教育訓練休暇給付金の課税関係

2025年11月14日

【№1 はじめに】

こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「教育訓練休暇給付金の課税関係」についてお伝えさせていただきます!

【№2 結論】

令和6年5月に公布された「雇用保険法等の一部を改正する法律(令和6年法律第26号)」により、
令和7年10月1日から新たに「教育訓練休暇給付金」制度が始まります。
この給付金は、働く人が自己啓発や資格取得などのために一定の教育訓練を受ける際に、
ハローワーク(公共職業安定所)から支給を受けるものです。
★結論から言えば、この「教育訓練休暇給付金」は所得税法上「非課税」となります。
理由は、この給付金が「雇用保険法上の失業等給付」に該当し、
同法第12条で「失業等給付に課税その他の公課をしてはならない」と定められているためです。
つまり、教育訓練休暇給付金を受け取っても、所得税や住民税の課税対象にはなりません。
給与ではなく、あくまで「公的給付」としての性格を持つため、源泉徴収や年末調整の対象にも含まれません。
静岡・浜松地域の企業においても、社員がスキルアップや資格取得のために長期休暇を取るケースが増えています。
その際、会社経由でなくハローワークから直接支給されるこの給付金は、
所得計算上、非課税として扱うのが原則です。

【№3 やさしい解説】

教育訓練休暇給付金とは、働く人が自発的に取得する「教育訓練休暇」に対して支給される新しい給付制度です。
働きながらスキルアップを目指す人を支援する目的で、雇用保険の枠組みの中に新設されました。
従来の「教育訓練給付金」は、すでに退職した人や在職中に講座を受ける人が対象でしたが、
今回の「教育訓練休暇給付金」は、“在職中の休暇取得”を対象としている点が特徴です。

【制度の位置づけ】
この制度は、雇用保険法第60条の3に新設されたもので、
「被保険者が教育訓練のために一定期間休暇を取る場合に支給される給付金」と定義されています。
対象となる人は、
雇用保険の一般被保険者であること
休暇開始前2年間に12か月以上の被保険者期間があること
雇用保険加入期間が通算5年以上であること
などが条件です。
支給対象の休暇は、以下の要件をすべて満たす必要があります。
① 就業規則などで定められた制度に基づくこと
② 労働者本人が自発的に取得すること
③ 事業主の承認を得て、30日以上連続して取得すること
④ 教育訓練が「学校教育法上の学校等で行われるもの」であること
⑤ 無給の休暇であること(有給休暇は対象外)
このように、仕事を一時的に離れて学び直す人を支援する制度といえます。

【給付金の支給方法と特徴】
教育訓練休暇給付金は、会社から支給されるのではなく、
ハローワーク(公共職業安定所)から労働者本人に直接支給されます。
事業主は、対象となる社員の「賃金月額証明書」を作成し、ハローワークに提出します。
その後、ハローワークが支給申請書を交付し、労働者が本人名義で申請する仕組みです。
給付日数は、雇用保険の加入期間に応じて変わります。
加入5年以上10年未満 → 90日
加入10年以上20年未満 → 120日
加入20年以上 → 150日
給付日額は、休暇開始前6か月の賃金日額を基準に計算され、
賃金の約50〜60%程度が目安とされています(厚生労働省告示による)。

【非課税となる根拠】
教育訓練休暇給付金は「雇用保険法第10条第5項第2号」で「失業等給付」に含まれると定義されています。
また、同法第12条では「失業等給付として支給を受けた金銭に課税その他の公課をしてはならない」と明記されています。
このため、
給与所得(給与としての支給)ではない
雑所得や一時所得にも該当しない
所得税法上の非課税所得として扱われる
という位置づけになります。
★重要
つまり、教育訓練休暇給付金は給与明細にも記載されず、年末調整や確定申告にも記載不要です。
支給元がハローワーク(国)である点が、給与との最大の違いです。

【他の給付との違い】
教育訓練休暇給付金とよく混同される給付として、以下の3つがあります。
① 教育訓練給付金
 在職中または離職後に講座受講のため支給される。
 一定の自己負担(受講料の20〜70%支給)があるが、所得税は非課税。
② 失業手当(基本手当)
 離職者への支援。非課税。
③ 休業手当(会社から支給)
 雇用関係が継続し、会社が支払うため「給与所得」として課税。
教育訓練休暇給付金は、これらの中で「休職中・在職中・無給・国から直接支給」という特殊な位置づけです。
そのため、課税対象外となる一方で、社会保険の加入や勤続期間の扱いについては注意が必要です。

