在留資格と国外転出時課税
2025年11月29日
【№1 はじめに】
こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「在留資格と国外転出時課税」をお伝えさせていただきます!
国外転出時課税はいわゆる「出国税」と呼ばれ、株式などに含み益があるまま海外へ移住すると、その含み益に所得税を課す仕組みです。
また、相続税・贈与税でも「在留資格」が課税財産の範囲に密接に関連します。
しかし、在留資格の種類が非常に多く、法律ごとに扱いが異なり、静岡や浜松で働く外国人駐在員・経営者からも混乱しやすいテーマです。
本稿では、税務通信の趣旨を踏まえつつ、在留資格の基礎から、出国税の判定ルール、相続・贈与での影響まで、やさしい日本語で体系的に整理します。
【№2 結論】
結論を先にまとめると、次の3点が核心です。
★重要
1 出国税の「5年ルール」は、在留資格によって“国内在住期間”から除外される期間がある。
2 相続税・贈与税の「課税財産の範囲」は、在留資格により「住所あり/なし」の扱いが変わる。
3 別表第1の「1〜5に掲げる全ての在留資格」が対象であり、一部の資格に限定されない。
特に、次の点が誤解されやすいポイントです。
出国税の対象かどうかは「直前10年のうち5年超の国内在住」が条件
この5年のカウントからは「別表第1の上欄に掲載の在留資格で滞在していた期間」が除かれる
「企業内転勤」「技術・人文知識・国際業務」など一般的な在留資格も対象
したがって、駐在員など外国人の多くは5年に達しないため出国税の対象外になる
相続税・贈与税の「一時居住者」「外国人被相続人」の判定でも、同じく別表第1の在留資格を全て用いる
静岡市や浜松市の企業でも外国人駐在員の受け入れが増えており、
在留資格と税制の関係は実務で無視できません。
【№3 やさしい解説】
ここでは、出国税や相続税・贈与税における在留資格の意味を
初心者向けに平易に整理します。
(1)そもそも「在留資格」とはなにか
在留資格とは、日本で外国人が活動できる内容を定めたものです。
出入国管理及び難民認定法の別表に分類され、
「外交」「公用」「教授」「企業内転勤」など多くの種類があります。
税務上の混乱は“どの在留資格を対象にするか”が理解されていないことにより起こります。
税務通信の記事でも次の一文が重要です:
「別表第1の1から5に掲げる全ての在留資格が該当する。」
これは法律上の扱いとして非常に大きい意味を持ちます。
(2)出国税の「国内在住期間」から除外される期間
出国税は、次の条件を満たす場合に課税されます。
株式等の対象資産を1億円以上保有
国外転出前10年以内に5年超の国内在住がある
しかし、所得税法施行令170条には
「別表第1の上欄の在留資格で在住していた期間は、国内在住期間に含めない」
と規定されています。
つまり、以下のようなイメージです。
Aさん(外国企業からの駐在員)
日本に7年間滞在
在留資格:企業内転勤
→ 7年の滞在期間は「5年カウント」に入らない
→ 結果:5年を超えないため出国税の対象外
日本企業へ転籍して「日本で仕事をする」という立場になって初めて、
通常の居住者としてカウントされます。
(3)相続税・贈与税における在留資格の扱い
相続税・贈与税では、次の判定が非常に重要です。
住所のある者(無制限納税義務者)
一時居住者
外国人被相続人
これらの分類によって「どの財産が課税対象になるか」が変わります。
特に、一時居住者・外国人被相続人の判定には
別表第1の在留資格を基準にすることが法律で明確に定められています。
これにより、外国人が日本で一時的に滞在している場合、国外財産への課税範囲が大きく変わります。
(4)静岡・浜松で特に注意すべき理由
静岡県は自動車・製造業の国際拠点が多く、浜松市では海外子会社との人材交流、国際調達が頻繁です。
フィリピン、インド、ベトナム、欧州などからの専門人材
海外本社からの駐在員
技術・技能指導者
国際業務担当者
これらの外国人のほとんどが「別表第1の上欄の在留資格」に該当します。
つまり、
「日本に長くいるように見えても、税法上は『国内在住期間5年』に含めない」
というケースが非常に多いのです。
この認識がないと、出国税の対象と誤判定し、無用な手続きや誤った説明につながります。
(5)なぜ誤解が多いのか
理由は3つあります。
1 在留資格の分類が多い
2 税法上の「国内在住」の定義が一般の理解と違う
3 相続税・贈与税でも同じ用語が使われるが意味が微妙に異なる
特に「日本に住んでいる=国内在住」と誤解されがちですが、出国税の判定に使う「国内在住」は“カウントする年数が法令で明確に決められている”点が重要です。
