海外人材を日本で受け入れるときの労務・税務の基本

2026年2月7日

【№1 はじめに】

こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「海外人材を日本で受け入れるときの労務・税務の基本」をお伝えさせていただきます!

海外の人材を日本に呼ぶ機会が増えています。
静岡や浜松の企業でも相談が増えています。
ただ、手続きは想像以上に多いです。
しかも、税務の判断で結果が変わります。
どのビザにするか
住民登録はいつするか
税金は誰が払う約束か
給与はどこから払うか
社会保険はどこに入るか
これらがズレると、後で揉めやすいです。
税務調査で指摘されることもあります。
本稿は、社長向けに要点を整理します。
人事担当の実務にも使える形にします。
静岡・浜松の中小企業さまへ。
海外人材の受入れは早めの設計が大切です。

【№2 結論】

結論は、次の3点です。
★重要 受入れ前に「全体設計」を決める
★重要 税務は「居住者判定」が最初の分かれ道
★重要 本人説明と書面合意でトラブルを防ぐ
とくに大事なのは、居住者か非居住者かです。
ここで源泉徴収や申告方法が変わります。
次に大事なのは、給与の支給ルートです。
国内払いか国外払いかで処理が変わります。
最後に大事なのは、本人への説明です。
説明した事実を残すと後日の齟齬を防げます。

【№3 やさしい解説】

海外から人材を受け入れる流れは単純です。
「入国の手続き」と「税・社保」を揃えます。
まず、会社としてやることを3つに分けます。
受入れ前に決めること
受入れ中に回すこと
帰任時に閉じること
受入れ前に一番大事なのは前提の確認です。
「日本にどれくらい滞在する予定か」です。
この予定が、税務の区分に直結します。
ざっくり言うと次のイメージです。
1年以上の予定なら居住者になりやすい
1年未満の予定なら非居住者になりやすい
ここで注意点があります。
ビザの期間が短くても結論は同じになりません。
更新して1年以上になる見込みなら居住者もあります。

次に、居住者の中にも区分があります。
「非永住居住者」という考え方です。
日本に来て間もない外国籍の人は該当しやすい
課税対象が一部に限られることがあります
ただし、この判定は情報が必要です。
滞在歴や国籍などで変わります。

次に、給与の払い方が大きな分岐です。
給与は主に3パターンがあります。
赴任元から全額支給
赴任元と日本の両方から支給
日本から全額支給
この違いで、源泉徴収や申告が変わります。
さらに社会保険の入り方も変わります。
社会保険は社会保障協定が関係します。
協定がある国だと日本側が免除のことがあります。
ただし証明書がないと話が進みません。
実務で多い失敗は「思い込み」です。
相手国が証明書を取っていると思った
住民税の仕組みを本人が理解していると思った
税は会社負担だから説明はいらないと思った
この思い込みがトラブルを生みます。
本人は税への関心が高いことが多いです。
制度の説明と合意は、最初に行うのが安全です。
最後に、税務調査の目線も押さえます。
調査では次の整理を求められやすいです。
入出国日と滞在予定
居住者区分の根拠
給与・手当・福利厚生の一覧
国内払と国外払の内訳
源泉徴収と申告の対応状況
ここまでを先に整えると強いです。
クラウド会計やIT導入で管理も楽になります。
静岡市・浜松市でも仕組み化は効果が出ます。

【№4 具体例】

① 1年未満の予定で来日した技術者の例
来日予定は10か月でした。
非居住者として源泉20.42%が基本です。
日本払給与があるなら源泉徴収が必要です。

② 半年ビザでも更新前提で実質1年以上の例
在留期間は6か月でした。
ただし延長前提で1年以上の予定でした。
入国直後から居住者扱いになることがあります。

③ 本社は日本払ゼロ、海外払のみの例
給与は海外から月80万円(約80万円)支給です。
日本払がなくても、居住者なら申告対象です。
本人の確定申告が必要になる場面があります。

④ 日本払と海外払の“二重ルート”の例
日本から月40万円、海外から月40万円です。
居住者なら両方を合算して申告が必要です。
源泉と申告の役割分担を決めないと混乱します。

⑤ 住宅費を会社が家主へ払う現物給与の例
家賃月30万円(約30万円)を会社が支払います。
現物給与(給与扱い)になることがあります。
契約名義と支払方法で課税関係が変わります。

