令和7年度税制改正で何が変わる?グローバル・ミニマム課税と国際課税ルールのポイント
2025年12月18日
【№1 はじめに】
こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「令和7年度税制改正で何が変わる?グローバル・ミニマム課税と国際課税ルールのポイント」をお伝えさせていただきます!
令和7年度税制改正の国際課税は、「グローバル・ミニマム課税(GloBE)」への本格対応と、その周辺制度の調整が中心です。
対象は主に、連結売上高7億5,000万ユーロ超の多国籍企業グループですが、日本子会社やサプライヤーとして、静岡・浜松の企業にもじわじわ影響が広がる可能性があります。
【№2 結論】
★重要
令和7年度改正のポイントを、先にざっくり押さえると次のとおりです。
グローバル・ミニマム課税対応として
「国際最低課税残余額に対する法人税(UTPR)」と
「国内最低課税額に対する法人税(QDMTT)」が整備される。
対象は、原則として連結売上7億5,000万ユーロ超の多国籍企業グループ。
中小企業単体は直接の対象ではない。
外国子会社合算税制(CFC税制)は、合算時期が2か月→4か月に延長されるなど、GloBEとの整合で見直し。
国際最低課税関係の税金は、法人税計算上「損金不算入・益金不算入」と整理され、二重計上を避ける。
2027年国際園芸博の税制優遇や、非居住者金融口座情報の自動的交換ルールも同時に手当てされる。
「自社が税金を直接払うかどうか」よりも、
「グローバル企業との取引・海外子会社への影響」を押さえておくことが大切です。
【№3 やさしい解説】
1. グローバル・ミニマム課税とは
世界の多国籍企業に「最低15%の税負担」を求める国際ルールです。
税率の低い国に利益を移して税負担を下げる動きに歯止めをかける目的があります。
日本では、次の3つの仕組みで対応しています。
所得合算ルール(IIR):低税率国子会社の不足税額を、親会社の国で取りに行く仕組み。
軽課税所得ルール(UTPR):IIRで取り切れない部分を、他国のグループ会社の国で負担させる仕組み。
国内ミニマム課税(QDMTT):差額を他国に取られるくらいなら、日本で先に課税しておこう、という仕組み。
2. 対象となる企業像
連結ベースで売上7億5,000万ユーロ超
複数国で事業を行う多国籍企業グループ
静岡・浜松の中小企業単体は通常対象外ですが、
外資系グループの日本子会社
大企業グループの一員
重要なサプライヤー
であれば、グループ全体の情報収集やレポートの一部を任される可能性があります。
3. CFC税制や周辺見直しの位置づけ
すでにある外国子会社合算税制(CFC税制)の合算時期を4か月後に延長し、GloBEのスケジュールと合わせる。
添付・保存が必要な書類の範囲を見直し、実務負担と国際ルールをバランスさせる。
国際最低課税関係税額は損金・益金に入れないルールを整備し、国内法人税計算をシンプルに保つ。
「条文をすべて読む」よりも、
誰が対象か
どの税金が増えるのか
既存制度(CFC税制など)がどう変わるか
を押さえることが実務的には重要です。
【№4 具体例】
ここでは、静岡・浜松の中小企業の社長にもイメージしやすいように、10個の具体例でイメージを共有します。
① 日本が最終親会社の巨大グループ
静岡市に本社を置く売上1.5兆円の製造グループ。
アジアの一部子会社の実効税率が10%程度のため、GloBE上は差額5%分をどこかで負担。
IIRに加え、UTPR・国内最低課税額の影響を受ける可能性があります。
② 外資系グループの日本子会社
浜松市の工場を持つ外資系メーカーの日本法人。
自社で国際最低課税額を計算しないとしても、本国から
「従業員数」「有形資産」「税金の内訳」など詳細データの提供を求められます。
③ 海外子会社を1社持つ中堅企業
静岡市の機械メーカーが、ベトナムに生産子会社を1社保有。
連結売上は500億円でGloBE対象外ですが、CFC税制の合算時期(4か月)に沿った情報収集・決算スケジュールの見直しが求められます。
④ 海外売上は多いが現地法人のないIT企業
浜松市のクラウドサービス企業。
売上の半分が海外顧客ですが、現地法人はなし。
GloBEの直接対象外でも、「恒久的施設(PE)」や源泉税への各国の関心が高まるため、契約・請求方法の整理が必要です。
⑤ 海外投資ファンドに出資している会社
