グループ通算制度の承認申請書と開始前の取下げの実務ポイント
2026年1月7日
【№1 はじめに】
こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「グループ通算制度の承認申請書と開始前の取下げの実務ポイント」をお伝えさせていただきます!
令和4年4月から始まったグループ通算制度は、
中小企業グループでも活用を検討する場面が増えています。
一方で、実務の現場では、
「とりあえず承認申請書を出したが、その後で事情が変わった」
「制度を使う前提で進めていたが、開始を見送りたくなった」
という相談が少なくありません。
特に、静岡市や浜松市の中小企業では、
M&A、組織再編、事業縮小、資金繰りの変化などにより、
当初の想定が途中で変わるケースが多く見られます。
そこで重要になるのが、
「承認申請書は、いつまでなら取り下げられるのか」
「取り下げる場合、どんな手続きが必要なのか」
という点です。
本記事では、
グループ通算制度の基本をおさえつつ、
承認申請書の提出から、開始前の取下げまでを、
社長や経理、新入社員でも理解できるよう、やさしく解説します。
【№2 結論】
最初に結論をお伝えします。
グループ通算制度の承認申請書は、
「みなし承認」がされる前であれば、取り下げることができます。
つまり、
承認申請書を提出したからといって、
必ず通算制度を開始しなければならないわけではありません。
実務上の重要ポイントは、次の3点です。
① 承認申請書は、提出後でも一定期間は取下げ可能
② 取下げの期限は「みなし承認がされる前」まで
③ 取下書には、法律上の定型様式は存在しない
★重要
「提出したら後戻りできない」と誤解していると、
不要な制度適用や、余計な実務負担につながります。
静岡・浜松の中小企業グループでも、
状況に応じて柔軟に判断できる点を、正しく理解しておくことが大切です。
【№3 やさしい解説】
ここでは、専門用語をできるだけ使わずに、
グループ通算制度と承認申請書の流れを整理します。
1.グループ通算制度とは何か
グループ通算制度とは、
一定のグループ会社を一つのまとまりとして、
法人税の計算を行う制度です。
赤字と黒字をグループ内で調整できるため、
税負担の平準化が期待できる制度です。
ただし、
自動的に使える制度ではありません。
事前に「承認申請書」を提出し、
国税庁長官の承認を受ける必要があります。
2.承認申請書が必要な理由
通算制度は、
税務上の影響が非常に大きい制度です。
そのため、
「どの法人がグループなのか」
「いつから適用するのか」
を、事前に明確にする必要があります。
このため、
通算親法人を中心として、
グループ全体の連名で、承認申請書を提出します。
3.「みなし承認」とは何か
承認申請書を提出すると、
一定期間が経過した時点で、
形式的に承認されたものと扱われます。
これを「みなし承認」といいます。
ここが重要なポイントです。
★注意
この「みなし承認」がされる前であれば、
承認申請書は取り下げることができます。
逆に、
みなし承認後は、原則として取下げできません。
4.なぜ取下げが認められているのか
制度設計上、
承認申請書の提出から制度開始までには、
一定の時間があります。
この間に、
経営方針が変わる
グループ構成が変わる
税務上の影響が想定と異なる
といった事情変更が起こり得ます。
そのため、
制度開始前に限り、
柔軟な取下げが認められています。
★重要
この取下げ制度を知らないまま進めると、
「本当は使わなくてよかった制度」を
無理に適用してしまうリスクがあります。
【№4 具体例】
ここでは、「承認申請書を提出したあとに事情が変わった」
という、実務で非常に多い場面を具体例で整理します。
日付や期はイメージしやすいように設定しています。
① 設立間もない子会社の赤字が想定より大きくなったケース
静岡市のA社グループは、令和9年3月期から通算制度を予定しました。
しかし、設立2年目の子会社の赤字が想定以上に拡大しました。
通算によるメリットより、事務負担が重いと判断しました。
みなし承認前であれば、承認申請書は取下げ可能です。
② M&Aが白紙になったケース
浜松市のB社は、グループ拡大を前提に承認申請書を提出しました。
その後、買収交渉が中止となりました。
通算対象となる法人構成が崩れたため、取下げを検討しました。