【№4 具体例】
① 企業内転勤で7年間滞在した外国人駐在員Aさん
在留資格:企業内転勤
滞在期間:7年間
保有株式:2億円相当
結果:出国税の「国内在住5年」にカウントされないため課税対象外
★重要
日本に7年滞在していても「在留資格の種類」で年数から除外されます。
② 技術・人文知識・国際業務で来日した技術者Bさん
5年6か月滞在
株式:1.5億円相当
結果:技人国は別表第1に該当するため、5年カウントから除外 → 出国税なし
③ 日本法人に転籍して2年後に退職・出国したCさん
初期3年:企業内転勤
次の2年:日本法人の社員(一般居住者)
株式:1.2億円
結果:カウントされるのは2年だけ→5年に届かず出国税なし
④ 永住者に変更した外国人経営者Dさん
永住者は別表第1の「上欄」資格ではない
滞在期間10年
株式:3億円
結果:全期間カウントされる→5年超で出国税対象
⑤ 留学→企業内転勤→退職し帰国するEさん
留学期間:3年(別表第1の資格)
企業内転勤:4年(別表第1の資格)
退職後:帰国
株式:2億円
結果:計7年だが全て除外 → 出国税なし
⑥ 日本人配偶者ビザで来日したFさん
滞在期間6年
株式:1億円超
日本人と結婚後は別表第2
結果:日本人配偶者ビザは上欄に該当しないためカウントされる → 出国税対象
⑦ 相続が発生した外国人駐在員Gさん(在日5年)
被相続人:外国人
相続人:一時居住者に該当
結果:国内財産のみ課税、国外財産は課税対象外
⑧ 浜松市の企業で働く技能実習生Hさん
滞在期間4年間
株式等保有:なし
帰国時:在留資格は技能実習(別表第1)
結果:当然出国税なし
★注意
技能実習は在留資格として「活動内容が厳格」であり、すべて上欄資格。
⑨ 静岡市のIT企業の外国人役員Iさん
起業後、日本に5年間居住
在留資格:経営管理
株式:2億円
結果:経営管理は上欄資格ではないため5年全てカウント → 出国税対象
⑩ 親族が日本国内に不動産を持つ外国人駐在員Jさん
Jさんは企業内転勤で4年滞在
被相続人:外国籍で海外居住
結果:Jさんは一時居住者となり、国外財産は課税対象外
⑪ 外国人短期滞在者Kさん(180日)
資産額5億円
180日は国内在住にカウントされない
出国時に課税なし
⑫ 永住者であったが途中で帰化したLさん
永住期間5年+帰化後1年
合計6年
永住は別表上欄外 → 全期間カウント
出国税対象
【№5 手順】
ここでは、国外転出時課税・相続税・贈与税に関連する在留資格判定を、
実務で迷わないように「どの順番で確認すべきか」を簡潔にまとめます。
★重要
出国税の判定は「過去10年の在留資格の履歴」と「5年超の国内在住期間の判定」、
そして「1億円超の資産評価」という3つの柱で成立します。
したがって、実務では 1)資格確認 → 2)年数判定 → 3)資産判定 → 4)届け出 という
流れで処理するのが最も正確で、安全です。
以下は、企業の人事担当・経理部・税務担当がそのまま使える実務手順です。
手順① 在留資格を確認
別表第1の1〜5に該当するか
永住者かどうか
日本人配偶者等かどうか
手順② 国内在住期間を計算
過去10年間の住所・在留実績を整理
上欄資格の期間は除外
5年超か判定
手順③ 資産評価
株式・投資信託等の時価を計算
合計1億円超か確認
手順④ 出国税対象か判定
①〜③の情報を組み合わせ判定
対象なら「含み益」を算定する必要あり
手順⑤ 出国前の届け出
出国所得申告書
納税管理人の届出
手順⑥ 相続・贈与への影響確認
一時居住者か
外国人被相続人か
国内財産のみ課税か、国外も含めるか
手順⑦ 静岡・浜松の企業での注意
外国人駐在員が多い
在留資格変更が多い
誤判定を避けるため履歴記録を必ず保管
【№6 FAQ】
①Q. 日本に7年間住んでいる外国人は必ず出国税の対象ですか?
A. 対象ではありません。企業内転勤など上欄資格の期間はカウントされません。
②Q. 静岡市で外国人社員が多い企業ですが、在留資格はどこで確認できますか?
A. 在留カードに明記されています。必ず写しを保管しておきましょう。
③Q. 投資額が1億円にわずかに足りない場合はどうなりますか?
A. 1億円未満であれば出国税の対象ではありません。
④Q. 永住者は全期間カウントされますか?
A. はい。永住者は別表第1の上欄資格ではないため全期間が国内在住期間です。
⑤Q. 贈与税でも在留資格が関係する理由は?
A. 相続法の分類(外国人被相続人・一時居住者など)に在留資格が影響するためです。
⑥Q. 出国税は実際に納税しないといけないのですか?
A. 多くの場合、納税管理人を選任し「猶予制度」が利用されます。
⑦Q. 浜松市の外国人駐在員は課税リスクが高いですか?
