マイカー通勤手当の非課税限度額引上げと年末調整での対応ポイント

2026年2月5日

【№1 はじめに】

こんにちは!
静岡市、浜松市から全国へ向けて「IT×税務会計×補助金=経営革新」を発信して、「日本一わかりやすい税理士事務所」を目指す最高のIT税理士法人です!
私たちは「私たちに関わる全ての人を幸せにする」という理念を元に、「最先端のIT技術を活用して中小企業の業務生産性を爆上げする最高の税理士法人」となるべく、日々精進しています!
本日は、「マイカー通勤手当の非課税限度額引上げと年末調整での対応ポイント」をお伝えさせていただきます!

会社で従業員に通勤手当を支給している場合、
「どこまでが非課税で、どこからが課税なのか」は、とても大切なテーマです。
特に、静岡市や浜松市の中小企業さまでも、
マイカー通勤の従業員が多い
通勤距離が長い従業員がいる
という会社は少なくありません。
今回、マイカー通勤手当の非課税限度額が、約11年ぶりに引き上げられました。
しかも、「過去にさかのぼって適用される」という、少し珍しい改正になっています。
このため、「年末調整でやり直しが必要になる会社」も出てきます。
この記事では、
何が変わったのか
どんな会社が影響を受けるのか
何をすればいいのか
を、できるだけやさしい言葉で整理していきます。

【№2 結論】

結論からお伝えします。
今回の改正で、
マイカー通勤手当の非課税限度額は、
距離区分によって 最大で約7,000円ほど引き上げ られました。
そして、重要なのは次の3点です。
この改正は、令和7年4月1日以後に支払われる通勤手当にさかのぼって適用されます
すでに「課税」として処理していた通勤手当の一部が、「非課税」に変わる会社があります
その場合は、年末調整で税金の精算(戻し)が必要になります
★重要
「うちは毎月きちんと処理しているから大丈夫」
と思っていても、年末調整で修正が必要になるケースは珍しくありません。
特に、
マイカー通勤で、距離が長めの従業員がいる会社は、
一度チェックすることをおすすめします。

【№3 やさしい解説】

まず、「通勤手当の非課税」という考え方から整理します。
会社が従業員に支給する通勤手当は、
全額が無条件で非課税になるわけではありません。
国のルールで、
「この金額までは税金をかけなくていい」
という上限が決められています。
マイカー通勤の場合は、
片道の通勤距離
によって、その上限額が細かく決まっています。
今回、この上限額が、
多くの距離区分で引き上げられました。
たとえば、
通勤距離が長い人ほど、
「非課税で認められる金額」が増える、
というイメージです。
ここでややこしいのが、
「改正が、過去にさかのぼって適用される」
という点です。
つまり、
4月以後に支給した通勤手当について、
「実は、課税しなくてよかった部分」が出てくる、
ということになります。
そのため、
すでに天引きしていた所得税については、
年末調整でまとめて精算する、
という流れになります。
★注意
この修正は、
毎月の給与計算をやり直す、という意味ではありません。
年末調整の中で、まとめて調整する仕組みになっています。
次の章では、
「実際にどんな会社が、どんなパターンで影響を受けるのか」
を、具体例で見ていきます。

【№4 具体例】

① 片道8kmのマイカー通勤。月10,000円支給。
この距離区分は改正がないため、非課税枠は変わりません。
年末調整での追加対応は通常不要です。

② 片道12kmのマイカー通勤。月8,000円支給。
改正で非課税限度額が少し上がります。
これまで限度超過で課税が出ていた場合、4月以後分は一部が非課税に変わる可能性があります。

③ 片道18kmのマイカー通勤。月15,000円支給。
非課税限度額が上がる区分です。
月15,000円のうち、以前は一部課税だったが、改正後は課税部分が減るケースがあります。

④ 片道27kmのマイカー通勤。月22,000円支給。
非課税限度額が上がる区分です。
4月以後に源泉所得税を天引きしていた場合、年末調整で戻りが出ることがあります。

⑤ 片道38kmのマイカー通勤。月27,000円支給。
限度額が上がるため、課税扱いだった金額が減る可能性があります。
給与明細上は「課税通勤手当」が小さくなる方向です。

⑥ 片道48kmのマイカー通勤。月30,000円支給。
改正前は限度を超えて課税が出やすい距離帯です。
改正後は非課税枠が増えるため、4月以後分で過納(引き過ぎ)の税が発生しやすいです。