⑥ 子どもの学費補助がある例
インターナショナル校の費用を補助します。
補助の形により課税になる場合があります。
事前に社内ルールと説明資料を用意します。

⑦ 日本の住民税を知らず不満が出た例
住民税は翌年に課税される仕組みです。
本人が「後から請求が来た」と誤解します。
赴任初期に図で説明し署名で残すと安全です。

⑧ 税金は会社負担と約束したが追加課税の例
税を会社が負担すると給与扱いになり得ます。
いわゆる“税の上乗せ”で負担が膨らみます。
税負担ポリシーを文書化し範囲を限定します。

⑨ 社会保障協定の証明書が未取得だった例
協定国からの赴任でも証明書が必要です。
ないと日本の年金加入を求められやすいです。
赴任元へ取得依頼し、写しを保管します。

⑩ 住民登録が遅れて手続きが連鎖した例
住民登録が遅れると口座開設も遅れます。
給与支給や社保手続きも後ろ倒しになります。
到着後の初週タスクをチェックリスト化します。

⑪ 短期出向で労災が曖昧だった例
指揮命令が日本側なら労災の整理が必要です。
事故時に「どこで補償か」で揉めやすいです。
出向契約と社内手順で先に線引きします。

⑫ 税務調査で資料が散らばっていた例
入出国、給与一覧、支払経路の提示を求められます。
バラバラだと説明に時間がかかります。
クラウドで台帳化し、根拠資料も紐づけます。

【№5 手順】

ここでは、海外人材を受け入れるときの実務を、
「この順でやれば大きな事故が起きにくい」流れにまとめます。

STEP① 受入れ方針を決める
赴任期間(1年未満か、1年以上か)を決めます。
給与の支給方法(日本払/海外払/両方)を決めます。
税金は誰が負担するかを決めます。
ここが曖昧だと、後工程が全部ブレます。

STEP② 居住者・非居住者の想定判定をする
滞在予定期間から税務区分を仮決めします。
非永住居住者になりそうかも確認します。
この時点で源泉方法と申告方針の当たりをつけます。

STEP③ ビザ・在留資格の手続きを進める
赴任目的に合った在留資格を選びます。
会社側と本人側で必要書類を揃えます。
入国予定日から逆算して動きます。

STEP④ 社会保険と社会保障協定を確認する
協定国かどうかを確認します。
協定があるなら適用証明書の取得を依頼します。
日本の厚生年金・健保・国保のどれになるか整理します。

STEP⑤ 契約書・社内書面を整える
アサインメントレターを作ります。
税金負担ポリシーの範囲を明記します。
出向契約や費用負担の合意も文書にします。

STEP⑥ 本人への説明と合意を取る
日本の税金と住民税の仕組みを説明します。
給与、税、社保の扱いをまとめて説明します。
説明した内容にサインをもらって残します。

STEP⑦ 受入れ直後の初動手続きを回す
住民登録、口座開設、社内ID発行などを行います。
給与システムと社保の登録を済ませます。
チェックリストで漏れを防ぎます。

STEP⑧ 運用中の管理と定期チェック
滞在期間の変更や延長がないか確認します。
給与や手当の内容変更があれば税務影響を確認します。
年末調整や確定申告の要否を整理します。

STEP⑨ 帰任・出国時の整理
出国時の税務手続きが必要か確認します。
住民税の残額や社保の脱退を整理します。
在留カード返納などの実務も忘れず対応します。

STEP⑩ 全体の振り返りと次回への改善
今回詰まった点をリスト化します。
次回用のチェックリストを更新します。
2人目以降の受入れを楽にします。

【№6 FAQ】

Q1. 海外から来る社員は、全員「日本の居住者」になりますか。
A1. いいえ。原則として「1年以上日本に滞在する予定かどうか」で判断します。1年未満の予定なら非居住者、1年以上の予定なら居住者になるのが基本です。在留資格の種類だけでは決まりません。

Q2. 途中で滞在期間が延びた場合、税務区分は変わりますか。
A2. 変わることがあります。当初は1年未満の予定でも、結果として1年以上滞在する見込みになった時点から居住者扱いになることがあります。途中変更は必ず再判定が必要です。

Q3. 非永住居住者とは何ですか。
A3. 日本に住んでいるが、日本国籍がなく、過去10年以内の日本滞在が5年以下の人です。国外所得は「日本に持ち込んだ分だけ」課税されるという特徴があります。

Q4. 給与を海外から払えば、日本では課税されませんか。
A4. いいえ。日本で働いた対価であれば、支払元が海外でも日本で課税対象になります。支払場所と課税関係は別物です。

