配当所得と国内源泉所得に係る税率(非居住者等への配当の源泉徴収)
2026年1月12日
【№1 はじめに】
こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「配当所得と国内源泉所得に係る税率(非居住者等への配当の源泉徴収)」をお伝えさせていただきます!
海外在住の株主や、海外法人が関わると、配当の源泉徴収が急に難しく感じます。
特に中小企業では、
「いつもと同じ税率でいいのか」
「住民税は引くのか」
「租税条約で税率が下がるのか」
で迷いやすいです。
静岡市や浜松市でも、外国籍役員がいる会社や、海外法人が株主の会社が増えています。
その分、ミスの芽も増えています。
源泉徴収の誤りは、会社側の追徴や延滞税につながります。
支払側が責任を負う点が重要です。
本記事では、配当を支払うときの税率の考え方を、居住者と非居住者等で分けて整理します。
最後に、租税条約の注意点も触れます。
【№2 結論】
結論は、次のとおりです。
① 非居住者等への配当も、国内源泉所得です。
そのため、所得税等の源泉徴収が必要です。
② 税率は、株式等の区分で変わります。
上場株式等か、それ以外かが入口です。
③ 非居住者等には、住民税5%は関係しません。
住民税の特別徴収が不要となります。
④ 租税条約があると、税率が下がることがあります。
ただし、手続きと書類確認が前提です。
★重要
税率だけでなく、納付期限も要注意です。
原則、翌月10日までの納付が基本です。
【№3 やさしい解説】
ここでは、用語をかみ砕いて整理します。
「誰に」「何を」「どの税率で」引くかが要点です。
1.配当はだれの所得になるか
配当は、受取人の所得になります。
会社は、配当を払うときに税金を預かります。
これが源泉徴収です。
受取人が居住者なら、いつもの配当です。
受取人が非居住者や外国法人なら要注意です。
2.非居住者等への配当は国内源泉所得
非居住者等に払う配当は、
国内源泉所得に当たります。
そのため、源泉徴収が必要になります。
ここで大事なのは、
「海外にいるから日本は無関係」ではない点です。
日本法人が支払う配当は、日本側で課税します。
3.税率は「上場株式等」かどうかで変わる
税率は、株式の種類や区分で変わります。
実務では、次の二段階で考えると整理できます。
① 上場株式等の配当かどうかを確認します。
② 上場株式等以外の配当かを確認します。
上場株式等の配当等なら、
所得税等15.315%が基本になります。
非居住者等でも、この水準が出発点です。
上場株式等以外の配当等なら、
所得税等20.42%が基本になります。
こちらも非居住者等で同様に考えます。
★注意
大口株主等の論点が絡むと、扱いが変わります。
ただし、最初は「上場か非上場か」で整理します。
4.住民税5%が不要となる理由
居住者の配当では、住民税5%が出ます。
しかし、非居住者等では住民税は関係しません。
住民税は、基本的に住所のある人が対象です。
住所が日本にない人は、住民税の枠外です。
そのため、特別徴収もしない整理になります。
5.納付のタイミングもセットで確認する
源泉徴収した所得税等は、
原則として翌月10日までに納付します。
支払日と納付期限はセットで管理します。
静岡・浜松の中小企業さまへ。
配当の支払は回数が少ない分、
ルールを忘れやすくミスが出やすいです。
決算や株主総会の流れに組み込むのが安全です。
6.租税条約があると税率が下がることがある
相手国と日本に租税条約がある場合、
税率が免除や軽減になることがあります。
ただし、条約の適用は自動ではありません。
受益者確認や書類の整備が前提になります。
「条約があるらしい」で税率を下げるのは危険です。
【№4 具体例】
ここでは、配当を支払う場面を具体的に想定し、
「誰に・いくら・何%」で整理します。
静岡市・浜松市の中小企業で起こりやすい例を中心にしています。
① 国内非上場会社が、中国在住の個人株主に配当を出すケース
浜松市のA社が、中国在住の個人株主に100万円の配当を支払います。
この配当は国内源泉所得に当たります。
原則税率は20.42%です。
源泉徴収額は約20万4,200円です。
② 国内非上場会社が、米国法人株主に配当を出すケース
静岡市のB社が、米国法人に200万円の配当を支払います。
国内源泉所得となり、所得税等20.42%が基本です。