⑦ 片道50kmのマイカー通勤。毎月30,000円支給。
改正前:非課税枠が約28,000円で、超えた約2,000円が課税になりやすいです。
改正後:非課税枠が増えるため、4月以後の「課税2,000円×月数」が実は非課税になり、年末調整で精算の対象になります。
★重要:このパターンが実務で一番起きやすいです。

⑧ 片道60kmのマイカー通勤。毎月40,000円支給。
改正後は非課税枠が大きく増える区分です。
4月以後に課税として源泉徴収していた分が、まとまって戻る可能性があります。
年末調整での修正額も大きくなりやすいです。

⑨ 4月以後に「通勤手当を追加支給」したケース。
例:給与規程を見直し、4月分からさかのぼって差額を追加で支払った。
合計が改正後の非課税枠内なら、追加対応が不要な場合もあります。
合計が枠を超えるなら、超える部分は課税のままです。

⑩ 4月以後に中途退職した従業員がいるケース。
退職者の通勤手当が改正で「本来は非課税だった」部分がある場合、
源泉徴収票の再交付が必要になることがあります。
退職者から「源泉徴収票の金額が違う」と言われる前に、会社側で先に把握しておくと安全です。

⑪ 4月以後に中途入社した従業員がいるケース。
前職で通勤手当が課税されていた場合、
改正後の考え方で前職の源泉徴収票が再交付されることがあります。
会社は、その再交付後の源泉徴収票をもとに年末調整をする必要があります。

⑫ すでに年末調整が終わっているケース(例:死亡退職、海外赴任で非居住者化など)。
改正前ルールで年末調整済みでも、
実は改正後ルールで税金が変わる可能性があります。
会社側で再計算が必要になることがあります。
★注意:処理のタイミングと対象者の整理が重要です。

【№5 手順】

ここでは、今回の改正に対応するために、
会社側が実務で進める手順を、順番に整理します。

STEP① マイカー通勤の従業員をリストアップする
まず、マイカー通勤をしている従業員を洗い出します。
距離区分が10km以上の人が、主な確認対象になります。

STEP② それぞれの「片道通勤距離」を再確認する
距離区分によって非課税限度額が変わります。
自己申告のままになっていないかも含めて確認します。

STEP③ 現在支給している通勤手当の金額を整理する
月いくら支給しているかを一覧にします。
ここでは「外貨」ではなく、純粋に支給額だけを見ます。

STEP④ 改正後の非課税限度額と照らし合わせる
距離区分ごとの新しい非課税枠と比較します。
「これまで課税していたが、実は非課税になる部分」がないかを確認します。

STEP⑤ 令和7年4月以後分の「課税し過ぎ」を計算する
該当者について、
4月以後に「本来は非課税だった金額」を合計します。
これが、年末調整で戻す対象金額になります。

STEP⑥ 追加支給や規程改訂の有無を確認する
通勤手当の差額支給や、規程のさかのぼり改訂がないかも確認します。
ケースによっては、年末調整の処理が不要になることもあります。

STEP⑦ 中途退職者・中途入社者の有無を確認する
該当者がいる場合は、
源泉徴収票の再交付や、前職分の再提出が必要になることがあります。

STEP⑧ 年末調整の計算に反映させる
「新たに非課税になる通勤手当」を、
源泉徴収簿の総支給額から差し引いた形で年末調整を行います。

STEP⑨ 年末調整後の税額が正しくなっているかを確認する
税額が減っているか、還付が出ているかを必ずチェックします。

STEP⑩ 給与ソフトの設定を翌年以降用に見直す
来年以降は、新しい非課税限度額で自動計算されるように、
設定が更新されているかを確認します。

★重要
今回の対応は、
「毎月の給与計算をやり直す」のではなく、
「年末調整でまとめて精算する」作業です。

【№6 FAQ】

Q1. 今回の改正は、すべての通勤手当に関係ありますか?
A1. いいえ、主に「マイカー・自転車などで通勤している人」が対象です。電車やバスの定期代の上限(15万円)は変わっていません。

Q2. 片道10km未満の人も何か対応が必要ですか?
A2. いいえ、この距離区分は非課税限度額が変わっていないため、通常は追加対応は不要です。

Q3. いつからの通勤手当が改正後のルールになりますか?
A3. 「令和7年4月1日以後に支払われるべき通勤手当」からが対象になります。

Q4. すでに課税してしまった分は、毎月さかのぼって修正するのですか?
A4. いいえ、毎月の給与計算はやり直しません。年末調整でまとめて精算します。

Q5. 年末調整をしない会社や、年調対象外の人はどうなりますか?
A5. 原則として確定申告で精算することになりますが、実務では会社側での再計算が必要になるケースもあります。

