中小企業経営強化税制と投資利益率

2025年11月8日

【№1 はじめに】

こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信している最高のIT税理士法人です!
私たちは「最先端のITを活用して中小企業の生産性を高める」ことを使命に、日々お客様の経営を支援しています。
今回は、「中小企業経営強化税制と投資利益率」について、わかりやすく解説します。
この制度は、中小企業の設備投資を後押しし、生産性や収益力の向上を目的とした税制優遇です。
静岡や浜松の企業でも、機械設備やシステム投資時の節税策として多く利用されています。
令和7年度改正では、新たに「E類型(経営規模拡大設備等)」が設けられ、既存の「A類型」「B類型」も見直されました。
特にB類型(収益力強化設備)では、年平均投資利益率(ROI)7%以上という基準の算定方法が変更され、実務で注意が必要です。
改正前は「設備取得翌年度から3年間」でしたが、改正後は「設備のうち最長の減価償却期間」を用います。
そのため、長期償却資産を含む投資ではROI計算期間が延び、利益見込みの立て方にも工夫が求められます。
この税制は単なる節税策ではなく、経営の数字を明確にし、投資判断の根拠を可視化する仕組みでもあります。
静岡・浜松の企業では、クラウド会計や補助金制度と組み合わせて、経営改善と節税を両立する動きが広がっています。

【№2 結論】

中小企業経営強化税制は、一定の設備投資を行った企業に対して「特別償却」や「税額控除」を認める制度です。
令和7年度税制改正により、E類型(経営規模拡大設備等)が新設され、既存のA類型(生産性向上設備)・B類型(収益力強化設備)にも見直しが加えられました。
特に注目すべきは、B類型で使用される「年平均投資利益率(ROI)」の算定期間が変わった点です。
これにより、従来よりも評価期間が長期化し、誤算定による適用誤りのリスクが高まっています。
静岡・浜松地域の中小企業でも、実際の申請現場で「旧ルールのまま計算してしまった」という誤りが少なくありません。
★重要
正しい算定期間を理解し、投資計画段階でROIの確認を行うことが、税制適用の第一歩です。

【№3 やさしい解説】

まず、中小企業経営強化税制とはどんな制度かを簡単に整理しましょう。
① 制度の目的
中小企業の設備投資を後押しし、経営力を高めることを目的とした税制優遇です。
対象となる企業は、経営力向上計画(認定制度)を策定・承認される必要があります。
② 税制の区分
制度には主に3つの類型があります。
A類型:生産性向上設備
→ 最新技術を導入して生産効率を高める。
B類型:収益力強化設備
→ 投資によって収益率を上げる。
E類型:経営規模拡大設備(令和7年度新設)
→ 事業の規模拡大や拠点増設などを対象とする。
③ 優遇内容
設備取得額の全額を即時償却(100%償却)または税額控除(10%控除)として扱うことが可能です。
資金繰り改善や節税効果が大きく、静岡県内でも多くの企業が活用しています。
④ 年平均投資利益率(ROI)とは
B類型で最も重要な指標です。
計算式は次の通りです。
(各年度の営業利益増加額+減価償却費の平均)÷(設備取得価額の合計)
改正により、「計算期間(算定ベース期間)」が変わりました。
従来は「設備取得の翌年度から3年間」でしたが、改正後は「設備のうち最長の減価償却期間」へと変更されています。
⑤ 改正の背景
従来の3年間では、設備の効果が十分に現れないケースが多かったためです。
より長期的な収益力の改善を評価するため、期間を延長したといわれています。
⑥ 実務上の注意点
★注意
算定ベース期間を誤ると、ROIが7%を下回ってしまい、B類型の適用が認められない可能性があります。
特に複数の設備を一度に導入する場合、償却期間の異なる資産をどう扱うかがポイントです。
⑦ 実務フローの概略
ステップ1:経営力向上計画の策定
ステップ2:対象設備の選定(B類型 or E類型)
ステップ3:投資利益率の試算
ステップ4:認定申請書の提出
ステップ5:設備取得・事後確認
⑧ 静岡・浜松エリアでの傾向
クラウド会計や経営分析ツールを併用し、ROIを自動計算するケースが増えています。
最高のIT税理士法人でも、IT導入補助金や中小企業庁の支援制度を組み合わせた申請サポートが多く見られます。
⑨ 改正の影響まとめ
期間が延びる=ROIの分母(投資額)は同じでも、分子(利益増加額)が変動しやすくなる。
計画段階での「実現可能性」の検証がより重要。
認定申請書の添付資料として、利益計画の根拠が求められる傾向。
⑩ どんな企業が影響を受けやすいか
設備投資を段階的に行う製造業
医療・福祉など長期償却資産が多い業種
事務所増設や新店舗出店を予定するサービス業
静岡市や浜松市で複数拠点展開する中小企業

