改正下請法(取適法)・フリーランス法・優越的地位の濫用の違いと実務対応のポイント

2026年1月9日

【№1 はじめに】

こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「改正下請法(取適法)・フリーランス法・優越的地位の濫用の違いと実務対応のポイント」をお伝えさせていただきます!
最近、ニュースや行政指導で、
「下請法違反」「フリーランス法違反」「優越的地位の濫用」
といった言葉を目にする機会が増えています。
一方で、多くの中小企業の社長さまから、
「うちは大企業じゃないから関係ないですよね?」
「外注先とトラブルはないから大丈夫ですよね?」
という声をよく伺います。
しかし、実務の現場を見ると、
・デザイン業務を個人に頼んでいる
・システムや広告を外注している
・運送や配送を委託している
このような会社さまは、静岡市・浜松市を含め非常に多いです。
そして実は、
「悪気はないけれど、形式的にアウト」
「昔からの慣習が、今は通用しない」
というケースが、急速に増えています。
特に注意が必要なのは、
・発注内容を口頭だけで済ませている
・検収や支払期日があいまい
・追加作業を無償でお願いしている
・値上げの話題を避けている
こうした日常的な行動です。
これらは、
改正下請法(取適法)
フリーランス法
独禁法の優越的地位の濫用
のいずれか、または複数に抵触する可能性があります。
本記事では、法律の細かい条文ではなく、
「社長と経理が、今日から何に気をつけるべきか」
という実務目線で、やさしく解説します。

【№2 結論】

最初に結論をお伝えします。
改正下請法(取適法)、フリーランス法、優越的地位の濫用は、
「似ているけれど、守る対象と考え方が違う」
という点が最大のポイントです。
実務対応として重要なのは、次の5点です。
① 取引先を「誰を守る法律か」で整理する
② 発注時に、条件を必ず書面やメールで残す
③ 支払期日は60日以内を基準に設計する
④ 無償の追加作業・一方的な減額をしない
⑤ 値上げの話題を避けず、協議の場を作る
★重要
「うちは中小企業だから関係ない」という考え方は危険です。
これらの法律は、発注する側であれば、規模に関係なく影響します。
特に、税理士・経理が関わる
・請求書
・支払
・契約管理
の部分で対応を誤ると、会社全体のリスクになります。
だからこそ、
「難しい法律を完璧に理解する」よりも、
「事故が起きない型を作る」ことが重要です。

【№3 やさしい解説】

ここでは、3つのルールを、できるだけやさしく整理します。
まず、大前提として、
これらの法律はすべて
「立場の弱い受注者を守る」
という共通目的を持っています。
ただし、
「誰を」「どこまで」守るか
が異なります。
1.改正下請法(取適法)とは何か
改正下請法は、一定条件の委託取引について、
発注者の行動を細かくルール化する法律です。
ポイントは2つです。
・規模要件
・取引内容要件
この2つを両方満たすと、取適法の対象になります。
規模要件とは、
資本金や従業員数の大小関係です。
以前は資本金だけでしたが、改正で従業員数も見ます。
取引内容要件とは、
製造、修理、成果物作成、役務提供、運送など、
「事業のための委託」であるかどうかです。
対象になると、発注者には、
・発注内容の明示
・支払期日の遵守
・禁止行為の回避
といった義務が課されます。

2.フリーランス法とは何か
フリーランス法は、
「一人で働く事業者」を守るための法律です。
ポイントは、
・個人か法人かは問わない
・従業員を使っていないかどうか
です。
つまり、
個人事業主
一人社長の法人
は対象になる可能性があります。
フリーランス法の特徴は、
「自社のための委託」でも対象になる点です。
たとえば、
・自社ホームページの制作
・社内システムの開発
・研修資料の作成
こうした業務でも、フリーランス法の対象になり得ます。

3.優越的地位の濫用とは何か
優越的地位の濫用は、独禁法の考え方です。
ここでは、
資本金や従業員数は、絶対条件ではありません。
重要なのは、
「相手が断れない関係かどうか」
です。
たとえば、
・売上の大半をその取引先に依存している
・代わりの取引先が見つからない
このような状況では、立場が優越していると判断されます。
この場合、
一方的な値下げ
無償の追加作業
不当なやり直し
などは、問題になりやすくなります。
★注意
取適法やフリーランス法に当てはまらなくても、
優越的地位の濫用は「最後の網」として残ります。

