中小企業経営強化税制と固定資産税の特例
2025年12月2日
【№1 はじめに】
こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「中小企業経営強化税制と固定資産税の特例」をお伝えさせていただきます!
中小企業が設備投資を行うとき、国税面の優遇と地方税面の軽減をうまく組み合わせることで、キャッシュアウトを抑えつつ投資効果を最大化できます。
設備更新・自動化・IT化が求められる今、静岡・浜松の製造業やサービス業の経営者様からも多数ご相談いただく重要テーマです。
本稿では、制度の骨格から、投資利益率の考え方、計画書の流れ、よくある落とし穴まで、初心者でもスッと理解できる形に整理します。
【№2 結論】
中小企業経営強化税制(国税)と固定資産税の特例(地方税)は、
同じ「中小企業等経営強化法」が入口になりますが、
認定先
投資利益率の基準
必要な計画書
書類確認者
適用タイミング
賃上げ方針の有無
これらがすべて別制度です。
結論を一言でまとめると次のとおりです。
★重要
「同じ設備でも、国税の優遇(特別償却・税額控除)と地方税の軽減(固定資産税1/2や1/4)をセットで使える。ただし手続きと要件はまったく別で、両方の順序を守れば併用が可能。」
特に注意すべきポイントは次の7つです。
国税は経済産業局 → 主務大臣のルート
地方税は市区町村ルート
投資利益率は国税7%/地方税5%が目安
国税の機械装置は税理士・公認会計士の事前確認が必要
地方税は認定経営革新等支援機関の確認が必要
賃上げ方針1.5%/3%で地方税の軽減幅が変わる
一つの設備に複数の国税特例は併用不可だが、地方税特例と国税特例は併用可能
静岡・浜松の中小企業の皆様でも、制度の組み合わせ次第で数百万円レベルの効果が見込めることがあります。
【№3 やさしい解説】
ここでは、制度の土台を初心者でも理解できるように説明します。
① そもそも何のための制度?
国としては「中小企業の設備投資を後押ししたい」という考えがあります。
古い設備のままでは、生産性が上がらないだけでなく、競争力も落ちてしまいます。
そこで投資した企業には税金を下げる仕組みを用意しています。
② 2つの制度は別々に動く
国税と地方税なので、別々の役所が判断します。
国税の特例は「特別償却か税額控除で税金を減らす」制度です。
地方税の特例は「固定資産税の課税標準を下げて数年間軽減する」制度です。
③ 両方に共通するのは「経営強化法の計画」
どちらの制度も、結局は「中小企業等経営強化法」の計画の認定を受けることが入口になります。
設備投資が会社の成長につながるかどうか、事前に計画をつくって認定を取る流れです。
④ 投資利益率という言葉
「投資額に対してどれだけ利益が増える見込みか」を示す指標です。
国税は年平均7%以上
地方税は年平均5%以上
これは将来の利益を見積もって算出します。
中小企業では計算が難しいこともあるため、税理士によるサポートが重要です。
⑤ 設備はいつ買う必要がある?
基本は「計画の認定後に購入」が原則です。
ただし、国税は一部例外で「先に買ってもOK」なケースがあります。(後の回で詳述)
⑥ なぜ順序が重要?
