残価保証付リース資産の償却方法(令和7年度改正)

2025年12月22日

【№1 はじめに】

こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「残価保証付リース資産の償却方法(令和7年度改正)」をお伝えさせていただきます!
今回の改正では、残価保証額を控除しない新しい償却ルールが導入され、備忘価額1円まで償却できる仕組みに変わりました。
静岡・浜松の企業でもリース契約は多く、設備投資や資金繰り、利益計画に影響する場面が増えています。
本コラムでは、
改正のポイント
経過措置の使い方
償却額がどう変わるか
別表の記載注意点
などを、できるだけ分かりやすく整理していきます。

【№2 結論】

まず、今回の改正でいちばん大きなポイントだけを先にまとめます。
★重要ポイントは3つです。
① 残価保証額も含めて1円まで償却できる
これまでのリース期間定額法では、リース資産の取得価額に残価保証額が含まれている場合、その残価保証額を取得価額から差し引いて計算していました。改正後は、この残価保証額を差し引かず、取得価額全体をリース期間で配分し、最終的に備忘価額1円まで償却できるようになります。国税庁+1

② 経過措置「経過リース期間定額法」で既存契約も対象に
令和9年4月1日以後に締結する新規契約だけでなく、令和9年3月31日以前に締結された所有権移転外リース取引についても、一定の要件を満たし、所轄税務署長へ届出書を提出すれば、同様に残価保証額を控除しない方法に切り替えることができます。TKCグループ+1

③ 中小企業も対象であり、届出の有無が節税効果を左右する
今回の見直しは、新リース会計基準の適用企業だけに限られず、中小企業も含め、所有権移転外リース取引を行う法人全般が対象となります。経過措置を使うかどうかは任意ですが、届出をしない場合は旧ルールどおりの償却が続くため、同じリースでも損金算入できる金額に差が生じる可能性があります。TKCグループ+1
静岡・浜松の中小企業の実務では、
・決算ごとの償却費の額
・税引後利益や自己資本比率
・金融機関への決算説明資料
などに影響するため、「どのリース契約に経過措置を適用するか」を顧問税理士と一緒に検討することが重要になります。
本編の後半では、償却限度額の計算イメージや別表16(4)の書き方など、より実務に近い観点を詳しく見ていきますが、結論としては、
・新規契約は原則「取得価額全体を1円まで償却」
・既存契約も届出により同様の扱いが可能
という2点を押さえていただければ、方向性としては十分と言えます。

【№3 やさしい解説】

ここからは、「そもそもリース期間定額法とは何か」「残価保証額とは何か」という基本から、今回の改正内容をかみ砕いて整理していきます。
(1)リース期間定額法とは
所有権移転外リース取引で借り手が取得したものとみなされる資産は、「リース期間定額法」で減価償却します。
イメージとしては、
リース資産の取得価額を
リース期間(月数)で均等に割り
各事業年度ごとの償却限度額を計算する
という「まっすぐ割る」方法です。

(2)残価保証額とは
残価保証額とは、リース終了時の資産の処分価額が契約で定めた保証額に足りない場合、その不足分を借り手が貸手へ支払うと約束した金額です。
従来は、この残価保証額を「残る価値」とみなし、減価償却の対象から外していました。

(3)改正の基本イメージ
今回の改正では、この考え方を見直し、
取得価額に含まれる残価保証額を
原則として控除せず
取得価額全体をリース期間で均等に配分し
備忘価額1円まで償却できる
というルールに変わります。
★重要
「残価保証額を差し引かない=リース資産の全額を原則として損金算入できる」方向に変わる、というのが一番のポイントです。

(4)適用対象と時期の整理
新しいリース期間定額法の本体は、
令和9年4月1日以後に締結する
所有権移転外リース取引の契約
に適用されます。
一方で、
令和9年3月31日以前に締結された契約でも
令和7年4月1日以後開始事業年度から
「経過リース期間定額法」を選べば
同じ考え方(残価保証額を控除しない)で償却することができます。

(5)なぜこの見直しが行われたのか
背景には、
新リース会計基準で残価保証額の扱いが変わったこと
会計と税務で考え方がずれていると計算が複雑になること
実際に負担しているリース料全体を、税務上もきちんと費用化できるようにしたいこと
があります。
静岡・浜松の中小企業にとっては、
会計と税務の整合性が取りやすくなる
残価保証付きリースの説明がシンプルになる
適切な届出により、償却費を前倒しで計上しやすくなる
といった実務上のメリットが想定されます。

