国外居住親族と留学期間

2025年12月30日

【№1 はじめに】

こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「国外居住親族と留学期間」をテーマにお伝えさせていただきます!
近年、高校生や大学生の子が海外へ留学するケースは珍しくなくなりました。
短期留学から複数年にわたる正規留学まで、その形態は多様化しています。
こうした中で、年末調整や確定申告の場面において、
「海外留学中の子は扶養控除の対象になるのか」
「特定親族特別控除は引き続き使えるのか」
といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
所得税法では、親族が国外に居住しているかどうかによって、
扶養控除や特定親族特別控除の手続が大きく変わります。
特に、留学期間が1年を超えるかどうかは、
その子が「国外居住親族」に該当するかを判断する重要なポイントです。
国外居住親族に該当する場合には、
送金関係書類や親族関係書類の提出が必要となるなど、
勤務先に求められる確認内容も増えます。
一方で、短期留学の場合には、法令上は国外居住親族に該当しないものの、
実務上は一定の資料提出を求められることもあります。
このように、留学期間の違いによって、
適用できる控除や必要書類が変わる点は、
制度を正しく理解していないと判断を誤りやすい部分です。
本コラムでは、
国外居住親族の基本的な考え方と、
留学期間ごとの取扱いの違いについて、
初めての方にも分かるよう、順を追って整理していきます。

【№2 結論】

海外留学中の子について、扶養控除や特定親族特別控除を受けられるかどうかは、
「留学しているかどうか」そのものでは決まりません。
判断の分かれ目となるのは、
その留学が「継続して1年以上、国外に居住することを通常必要とするかどうか」です。
留学期間が1年以上となる場合、その子は所得税法上の「国外居住親族」に該当します。
この場合、年末調整で扶養控除や特定親族特別控除の適用を受けるためには、
親族関係書類に加えて、送金関係書類などの一定の確認書類を、
勤務先に提出または提示する必要があります。
一方で、留学期間が1年未満の短期留学であれば、
その子は国外居住親族には該当しません。
この場合、所得税法上は送金関係書類の提出義務はありません。
ただし、短期留学であっても、
勤務先が「本当に生計を一にしているか」を確認する目的で、
送金状況が分かる書類などの提出を求めることがあります。
これは法令に基づく義務ではありませんが、
年末調整を適正に行うための実務上の対応として行われています。
つまり、
1年以上の留学かどうか
国外居住親族に該当するかどうか
それに伴い必要となる確認書類は何か
この3点を整理することが、
海外留学中の子に関する控除適用を判断するうえでの基本となります。
留学期間を正しく把握し、
それに応じた手続を行うことが、
年末調整でのトラブルや後日の修正を防ぐことにつながります。

【№3 やさしい解説】

ここでは、「国外居住親族」とは何か、
そして、なぜ留学期間が「1年以上」かどうかで取扱いが分かれるのかを、
制度の背景からやさしく整理します。
まず、所得税法における「国外居住親族」とは、
非居住者に該当する扶養親族のことをいいます。
日本に住所がなく、かつ、現在の生活の本拠が国外にある場合、
原則として非居住者として扱われます。
留学中の子についても、
一時的に海外に滞在しているだけなのか、
それとも生活の拠点が国外に移っているのか、
この点が重要な判断ポイントになります。
そこで実務上の目安として用いられているのが、
「継続して1年以上、国外に居住することを通常必要とするかどうか」という基準です。
この基準は、形式的な滞在日数だけではなく、
留学の目的や期間、生活実態を総合的に見て判断する考え方です。
例えば、
語学研修や短期プログラムへの参加など、
数か月程度で帰国することが予定されている場合には、
生活の本拠が日本にあると考えられます。
このようなケースでは、国外居住親族には該当しません。
一方で、
大学や大学院への正規留学など、
1年以上にわたって国外で生活することが前提となっている場合には、
生活の本拠が国外にあると判断されます。
この場合、その子は国外居住親族に該当します。
国外居住親族に該当するかどうかは、
控除そのものの可否を左右するものではありません。
扶養控除や特定親族特別控除は、
一定の要件を満たせば、国外居住親族であっても適用できます。
ただし、国外居住親族に該当する場合には、
「本当に扶養しているか」を確認するため、
送金関係書類や親族関係書類の提出が求められます。
これは、国外に住んでいる親族については、
生計関係の確認が国内親族よりも難しいためです。
一方、短期留学のように国外居住親族に該当しない場合には、
法令上は送金関係書類の提出義務はありません。
それでも、勤務先が確認資料の提出を求めることがあるのは、
年末調整を行う立場として、
扶養関係を慎重に確認する必要があるためです。
このように、
留学期間の長短は、
「控除を受けられるかどうか」ではなく、
「どのような書類を提出する必要があるか」に影響する、
非常に重要な判断要素となっています。