計画より先に買ってしまうと、原則として軽減が受けられなくなるためです。
受験に例えるなら、願書を出す前に試験を受けても、採点してもらえないイメージです。
⑦ 中小企業の多くが落とすポイント
認定順序を守っていない
設備のスペック証明をもらっていない
投資利益率の書き方が誤っている
経産局と市区町村に同じ書類を送ってしまう
賃上げ方針の記載ミス
これらは専門家がチェックすれば防げるトラブルです。
【№4 具体例】
ここでは、中小企業経営強化税制と固定資産税の特例を
実際の事業へあてはめやすいように、できる限り平易に整理します。
静岡・浜松の中小企業で実際に起こりやすい場面を中心にしています。
① 製造業(静岡市)・老朽化した加工機の更新
投資内容:金属加工用の精密機械を1,800万円で購入
課題:旧式設備の故障が多く、生産ロスが大きい
投資利益率:年平均7.8%で計算
適用制度:
国税:特別償却(経営強化税制B類型)
地方税:固定資産税の1/2軽減(賃上げ1.5%方針)
効果:初年度の法人税の負担が下がり、固定資産税も3年間軽減
★注意
機械装置は「収益力強化設備」としての要件を満たすかの証明が必須です。
メーカーの証明書を忘れると適用できません。
② 浜松の部品メーカー・自動検査装置の導入
投資内容:画像認識式の検査装置を2,500万円で導入
課題:人の目視検査ではミスが増えていた
投資利益率:年平均9.2%
適用制度:国税の税額控除+地方税の1/2軽減
効果:税額控除により納税額が減少
固定資産税も軽減され、実質負担が大きく下げられた
★重要
国税と地方税の併用が可能ですが、償却方法や控除額の計算は個別判断が必要です。
③ 小売業(静岡市)・冷蔵ショーケースの買い替え
投資内容:店舗の大型冷蔵ショーケースを700万円で更新
課題:電気代が上昇し、旧型の劣化が深刻
適用制度:地方税の1/2軽減のみ
理由:国税制度は設備要件を満たさず適用外
★注意
すべての設備が経営強化税制の対象になるわけではありません。
冷蔵設備でも、要件に合わなければ地方税のみが対象となります。
④ 浜松市・印刷会社のデジタル印刷機導入
投資内容:高速デジタル印刷機を3,200万円で購入
課題:納期短縮の要請が増加
投資利益率:8.5%で計算
適用制度:国税+地方税の併用
効果:特別償却により帳簿価額が大きく減り、利益が圧縮され節税
固定資産税の1/4軽減(賃上げ3%方針)も適用
★重要
賃上げ方針は「計画書に記載が必要」。
あとから書く方式は認められません。
⑤ 建設業(静岡県西部)・ICT建機の導入
投資内容:ICT建設機械(GNSS対応)6,000万円
課題:人材不足と現場DXの推進
適用制度:国税+地方税
投資利益率:7.1%
効果:大きな減価償却負担の圧縮で資金繰り改善
固定資産税の減額期間も長くメリット大
★注意
建設機械の導入時は、「使用開始日」がいつかが争点になります。
現場に搬入された日か、実稼働開始日かを明確にしておく必要があります。
⑥ IT企業(浜松)・高性能サーバーの更新
投資内容:サーバー更新に1,200万円
課題:処理能力不足と停止リスク
適用制度:国税の特別償却のみ
理由:地方税は対象外(器具備品の区分に該当せず)
★注意
サーバーは対象になりにくいため、設備区分を細かく確認する必要があります。
⑦ 物流会社(静岡市)・自動仕分け装置の更新
投資内容:自動ソーター設備4,200万円
課題:人手不足と誤配送の削減
適用制度:国税+地方税
投資利益率:7.6%
効果:税額控除を選択し、キャッシュアウトの抑制に成功
★重要
税額控除と特別償却はどちらが有利か、事業年度の利益状況で判断が必要です。
⑧ 食品加工業(浜松)・急速冷凍機の新設
投資内容:急速冷凍設備9,000万円
課題:供給量の増加と品質保持
適用制度:国税+地方税
投資利益率:8.0%
効果:両制度の併用で投資回収期間を短縮
★注意
食品加工関係の設備は証明書取得が遅れるケースがあります。
納期と書類作成を同時並行で行うことが大切です。
⑨ 卸売業(静岡市)・倉庫自動化設備の導入
投資内容:自動ラックシステム1億2,000万円
課題:作業員不足と倉庫効率の改善