③ グループ内再編のスケジュールが延期されたケース
組織再編を前提に通算制度を予定していました。
しかし、法務・金融機関対応の遅れで再編が延期されました。
開始時期をずらすため、いったん承認申請書を取り下げました。
④ 連結納税からの移行準備が間に合わなかったケース
旧制度からの移行作業が想定以上に重くなりました。
会計システム対応が間に合わないと判断しました。
開始前であれば、取下げという選択肢があります。
⑤ 税務メリットが想定より小さかったケース
試算の結果、節税効果がほとんどありませんでした。
一方で、申告・管理の負担は大きいと分かりました。
経営判断として、開始を見送ることにしました。
⑥ 子会社の売却が決まったケース
通算制度開始前に、子会社の売却が決まりました。
通算グループから外れる前提となったため、
承認申請書を取り下げました。
⑦ 金融機関から慎重対応を求められたケース
金融機関との協議で、
制度変更による財務影響を懸念されました。
開始前に一度立ち止まり、取下げを選択しました。
⑧ 税務調査対応を優先したケース
直前期に税務調査が予定されました。
新制度対応と同時進行はリスクが高いと判断しました。
みなし承認前に取下げを行いました。
⑨ グループ会社間の足並みがそろわなかったケース
親会社は前向きでしたが、
子会社側の事務体制が整いませんでした。
全社合意が取れず、開始を延期しました。
⑩ 税理士から一旦見送りの助言があったケース
詳細検討の結果、
「次年度以降の方が安全」と判断しました。
取下げ後、再度申請する方針としました。
★重要
これらはいずれも「制度開始前」だからこそ可能な判断です。
みなし承認後では、原則として取下げできません。
【№5 手順】
ここでは、承認申請書の提出から取下げまでを、
実務で迷わない順番で整理します。
① 通算制度の適用開始時期を確認する
まず、
「いつの事業年度から通算制度を使う予定か」
を明確にします。
これが、すべての起点になります。
② 承認申請書の提出期限を把握する
原則として、
適用開始事業年度の開始日の3か月前までに提出します。
提出日と控えは必ず保存します。
③ みなし承認日を把握する
承認申請書を提出すると、
一定の日をもって「みなし承認」とされます。
この日が、取下げ可能かどうかの分かれ目です。
④ 状況変更がないか定期的に確認する
提出後からみなし承認までの期間は、
経営状況やグループ構成を定期的に確認します。
変更があれば、速やかに検討します。
⑤ 取下げの要否を経営判断で決める
税務メリットだけでなく、
事務負担、将来計画も含めて判断します。
この判断は、経営判断です。
⑥ 取下書を作成する
取下書には、法定様式はありません。
一般的には、
会社名
承認申請書を提出した事実
取下げの意思
を記載します。
⑦ 所轄税務署に提出する
取下書は、
通算親法人の所轄税務署に提出します。
提出日は必ず記録します。
⑧ 税理士と再検討のスケジュールを立てる
取下げ後は、
次に申請するかどうかを整理します。
翌期以降の再申請も可能です。
★注意
取下げは「失敗」ではありません。
適切な経営判断の一つです。
【№6 FAQ】
Q1.グループ通算制度の承認申請書は、提出したら必ず適用しなければなりませんか。
A1. いいえ、必ずしも適用する必要はありません。
みなし承認がされる前であれば、承認申請書は取り下げることができます。
Q2.「みなし承認」とは、いつ成立するものですか。
A2. 承認申請書を提出後、一定の日を経過した時点で成立します。
具体的な日付は、適用開始事業年度との関係で決まります。
Q3.承認申請書を取り下げる場合、理由は必要ですか。
A3. 法律上、詳細な理由の記載は求められていません。
ただし、簡潔に事情を説明すると実務は円滑です。
Q4.取下書には、決まった様式がありますか。
A4. ありません。
税法上、様式は定められていません。
そのため、記載内容に不安がある場合は、事前相談が有効です。
Q5.取下書は、どこに提出すればよいですか。
A5. 通算親法人の所轄税務署に提出します。
国税庁へ直接提出するものではありません。
Q6.一度取り下げた場合、再度申請することはできますか。
A6. はい、可能です。
翌事業年度以降に、あらためて承認申請書を提出できます。
Q7.みなし承認後に「やっぱりやめたい」と思った場合はどうなりますか。