【№4 具体例】

ここでは、留学期間や留学形態の違いによって、
国外居住親族に該当するかどうか、
また、年末調整で必要となる対応を、例題形式で簡潔に整理します。
① 大学生の子が2年間の正規留学をする場合
継続して1年以上国外で生活するため、国外居住親族に該当します。
送金関係書類と親族関係書類の提出が必要です。

② 高校生の子が1年間の交換留学をする場合
1年以上の国外居住が前提となるため、国外居住親族に該当します。
扶養控除の適用には送金関係書類が必要です。

③ 大学生の子が3か月間の短期留学をする場合
生活の本拠は日本にあると考えられ、国外居住親族には該当しません。
法令上、送金関係書類の提出は不要です。

④ 大学生の子が6か月の語学留学をする場合
留学期間が1年未満のため、国外居住親族には該当しません。
勤務先から参考資料の提出を求められることがあります。

⑤ 大学生の子が10か月留学予定で出国した場合
当初予定が1年未満であれば、原則として国外居住親族には該当しません。
ただし、延長の可能性がある場合は注意が必要です。

⑥ 当初10か月予定だった留学が延長され1年以上となった場合
結果として継続1年以上となるため、国外居住親族に該当します。
年末調整後であれば、確定申告での調整が必要となることがあります。

⑦ 大学生の子が海外大学に在籍し、学期ごとに一時帰国する場合
一時帰国があっても、全体で1年以上国外生活が前提であれば、
国外居住親族に該当します。

⑧ 大学院進学のため海外に移住した場合
明確に生活の本拠が国外にあるため、国外居住親族に該当します。
特定親族特別控除の適用には送金関係書類が必要です。

⑨ 海外インターンシップで4か月滞在する場合
短期間の滞在であり、国外居住親族には該当しません。
送金関係書類の提出義務はありません。

⑩ 語学留学と帰国を繰り返し、合計で1年超滞在した場合
断続的な滞在であっても、
継続して1年以上の国外居住が通常必要と認められる場合は、
国外居住親族に該当します。

⑪ 海外の高校に入学し、寮生活をする場合
1年以上の国外生活が前提となるため、国外居住親族に該当します。
扶養控除適用には送金関係書類の提出が必要です。

⑫ 3か月留学後、日本に戻り通常の通学生活に復帰した場合
国外での生活は一時的と判断され、国外居住親族には該当しません。

このように、留学の名称や学校区分ではなく「継続して1年以上、国外で生活することが通常必要かどうか」を基準に、国外居住親族に該当するかを判断することが重要です。

【№5 手順】

ここでは、海外留学中の子について年末調整で扶養控除や特定親族特別控除を適用する際の確認手順を、実務の流れに沿って整理します。

① 子の留学内容と予定期間を確認する
まず、子がどのような留学をしているのかを確認します。
語学研修なのか、正規留学なのか、交換留学なのかなど、
留学の内容と、当初から予定されている留学期間を把握します。

② 留学が継続して1年以上となるかを確認する
次に、その留学が「継続して1年以上、国外に居住することを通常必要とするか」を確認します。
1年以上となる場合は、国外居住親族に該当する可能性が高くなります。
1年未満であれば、原則として国外居住親族には該当しません。

③ 国外居住親族に該当するかを判定する
①②の内容を踏まえ、
その子が所得税法上の国外居住親族に該当するかどうかを整理します。
一時帰国の有無や滞在方法ではなく、
生活の本拠がどこにあるかという観点で判断します。

④ 適用する控除の種類を確認する
次に、扶養控除を適用するのか、
特定親族特別控除を適用するのかを確認します。
子の年齢や合計所得金額の見込みにより、
適用できる控除が異なるため、この確認は欠かせません。

⑤ 必要となる確認書類を整理する
国外居住親族に該当する場合は、
親族関係書類に加えて、
生活費や教育費の送金を行っていることが分かる送金関係書類が必要となります。
国外居住親族に該当しない場合は、
法令上は送金関係書類の提出は不要ですが、
勤務先から参考資料の提出を求められることがあります。

⑥ 勤務先へ提出または提示し、年末調整を行う
整理した書類を勤務先に提出または提示し、
年末調整で控除の適用を受けます。
留学期間が変更となった場合には、
翌年以降の取扱いを見直す必要がある点にも注意が必要です。
★注意
留学期間の見込みと実際の滞在期間がずれるケースも少なくありません。
年末調整後に状況が変わった場合は、
確定申告で調整が必要となることがあります。