【雇用保険上の注意点】
教育訓練休暇給付金を受給すると、雇用保険の被保険者期間がリセットされます。
つまり、休暇を終えて復職した後、一定期間は失業手当などの「失業等給付」を受けることができません。
具体的には、
給付金受給後に離職しても、以前の加入期間を通算できない
受給開始日より前の被保険者期間はリセット扱い
となります。
このため、教育訓練休暇を取得するタイミングや今後のキャリアプランについて、
本人・会社ともに慎重に検討することが大切です。

【静岡・浜松地域の実務的影響】
静岡・浜松地域では、製造業・医療・福祉・ITなど、
人材育成を重視する企業が多く、社員が資格取得や再教育に取り組む動きが増えています。
たとえば、
介護職員が「介護福祉士実務者研修」を受講するための30日休暇
製造業の社員が「技能検定」準備のために休暇取得
IT企業が「情報セキュリティ資格」取得支援を行うケース
いずれも、教育訓練休暇給付金の対象となり得ます。
会社は、就業規則に制度を明記し、
労使間で休暇取得と復職後の処遇をあらかじめ合意しておく必要があります。
また、給付金が非課税であることを社員に説明し、
源泉徴収や年末調整に含めない処理を徹底することが重要です。

【№4 具体例】

以下では、教育訓練休暇給付金の適用・非課税の判断を、10件の具体例で解説します。
① 製造業(静岡市)
 社員が技能検定の専門学校に3か月通うため無給休暇を取得。
 就業規則に明記され、事業主承認済。
 → 教育訓練休暇給付金の対象となり、非課税。
② 医療法人(浜松市)
 看護師が看護大学編入のために4か月休暇。
 無給であり、雇用関係継続。
 → 給付金支給対象で非課税。社会保険は継続加入。
③ IT企業(静岡県東部)
 SEが国家資格(情報処理安全確保支援士)取得のため30日休暇。
 会社が就業規則に「教育訓練休暇」を新設。
 → 非課税給付として処理。給与支払報告書に含めない。
④ 建設会社(浜松市中区)
 従業員が職業訓練校の1か月コースに参加。
 有給休暇扱いにしたため、給付金の対象外。
 → 給与支給に該当し、課税対象となる。
⑤ 介護施設(静岡市葵区)
 職員が介護福祉士実務者研修で休暇。
 労働契約が継続し、ハローワークから直接支給。
 → 教育訓練休暇給付金として非課税。
⑥ 小売業(浜松市南区)
 社員が海外ビジネススクール留学のため半年間休暇。
 認定教育機関に該当しないため対象外。
 → 非課税給付の適用なし。
⑦ 製薬企業(静岡県中部)
 研究員が社外講習を受講。30日未満の休暇。
 → 支給対象外(30日以上連続が条件)。
⑧ 保育園(浜松市)
 保育士が資格更新講習で45日休暇取得。
 勤務先承認あり、ハローワーク申請済。
→ 非課税。被保険者期間はリセットされる。
⑨ 農業法人(静岡県西部)
 若手社員が農業大学校に入学し、半年休暇。
 就業規則規定あり。
 → 教育訓練休暇給付金支給対象、非課税。
⑩ 製造グループ企業(静岡市駿河区)
 親会社の社員が子会社に籍を残してMBA取得のための休暇。
 → 要件(無給・30日以上・学校教育法該当)を満たし、非課税。
これらの例のように、支給の可否を左右するのは「無給」「連続30日以上」「教育機関認定」の3要件です。

