新リース会計基準と税務調整の基本ポイント
2026年1月23日
【№1 はじめに】
こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「新リース会計基準と税務調整の基本ポイント」をお伝えさせていただきます!
今回のテーマは、会計と税務の処理が一致しないことで「誤差」「差額」「申告調整」という実務負担が発生する領域です。特に、借地権の権利金や資産除去債務に対応する費用が含まれる場合、会計上の取得価額と税務上の取得価額がずれやすく、期末処理や税務申告で混乱しやすい論点です。このズレは経理担当者だけでなく、税務顧問側にも影響し、決算期の資料照合や評価根拠の説明が必要になるケースが増えています。
静岡、浜松の中小企業でも新リース基準を適用し始めた法人が増えており、顧問先や経理担当者が「会計は載せたが税務はどうするのか?」というご質問をいただく場面が実際に多くなっています。この点を整理し、誤解なく処理できる形にまとめました。
【№2 結論】
結論として、会計基準で計上する「使用権資産の取得価額」と、法人税法上で償却限度額の基礎となる「リース資産の取得価額」は、原則一致する方向で整理されていますが、以下の費用が含まれる場合は差額が生じ、申告調整が必要になる可能性があります。
・借地権の設定に係る権利金等の対価
・資産除去債務に対応する除去費用
・会計上は加算対象だが、税務上の取得価額に含まれない金額
この差額が「償却超過額」の形で表面化することで、決算・申告において調整仕訳や別表調整が必要となります。したがって、実務的な正解は単に会計基準に合わせることではなく、「どの費用が取得価額に含まれ、どの費用が除外されるか」を一覧管理し、期中から把握する体制を作ることです。
静岡市や浜松市の中小企業であっても、リース導入数が多い法人ほど影響が大きく、決算期にまとめて調整する形では負担が増える傾向があります。会計処理が揃っているのに税務でズレが出る、という状況を避けるには、契約書・請求書・見積時点で費用区分を確認し「含める/含めない」の判断を揃えておくことが現実的です。
結果として、最も安全な対応は
・費用区分の判断基準を社内で統一する
・固定資産台帳とリース契約情報を同期させる
・決算前に差額確認と申告調整の要否を判定する
この3点を前提とした運用体制を作ることです。
【№3 やさしい解説】
リース会計が新基準に移行したことで、実務では「使用権資産」と「リース資産」という2つの概念が登場しました。名前は似ていますが、会計と税務で考え方に違いがあるため、まずはズレの発生ポイントを抑えることが大切です。
1. 会計の考え方
使用権資産は、リース物件を一定期間使用する“権利”に価値があると考えて計上します。リース負債や前払リース料、付随費用、除去費用などをまとめて取得価額に含めて資産として計上します。
2. 税務の考え方
法人税法上では、使用権資産が減価償却資産として規定されていないため、所有権移転外リースでは、従来通りリース期間定額法により償却限度額を計算します。基準となる取得価額は「リース期間中のリース料の合計額」が基本です。
3. ズレが起きる理由
会計では取得価額に含める費用でも、税務では含めない扱いがあります。例えば、借地権設定に係る権利金や資産除去債務の除去費用は使用権資産には加算されますが、リース資産には含まれません。この違いが償却費に差を生み、申告調整の要否につながります。
4. 申告調整が必要となる場面
会計側の減価償却費と、税務側で計算する償却限度額の差額が生じたとき、超過している部分を税務申告で加算調整する必要があります。この確認を怠ると、税務調査で指摘される可能性があるため、固定資産台帳と税務計算との差異管理が大切です。
5. 実務での対応姿勢
会計だけを正しく処理しても不十分で、決算前に税務側の取得価額を整理し「含めるもの/含めないもの」を確認することで、不要な申告調整や追徴リスクを避けられます。特に初年度の導入時は台帳の作り方でミスが起こりやすいので注意が必要です。
【№4 具体例】
① 借地権の権利金
会計:使用権資産に含める
税務:リース資産の取得価額に含めず申告調整の可能性
② 資産除去債務に伴う除去費用
会計:取得価額に加算
税務:対象外で超過償却が生じやすい
③ リース・インセンティブ
会計:控除処理で取得価額を下げる
税務:取得価額から控除せず差異が残ることがある
④ 前払リース料
会計:取得価額に組み込む
税務:リース期間合計額に含めて判定
⑤ 付随費用(仲介・契約関連)
会計:取得価額に計上
税務:含めない可能性があり申告調整対象
⑥ 賃借開始前の工事関連費用
会計:使用権資産に算入
税務:性質により繰延資産処理が必要な場合あり
⑦ 保証金や敷金が経済的実質で権利金に近い場合
会計:一部取得価額へ算入
税務:原則取得価額不算入で差異発生リスク
⑧ レイアウト変更や原状回復義務を前提とする費用
会計:除去費用含め計上
税務:取得価額不算入で償却差異発生
⑨ リース期間中の変動リース料
会計:定義により取得価額へ加算可能
税務:原則対象外として期間費用処理
⑩ 更新オプションの行使が確実な契約
会計:耐用年数を延ばして減価償却
税務:取得価額は原則リース料合計で処理し調整
【№5 手順】
まず全体像として、本項では「会計と税務の差異を見落とさず、初年度から申告調整の要否を判断するための実務フロー」を短時間で把握できるように整理しています。詳細の検討前に、流れを掴むためのガイドとしてご覧ください。
1. 契約内容の確認
リース形態(所有権移転外/移転)と期間、更新条項、インセンティブの有無を整理します。後工程の取得価額判定に直結します。
2. 会計上の取得価額を確定
リース負債、前払リース料、付随費用、除去費用、権利金等を加算し、インセンティブ控除後の使用権資産額を決定します。
3. 税務上の取得価額を別計算
原則はリース期間中のリース料合計。権利金・除去費用・付随費用等、会計で算入した項目の一部は含めない点を確認します。
4. 差額が出る項目を抽出
「含める/含めない」のズレにより償却超過が出る可能性が高いため、差額を台帳上で区分し、申告調整対象の候補とします。
5. 台帳への反映
会計台帳は使用権資産、税務台帳はリース資産として記載し、取得価額・耐用年数・償却方法の整合性を一覧化します。
6. 申告調整が必要か判定
償却費が税務限度額を超過する場合、超過分を加算調整します。逆に不足があれば減算対象となるケースもあります。
7. 決算前の最終チェック
固定資産台帳とリース契約書、税務台帳の3点を突合して差異確認。初年度は誤判定が出やすいため、複数人で確認することが安全です。
【№6 FAQ】
Q1. 会計と税務で取得価額がズレる主な理由は?