【№4 具体例】

ここでは、実務で非常に起きやすい場面をもとに、
「どの法律が関係するのか」「どこが問題になりやすいのか」を整理します。
金額は、静岡市・浜松市の中小企業でよくある水準を例にしています。

① ロゴ制作を個人デザイナーに依頼したケース
静岡市の会社が、ロゴ制作を個人事業主に依頼しました。
報酬は110,000円(税込)です。
発注内容は口頭のみで、納期は「今月中」と伝えました。
この場合、フリーランス法の対象となる可能性があります。
発注内容や支払期日を明示していない点が問題になります。

② 一人社長の法人に動画編集を依頼したケース
浜松市の会社が、動画編集を一人社長の法人に委託しました。
月額報酬は55,000円(税込)です。
法人であっても、従業員を使用していなければフリーランス法の対象です。
「法人だから対象外」という理解は誤りです。

③ 外注費から振込手数料を差し引いて支払っていたケース
外注費33,000円を振り込む際、
振込手数料440円を差し引いて支払っていました。
改正下請法(取適法)では、合意があっても問題となる可能性があります。
経理の慣行が、そのままリスクになる代表例です。

④ 検収が遅れたことで支払が後ろ倒しになったケース
納品は月初でしたが、検収を月末まで行いませんでした。
支払期日を「検収後60日」としていたため、
実質的に支払が大きく遅れました。
検収の遅れは、発注者側の責任と判断されやすいです。

⑤ 仕様外の修正を無償で依頼したケース
当初の仕様に含まれていない修正を、
「ついでにお願い」と無償で依頼しました。
これは、不当な経済上の利益の提供要請に該当するおそれがあります。
善意であっても問題になります。

⑥ 値上げ要請がなかったため単価を据え置いたケース
人件費や材料費が上昇していましたが、
外注先から値上げの話がなかったため、
単価を据え置いたまま取引を継続しました。
協議の場を設けていない点が問題視される可能性があります。

⑦ 業務開始後に発注書を作成したケース
業務開始後に、形式的に発注書を作成しました。
実際の業務内容と完全には一致していませんでした。
発注時点での明示が求められるため、リスク回避になりません。

⑧ 自社専用システムの開発を外注したケース
自社専用の業務システムを外部に委託しました。
取適法の対象外でも、フリーランス法の対象になる可能性があります。
「自社用だから関係ない」は誤解です。

⑨ やり直しの基準を決めていなかったケース
成果物がイメージと違うとして、
何度もやり直しを依頼しました。
合否基準を決めていなかったため、
不当なやり直しと判断されるリスクがあります。

⑩ 取引依存度が高い外注先に値下げを求めたケース
売上の約8割を依存している外注先に対し、
一方的に値下げを要請しました。
形式的に法律の対象外でも、
優越的地位の濫用として問題になる可能性があります。

★重要
金額の大小や、長年の取引関係は、
違法性を否定する理由にはなりません。

【№5 手順】

ここでは、改正下請法(取適法)・フリーランス法・優越的地位の濫用に対応するため、
中小企業が実務で迷わず進められる手順を整理します。
ポイントは「入口(発注)」と「出口(支払)」を固めることです。

① 外注・業務委託を洗い出す
まず、社外に仕事を依頼している取引をすべて確認します。
外注費、業務委託費など、勘定科目は問いません。
金額の大小に関係なく洗い出します。

② 取引先を3つに分ける
洗い出した外注先を、次の3分類にします。
フリーランス法の対象になり得る先
改正下請法(取適法)の対象になり得る先
法律対象外でも依存関係が強い先
★注意
迷う場合は、厳しいルールを前提に対応すると安全です。

③ 発注の「型」を統一する
発注書または発注メールのテンプレートを1つ作ります。
最低限、次の項目を必ず記載します。
発注日
業務内容
納期または提供日
検収方法と期限
報酬額
支払期日

④ 検収と支払期日の起点を明確にする
検収が遅れると、支払遅延につながります。
検収期限、判断基準、担当者を事前に決めます。
「検収後60日」など曖昧な表現は避けます。