【№5 手順】

実際の申請から支給までの流れを、企業・労働者の双方の視点で説明します。
① 就業規則の整備
 教育訓練休暇制度を明文化し、取得要件・申請方法・復職手続きを定める。
② 労働者による申請
 対象者が事業主に休暇申請書を提出。
 30日以上の連続休暇で、教育機関・コースを明記する。
③ 事業主承認
 就業規則に基づき承認を付与し、賃金月額証明書を作成。
④ ハローワークへの届出
 事業主が証明書を提出。ハローワークが教育訓練休暇給付金の申請書を交付。
⑤ 労働者本人の申請
 交付された申請書を提出し、本人名義の口座で受給。
⑥ 給付決定・支給
 審査後、ハローワークから直接支給。原則として給与明細とは別管理。
⑦ 税務処理
 会社では給与として計上せず、源泉徴収・社会保険料計算から除外。
 市区町村への給与支払報告書にも記載不要。
⑧ 社員への説明
 非課税である旨を周知。復職後の社会保険や雇用保険期間に関する注意を伝える。
⑨ 受給後の留意点
 教育訓練休暇給付金を受給した期間は、雇用保険上の被保険者期間から除外。
 離職後の失業手当受給資格が一時的にリセットされる点に注意。
⑩ ハローワーク記録管理
 教育訓練終了後、報告書を提出し給付状況を完了登録。再度の給付申請には制限あり。

【№6 FAQ】

Q1. 教育訓練休暇給付金は所得税がかかりますか?
A. かかりません。雇用保険法12条により非課税です。
Q2. 給与明細に記載する必要はありますか?
A. ありません。給与ではなく国の給付のため、給与明細・源泉徴収票・給与支払報告書のいずれにも記載不要です。
Q3. 静岡や浜松の企業も制度導入が必要ですか?
A. はい。制度利用には就業規則に明記が必要です。静岡・浜松地域の製造業や介護業界でも活用が期待されます。
Q4. 有給休暇を利用した場合も対象ですか?
A. いいえ。有給休暇は給与支給があるため対象外です。
Q5. 給付金を受け取ると雇用保険期間がリセットされるのはなぜですか?
A. 教育訓練休暇は雇用保険制度上「失業等給付」に該当し、通常の雇用状態と区別されるためです。
Q6. 教育機関はどこまで対象になりますか?
A. 学校教育法上の学校(大学・専門学校・高専・職業訓練校など)が対象です。
Q7. 支給はいつ行われますか?
A. 休暇終了後にハローワークが審査し、数週間以内に支給されます。
Q8. 社会保険の加入はどうなりますか?
A. 休暇中も雇用関係が継続しているため、健康保険・年金は通常通り継続されます。
Q9. 給付金を会社が代理で受け取ることはできますか?
A. できません。必ず本人が直接受け取ります。
Q10. 将来、同じ制度を再利用できますか?
A. 原則として1回限りですが、厚生労働大臣の指定講座や再教育支援の場合には例外が認められることもあります。

【№7 まとめ】

教育訓練休暇給付金は、雇用保険に基づく「失業等給付」の一つとして創設され、
在職中の労働者が自己成長・学び直しを行う際の金銭的支援を目的としています。
★重要
この給付金は非課税であり、給与・雑所得・一時所得のいずれにも該当しません。
支給元は企業ではなくハローワークであるため、源泉徴収や年末調整の対象外です。
静岡・浜松地域の中小企業にとっては、社員のスキルアップ支援制度として活用しやすく、
人材定着や離職防止にもつながります。
就業規則に制度を整備し、正しい申請手順を踏めば、企業・従業員双方にとって大きなメリットを生む制度です。

【№8 出典】

出典:『税務通信』第3863号(2025年8月18日)「本年10月1日から始まる教育訓練休暇給付金の課税関係」
参考:国税庁タックスアンサー「No.1901 非課税となる給付金」(参照日:2025-10-22)
参考:e-Gov法令検索「雇用保険法第10条、第12条、第60条の3」(参照日:2025-10-22)

【№9 該当条文の説明】

雇用保険法第10条第5項第2号
「教育訓練休暇給付金は失業等給付の一種とする」
→ 教育訓練休暇給付金が公的給付としての性格を持つ根拠。
雇用保険法第12条
「失業等給付として支給を受けた金銭に課税その他の公課をしてはならない」
→ 非課税を明文化する中心条文。
雇用保険法第60条の3
「教育訓練休暇給付金に関する支給要件・手続等」
→ 対象者・日数・賃金日額算定方法・通算制限等を定める。
これらの条文により、教育訓練休暇給付金が給与ではなく公的扶助に該当し、
課税されないことが明確に規定されています。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、
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