【№4 具体例】

ここでは、令和7年度改正により「残価保証額を控除せず備忘価額1円まで償却可能」となった場合を前提に、企業がイメージしやすい簡易例を示します。

① 小型設備(取得価額100万円・残価保証額20万円)
従来は80万円が償却対象。改正後は100万円が対象となり、年間償却額が増加。
② 車両リース(取得価額300万円・残価保証額50万円)
従来より償却費が大きくなるため、利益計画に影響。経過措置の選択可否がポイント。
③ コピー機リース(残価保証小額)
残価保証が小さい契約では増加幅は限定的。ただし複数台ある事務所では合計額が効いてくる。
④ 工場機械の長期リース
リース期間が長いほど、残価保証の控除廃止による効果が累積し、償却費の平準化に寄与。
⑤ IT機器の短期リース(3年程度)
改正後は早い段階で償却が進むため、短期投資と更新サイクルが多いIT企業で影響が表れやすい。
⑥ オフィス家具のリース
残価保証額が大きめだと、今回の改正で実質的に「償却できる範囲が広がる」ため、会計と税務の差異確認が必要。
⑦ 店舗什器のリース
飲食・小売では什器類のリース契約が多く、残価保証額の扱いを統一管理することで税額予測の精度が向上。
⑧ 物流企業のトラックリース
高額資産のため、残価保証関連の影響が大きい。経過措置の適用判断が資金繰りにも関係。
⑨ 福祉・介護業の福祉車両リース
リース更新が多く、契約年度が混在するため、新方式と旧方式の資産一覧を分けて管理する必要がある。
⑩ 建設業の大型機械リース
償却費が増えることで、短期的に費用が膨らむ可能性あり。原価計算や見積りに反映が必要。
⑪ 経過措置適用時のケース(途中から改正適用)
途中適用では「改定取得価額」で再計算されるため、1年目と2年目以降で償却額が変動。資産台帳の更新が重要。

【№5 手順】

ここでは、静岡・浜松の中小企業が「令和7年度改正リース期間定額法」への備えとして、最低限押さえておくべき実務ステップを簡潔に整理します。

1 リース契約の棚卸し
所有権移転外リース取引のみをリスト化する
取得価額、リース期間、残価保証額の有無を確認
まずは「改正で影響の出る契約」を見える化します。

2 残価保証額付き契約を抽出
残価保証額が取得価額の何割を占めるかを把握
残価保証額が大きい契約は、改正後の償却額の増減が大きくなります。

3 会計処理と税務処理の違いを確認
会計上の償却と、税務(別表16(4))の償却を比較
残価保証額控除の影響がどの程度あるかを把握
事前にズレを確認しておくと、改正後の影響説明が容易になります。

4 経過措置を使うかの大まかな方針を決める
利益計画や資金繰り(金融機関への説明含む)を踏まえて判断
全契約で使うのか、残価保証額が大きい契約だけに絞るのかを整理
経営判断としての位置づけが重要です。

5 届出期限とスケジュール管理
いつの申告期限までに届出が必要か確認
決算期から逆算し、検討・決裁・届出作成の流れを決める
期限を逃すと従来法のままになるため、早めの準備が必要です。

6 別表16(4)の更新ポイントを把握
残価保証額欄を「0」とする書き方
改定リース期間の記入方法
記載上の変更点を社内マニュアルに反映しておくとミス防止につながります。

7 新規リース契約への反映
今後契約するリースでは、残価保証額の有無が税務にどう影響するかを確認
「購入かリースか」の判断表に新ルールを反映
静岡・浜松の企業では、契約段階での検討材料として重要になります。
以上の7つを押さえておけば、制度開始後の実務対応がスムーズになります。

【№6 FAQ】

ここでは、令和7年度改正リース期間定額法と残価保証付リース資産の償却について、よくありそうな疑問をQ&A形式で整理します。
Q1 今回の改正で、いちばん大きなポイントは何ですか。
A1 残価保証額を取得価額から控除せず、原則として取得価額全体をリース期間で割り、備忘価額1円まで償却できるようになる点です。

Q2 どのようなリース契約が対象になりますか。
A2 所有権移転外リース取引で、賃借人がリース資産を取得したものとされる契約が対象です。所有権移転リース取引や売買処理する取引は別の取扱いになります。

Q3 経過措置は新しい契約だけが対象ですか。
A3 いいえ、令和9年3月31日以前に締結された所有権移転外リース取引の契約も対象です。一定の要件を満たし、所轄税務署長へ届出書を提出すれば、途中から新しい考え方に切り替えることができます。

Q4 経過措置を使うかどうかは必ず決めないといけませんか。
A4 経過措置の適用は任意です。届出を出さなければ、従来どおり残価保証額を控除した方法で償却を続けることになります。

Q5 中小企業でも改正や経過措置は関係しますか。
A5 はい、関係します。新リース会計基準の適用を受けない中小企業であっても、税務上の減価償却の方法として今回の改正や経過措置の対象となるため、リースを多く利用している会社ほど影響が出ます。