源泉徴収額は約40万8,400円です。
③ 上場会社が、海外在住の個人株主に配当を出すケース
上場株式等の配当で、金額は50万円です。
非居住者等なので住民税5%は不要です。
所得税等15.315%を源泉徴収します。
税額は約7万6,500円です。
④ 非上場会社が、シンガポール在住の日本人に配当を出すケース
国籍は日本でも、住所が海外なら非居住者です。
配当80万円に対し、20.42%を源泉徴収します。
税額は約16万3,000円です。
⑤ 非上場会社が、海外居住の元役員に配当を出すケース
役員かどうかは関係ありません。
株主である以上、配当として源泉徴収します。
税率は株式区分で判断します。
⑥ 上場会社が、外国法人に配当を出すケース
上場株式等の配当で、金額は300万円です。
非居住者等なので住民税は引きません。
15.315%を源泉徴収します。
税額は約45万9,000円です。
⑦ 租税条約により税率10%が適用されるケース
日本と中国の租税条約が適用される場合です。
受益者要件などを満たせば、税率10%となります。
100万円の配当なら、税額は10万円です。
⑧ 租税条約の届出書が未提出だったケース
本来は条約で軽減可能でした。
しかし書類未提出のため、国内法税率を適用しました。
後から返してもらうことは原則できません。
⑨ 源泉徴収を失念していたケース
海外法人への配当で、源泉徴収を忘れました。
税務調査で指摘され、会社が追徴されました。
延滞税も発生しました。
⑩ 納付期限を過ぎてしまったケース
源泉徴収はしたが、翌月10日を過ぎて納付しました。
不納付加算税や延滞税の対象となりました。
★重要
配当は「たまにしかない取引」だからこそ、
税率ミスや納付漏れが起きやすい点に注意が必要です。
【№5 手順】
ここでは、配当支払時の実務手順を、初心者でも迷わない順番で整理します。
① 株主の区分を確認する
まず、株主が
居住者
非居住者
外国法人
のどれかを確認します。
住所地が判断の出発点です。
② 株式等の区分を確認する
次に、配当が
上場株式等か
上場株式等以外か
を確認します。
税率がここで分かれます。
③ 基本の源泉徴収税率を決める
上場株式等なら15.315%です。
上場株式等以外なら20.42%です。
非居住者等では住民税は考えません。
④ 租税条約の有無を確認する
相手国と日本に条約があるか確認します。
ある場合でも、自動適用ではありません。
⑤ 租税条約の適用要件を確認する
受益者であるか、必要書類がそろっているかを確認します。
不明点は税理士に相談します。
⑥ 配当金額と源泉税額を計算する
総額から税率を掛けて、源泉税額を計算します。
端数処理も確認します。
⑦ 配当支払と同時に源泉徴収する
株主へは、差引後の金額を支払います。
源泉税は会社が預かります。
⑧ 翌月10日までに納付する
原則、支払月の翌月10日までに納付します。
納付書の作成漏れに注意します。
⑨ 帳簿・証憑を保存する
配当決議書、計算資料、租税条約関連書類を保存します。
⑩ 税理士と事後確認を行う
配当は頻度が低いため、処理後に確認することでミスを防げます。
【№6 FAQ】
Q1.非居住者に配当を支払う場合、日本で必ず源泉徴収が必要ですか。
A1. はい、必要です。
非居住者や外国法人への配当は、国内源泉所得に該当します。
そのため、日本側で源泉徴収を行います。
Q2.海外在住の日本人に支払う配当も、非居住者扱いになりますか。
A2. はい、なります。
国籍ではなく、住所が日本にあるかどうかで判断します。
Q3.非居住者への配当では、住民税5%は必ず引かないのですか。
A3. はい、引きません。
住民税は、日本に住所がある人が対象となる税金です。
Q4.上場株式等と非上場株式の違いは、どこで判断しますか。
A4. 証券取引所に上場しているかどうかで判断します。
自社株は、多くの場合「上場株式等以外」です。
Q5.非居住者への配当の税率は、必ず20.42%ですか。
A5. いいえ、必ずではありません。
上場株式等なら15.315%となります。
また、租税条約により軽減される場合もあります。
Q6.租税条約がある国なら、自動的に税率は下がりますか。
A6. いいえ、自動ではありません。
届出書の提出や受益者確認が必要です。
Q7.租税条約の書類を出し忘れた場合、あとから取り戻せますか。
A7. 原則として、会社側で返金することはできません。