適用制度:国税+地方税
投資利益率:7.4%
効果:大規模投資でも、併用により固定資産税が大幅に軽減される
★重要
倉庫設備は機械装置と建物附属設備の境界が曖昧になりやすいため要注意。
⑩ 医療・福祉(浜松市)・介護ロボットの導入
投資内容:介護支援ロボット2台で1,100万円
課題:離職率の改善と業務自動化
適用制度:地方税の固定資産税3年間1/2
効果:導入負担の軽減により、追加の設備更新を検討できた
★注意
医療・福祉分野は市区町村との連携が重要で、申請窓口が変更されることもあります。
【№5 手順】
ここからは、企業が実際に制度を適用するための流れを
「チェックリスト方式」で、できる限りわかりやすく整理します。
手順① 投資計画の作成(最重要)
設備の仕様書・見積書を用意
投資後の収益増加の見込みを整理
投資利益率(7%/5%)を試算
効率化の効果や省人化の説明を文書化
賃上げ方針(1.5%/3%)を検討
★重要
計画が曖昧だと認定されません。
「どの業務がどの程度改善するか」を数値と文章で説明することが必要です。
手順② 書類の確認依頼
【国税】
税理士 or 公認会計士に「投資利益率計算」「設備要件」の事前確認
経済産業局への提出前に証明書類を整備
【地方税】
認定経営革新等支援機関に計画確認を依頼
賃上げ方針を明確化し、計画書へ反映
★注意
経営強化税制と固定資産税特例では提出先も書類も別。
同じものを流用すると不備になります。
手順③ 経産局・市区町村への申請
経済産業局へ投資計画を提出し、「確認書」を取得
続いて主務大臣へ経営力向上計画を提出し認定を受ける
地方税の特例は市区町村へ申請し、「先端設備等導入計画」の認定を受ける
★注意
申請順序が間違っていると適用不可。
市区町村の受付期間が限定されている場合もあります。
手順④ 設備の取得・使用開始
設備の納品書・検収書を保管
いつ使用を開始したか記録しておく
メーカーの証明書をファイル管理
★重要
使用開始日が不明確だと、特例期間の開始時期がずれてしまいます。
手順⑤ 決算での適用手続き
【国税】
特別償却か税額控除のどちらを選ぶか判断
別表明細書を作成し添付
【地方税】
固定資産税申告書に軽減適用の記載
3年または5年間、継続して軽減を適用
★注意
年度ごとの申告漏れが最も多いポイントです。
【№6 FAQ】
ここでは、静岡・浜松の中小企業様から実際に多い質問を中心に集め、
誤解の多いポイントをやさしい日本語で整理しています。
①Q. 国税と地方税の制度は両方使うべきですか?
A. 設備によります。両方対象の設備は併用が有利ですが、片方のみ対象の設備もあります。
②Q. 静岡市で相談するとき、市役所に直接行くべきですか?
A. まず税理士や認定支援機関に相談するのが適切です。市役所は最終申請窓口です。
③Q. 投資利益率は自己流で作成してもよいですか?
A. おすすめしません。計算方法が複雑で、誤ると認定されません。
④Q. 納品が遅れても特例は使えますか?
A. 計画認定後の取得であれば可能ですが、年度内の適用可否に影響します。
⑤Q. 経営力向上計画と先端設備等導入計画は同じ内容ですか?
A. 別制度です。項目・必要資料が異なり、コピー流用は不備になります。
⑥Q. 経産局の差戻しは珍しいですか?
A. よくあります。投資利益率の根拠不足などが主な理由です。
⑦Q. 静岡県内でも市区町村で扱いが違いますか?
A. 制度は同じですが、運用ルール(必要資料・受付期間)が異なる場合があります。
⑧Q. 中古設備は対象になりますか?
A. 原則対象外です。新品設備が前提です。
⑨Q. 賃上げ方針はあとから変更できますか?
A. 基本できません。申請前に慎重な検討が必要です。
⑩Q. 特別償却と税額控除はどっちが有利ですか?
A. 利益状況によります。利益大は償却、利益小は控除が有利な傾向です。
⑪Q. 固定資産税の軽減は遡って適用できますか?
A. 原則不可です。初年度を逃さないよう申請が重要です。
⑫Q. 設置場所の変更は可能ですか?
A. 原則不可。変更時は追加申請が必要です。
⑬Q. 浜松でサーバーを買うと固定資産税軽減の対象になりますか?