Q6 償却方法が変わっても、リース料の支払額自体は変わりますか。
A6 リース料の支払額そのものは契約で決まっており、今回の改正で変わるわけではありません。変わるのは、税務上どのタイミングで費用化(損金算入)するかという点です。

Q7 静岡や浜松の中小企業は、まず何から手をつければよいですか。
A7 最初は、所有権移転外リース取引の契約を一覧化し、残価保証額がある契約を洗い出すところから始めるのがおすすめです。その上で、顧問税理士と一緒に「経過措置を使う候補」を検討するとよいでしょう。

Q8 経過措置を使うと、必ず節税になりますか。
A8 一般に、残価保証額も含めて償却できるため総額の損金算入額は増えますが、どの年度にどれだけ損金算入するかという「タイミング」の問題でもあります。利益計画や金融機関との関係を踏まえ、「前倒しで償却した方がよいか」を検討する必要があります。

Q9 届出の期限を過ぎてしまった場合はどうなりますか。
A9 原則として、届出期限を過ぎた後にさかのぼって経過措置を適用することは想定されていません。届出をしない限り、従来の方法で償却を続けることになりますので、期限管理が重要です。

Q10 別表16(4)の書き方は大きく変わりますか。
A10 様式自体は大きく変わらないと見込まれますが、残価保証額欄の扱いや改定リース期間の記載方法など、記入上のポイントは変わります。社内マニュアルや過去の記載例を更新しておくと、実務ミスを防ぎやすくなります。

Q11 静岡の顧問税理士に相談するとき、何を持っていけばよいですか。
A11 リース契約書、現在の償却計算資料(別表16(4)の控えなど)、リース資産一覧表があるとスムーズです。静岡・浜松の中小企業さまは、まずこれらをそろえてから相談されると、具体的な試算をしてもらいやすくなります。

【№7 まとめ】

令和7年度改正によるリース期間定額法の見直しは、残価保証付リース資産の減価償却を、よりシンプルで実態に近い形に近づけるものです。取得価額に含まれる残価保証額を控除せず、原則として全体を1円まで償却できるようになることで、会計と税務の整合性が高まり、決算説明も分かりやすくなります。
一方で、経過リース期間定額法の適用は任意であり、届出の有無によって償却パターンが変わるため、静岡・浜松の中小企業にとっては「どの契約に適用するか」が重要な経営判断になります。契約の棚卸し、残価保証額の洗い出し、シミュレーションを通じて、自社にとって最適な選択を検討することが求められます。
「リースはどれも同じ」と捉えるのではなく、「残価保証の有無」「契約締結時期」「経過措置の届出の有無」が税務上の償却に与える影響を意識することが、これからの実務ではますます重要になっていくでしょう。

【№8 出典】

出典:
『税務通信』第3871号(2025年10月13日)「残価保証付リース資産の償却方法Q&A【前編】」税務研究会
参考:
国税庁タックスアンサー「No.5405 減価償却のあらまし」(参照日:2025-12-09)
e-Gov法令検索「法人税法施行令第48条の2(リース期間定額法)」(参照日:2025-12-09)
e-Gov法令検索「改正法令附則第7条(経過リース期間定額法に関する経過措置)」(参照日:2025-12-09)

【№9 該当条文の説明】

ここでは、本文中で触れた主な条文・附則の内容を、専門用語をできるだけ使わずに整理します。
① 法人税法施行令48条の2(リース期間定額法)
所有権移転外リース取引に係るリース資産について、どのように償却限度額を計算するかを定めた条文です。
改正前は、取得価額から残価保証額相当額を差し引いた金額を、リース期間で案分する形でした。
改正後は、残価保証額相当額を控除せず、原則として取得価額全体をリース期間で案分し、備忘価額1円を残して償却できる仕組みに改められています。
② 改正法令附則7条(経過リース期間定額法)
令和9年4月1日以後の新規契約だけでなく、それ以前に締結された所有権移転外リース契約についても、新しい考え方を適用できるようにするための経過措置を定めた条文です。
経過リース資産の取得価額から、従来の償却で損金算入済みの額を差し引いた「改定取得価額」を基礎として、残りのリース期間で均等に償却する考え方が示されています。
この経過措置を使うためには、一定の期限までに所轄税務署長に届出書を提出することが条件とされています。
③ その他の関連通達・様式
別表16(4)の記載要領や、残価保証額欄の扱いなどは、国税庁の様式・記載要領で具体的な書き方が示される想定です。
実務では、条文だけでなく、国税庁の公表資料(様式、記載例、Q&A)を併せて確認しながら処理することが重要です。
このように、条文自体はやや抽象的な表現ですが、「取得価額」「残価保証額」「リース期間」などの基本用語が、償却限度額の計算とどのように結びついているかを押さえると、実務での判断がしやすくなります。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
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