扶養親族等の所得要件の引上げと、扶養控除等(異動)申告書の再提出が必要になるケース
2025年12月17日
【№1 はじめに】
こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「扶養親族等の所得要件の引上げと、扶養控除等(異動)申告書の再提出が必要になるケース」についてお伝えさせていただきます!
令和7年度税制改正により、扶養親族や同一生計配偶者、ひとり親の子、配偶者特別控除の対象配偶者、勤労学生などについて、合計所得金額の要件が引き上げられます。
これに伴い、令和7年分の年末調整では、「一部の従業員から、扶養控除等(異動)申告書をもう一度出してもらう」必要が生じます。この記事では、静岡・浜松の中小企業の経営者や総務・人事・経理ご担当の方向けに、
どのような従業員が再提出の対象になるか
実務として何を準備し、どう周知・回収すべきか
特定親族特別控除など新設制度との関係
を、できるだけやさしい言葉で整理していきます。
静岡の顧問税理士や浜松の給与計算代行としての視点も交えながら、令和7年の年末調整をスムーズに乗り切るためのポイントを解説していきます。
【№2 結論】
★重要
令和7年12月1日以後に支払う給与の年末調整では、「扶養に入れられる家族の範囲」が広がるため、一部の従業員から扶養控除等(異動)申告書を再提出してもらう必要があります。
ポイントを先にまとめると、次のとおりです。
所得要件が10万円引き上げ
扶養親族・同一生計配偶者・ひとり親の子などの合計所得金額要件が
48万円以下 → 58万円以下 になります。
新たに扶養親族等にできる家族がいる従業員は「再提出」が必要
例:これまで所得が多くて扶養から外していた配偶者や子が、改正後は条件を満たすことになる場合
再提出を受けるのは「令和7年分の扶養控除等(異動)申告書」
「異動月日及び事由」欄に「令和7年12月1日改正」など、改正による異動であることを記載
特定親族特別控除は別の申告書
新設の「特定親族特別控除」に該当する子などがいる場合でも、
扶養控除等(異動)申告書の再提出は不要
代わりに「給与所得者の特定親族特別控除申告書」を提出してもらう
企業側は、早めの社内案内と対象者の洗い出しが重要
年末調整の直前ではなく、夏〜秋頃から案内・回収スケジュールを組む
この結論を踏まえ、次の章から背景と具体的な対応方法を見ていきます。
【№3 やさしい解説】
① 扶養控除等(異動)申告書とは
扶養控除等(異動)申告書は、「だれを扶養にするか」「どの控除を使うか」を会社に知らせるための書類です。
所得税法で、主な給与の支払者に対して、毎年最初の給与の前日までに提出することが決められています。
実務では、前年の年末調整の時に翌年分をまとめて回収し、その後「家族構成や収入に変化があった人」だけが再提出する、という運用が一般的です。
② 今回の改正のポイント(所得要件が10万円アップ)
令和7年度税制改正では、次の区分について「合計所得金額の上限」が10万円引き上げられます。
扶養親族
同一生計配偶者
ひとり親の子
配偶者特別控除の対象配偶者
勤労学生
たとえば、扶養親族や同一生計配偶者の要件は
「48万円以下(年収103万円程度)」から「58万円以下(年収123万円程度)」へと変わるイメージです。
その結果、「今までギリギリで扶養に入れられなかった家族」が、新たに要件を満たす可能性が出てきます。
③ 合計所得金額のイメージ
合計所得金額とは、給与や事業、不動産など、各種所得を合計した金額です。
給与だけの人なら「年収から給与所得控除を引いた金額」が給与所得になり、それがそのまま合計所得金額となる場合が多いです。
ここでは細かい計算式よりも、「収入が同じでも、改正後は扶養にできる範囲が少し広がる」というイメージで押さえておいていただければ十分です。
④ 特定親族特別控除との関係
今回の改正では、「特定親族特別控除」という新しい控除もできます。
これは、一定の所得がある子などを対象に、追加で控除を受けられる仕組みです。
ただし、この控除を使うには別途「給与所得者の特定親族特別控除申告書」が必要で、扶養控除等(異動)申告書の再提出とは区別して考える必要があります。
⑤ どんな従業員が再提出の対象か
再提出が必要なのは、「改正後の要件により、新たに扶養親族等になる家族がいる従業員」です。
たとえば、
収入が多めのパート配偶者
アルバイト収入が多い高校生・大学生の子
などが典型です。
静岡・浜松の中小企業でも、このような家族構成の従業員は多いため、早めの周知と確認が大切になります。
【№4 具体例】
① 高校生アルバイトの子がいる従業員
16歳の子が年収120万円の見込み。