【№6 FAQ】

ここでは、国外居住親族と留学期間に関して、
年末調整や実務の現場でよく寄せられる質問を整理します。

Q1.海外留学中の子は、必ず国外居住親族になりますか。
A.いいえ。留学しているだけでは国外居住親族にはなりません。
継続して1年以上、国外に居住することを通常必要とする場合に該当します。

Q2.留学期間がちょうど1年の場合はどうなりますか。
A.原則として、1年以上の留学に該当するかどうかは、留学の内容や生活実態を踏まえて判断します。形式的に12か月かどうかだけで決まるものではありません。

Q3.短期留学でも送金関係書類は必要ですか。
A.法令上は必要ありません。
ただし、勤務先が生計関係を確認するため、参考資料として提出を求めることがあります。

Q4.留学中でも扶養控除は受けられますか。
A.一定の要件を満たせば、国外居住親族であっても扶養控除の適用を受けることができます。

Q5.特定親族特別控除も留学中に使えますか。
A.はい。年齢や所得要件を満たしていれば、国外居住親族であっても適用可能です。

Q6.送金関係書類にはどのようなものがありますか。
A.海外送金の控え、クレジットカードの利用明細、学費の支払記録などが該当します。

Q7.送金額に決まりはありますか。
A.明確な金額基準はありません。生活費や教育費として合理的な支払であることが重要です。

Q8.留学期間が途中で延びた場合はどうすればよいですか。
A.状況が変わった時点で、国外居住親族に該当するかどうかを再確認します。
年末調整後であれば、確定申告で調整することがあります。

Q9.一時帰国している期間は国外居住親族の判定に影響しますか。
A.通常は大きな影響はありません。生活の本拠が国外にあるかどうかで判断します。

Q10.勤務先が提出書類を厳しく求めるのはなぜですか。
A.源泉徴収義務者として、控除の適用を適正に行う責任があるためです。

Q11.海外の学校からの在学証明書は必要ですか。
A.法令上の必須書類ではありませんが、留学内容を確認する資料として求められることがあります。

Q12.静岡市や浜松市の会社でも取扱いは同じですか。
A.はい。全国共通の所得税法の取扱いであり、静岡市や浜松市の勤務先であっても判断基準は同じです。

【№7 まとめ】

海外留学中の子について、扶養控除や特定親族特別控除を適用できるかどうかは、
「留学しているかどうか」ではなく、
「継続して1年以上、国外に居住することを通常必要とするかどうか」で判断されます。
留学期間が1年以上となる場合、その子は国外居住親族に該当します。
この場合であっても、一定の要件を満たせば、
扶養控除や特定親族特別控除の適用を受けることは可能です。
ただし、年末調整では、
親族関係書類に加えて、
生活費や教育費の送金を行っていることを示す送金関係書類の提出等が必要となります。
一方、1年未満の短期留学の場合は、
国外居住親族には該当しません。
法令上は送金関係書類の提出義務はありませんが、
勤務先が扶養関係の実態確認のため、
参考資料の提出を求めることがあります。
このように、留学期間の違いによって、
必要となる手続や書類が大きく変わります。
留学の内容や期間を正確に把握し、
状況に応じた対応を行うことが、
年末調整での誤りや後日の修正を防ぐポイントです。

【№8 出典】

出典:『税務通信』第3872号(2025年10月20日)
「国外居住親族と留学期間」税務通信
参考:国税庁
「国外居住親族に係る扶養控除等Q&A(源泉所得税関係)」
(参照日:2025-10-20)
参考:e-Gov法令検索
「所得税法 第194条、第195条の3」
「所得税法施行規則 第47条の2」
(参照日:2025-10-20)

【№9 該当条文の説明】

所得税法では、年末調整において扶養控除等を適用する場合、
扶養親族が国外居住親族に該当するかどうかに応じて、
確認方法や提出書類が定められています。
所得税法第194条および第195条の3では、
国外居住親族に係る扶養控除等の適用を受けるためには、
親族関係を確認する書類や、
生活費または教育費の支払を行ったことを明らかにする書類の提出等が必要であると規定されています。
また、所得税法施行規則第47条の2では、
送金関係書類として認められる書類の内容が定められており、
控除を適用する年において、
国外居住親族の生活費または教育費に充てるための支払であることが確認できる必要があります。
これらの規定は、
国外に居住する親族については、
生計関係の確認が国内親族よりも難しいことを踏まえ、
控除の適正な適用を確保するために設けられています。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、
静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
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