受取人が自ら手続きを行う必要があります。
Q8.源泉徴収を忘れて配当を支払ってしまった場合、どうなりますか。
A8. 会社が源泉税を負担することになります。
追徴税や延滞税が発生する可能性があります。
Q9.配当の源泉所得税は、いつまでに納付すればよいですか。
A9. 原則として、支払月の翌月10日までです。
期限管理が非常に重要です。
Q10.静岡市の中小企業でも、非居住者への配当は珍しくありませんか。
A10. 最近は珍しくありません。
外国籍役員や海外投資家が関わるケースが増えています。
Q11.浜松市の会社で、海外法人が株主の場合も同じ扱いですか。
A11. はい、同じです。
外国法人も非居住者等に含まれます。
Q12.配当を出す前に、税理士へ相談すべきタイミングはいつですか。
A12. 株主総会で配当を決める前が理想です。
税率や条約適用を事前に確認できます。
【№7 まとめ】
本記事では、
配当所得と国内源泉所得に係る税率について、
非居住者等への配当を中心に整理しました。
重要なポイントは、次のとおりです。
非居住者等への配当は、国内源泉所得です。
株式区分により、税率が15.315%または20.42%になります。
非居住者等には、住民税5%は関係しません。
租税条約により、税率が軽減されることがあります。
源泉徴収と納付は、支払側の責任です。
★重要
配当は回数が少ない分、
「いつも通り」で処理するとミスが起きやすいです。
静岡市・浜松市の中小企業さまにとっても、海外関係者が絡む配当は、今後さらに増える可能性があります。
【№8 出典】
出典:『税務通信』第3873号(2025年10月27日)
「配当所得と国内源泉所得に係る税率」
(税務通信/ショウ・ウインドウ)
参考:国税庁タックスアンサー
「源泉徴収が必要な所得の範囲」(参照日:2025-12-23)
参考:国税庁タックスアンサー
「非居住者に対する源泉徴収」(参照日:2025-12-23)
参考:e-Gov法令検索
「所得税法 第182条(配当等の源泉徴収)」
(参照日:2025-12-23)
参考:e-Gov法令検索
「所得税法 第212条(源泉徴収税額の納付期限)」
(参照日:2025-12-23)
参考:e-Gov法令検索
「所得税法 第213条(非居住者の国内源泉所得)」
(参照日:2025-12-23)
【№9 該当条文の説明】
ここでは、非居住者等への配当を理解するうえで、
特に重要な条文を、背景も含めてやさしく説明します。
① 所得税法 第182条(配当等の源泉徴収)
この条文は、配当等を支払う際に、支払者が税金を差し引く義務を定めています。
配当は、支払う側ではなく、受け取る側の所得です。
しかし、受取人が申告しないリスクを防ぐため、
支払時点で税金を預かる仕組みが採られています。
この考え方は、国内の居住者・非居住者を問わず共通です。
② 所得税法 第213条(非居住者の国内源泉所得)
この条文は、「日本で課税できる所得の範囲」を定めています。
非居住者等であっても、日本国内で生じたと考えられる所得については、日本が課税できると整理されています。
内国法人が支払う配当は、その法人の利益処分として、日本に源泉があります。
そのため、非居住者等への配当も、国内源泉所得として扱われます。
③ 非居住者に住民税がかからない理由
住民税は、「その年の一定の日に、国内に住所がある人」を前提に課税されます。
非居住者等は、日本国内に住所がありません。
そのため、配当についても住民税の課税対象外です。
この結果、居住者への配当と異なり、非居住者等への配当では、住民税5%の特別徴収は行いません。
④ 所得税法 第212条(納付期限)
源泉徴収した税金は、原則として、徴収した月の翌月10日までに納付します。
この期限は、配当か給与かにかかわらず、源泉徴収制度全体に共通する基本ルールです。
期限を過ぎると、不納付加算税や延滞税が発生します。
「少額だから」「年に1回だから」は通用しません。
⑤ 租税条約との関係
日本と相手国との間に租税条約がある場合、国内法よりも条約が優先されます。
条約により、配当の源泉税率が10%や5%に軽減されるケースがあります。
ただし、条約適用は自動ではありません。
受益者確認や届出書の提出が前提となります。
【№10 おわりに】
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