改正前は所得要件を超えるため扶養外、改正後は扶養親族の要件内に収まる可能性。
→ 扶養控除等(異動)申告書の再提出が必要。
② パート収入が多い配偶者がいる従業員
配偶者の年収が115万円程度。
改正前は同一生計配偶者の要件を満たさず、扶養外で整理していた。
→ 改正後に要件を満たすなら、再提出が必要。
③ ひとり親でアルバイト収入のある子を扶養したいケース
子どもがアルバイトをしており収入が増えている。
改正後、ひとり親控除の対象として要件を満たす見込み。
→ 子が新たに該当するなら、再提出が必要。
④ 配偶者特別控除に新たに該当する配偶者
配偶者が年収200万円前後の見込み。
改正前は配偶者特別控除の対象外、改正後に対象となるラインに入る可能性。
→ 該当すれば、扶養控除等(異動)申告書の再提出が必要。
⑤ 勤労学生の大学生の子がいるケース
大学生の子がアルバイトで年収140万円程度。
勤労学生の所得要件が引き上げられることで対象になり得る。
→ 条件を満たせば、勤労学生として申告書に記載。
⑥ 途中入社した従業員の配偶者の収入が変わるケース
令和7年4月入社時に申告書を提出済み。
その後、配偶者の収入見込みが変わり、改正後は扶養にできるようになる。
→ 年末調整前に、異動内容を反映した申告書の再提出が必要。
⑦ 副業で所得が増えた配偶者
配偶者が副業を始め、改正後も合計所得が58万円を大きく上回る。
→ 要件を満たさないため、扶養控除等(異動)申告書の再提出は不要。
⑧ 特定親族特別控除だけが新たに該当する子
子の所得が扶養親族の要件を超えるが、特定親族特別控除の対象になり得る。
→ 扶養控除等(異動)申告書の再提出は不要。
→ 別途「特定親族特別控除申告書」が必要。
⑨ 専業主婦(夫)の配偶者がいる従業員
配偶者に収入がない。
改正前から同一生計配偶者として扱っている。
→ 所得要件引上げの影響はなく、再提出は不要。
⑩ 静岡市のパート従業員が多い事業所
パート・アルバイト家庭が多く、改正後に「扶養に戻せる」配偶者や子が増える可能性がある。
→ 事前案内を出し、希望者には収入見込みを確認したうえで再提出を案内。
【№5 手順】
① 改正内容の把握
経営者・総務・人事・経理担当が、扶養親族等の所得要件引上げの概要を確認します。
対象区分、合計所得金額の上限、適用開始日(令和7年12月1日以後)を押さえます。
② 対象となりそうな従業員層をイメージ
配偶者や子にパート・アルバイト収入がある従業員が多い部署を洗い出します。
静岡・浜松の店舗や事業所ごとに、影響が出そうな人数感をつかみます。
③ 従業員への周知
社内掲示、メール、ミーティングなどで、「所得要件が上がること」「場合によっては申告書再提出が必要になること」を伝えます。
全員が対象ではないこと、希望者は個別に相談できることも併記します。
④ 再提出が必要な従業員からの申し出受付
「配偶者や子を扶養に戻したい」「新しく扶養に入れたい」従業員から申し出を受けます。
年収見込みなど簡単な聞き取りを行い、必要に応じて税理士に確認します。
⑤ 申告書の再配布・回収
対象者に「令和7年分 扶養控除等(異動)申告書」を再配布します。
「異動月日及び事由」欄の書き方サンプル(例:令和7年12月1日改正)を添えて、記載ミスを減らします。
併せて特定親族特別控除に該当しそうな従業員には、別途専用申告書も案内します。
⑥ 給与システムへの反映と保管
回収した申告書を基に、給与システム上の扶養情報を更新し、年末調整計算に反映させます。
書類は他の年末調整関係書類と同様に一定期間保管し、税務調査や従業員からの質問に備えます。
【№6 FAQ】
Q1:従業員全員から申告書を出し直してもらう必要がありますか?
A1:いいえ、必要ありません。改正後の所得要件により「新たに扶養親族等になる家族がいる従業員」だけが再提出の対象です。
Q2:静岡市の従業員数10名ほどの会社でも対応しなければいけませんか?
A2:会社の規模に関係なく、給与支払者として年末調整を行う場合は同じルールです。対象者の有無だけは必ず確認しましょう。
Q3:もともと扶養に入っている専業主婦(夫)の配偶者はどうなりますか?
A3:収入がない場合は、改正前後で要件を満たしているため、そのまま同一生計配偶者として扱えます。再提出は不要です。
Q4:配偶者の年収が120万円くらいでも扶養にできる可能性がありますか?
A4:改正後は、一定の範囲で扶養にできるケースが増えると考えられます。ただし、実際には給与所得控除や他の所得も関係するため、個別に税理士へ確認するのが安全です。
Q5:特定親族特別控除にだけ新しく該当する子がいる場合も、扶養控除等申告書を出し直しますか?