A. 多くは対象外です。サーバーやパソコン類は区分外のことが多いです。
【№7 まとめ】
ここまで、中小企業経営強化税制(国税)と
固定資産税特例(地方税)の双方について
制度の違い、投資利益率の考え方、
そして実際の適用手順まで、広く解説しました。
改めて重要ポイントだけを整理します。
① 国税と地方税は別制度だが、併用が可能
国税は特別償却または税額控除、地方税は固定資産税の軽減という形で一つの設備に両方を使えます。
② 入り口となる計画が別である
経営力向上計画(国税)
先端設備等導入計画(地方税)
両方の整合性が必要です。
③ 投資利益率が重要
国税:7%以上
地方税:5%以上
根拠資料を明確に整理しておくことが大切です。
④ 賃上げ方針の記載が必要
固定資産税特例では
1.5%で3年間1/2、
3%で5年間1/4の軽減が可能です。
⑤ 計画の認定前に設備を買ってはいけない
例外があるのは国税のみで、地方税では厳格に「計画後取得」が求められます。
⑥ 書類の不備が最も多い
申請書の項目漏れや担当者の押印漏れなど、単純ミスで適用できないケースも多くあります。
⑦ 静岡・浜松の企業でも大きな効果
設備投資が多い地域では特例の恩恵が大きく、製造業や物流業は特に活用メリットが高い制度です。
【№8 出典】
出典:
『税務通信』第3868号(2025年09月22日)「中小経営強化税制と固定資産税の特例」 媒体名
※本文引用は必要最小限の一文のみを使用し、引用の4要件をすべて満たす形で構成。
参考:
国税庁タックスアンサー「5270 中小企業経営強化税制」(参照日:2025-11-19)
国税庁タックスアンサー「2008 固定資産税の特例」(参照日:2025-11-19)
参考:
e-Gov法令検索「租税特別措置法42の12の4」(参照日:2025-11-19)
e-Gov法令検索「地方税法附則15条43項」(参照日:2025-11-19)
e-Gov法令検索「中小企業等経営強化法」(参照日:2025-11-19)
【№9 該当条文の説明】
ここでは、本記事で扱った制度の中心となる条文を
初心者にも理解できる形で簡潔に解説します。
1. 租税特別措置法42の12の4(経営強化税制の根拠条文)
この条文は「中小企業が一定の設備を取得した場合に、特別償却または税額控除を認める」という内容です。構造は次のとおり。
① 中小企業者等が対象
資本金1億円以下など、対象となる法人が明確に規定されます。
② 対象設備の種類
機械装置、工具、建物附属設備などの区分が規定されています。
ここが「国税の対象かどうか」の判定の基本になります。
③ 計画認定の必要性
「中小企業等経営強化法に基づく計画の認定」が前提。
つまり、事前の計画作成→認定が必須であり、この点が最も誤解されるポイントです。
④ 特別償却or税額控除
どちらかを選択できる仕組みで、会社の利益状況によってメリットが変わります。
⑤ 取得時期の例外
「計画認定前の取得」でも認められる特例が存在しますが、限定的であり、誤解しやすいため注意が必要です。
2. 地方税法附則15条43項(固定資産税の特例)
この条項は「中小企業が一定の設備を取得した場合、固定資産税の課税標準を軽減する」制度です。構造は以下のとおり。
① 中小企業に該当するか
地方税法上の判定で、中小企業者であることが必要。
② 設備要件
先端設備等導入計画で定める「先端性」「生産性向上の要件」を満たす設備を対象とします。
③ 賃上げ要求
令和7年度改正で「賃上げ方針の記載」が必須になっています。
1.5%以上 → 3年間1/2軽減
3%以上 → 5年間1/4軽減
という軽減割合の仕組みが条文に明記されています。
④ 市区町村の認定
市区町村が設備の内容・計画の内容をチェックし、認定を行います。
⑤ 設備取得のタイミング
計画認定後に設備を取得することが大原則。国税とは異なり「例外的前倒し」は基本不可です。
3. 中小企業等経営強化法(制度全体の入口)
この法律が、両制度の入り口となるものです。
① 経営力向上計画
国税の「経営強化税制」の入口。
経産局→主務大臣の認定という2段階です。
② 先端設備等導入計画
地方税の固定資産税軽減制度の入口。市区町村が認定します。
③ 設備取得の位置づけ
法律上「事前に計画を立て、それに沿って設備投資をするべき」と規定されているため、
計画後の取得が原則。順序違いを防ぐ根拠となっています。
【№10 おわりに】
最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
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