A1. 会計は除去費用や権利金等を加算しますが、税務は原則リース料合計を基準にするため差異が生じます。
Q2. 除去費用を会計で取得価額に入れたら税務も同じですか?
A2. いいえ。税務は取得価額に含めず、償却超過が出れば申告調整が必要です。
Q3. インセンティブ控除は税務でも必要ですか?
A3. 税務上は取得価額から控除しない扱いが原則で、会計処理との差確認が必要です。
Q4. 更新オプションが確実な場合の耐用年数は?
A4. 会計は期間延長を前提、税務は原則リース料合計で処理し、差額確認が必要です。
Q5. 使用権資産は減価償却資産ですか?
A5. 会計では資産計上しますが、税務上は減価償却資産の定義に含まれません。
Q6. 初年度に申告調整が発生しやすい理由は?
A6. 取得価額の算定差や台帳整備不足により、償却費が限度額を超過しやすいためです。
Q7. 固定資産台帳は会計と税務で分けるべき?
A7. はい。差異管理のため、使用権資産とリース資産を別管理する方法が現場で多く採用されています。
Q8. 資産除去債務が大きい場合の注意点は?
A8. 会計側で増額されるほど税務差が大きくなり、毎期の超過償却リスクが増えます。
Q9. 途中解約や条件変更があった場合の影響は?
A9. 会計再測定が生じますが、税務側は取得価額の再計算要否を個別判断します。
Q10. 実務で最初に確認すべき書類は?
A10. 契約書、更新条項、インセンティブの有無、除去義務の範囲。この4点を先に確認するのが安全です。
【№7 まとめ】
新リース会計基準の適用により、会計と税務で取得価額が一致しない場面が増えています。特に、権利金や除去費用、インセンティブ、前払リース料などの扱いに差が出やすく、償却費が会計より税務で小さくなる場合には申告調整が必要です。実務では「差異が起きる前提で台帳管理する」という姿勢が重要になります。
そのうえで、実務対応の軸は次の3点に集約できます。
1. 契約書の前提条件を整理し、取得価額に含める項目と含めない項目を事前に区分すること
2. 会計用(使用権資産)と税務用(リース資産)を同一台帳に混在させず、処理体系を分けて管理すること
3. 差額調整が発生しやすい費用をリスト化し、決算前に償却超過の可能性を点検すること
また、初年度は「会計処理は正しいのに税務で調整漏れ」というケースが多く見られ、調査で指摘を受けるリスクもあるため、決算前に台帳・契約・計算根拠を三点突合しておくことが安全策となります。
結果として、会計と税務を無理に一致させるのではなく、「差異を理解し、コントロールする」姿勢が必要です。会計基準の理念と法人税法の計算構造は前提が違うため、差異が出ること自体は問題ではありません。問題になるのは、差異が出ていることを把握していない状態です。
まとめると、会計処理の正確性に加え、税務での取得価額の考え方、超過償却の調整、台帳整備という3点が、現場の実務負担と税務リスクを左右します。初期段階で整理を進めることで、翌期以降の決算作業が大幅に軽くなります。
【№8 出典】
出典:『税務通信』第3875号(2025年11月10日)
「新リース リース資産の取得価額から除かれる一定の費用と申告調整の要否」
参考:国税庁タックスアンサー(参照日:2025-12-25)
参考:e-Gov法令検索「法人税法」「法人税基本通達」(参照日:2025-12-25)
※上記はあくまで一次情報の参照先として明示しており、本文は再構成したオリジナル解説です。
【№9 該当条文の説明(再構成・過不足調整版)】
リース資産に関する税務上の取扱いは、法人税法および法人税基本通達に基づいて整理されます。特に、使用権資産とリース資産の取得価額が一致しない場面は、基本通達の規定を理解しておくことで判断しやすくなります。
1. 法人税法の位置づけ
法人税法は、減価償却資産の取得価額を「その資産の取得のために通常必要とされる支出の額」と定義しています。リース資産もこの考え方に沿って判断しますが、会計上の使用権資産とは概念が異なります。
2. 基本通達による実務指針
法人税基本通達7-6の2-9では、リース期間中のリース料の合計額を取得価額とすることが原則で、合理的に利息相当額を区分できる場合には控除が可能とされています。この規定が、会計と税務の金額差を判断する起点になります。
3. 含めない費用の具体例
借地権の設定に係る権利金や資産除去債務に係る除去費用は、会計上は取得価額に加算されるものの、税務では取得価額に含めません。この「含めない費用」が差異発生の中心であり、償却超過が起きた場合には申告調整を行う必要があります。
4. 実務判断の整理
条文は考え方を示すもので、実務では取得価額に加算する費用の範囲を契約書や支出内容から判断します。特に初年度は判断ミスが起きやすいため、リース契約・付随書類・台帳の三点確認が重要になります。
【№10 おわりに(固定文)】
最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ。
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