A7. 原則として、取下げはできません。
制度適用後の影響を前提に対応することになります。
Q8.通算制度の承認申請書を提出したこと自体で、不利になることはありますか。
A8. 通常はありません。
ただし、事務対応や社内準備が必要になるため、影響はあります。
Q9.静岡市や浜松市の中小企業でも、通算制度を使うケースはありますか。
A9. あります。
複数法人を持つ中小企業グループでは、検討対象になることが増えています。
Q10.通算制度の取下げ判断は、税理士に任せてよいですか。
A10. 最終判断は経営判断です。
税理士は、税務面や実務負担の整理をサポートします。
Q11.承認申請書の提出期限を過ぎた場合、どうなりますか。
A11. 原則として、その事業年度からの適用はできません。
翌年度以降での再検討となります。
Q12.通算制度の検討段階で、税理士に相談するタイミングはいつがよいですか。
A12. 承認申請書を作成する前が理想です。
取下げ判断を含め、選択肢が広がります。
【№7 まとめ】
本記事では、
グループ通算制度における
「承認申請書」と「開始前の取下げ」
について、実務目線で整理しました。
ポイントを整理すると、次のとおりです。
通算制度は、事前承認が必要な制度です。
承認申請書は、提出後でも取下げが可能です。
取下げの期限は、みなし承認がされる前までです。
取下書に、法定の様式はありません。
取下げは、失敗ではなく経営判断の一つです。
★重要
「一度出したら引き返せない」という誤解が、
不要な制度適用や実務負担につながります。
静岡市・浜松市の中小企業グループでも、
状況に応じて柔軟に判断できることを、
正しく理解しておくことが大切です。
【№8 出典】
出典:『税務通信』第3873号(2025年10月27日)
「通算制度の承認申請書と開始前の取下げ」
(税務通信/ショウ・ウインドウ)
参考:国税庁タックスアンサー
「グループ通算制度の概要」(参照日:2025-12-23)
参考:e-Gov法令検索
「法人税法 第64条の9(グループ通算制度の承認)」
(参照日:2025-12-23)
【№9 該当条文の説明】
ここでは、グループ通算制度の承認申請書と取下げを理解するうえで、
特に重要な条文の考え方を、やさしく説明します。
① 法人税法 第64条の9の位置づけ
法人税法第64条の9は、
グループ通算制度を適用するための「入口」を定めた条文です。
この条文により、通算制度は自動適用ではなく、
事前の承認制であることが明確にされています。
② 承認申請書が必要とされる理由
通算制度は、
複数法人を一体として課税計算する制度です。
そのため、
通算親法人はどこか
どの法人が通算グループに含まれるか
いつから適用するか
を、税務署側が事前に把握する必要があります。
この確認のために、
通算グループ全体の連名による承認申請書が求められています。
③ 提出期限が「開始日の3か月前」とされている背景
制度開始直前では、
税務署側の確認や事務処理が間に合わなくなります。
そのため、
適用開始事業年度の開始日の3か月前という、
比較的早い期限が設定されています。
④ 「みなし承認」という考え方
承認申請書を提出した後、
一定期間が経過すると、
形式的に承認されたものと扱われます。
これが「みなし承認」です。
この仕組みは、
個別に承認通知を出さなくても、
制度を円滑に運用するためのものです。
⑤ 取下げが認められている理由
条文上、
承認申請書の提出後から、
実際の制度開始までには時間があります。
この間に、
経営方針の変更
グループ構成の変更
税務メリットの再検討
といった事情変更が起こることは、
十分に想定されています。
そのため、
みなし承認がされる前に限り、
承認申請書の取下げが認められています。
⑥ 取下書に様式が定められていない理由
法人税法や通達では、
取下書の様式までは定められていません。
これは、
取下げが例外的・補完的な手続きであるためです。
実務では、
承認申請書を提出した事実
その申請を取り下げる意思
を明確に記載すれば足ります。
【№10 おわりに】
最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
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