Q5. 日本払と海外払を混ぜると、何が大変になりますか。
A5. 源泉徴収、確定申告、社会保険の判定が複雑になります。会社側の管理負担も大きくなり、ミスが出やすくなります。

Q6. 社会保障協定がある国からの赴任なら、日本の年金は必ず免除されますか。
A6. いいえ。協定があっても「適用証明書」が必要です。これがないと、日本側で国民年金や厚生年金の加入を求められることがあります。

Q7. 本人が「税金は全部会社負担」と言っていますが、問題ありませんか。
A7. 契約としては可能ですが、会社が払った税金も「本人の給与」とみなされ、さらに課税される点に注意が必要です。実質コストは想像以上に膨らみます。

Q8. 住民税はいつから、誰が払うのですか。
A8. 原則として、1月1日に日本に住所があれば、その年の住民税が翌年から課税されます。帰国後も請求が来ることがあります。

Q9. 短期赴任なら、日本の確定申告は不要ですか。
A9. ケースによります。非居住者で日本源泉分が源泉徴収で完結していれば不要なこともありますが、海外払給与がある場合などは必要になることがあります。

Q10. 静岡市や浜松市の中小企業でも、ここまで対応が必要ですか。
A10. はい。規模に関係なく、税務と社会保険のルールは同じです。静岡や浜松で初めて海外人材を受け入れる会社ほど、最初の設計が重要になります。

Q11. 本人に日本の税金の説明は必須ですか。
A11. 必須と考えるべきです。後から「知らなかった」と言われるとトラブルになります。説明した内容は書面で残すことが安全です。

Q12. 以前の会社の日本滞在歴は、こちらで確認すべきですか。
A12. はい。非永住居住者の判定に影響しますし、課税範囲にも関係します。本人申告だけでなく、できる範囲で確認するのが安全です。

【№7 まとめ】

海外から人材を受け入れるときは、
「ビザ」「税金」「社会保険」「契約書」「本人説明」が同時に動きます。
★重要
どれか一つでも抜けると、後から
「税金の追徴」「社会保険の加入漏れ」「本人とのトラブル」
につながりやすくなります。
特に実務で多い失敗は、次の3つです。
居住者・非居住者の判定を甘く見てしまう。
給与の支払方法と税務の関係を整理しないまま運用する。
本人への説明と合意を文書に残していない。
海外人材の受入れは、1人目が一番大変です。
しかし、チェックリスト化しておけば、2人目、3人目はかなり楽になります。
静岡や浜松の中小企業さまでも、
これから海外人材を受け入れる機会は確実に増えていきます。
「最初の1回」を丁寧に設計することが、
会社と本人の双方を守る最大のポイントです。

【№8 出典】

出典:『税務通信』第3877号(2025年11月24日)
「海外からの人材受入れ時の労務・税務の留意点 ~よくあるご質問と2025年最新事情~」税務通信編集部
参考:国税庁タックスアンサー
「No.2010 居住者と非居住者の区分」(参照日:2026-01-15)
参考:国税庁タックスアンサー
「No.2020 非永住者の課税範囲」(参照日:2026-01-15)
参考:e-Gov法令検索
「所得税法 第2条、第3条」(参照日:2026-01-15)
参考:e-Gov法令検索
「所得税法 第161条(国内源泉所得)」(参照日:2026-01-15)

【№9 該当条文の説明】

ここでは、実務で特によく使う条文だけを、やさしく説明します。

① 所得税法 第2条(居住者・非居住者の定義)
日本に「住所」がある人、または
1年以上「居所」がある人は、原則として居住者になります。
それ以外の人は非居住者になります。
★注意
ビザの種類ではなく、「実際の滞在実態」で判断されます。

② 所得税法 第3条(課税範囲)
居住者は、原則として「世界中の所得」が課税対象になります。
非居住者は、「日本国内源泉所得」だけが課税対象になります。

③ 所得税法 第161条(国内源泉所得)
日本で行った仕事の対価は、原則として国内源泉所得になります。
給与の支払場所が海外でも、日本で働いた分は日本課税です。

④ 非永住居住者の特例(通達・実務解釈)
非永住居住者は、
国外所得のうち「日本に持ち込んだ分」だけが課税されます。
これが、永住居住者との大きな違いです。
★重要
この区分を間違えると、
「本来払うべき税金を払っていない」状態になりやすく、
税務調査で高確率で指摘されます。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
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