【№4 具体例】

ここでは、実際の中小企業で起こりやすい投資利益率(ROI)の計算例を紹介します。
すべて架空の事例ですが、静岡・浜松の実務現場を想定しています。
① 製造業(浜松市・自動車部品工場)
設備:NC旋盤(取得価額1,000万円、耐用年数10年)
営業利益増加額:毎年200万円、減価償却費100万円
計算式:(200+100)÷1,000=0.3=30%
→ ROI30%で要件(7%以上)を満たす。
② 小売業(静岡市・食品販売店)
設備:POSレジ・在庫管理システム(300万円、耐用年数5年)
営業利益増加額:年間25万円、減価償却費60万円
平均(25+60)÷300=28.3%
→ 要件クリア。A類型よりもB類型が有利。
③ 介護事業(藤枝市・デイサービス)
設備:送迎車3台(1台200万円×3=600万円、耐用年数6年)
利益増加額:年間60万円、減価償却費100万円
(60+100)÷600=26.7% → 要件クリア。
④ IT業(静岡市・受託開発会社)
設備:高性能サーバー(800万円、耐用年数5年)
利益増加額:年間40万円、減価償却費160万円
(40+160)÷800=25% → 要件クリア。
⑤ 建設業(浜松市・解体工事業)
設備:油圧ショベル(2,000万円、耐用年数8年)
利益増加額:年間150万円、減価償却費250万円
(150+250)÷2,000=20% → 要件クリア。
⑥ 飲食業(静岡市・レストラン)
設備:厨房機器一式(500万円、耐用年数6年)
利益増加額:年間10万円、減価償却費83万円
(10+83)÷500=18.6% → クリア。
⑦ 美容業(浜松市・エステサロン)
設備:美容機器200万円×2台=400万円(耐用年数5年)
利益増加額:年間15万円、減価償却費80万円
(15+80)÷400=23.7% → クリア。
⑧ 医療業(静岡市・歯科クリニック)
設備:デジタルレントゲン装置(1,200万円、耐用年数7年)
利益増加額:年間60万円、減価償却費171万円
(60+171)÷1,200=19.2% → 要件クリア。
⑨ サービス業(浜松市・清掃業)
設備:業務用洗浄機100万円×5台=500万円(耐用年数5年)
利益増加額:年間50万円、減価償却費100万円
(50+100)÷500=30% → クリア。
⑩ 製造業(静岡市・食品加工会社)
設備:真空包装機(600万円、耐用年数10年)
利益増加額:年間20万円、減価償却費60万円
(20+60)÷600=13.3% → ギリギリ基準クリア。
★注意
減価償却費を過少に見積もるとROIが下がり、要件を外れる危険があります。
税理士と経営者が協働で、利益計画を丁寧に立てることがポイントです。

【№5 手順】

B類型・E類型の適用までの流れを整理します。
① 経営力向上計画の作成
目的:設備投資によって何を改善したいかを明示。
提出先:事業所管大臣(製造業なら経産局など)。
内容:ROI試算表、利益計画書、設備明細を添付。
② 投資利益率(ROI)の試算
期間設定:最長の耐用年数(複数設備がある場合は一番長いもの)。
利益増加額の見積:新設備導入でどれだけ営業利益が増えるかを試算。
③ 認定申請の提出
申請時期:設備取得前に行うのが原則。
取得後提出の場合、遡及認定は基本的に不可。
④ 設備の取得と運用開始
証憑:見積書・契約書・納品書・支払証憑を保管。
償却費の算定は会計ソフト等で自動化が望ましい。
⑤ 優遇措置の適用
税額控除 or 特別償却を選択。
確定申告書別表に該当欄を記載。
添付書類:認定書写し、計画書控え。
⑥ 税務署での確認
不備があると差戻し。
投資利益率の算定根拠が明確であることが重要。