A5:原則として不要です。その場合は「給与所得者の特定親族特別控除申告書」を別途提出してもらいます。
Q6:浜松市の工場で夜勤アルバイトをする大学生の子がいる従業員から相談されたときは?
A6:まず年収見込みを確認し、改正後の所得要件内かどうかを一緒に確認します。判断が難しいときは、浜松の顧問税理士など専門家にシミュレーションを依頼しましょう。
Q7:異動月日は必ず「令和7年12月1日」でないといけませんか?
A7:実務上、多くのケースで「令和7年12月1日改正」と記載するのが分かりやすいとされていますが、最終的には国税庁の記載要領も確認してください。
Q8:年末調整はしないで、従業員に確定申告を任せている場合はどうなりますか?
A8:源泉徴収の計算に扶養控除等申告書を使っているなら、改正後の要件を勘案して情報を更新することが望ましいです。運用方針は自社の実態と顧問税理士の助言を踏まえて決めてください。
Q9:扶養に入れるかどうか、会社として「こちらが得です」と言っても良いですか?
A9:一律に「こちらが有利」と断言するのは避けた方が安全です。制度の概要だけを説明し、最終判断は従業員本人と税理士との相談で決めてもらうのが無難です。
Q10:書類の保管期間はどのくらい必要ですか?
A10:税務上は、他の年末調整書類と同様に一定期間の保管が必要です。一般には7年間程度の保管が推奨されることが多いですが、自社の規程や顧問税理士の指示に従ってください。
【№7 まとめ】
令和7年度税制改正により、扶養親族等の所得要件が10万円引き上げられる。
その結果、これまで扶養外だった配偶者や子が、新たに扶養親族等となるケースが生じる。
そのような従業員からは、「令和7年分の扶養控除等(異動)申告書」の再提出が必要。
同時に、新設の特定親族特別控除に該当する場合は、「特定親族特別控除申告書」が必要となる。
会社としては、改正内容の周知、対象者の把握、申告書の回収・チェック・システム反映までを一連の流れとして準備することが重要。
静岡や浜松で事業を営む皆さまにとっても、年末調整は従業員との信頼関係に直結する重要な業務です。早めに準備を進め、従業員が安心して働ける体制を整えていきましょう。
【№8 出典】
出典:『税務通信』第3870号(2025年10月6日)「本年分は所得要件引上げで扶養控除等異動申告書の提出も」税務研究会
参考:国税庁タックスアンサー「No.2672 年末調整で配偶者控除または配偶者特別控除の適用を受ける人」(参照日:2025-12-02)
参考:国税庁「令和7年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」様式・記載要領(参照日:2025-12-02)
参考:財務省・各種解説記事「令和7年度税制改正のポイント(扶養親族等の所得要件引上げ、特定親族特別控除の創設 ほか)」(参照日:2025-12-02)
参考:e-Gov法令検索「所得税法第2条、第84条、第84条の2、第194条、第226条」(参照日:2025-12-02)
【№9 該当条文の説明】
① 所得税法第2条(定義関係)
「扶養親族」「同一生計配偶者」「合計所得金額」など、所得税の根本となる用語が定義されています。
扶養親族としてカウントできるかどうかは、この条文に基づく定義を満たすかで判断されます。
② 所得税法第84条(扶養控除)
一定の要件を満たす扶養親族がいる場合に、所得控除を認める規定です。
年齢区分(一般、特定扶養親族など)によって控除額が異なります。
今回の改正は、この条文に関連する所得要件の見直しとして位置づけられます。
③ 所得税法第84条の2(特定親族特別控除)
令和7年度税制改正で新設される控除で、一定の所得がある子などを対象に、追加的な控除を認めるものです。
扶養控除だけではカバーしきれない層への配慮として設けられています。
④ 所得税法第194条(給与所得者の扶養控除等申告書)
国内で給与の支払いを受ける居住者は、主たる給与の支払者に対し、扶養控除等申告書を提出しなければならないと定めています。
実務上、この申告書が提出されているかどうかで、源泉徴収税額の計算(甲欄・乙欄)が変わります。
⑤ 所得税法第226条(給与所得の源泉徴収票)
給与所得の源泉徴収票を2通作成し、1通を税務署長に提出し、1通を本人に交付することを規定しています。
マイナンバー制度との関係でも、源泉徴収票の取扱いは特定個人情報として厳格な管理が求められています。
これらの条文は、年末調整や扶養控除等申告書の再提出を行う際の法的な根拠となります。実務では、国税庁の通達やQ&A、タックスアンサーなどもあわせて確認しながら運用していくことが重要です。
【№10 おわりに】
最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
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