る従業員の確定給付企業年金選択一時金の税務処理を行うケース。
⑩ 浜松の個人事業主や法人の経営者が、自身のセカンドライフに向けた私的年金の受給順序と退職金控除の計算を税理士に相談するケース。
⑪ 静岡の専門家チームが、過去の退職手当の受給履歴がある従業員の勤続期間の重複を排除し、正確な退職所得控除額を算出するケース。
⑫ 浜松の企業で、従業員から私的年金の受給に関する相談を受け、受給タイミングによる課税関係の違いを分かりやすく説明するケース。
【№5 手順】
重複排除特例の改正を正しく理解し、適切な実務対応を進めるための具体的なステップを解説します。
STEP① 自社の従業員や退職予定者が、過去に他の勤務先から退職手当等を受けていないかを確認する。
STEP② 従業員が確定拠出年金(企業型DCやiDeCo)の老齢一時金をすでに受給しているか、または受給予定があるかを把握する。
STEP③ 老齢一時金の受給時期が令和8年1月1日以降であるかどうかを確認し、新設された9年ルールの対象になるかを判定する。
STEP④ 勤務先からの退職手当等の支給時期と照らし合わせ、受給年の前年以前における重複期間の年数を正確に割り出す。
STEP⑤ 確定給付企業年金など、他の私的年金制度を利用している場合は、それぞれの制度に応じた従来の4年ルールなどの適用関係を整理する。
STEP⑥ 退職所得の受給に関する申告書を従業員から回収し、過去の受給歴や重複期間の有無を記載してもらう。
STEP⑦ 改正後の所得税法および関連政令の規定に沿って、重複期間を除いた正しい退職所得控除額を計算する。
STEP⑧ 退職所得の源泉徴収票を作成し、退職所得に対する源泉所得税の額を正確に計算して納付手続きを行う。
STEP⑨ 退職所得の源泉徴収票の提出義務に関する最新の規定を確認し、必要に応じて税務署長への提出漏れがないように備える。
STEP⑩ 静岡や浜松の信頼できる税理士法人に相談し、複雑な退職所得の計算や重複排除の判定に誤りがないか最終チェックを受ける。
【№6 FAQ】
Q1. 静岡や浜松の事業者において、重複排除特例の改正はいつから適用されますか?
A1. 令和8年分以後の所得税の計算から適用されています。
Q2. 改正によって、どのような新しいルールが追加されましたか?
A2. 受給年の前年以前9年内に老齢一時金を受けた場合に適用される「9年内」の新区分が設けられました。
Q3. すべての私的年金の一時金にこの新しい9年ルールが適用されますか?
A3. いいえ、確定拠出年金の老齢一時金が対象であり、確定給付企業年金の一時金などには従来の4年ルールが適用されます。
Q4. 60歳で確定拠出年金をもらい、65歳で会社を辞めた場合の重複期間はどう扱われますか?
A4. 令和8年1月1日以後に支払を受ける老齢一時金である場合、新設された9年ルールの対象期間に該当するかどうかを確認して計算します。
Q5. 従業員が過去に受け取った退職金について会社側が把握する方法はありますか?
A5. 退職所得の受給に関する申告書を本人に提出してもらい、過去の受給歴を確認するのが一般的な方法です。
Q6. 退職所得の源泉徴収票の提出ルールにはどのような変更がありますか?
A6. 源泉徴収票の提出省略範囲を定める規定が廃止され、幅広い退職手当等について税務署長への提出が必要とされています。
Q7. 役員ではない一般の従業員に対する退職金でも源泉徴収票の提出は必要ですか?
A7. はい、法人の役員以外の居住者に対する退職手当等についても税務署長に提出しなければならないこととされています。
Q8. 確定給付企業年金の一時金は必ず退職所得になりますか?
A8. 加入者の退職により支払われるものや退職に準じた事実等を伴う場合に退職所得となりますが、受給パターンにより所得区分が異なる場合があります。
Q9. 静岡や浜松の企業で退職金の税務計算に迷ったときはどうすればよいですか?
A9. 個別の受給履歴や規約の内容によって判断が分かれるため、専門知識を持つ最高のIT税理士法人にご相談ください。
Q10. 高年齢者の雇用が進む中で、企業が特に注意すべきポイントは何ですか?
A10. 定年延長や私的年金の受給時期の多様化に伴い、退職金の支給スケジュールと税務上の重複期間を正しく管理することが重要です。
【№7 まとめ】
【結論(重要ポイントまとめ)】
1. 令和7年度税制改正による重複排除特例の見直しにより、確定拠出年金の老齢一時金を受給した後の退職手当等について9年内の新区分が適用されること。
2. 私的年金の種類(確定拠出年金と確定給付企業年金など)によって、適用される重複期間のルールや所得区分が異なる点を正しく理解すること。
3. 静岡・浜松の皆さまも、源泉徴収票の提出ルールの変化や従業員の受給履歴を丁寧に確認しながら、正確な退職所得の計算と適正な税務処理を行うこと。
正確な知識を持ってスムーズに対応し、安心の労務管理と適切な税務処理を続けていきましょう。
【№8 出典】
出典:『税務通信』第3909号(2026年07月20日)「退職所得控除額の計算における勤続期間等の重複排除特例の改正」税理士 北島一晃
参考:国税庁タックスアンサー「No.2730 退職手当を受け取ったとき(退職所得)」(参照日:2026-09-24)
参考:e-Gov法令検索「所得税法(昭和40年法律第33号)第30条、第31条」(参照日:2026-09-24)
【№9 該当条文の説明】
所得税法第30条では、退職所得とは、退職手当や一時金などの性質を持つ給与に類する給付をいうことが規定されています。
また、同法第31条や所得税法施行令第70条などでは、退職所得控除額の計算において、同一人が短期間に何度も退職手当等を受け取る場合に控除額が過大に適用されることを防ぐため、勤続期間等の重複を排除する特例(重複排除特例)が設けられています。
今回の法改正の背景には、高年齢者雇用の進展に伴い、60歳到達時に確定拠出年金の老齢一時金を先に受給し、その後に就労を継続して65歳以後に勤務先から退職手当等の支給を受けるという新しい受給形態が一般化したことがあります。
従来の「4年内」という短い期間の重複排除では、このような受給パターンに対して課税上の不均衡が生じるおそれがありました。
そのため、令和7年度の税制改正および所得税法施行令の改正により、受給年の前年以前に受ける退職手当等や老齢一時金の区分が見直されました。
特に、受給年の前年以前9年内に令和8年1月1日以後に支払を受ける老齢一時金を受け取っている場合には、その後に受給する退職手当等について「9年内」の重複排除期間が適用される新区分が設けられました。
一方で、同じ私的年金制度であっても、確定給付企業年金の一時金については会社の退職金と同様に従来の4年ルールが適用されるなど、制度の法的性質や給付の仕組みに応じた取扱いの違いが存在します。
実務においては、これらの条文上の区分や改正の経緯を正しく把握し、個々の受給時期や順序を慎重に確認しながら正確な税額計算を行うことが求められます。
参考:e-Gov法令検索「所得税法(昭和40年法律第33号)第30条、第31条、所得税法施行令第70条」(参照日:2026-09-24)の内容解説
【№10 おわりに】
最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
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