本業は静岡の不動産業だが、余資で海外ファンドに投資。
ファンドの形態次第では、グローバル・ミニマム課税やCFC税制判定に影響するため、
運営者から提供される税務情報(国別収益・税額)の確認が重要になります。
⑥ グローバル企業のサプライヤー
浜松市の部品メーカーが、欧州大企業グループの主要サプライヤーに。
グローバル企業側が税務・ESGガバナンスを強化する中で、
取引先にも「税務コンプライアンスポリシーへの同意」や「簡易な税務情報提供」を求めるケースが想定されます。
⑦ グループ内再編を予定している上場準備企業
静岡県内で上場を目指す持株会社グループ。
国内再編自体は国際最低課税と直接関係しませんが、
将来の海外展開を見据え、グループ通算・CFC・GloBEを一体で設計する必要が出てきます。
⑧ 高収益国内ビジネスを持つ企業グループ
クラウドサービスやプラットフォームビジネスで高い利益率を出しているグループ。
今は海外展開が小さくても、売上規模が拡大すれば、将来GloBEの売上基準に近づく可能性があります。
早めに国際税務の方針を決めておくと安心です。
⑨ 2027年国際園芸博の支援ビジネス
海外パビリオンの設営・運営支援を行う静岡のイベント会社。
公式参加者の法人税非課税などの特例を踏まえ、
自社の役務提供部分の課税関係や源泉税の有無を、契約設計の段階で確認する必要があります。
⑩ 海外資産を持つオーナー企業
本業は静岡市の製造業だが、オーナー個人が海外口座や海外証券に資産を保有。
金融口座情報自動交換ルールの見直しにより、
海外資産の情報が各国税務当局に共有されやすくなり、
法人・個人を通じた国際税務リスク管理が重要になります。
⑪ 士業・金融機関と連携している企業
浜松市の中堅企業が、銀行・証券会社・税理士と連携しながら海外展開。
金融機関がCRS(金融口座情報自動交換)を前提とした書類を求めるケースが増え、
法人側も「どの情報が自動的に共有されるか」を理解しておく必要があります。
【№5 手順】
① 自社・グループの「対象性」を確認する
親会社の連結売上高が7億5,000万ユーロ以上か
海外子会社・支店を持っているか
グローバル企業グループの一員かどうか
② 親会社・本社の方針を確認する
「GloBE対応方針」「社内マニュアル」があるか
日本子会社として求められるデータの内容と提出時期を確認する。
③ 社内データの整備
会計データ(税引前利益・税金の内訳)
従業員数・固定資産の国別・法人別管理
外国子会社決算データの入手ルート
④ CFC税制のスケジュール調整
合算対象となる外国子会社の有無を確認
決算終了後4か月以内に必要情報がそろう体制か見直す。
⑤ 顧問税理士・専門家と「影響範囲」を整理する
「うちはどこが論点になりそうか」を簡単に洗い出す
重要度の高いところから、対応方針・社内ルールを決める。
【№6 FAQ】
よくいただきそうな質問を、Q&A形式でまとめます。
Q1 中小企業には本当に関係ありませんか?
A1 税金を直接申告するのは超大企業グループだけですが、
外資系グループの子会社や重要サプライヤーには、データ提供などの影響が出る可能性があります。
Q2 静岡・浜松の会社でも準備した方がよいですか?
A2 海外子会社がある会社、外資系グループの一員、
または海外大企業と深い取引がある会社は、
最低限「自社がどこまで関係しそうか」を早めに確認することをおすすめします。
Q3 GloBEの15%は、日本の法人税率そのものが変わるのですか?
A3 いいえ、日本の通常の法人税率(実効税率約30%)とは別の概念です。
「世界全体で見て15%を下回らないようにするための最低ライン」と考えるとよいです。
Q4 国内最低課税額(QDMTT)は、すべての会社にかかりますか?
A4 いいえ、GloBEの対象となる多国籍企業グループだけが対象です。
中小企業に新たな国内ミニマム課税が広く導入されるわけではありません。
Q5 外国子会社合算税制(CFC税制)は難しくなりますか?
A5 計算自体は複雑ですが、
実務上は「合算時期が4か月に延びる」「添付書類の範囲が整理される」点を押さえるのが第一歩です。
Q6 国際最低課税関係の税金は損金になりますか?
A6 なりません。国際最低課税残余額・国内最低課税額に対する法人税や、それに対応する地方法人税は、損金不算入・益金不算入として取り扱われます。
Q7 申告期限が通常の法人税と違うのはなぜですか?