A. 逆に低いです。企業内転勤が多く、上欄資格であるため5年に到達しません。
⑧Q. 出国後に株価が下がったら税金は戻りますか?
A. 申告によって減額が認められる制度があります。
⑨Q. 相続人が外国籍の場合、国外財産は必ず非課税ですか?
A. 「一時居住者」かどうかで課税範囲が変わります。
⑩Q. 日本人配偶者ビザは上欄資格ですか?
A. 違います。上欄資格ではないため国内在住期間にカウントされます。
⑪Q. 出国税対象かどうかは自分で判断できますか?
A. 在留資格の変遷が複雑なため、税理士による計算が必要です。
⑫Q. 技能実習生が技能実習から特定技能へ変更した場合は?
A. 特定技能も別表上欄資格のため、原則としてカウント除外期間です。
【№7 まとめ】
本稿では、在留資格と国外転出時課税(出国税)、そして相続税・贈与税における課税範囲との関係について、初心者でも理解できるよう整理しました。
ここで、最重要ポイントだけをまとめます。
① 在留資格は「別表第1の1〜5の上欄にある全ての資格」が対象
外交・公用だけでなく、企業内転勤、技術・人文知識・国際業務など
一部の在留資格だけが対象という理解は誤り
② 出国税の「5年ルール」は在留資格で年数が除外される
企業内転勤など外国人駐在員の多くは「5年に到達しない」
日本に7年いても出国税がかからないケースは非常に多い
③ 相続税・贈与税の「課税財産の範囲」も在留資格で変わる
一時居住者・外国人被相続人の判定に在留資格が使われる
国外財産が課税されるかどうかに直結する
④ 永住者・日本人配偶者等は上欄資格ではない
滞在期間は全て「国内在住」にカウントされる
出国税の対象になりやすい
⑤ 静岡・浜松の中小企業では判定ミスが多い
外国人駐在員が多く、在留資格の変更も頻繁
人事部の保管資料が不十分だと「誤った課税判定」が起きやすい
⑥ 出国税は実際には猶予制度を使える
納税管理人を選任し、帰国後の売却タイミングで税額を調整
株価が下がれば減額申請が可能
⑦ 判定は必ず履歴ベース
現在の在留資格だけで判断すると誤り
過去10年間の資格と住所の履歴の突合が最重要
静岡・浜松の企業のみなさまにも非常に関係が深いテーマです。
特に外国人駐在員を受け入れる製造業・IT企業では人事部と経理部の連携が欠かせません。
【№8 出典】
出典:
『税務通信』第3868号(2025年09月22日)「在留資格と国外転出時課税」 媒体名
参考:
国税庁タックスアンサー「No.5270 国外転出時課税制度」(参照日:2025-11-19)
国税庁タックスアンサー「No.4145 相続税の納税義務の範囲」(参照日:2025-11-19)
参考:
e-Gov法令検索「所得税法施行令170条」(参照日:2025-11-19)
e-Gov法令検索「相続税法1の3」(参照日:2025-11-19)
e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法 別表第1」(参照日:2025-11-19)
【№9 該当条文の説明】
ここでは、本稿の中心となる法令をやさしい日本語で説明します。
(1)所得税法施行令170条(国外転出時課税の国内在住期間の算定)
この条文では、出国税の判定に必要な「国内に在住した期間」の計算方法が定められています。
要点は次の3つです。
① 過去10年間のうち「国内在住期間」を数える
出国日からさかのぼって10年を確認します。
② そのうち、5年を超えると出国税の対象
5年超で、株式等1億円以上の保有者に課税されます。
③ 別表第1の上欄の在留資格で滞在していた期間は除外
企業内転勤、技術、人文知識、国際業務、技能実習など外国人が一般的に持つ多くの資格は、国内在住としてカウントされません。
→ この例外が最重要であり、判定が大きく変わります。
(2)相続税法1の3(一時居住者・外国人被相続人)
相続税・贈与税では、「課税対象となる財産の範囲」を決めるために相続人・被相続人の区分が極めて重要です。
① 一時居住者
一時的に日本にいる者
相続開始時点で一定の在留資格を持つ者
日本の国内財産のみ課税
② 外国人被相続人
相続人が外国籍で、在留資格が一定の場合
国内財産のみ課税
国外財産は課税されない
※この分類の根拠が在留資格にあります。
(3)出入国管理及び難民認定法(別表第1)
別表第1は、日本での活動内容に応じて在留資格を分類しています。
表1〜表5に分かれている
上欄:資格名
下欄:活動内容
税務上重要なのは「上欄に書かれた在留資格がすべて対象になる」という点であり、
一部の資格に限定されるわけではありません。
特に、企業内転勤・技術・人文知識・国際業務(いわゆる“技人国”)が出国税の計算から除外される点は、企業実務で非常に重要です。
【№10 おわりに】
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