⑤ 支払期日は60日以内で固定する
支払期日は、
「月末締め翌月末払い」など、
60日以内で分かりやすく統一します。
例外的な運用は、できるだけ作りません。

⑥ 追加作業は必ず協議する
仕様外の作業は、
必ず金額と納期を協議します。
無償での追加依頼は避け、
内容はメール等で記録します。

⑦ 振込手数料と価格協議を見直す
振込手数料は原則として発注者負担にします。
また、値上げ要請がなくても、
定期的に価格の協議を行い、記録を残します。

⑧ 税理士・経理が定期チェックする
最後に、請求書や支払データをもとに、
税理士・経理が定期的に確認します。
静岡市・浜松市の中小企業でも、
この確認だけで多くのリスクを防げます。
★重要
法律を覚えるより、
「発注と支払の型」を作ることが最大の対策です。

【№6 FAQ】

Q1.改正下請法(取適法)とフリーランス法は、どちらを優先して考えればよいですか。
両方が当てはまる場合は、より厳しいルールを優先します。
実務では、発注内容の明示と支払期日の管理を共通対応にすると安全です。

Q2.個人事業主が従業員を1人だけ使っている場合、フリーランス法は適用されますか。
原則として適用されません。
フリーランス法は「従業員を使用しない事業者」が対象です。
ただし、優越的地位の濫用の問題は残ります。

Q3.一人社長の法人は、なぜフリーランス法の対象になるのですか。
法人か個人かではなく、
「一人で働いているかどうか」が基準だからです。
従業員がいない法人は、フリーランスとして扱われます。

Q4.取引金額が数万円でも、法律は適用されますか。
はい、金額の下限はありません。
少額取引でも、形式要件を満たせば対象になります。

Q5.口頭で合意して、後からメールで確認すれば問題ありませんか。
原則として問題があります。
発注時点で明示することが求められています。
後出しの書面は、違反回避になりません。

Q6.「検収後60日払い」と書いても大丈夫ですか。
トラブルの原因になりやすいため避けた方が無難です。
検収期限を明確にし、支払日を特定できる表現にします。

Q7.追加作業を断られた場合、取引をやめても問題ありませんか。
合理的な理由があれば問題になりにくいです。
ただし、報復的な取引停止はリスクがあります。
理由と経緯を記録に残すことが重要です。

Q8.値上げの相談を受けたら、必ず応じなければなりませんか。
必ず応じる義務はありません。
ただし、協議をせず一方的に拒否することは問題になります。
理由を説明し、記録を残します。

Q9.静岡市や浜松市の中小企業でも、実際に指導されることはありますか。
あります。
規模や地域に関係なく、違反があれば指導や公表の対象になります。

Q10.税理士はどこまで関与すべきですか。
契約内容の入口と、支払実務の出口の確認が重要です。
すべてを法務判断する必要はありません。

Q11.フリーランス法とインボイス制度は関係がありますか。
直接の関係はありません。
ただし、請求書・支払管理を同時に見直す良い機会になります。

Q12.優越的地位の濫用だけが問題になるケースはありますか。
あります。
取適法やフリーランス法に当てはまらなくても、
依存関係が強い取引では注意が必要です。

【№7 まとめ】

本記事では、
改正下請法(取適法)
フリーランス法
優越的地位の濫用
の違いと、実務対応のポイントを整理しました。
重要なのは、次の3点です。
誰を守る法律かを見極めること
発注と支払の「型」を作ること
無償・一方的な行為をしないこと
法律を完璧に覚える必要はありません。
事故が起きにくい仕組みを作ることが、最大の対策です。
静岡市・浜松市の中小企業さまでも、
外注が1件でもあれば、無関係ではありません。

【№8 出典】

出典:『税務通信』第3873号(2025年10月27日)
「税理士・経理部門も知っておきたい 改正下請法・フリーランス法・優越的地位の濫用の違いと実務対応のポイント」
(のぞみ総合法律事務所 弁護士 大東泰雄)
参考:e-Gov法令検索
「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(参照日:2025-12-23)
参考:e-Gov法令検索
「下請代金支払遅延等防止法(改正後)」(参照日:2025-12-23)

【№9 該当条文の説明】

ここでは、実務で特に重要な条文の考え方を説明します。
まず、改正下請法(取適法)では、
発注内容の明示、支払期日の設定、禁止行為が明確に定められています。
これは、取引の透明性を高めることが目的です。
フリーランス法では、
発注者が情報を明示し、
適正なタイミングで報酬を支払うことが重視されています。
一人で働く事業者が不利にならないよう配慮されています。
優越的地位の濫用に関する独禁法の考え方は、
形式より実質を重視します。
「相手が断れない状況かどうか」が判断の中心です。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
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