A7 グローバル・ミニマム課税は、世界中の子会社のデータを集約して計算する必要があるため、
通常の法人税より長い期間(1年3か月など)が設定されています。
Q8 静岡の中小企業がまずやるべきことは何ですか?
A8 「うちの親会社はGloBEの対象か?」「海外子会社や海外投資はあるか?」を確認し、
該当しそうなら顧問税理士と一度だけでも相談することをおすすめします。
Q9 浜松の製造業で、海外子会社が1社だけの場合は?
A9 GloBEの売上基準に届かなければ、直接の対象外です。
その代わり、CFC税制と、現地の法人税・源泉税ルールが主な論点になります。
Q10 オーナー個人の海外口座にも関係がありますか?
A10 今回の改正で、非居住者の金融口座情報自動交換のルールも見直されています。
海外に資産を持つオーナー企業は、個人の資産状況も含めて税理士と整理しておくと安心です。
Q11 今後も国際課税ルールは変わりますか?
A11 はい、OECDでの議論や各国の国内法整備が続いており、今後も数年単位で見直しが行われる見込みです。
「一度覚えて終わり」ではなく、「重要な部分だけ定期的にアップデートする」感覚が大切です。
【№7 まとめ】
令和7年度税制改正の「国際課税」は、一見すると「大企業の話」に見えます。
実際、グローバル・ミニマム課税の対象は、連結売上高7億5,000万ユーロ以上の巨大グループに限られます。
一方で、静岡・浜松の中小企業であっても、
グローバル企業グループの一員
そのグループの重要なサプライヤー
海外子会社や海外投資を持つ会社
であれば、国際課税の流れから完全に無関係ではいられません。
★重要
「すべてを自分で理解しよう」とする必要はありません。
大切なのは、
自社がどこまで関係しそうか
どのルールが重要そうか
いつまでに何を整えればよいか
を、信頼できる専門家と一緒に整理しておくことです。
静岡・浜松の中小企業さまにとっては、
「国際課税の最新ルール」そのものよりも、
「グローバル企業との付き合い方」や
「海外子会社・海外投資の戦略」の中で、国際課税の考え方をどう組み込むかがポイントになります。
【№8 出典】
出典:『税務通信』第3870号(2025年10月6日)「令和7年度税制改正シリーズ 国際課税関係の改正のポイント」税務研究会編集部 ほか
参考:国税庁「グローバル・ミニマム課税(国際最低課税)」解説資料(参照日:2025-12-02)
参考:財務省「令和7年度税制改正 国際課税関係の概要」(参照日:2025-12-02)
参考:e-Gov法令検索「法人税法(国際最低課税残余額・国内最低課税額に関する規定)」 (参照日:2025-12-02)
参考:e-Gov法令検索「租税特別措置法(外国子会社合算税制等に関する規定)」 (参照日:2025-12-02)
【№9 該当条文の説明】
1. 法人税法:国際最低課税残余額に対する法人税
グローバル・ミニマム課税のうち、UTPRに対応する日本国内の税金です。
グループ全体の「国際最低課税残余額」を、従業員数・有形資産などで各国に配分し、日本に帰属する金額を計算します。
その金額に一定の税率(90.7%)をかけて、法人税額を算出する枠組みが条文で定められています。
2. 法人税法:国内最低課税額に対する法人税
日本が自国でGloBEの差額を先取りする「国内ミニマム課税(QDMTT)」に関する規定です。
国内最低課税額の定義、実効税率の判定、適用免除基準(収入要件・所得要件・実効税率要件など)が条文で細かく定義されています。
3. 租税特別措置法:外国子会社合算税制(CFC税制)等
外国子会社の所得を日本側で合算課税するCFC税制の合算時期が、「決算後4か月を経過する日を含む事業年度」に見直されています。
書類の添付義務・保存義務の範囲も調整され、GloBEルールと重複しすぎないように整理されています。
4. その他関連法令
国際最低課税額等・国内最低課税額に係る特定基準法人税額に対する地方法人税の規定。
2027年国際園芸博の公式参加者等に対する法人税・所得税の非課税特例。
非居住者の金融口座情報自動交換のための報告制度の見直し。
これらはすべて、e-Gov法令検索で法人税法・租税特別措置法・附則を確認できるようになっており、
実務では、条文そのものとあわせて、財務省・国税庁の解説資料や専門誌の記事をセットで読むことが前提になります。
【№10 おわりに】
最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
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