【№6 FAQ】

① Q:ROI7%は達成できなくても申請できますか?
A:要件を満たさない場合はB類型には該当しませんが、A類型やE類型で代替できる場合があります。
② Q:耐用年数が異なる設備を同時取得した場合は?
A:一番長い償却期間を基準にROI期間を算出します。
③ Q:ROI計算に営業外収益は含めてよい?
A:含めません。営業利益ベースでの評価です。
④ Q:途中で赤字になった場合はどうなりますか?
A:平均値で算定するため、一時的赤字でも他年度で補える可能性があります。
⑤ Q:クラウドサービス導入費用は対象ですか?
A:原則として資産計上対象(ハードウェア等)のみ対象です。利用料は経費扱いです。
⑥ Q:浜松市内の医療法人も適用できますか?
A:中小企業者に該当すれば可能です。資本金・従業員数要件を確認してください。
⑦ Q:静岡市でIT導入補助金を併用できますか?
A:はい。補助金による取得でも残額部分に対して特別償却が適用できます。
⑧ Q:税額控除と特別償却の併用はできますか?
A:同一資産には不可です。どちらかを選択します。
⑨ Q:個人事業主でもB類型を使えますか?
A:可能です。青色申告で経営力向上計画が認定されていれば対象です。
⑩ Q:静岡・浜松の企業はどこに申請すればいい?
A:製造業・小売業等の多くは「中部経済産業局(名古屋)」が所管窓口です。

【№7 まとめ】

中小企業経営強化税制は、投資促進と経営改善を両立させる優れた制度です。
令和7年度改正により、B類型の投資利益率算定期間が延びたことで、長期的な計画性が求められるようになりました。
★重要
期間設定を誤らない
設備の償却年数を確認する
利益見込みの根拠を明確にする
静岡市・浜松市の中小企業では、クラウド会計や補助金制度を活用してROIを可視化するケースが増えています。
制度を正しく理解し、税理士と共に戦略的な投資を進めましょう。

【№8 出典】

出典:『税務通信』第3862号(2025年8月4日)「中小経営強化税制と投資利益率」
参考:国税庁タックスアンサー「No.5281 中小企業経営強化税制」(参照日:2025-10-22)
参考:e-Gov法令検索「租税特別措置法第42条の12」(参照日:2025-10-22)

【№9 該当条文の説明】

租税特別措置法第42条の12(中小企業者等の経営強化に資する設備の特別償却等)は、中小企業が経営力向上計画に基づいて設備投資を行った際に、特別償却(即時償却)や税額控除のいずれかを選択できると定めた条文です。
この制度は、中小企業等経営強化法(平成11年法律第18号)に連動しており、経営の向上を目的とする具体的な計画が国の認定を受けることが前提条件となります。
条文では、認定を受けた中小企業者が一定の設備を取得した場合、通常の減価償却に加えて特別償却を行えること、または法人税額から一定割合(中小企業10%・中堅企業7%)の控除を行えることを規定しています。
これにより、企業は資金繰りを改善し、投資回収を早めることができます。
今回の令和7年度改正では、投資利益率(ROI)の算定期間を「設備取得翌年度から3年間」から「最長の減価償却期間」に変更する政令改正が行われました。
この変更は、中小企業庁告示「中小企業経営強化税制規則第16条第2項二号」の改正部分に明記されています。
背景として、IoT機器や生産ラインの自動化設備など、投資効果が数年後に顕在化するケースが増えたことが挙げられます。
短期的な利益だけでなく、長期的な収益性を評価できるよう設計し直されたのです。
★実務補足
この改正により、ROIの算定根拠を示す書類(利益予測・減価償却計算表など)の精度がこれまで以上に求められています。
税務調査時には、ROIの試算過程や根拠資料の提示を求められることもあるため、税理士による事前確認が重要です。
また、同条は中小企業等経営強化法第13条〜第15条の規定とも密接に関連しており、経営力向上計画の認定を受けない限り、この特別償却や税額控除は利用できません。
静岡・浜松の実務でも、経営革新計画と混同されるケースがあり注意が必要です。
この条文の趣旨は、単なる節税優遇ではなく「中小企業の持続的な競争力強化」を支援する点にあります。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
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