Q6. 中途退職者がいる場合は、何をすればいいですか?
A6. 改正で「本来は非課税になる金額」がある場合は、源泉徴収票を再交付する必要があります。

Q7. 中途入社の従業員がいる場合は、どう対応しますか?
A7. 前職から「再交付された源泉徴収票」を提出してもらい、それを基に年末調整を行います。

Q8. すでに年末調整が終わっている人(死亡退職や海外赴任など)はどうなりますか?
A8. 改正前ルールで計算したままの場合、再計算が必要になることがあります。

Q9. 通勤手当を追加支給した場合は、年末調整が必要ですか?
A9. 既存分と追加分の合計が、改正後の非課税限度額の範囲内であれば、年末調整での修正は不要なこともあります。

Q10. 給与ソフトが自動で対応してくれますか?
A10. ソフトの設定次第です。過去分の修正は自動で反映されないことが多いため、必ず人の目で確認が必要です。

Q11. 静岡や浜松の中小企業でも対応は必要ですか?
A11. はい、マイカー通勤の従業員がいる会社であれば、規模に関係なく影響を受ける可能性があります。

Q12. 来年以降も、同じ対応が必要ですか?
A12. 来年以降は新しい非課税限度額で通常処理すればよいですが、制度がまた改正される可能性もあるため注意が必要です。

★重要
今回の改正は、
「一度だけの年末調整対応」が発生する会社が多い改正です。
対象者の洗い出しが、実務の成否を分けます。

【№7 まとめ】

今回の改正は、
「マイカー通勤手当の非課税限度額が引き上げられた」
という一見シンプルな内容ですが、実務では注意点が多くあります。

特に重要なのは、次の3点です。
令和7年4月1日以後に支払われるべき通勤手当に遡って適用されること
すでに課税してしまった分は、年末調整でまとめて精算すること
中途退職者や中途入社者、年調済みの人への対応が別途必要になること
多くの会社、特に静岡や浜松のように車通勤が多い地域の中小企業では、
「気付かないうちに対応漏れ」が起きやすい改正内容です。
★重要
対象となる従業員の洗い出しと、課税済み金額の確認が最優先です。
給与ソフト任せにせず、
一度、人の目でチェックすることを強くおすすめします。

【№8 出典】

出典:
『税務通信』第3877号(2025年11月24日)
「自動車通勤手当の非課税限度額を引き上げる改正政令が公布・施行」 税務通信
参考:
国税庁 タックスアンサー
「通勤手当の非課税限度額の引上げに関するQ&A」(参照日:2026-01-09)
参考:
e-Gov法令検索
「所得税法施行令 第20条の2」(参照日:2026-01-09)

【№9 該当条文の説明】

ここでは、今回の改正に関係する条文を、できるだけやさしく説明します。

1 所得税法施行令 第20条の2(通勤手当の非課税限度額)
この条文は、
「会社が払う通勤手当のうち、どこまでが税金のかからない金額か」
を決めているルールです。
電車やバスの場合は月15万円まで、
マイカーや自転車の場合は「通勤距離ごと」に上限が決まっています。
今回の改正は、
この「距離ごとの上限金額」を引き上げた、という内容です。

2 改正の適用時期に関する附則
今回の改正は、
「令和7年4月1日以後に支払われるべき通勤手当」から適用されます。
ここで重要なのは、
実際に払った日
本来払うことになっていた日
このどちらに当たるかで、適用の可否が変わる点です。
そのため、
「4月前の分を4月以後に払った」
「規程改定の差額を後から払った」
といったケースでは、個別判断が必要になります。

3 源泉徴収と年末調整のルールとの関係
通勤手当が非課税になると、
その分は「給与の課税対象から除外」されます。
今回の改正では、
すでに課税してしまった分が後から非課税になるため、
年末調整で「まとめて引き直す」という処理が必要になります。
これは、
毎月の給与計算をやり直すという意味ではありません。
年末調整のときに、
「実は非課税だった金額」を給与総額から差し引いて、
税金を再計算する、というイメージです。
★注意
この再計算は、
中途退職者
中途入社者
すでに年調済みの人
がいると、さらに対応が増えます。

【№10 おわりに】

最後に、コラムの内容の詳細や、企業、個人の状況に応じたお悩みについては、静岡市、浜松市から全国の中小企業をサポートする最高のIT税理士法人にお気軽にご相談くださいませ!
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